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テラカオスバトルロワイアル外伝
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ももいろ☆ツインズ

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「おのれ……この我が、一度ならず二度までも遅れをとるとは……」

一人の男……いや外見から性別を判断することはできない。
少なくとも【生物】ではあるが……
それは呻いていた。
毒々しい桃色の触手を蠢かせるそれは……
とある世界ではこの者はいくつかの名前で呼ばれる存在だった。
存在そのものを許されない大いなる【魔】
正式名は人間には発音不可能、故に【名状し難き神】
そして便宜上つけられた名が【昏き海淵の禍神
ここでは、禍神とよんでおこう。

禍神、マガツカミ……その名の通り、わざわいをもたらす神。
圧倒的な力を持ち、あらゆる生命体を超越した存在。

「これは、悪夢の続きか?」

星海を越える邪神は、最近まで眠りについていた。
宿敵との激しい戦いの末、僅かに力及ばず、深海の底の底に叩きつけられた際の傷を癒すために。
深い眠りにつき、機会をまった。宿敵も相当なダメージを受けているのだから、先に回復した者勝ちだ。
自分は眠り、傷を癒す。自分のエネルギーである生物の絶望や恐怖の感情は部下に集めさせる。
完璧な作戦だった……はずだ。
~~~~回想~~~~

「私の名は郷田俊郎」「私の名は至朗田正影」「私の名は花開院灰吾」「私の名はローラ姫」
「「「「総員食材確保!!!」」」」
「な なにをするきさまらー」

……

「や、やめろおおおぉぉぉ……ふぅ、夢か……」
「今日は、皆さんにちょっと殺し合いをしてもらいます」
「待て人間、ここはどこ(ry

~~~~回想終了~~~~

筋肉集団に生きたまま自分の体を解体され、マリネにされるというとんでもない悪夢を見た禍神。
それから目覚めた直後、今度は総理大臣と名乗る男から殺し合いに参加されるように言われた。
全く持って意味がわからない。何故か自分の触手の本数が減っていたり、体からオリーブオイルの匂いがする理由もわからない。

「……落ち着け。冷静に考えるのだ。
 認めたくはないが、我は再び不覚をとり、人間に捕えられ、わけのわからぬ企画に参加させられている。
 それは事実。だが、解せぬ。価値のある国民を決めるとほざいておきながら、何故この我まで?
 人間なぞほとんどが有象無象の存在。脆き生き物、我の糧でしかない存在だ。
 どれほど人間同士で殺し合おうと、最後に我が攻めれば我以外は全て死に絶える。
 総理大臣とやらは、我と同じように、恐怖と絶望の光景が好みなのか?
 ならば、最初のあの空間で我が全てを叩き伏せてもいいはずだが……」

禍神はあれこれ考えるが、どうにも主催者がこのバトルロワイアルを開いた理由がわからなかった。
一体なんの目的で? どうしてこんな面倒なことを? そもそもどうやってここに自分は運ばれたのだろうか?

「……ま、まさか……【奴】の仕業か……!?」

そして、考え始めてからしばらく経って。
禍神はひとつ、思い当たる相手がいた。


「高度な技術を使った首輪、そして【我が人間に滅ぼされることを期待する】ような奴は、一人しかいない!
 おのれ、【世界樹】!! またしても己では勝てぬと知り、寝起きの我を人間に討たせるつもりか!?」

禍神が吠えた。まるでどこかの皇帝のように。
禍神の宿敵、世界樹。二人はあらゆる場所で永久の時を争い続けてきた。
だが、それだけ永い時を戦っていると、相手の行動パターンもある程度わかってくる。
自分も部下を使うように、世界樹は人間を使うのだ。
人間に自分、禍神の存在を知らせ、討伐するように命じ、見返りに世界樹の持つ知識や技術が提供される。
つい最近争った世界では、精巧な戦闘用アンドロイド作成技術を人間に提供していたのを覚えている。

「あの人間の小娘ごときが、このような首輪を作れるわけがない。世界樹の技術を応用でもしない限りな。
 つまり奴は……主催者は世界樹に洗脳されている……!
 奴め、相変わらず人間を自分の道具としか思っていないようだな……それでいて我だけを魔呼ばわりするか!」

禍神は忌々しげに、しかし確信を持ってそう発言した。
禍神が言うように、世界樹も決して人間の味方ではない。
魔を滅するためなら、人間の記憶を消し去り、自分の都合のいい操り人形に仕立て上げる存在なのだ。

「総理大臣たちが世界樹の駒だとすれば、奴らは既に人間ではなく不老不死のアンドロイドにされている可能性があるな。
 奴らアンドロイドは冷酷な存在。東京都知事とよばれた男を躊躇いなく殺したのもその証拠!
 そしてバトルロワイアル……これもそうだ、前回世界樹が行った戦法と根源は同じ……!
 弱き人間は我の存在を知らぬよう片っ端から排除し、強き人間にのみ我の存在を教え戦力を増加させていく外道戦法……!
 欲望の強い人間が次々に参加者を殺せば、それは選ばれた強者。願いを叶わせるふりで洗脳し、世界樹の兵に!
 正義感の強い参加者集まれば、我のような見た目からもうどうみても殺人鬼な者には問答無用でよってたかって集中攻撃……!」

(おそらく)世界樹がたてたであろう計画を把握しようと、禍神は過去の世界樹と人間の行動を振り返る。
だが、参加者の質に関係なく、世界樹に強力な私兵ができるか自分が手傷、最悪滅ぼされることになることに気がついてしまった。
ならば、自分が優勝してしまえばいいのでは? ……宿敵にわざわざ優勝おめでとーなどと言うわけがない。普通に放置プレイされるだけだ。
とっとと会場の外に逃げる? ……首輪のせいか、あらゆる能力に制限がかかっていて無理そうだ。
それに、首輪が引っかかっているのかコアの外殻が閉められない。防御形態に変形できなければ、自己再生能力は使えない。
さらに言えば、現在の攻撃形態は防御は紙くず同然。本気で人間に波状攻撃でもされたら万が一ということもあり得る。
どう転んでも世界樹にはメリットがありそうだ。

「く……首輪をどうにかしないことには、世界樹はおろか人間相手でも危ないではないか!
 だが、自分で自分の首輪をどううまく外せというのだ……!
 ……おのれ、世界樹! 今も悩む我を眺めて嘲り笑っているな! これが貴様の狙いかっ!」

全身の触手をぶるんぶるん振り回しながら、禍神は頭を抱え込んだ。
どうにかして、あの憎き世界樹に一泡吹かせられないだろうか……?

(……閃いたっ!)

しばらく悩んでいた禍神であるが、やがてべちんと触手を打った。

(我がこの首輪一発で本当に滅せられるとは思えないが、この形態ではかなりのダメージを負うだろう。
 そこを世界樹に狙われたらたまらん。つまり、今、我が優先すべきことは首輪の解除。
 しかし一人では外せない。……一人で駄目なら、誰か同行者を作ればいいだけ……!
 少なからず、主催者に反感を持っている人間はいるのだ。
 その人間を味方に引き入れることができれば、首輪を外せて世界樹を倒す戦力が増える!
 さらに我を滅ぼそうとする人間、世界樹の兵候補も減らすことができてまさに一石三鳥……!)

禍神が至った考えは、人間を味方に引き入れて、共に世界樹を討つというものだった。
世界樹が人間の味方でないのなら、自分が人間の味方になればいい。

(そうだ、世界樹が人間を利用するというのなら、我がもっと集客率を高めて人間を集めればいい。
 人間は基本食糧にすぎぬが、逆に言えばその程度。世界樹を滅ぼす協力をしてくれるなら、我も協力しようではないか。
 このバトルロワイアルも、恐怖の感情を集めるには非常に有効ではあるが……
 誰が世界樹の企画につきあったりその真似事をするか! むしろ徹底的に破壊して単語ごと宇宙から抹消してくれるわ!)

やがて禍神はズルズルと移動を開始した。
やることが決まったら、善は急げだ。
求めるのは、人間の参加者。

(……そういえば、我が配下の真祖は人間の娘に心を奪われたと聞く。
 よし、後学のために娘を優先して探すことにするか……)




やがて、程なくして禍神は人間の参加者を発見した。

「……」

怯えた様子の、桃色の髪の少女だ。
見た目からして、戦いの経験があるとは思えない。
だが、それでも構わない。人間には人脈というものがあるというし、そこから派生して仲間を増やすこともできるだろう。

(確か、人間の会話はまず挨拶から始まるのだったな。警戒されると厄介だ、ここはくだけて友好的にいってみるとしよう)


「やあ! そこの人間、我と一緒に―――」
「っ!? いやあぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」
「ま、待て! 逃げるな!」

ただ、禍神の作戦には致命的な問題があった。
自分の外見が、とても挨拶をした程度で緩和されるものではないほど恐ろしいものだということに気がついていなかったのだ。

「待て!」
(お、追ってくる!? に、逃げなきゃ……!)

邪神、昏き海淵の禍神。少女、高良みゆき
桃色の二人の追いかけっこが、始まった。

【大田区・海沿い/一日目・日中】
【昏き海淵の禍神@世界樹の迷宮Ⅲ 星海の来訪者】
【状態】:健康、触手減少、攻撃形態
【装備】:無し
【道具】:基本支給品一式、(ランダム品1~3)
【思考】基本:人間をどんどん仲間にしていき、主催者(世界樹)を滅ぼす
1:逃げる少女を追う
2:首輪を外す方法を探す
3:人間の参加者を探す(女性優先)
※真の主催者が世界樹だと思い込んでいます
※首輪を外さない限り、防御形態にはなれません
※カオステンタクルは使用後12時間使用不可
※一定時間経過による攻撃力倍増能力使用不可
※触手をFOEとしての使用不可
※フカビトその他部下召喚使用不可
※首輪解除後も深遠の供物による回復量に制限
※過去の禍神とは別人です

【高良みゆき@らき☆すた
【状態】:健康、恐怖、全力疾走中
【装備】:無し
【道具】:基本支給品一式、(ランダム品1~3)
【思考】基本:???
1:追ってくる怪物から逃げる
2:死にたくない


027:もう一人の私へ 投下順 029:脅かされるマスコットポジション
027:もう一人の私へ 時系列順 029:脅かされるマスコットポジション
初登場! 昏き海淵の禍神 040:類は友を呼ぶ?
初登場! 高良みゆき 040:類は友を呼ぶ?

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