東方ファイトスレ @まとめウィキ

50スレ第1戦(1)

最終更新:

匿名ユーザー

- view
だれでも歓迎! 編集


試合は、ゴングが鳴る前から波乱を呼んだ。
プロレスといえばコスチューム、そして女子プロのコスチュームといえば水着みたいな形状のリングコスチュームなわけだが、
その衣装で現れた選手を見たとたん、一人の老人が颯爽と現れて妹紅の前に立ちはだかった。
誰あろう、この御仁こそ藤原不比等、通称もこパパである。
さてそのもこパパだが、嫁入り前の娘に破廉恥な格好で戦わせるわけにはいかないと、妹紅を連れ去ろうとする。
これに反論したのが、上白沢慧音である。
リングコスチュームを纏った以上、我々は少女である前に戦士である。そのような気遣いは侮辱でしかない、と。
こうして慧音はもこパパと戦うことになり、妹紅は一人でリングに上がるハメになってしまう。

藍「ちぇええええん!! 今日の勇姿はばっちり撮ってるからなあー!!」
空「お燐かっこいい! がんばれー!」

燐と橙は準備万端だった。セコンドでは藍と空も応援している。
対する妹紅はたった一人だった。背後からからかい混じりの応援が聞こえる気もするが、あれは応援じゃないと自ら無視を決め込む。
なんという理不尽だろう。これは実質1対4である。いや、後ろのあいつの声は敵としか思えないから1対5か。
自分は一人だ。この狭いリングの上、たった一人。
悲しみを背負った妹紅は、決意と共にリング中央へ歩みを進めた。
もう何も、怖くない。

第一手からひどかった。
妹紅は、立ちはだかる橙をスルーしてダッシュし、セコンドに控えていた燐を無理やりリング内に引っ張り込んだのだ。
混乱する橙と燐の隙を突き、一気に燐に大技の嵐を繰り出す妹紅。
やっと橙が我に返り助けに割って入った瞬間、妹紅は今度は逆のリングサイドへ。
セコンドで妹紅の戦いぶりに大笑いしていた輝夜を無理やりリングに引っ張り込み、またも大技の嵐をお見舞いする。
あまりのことに呆然とする橙と燐。輝夜を助けていいのかどうかもわからない。
先に我に返ったのは、ある程度ダメージを負った輝夜だった。苦し紛れに反撃しようとする。
だがその瞬間、妹紅は輝夜をスルーしていた。一気に距離を詰め、橙へと攻撃。
突然のことに橙は為すすべなく吹っ飛んだ。
激昂したのは藍だ。躊躇い無くリングへと飛び込んでくる。
それを見越していた妹紅が、カウンターでドロップキックを見舞った。これが綺麗に決まった。
一撃で朦朧とする藍、その藍を助けに割って入ろうとする燐、そしてそれをまた妹紅はスルー。
妹紅、今度は無理やりではなく、手招きした。
お前も来い。
本当は、仲間に入りたかったんだろう?
お空は乗った。それが反則かどうかなど考えもせずに、リングに飛び込んで行く。
その時には、橙がなんとか回復し藍を支えていた。燐は妹紅の左後ろに、輝夜は真後ろに陣取っていた。お空は正面から突撃してくる。
上等だ。妹紅は笑った。

「全員まとめて――かかってこい!」



血で血を洗う勝負の果てに、橙・燐タッグが勝負を制した。
お空は満足そうに笑って倒れていた。藍は無念の苦しみを噛み締めて倒れていた。輝夜は全身燃やされて髪がアフロになっていた。妹紅は、まさに満身創痍で倒れていた。
立っている橙とお燐も、互いに肩を貸しあうようにして、なんとか倒れずに済んでいた。
つらく苦しい戦いだった――だが、終わった後にはどこか、一種の爽快感があった。それは、野生に戻った獣に許される満足感だったのかも知れない。
五体満足に立っていられたのは、途中で入るタイミングを逃して呆然としていた慧音だけだったという。
もこパパは娘のあまりの変貌ぶりに卒倒していた。




















































+ タグ編集
  • タグ:
  • 格闘
  • 妹紅
  • 不比等
  • 親子
  • 輝夜
  • 慧音
  • コスプレ
  • コンビ戦
ウィキ募集バナー