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50スレ第17戦(2)

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匿名ユーザー

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 屈強なる身体と、戦いですら楽しめる精神。
 そして、異常なほどに酒を好み、酒にも滅法強い種族。
 それが幻想郷の鬼だ。ここで二人の鬼はいつものように酒を飲んでいた。
「うぃ~……久しぶりに酔っちまったよ、勇儀」
「そうだねぇ、萃香」
「……ハッスル、しちゃう?」
「ハッスル、しようか」

「「ひゃっほおおおお!」」

 場所は変わって、博麗神社。やはりここでも、いつものように宴会が――
「ハッスルだー!」
「ふえ? 何?」
 残念、いつものようにはいかないようだ。
 うたたねしかけていた霊夢は急に高速で飛んできた萃香の角をかわす。
「うわっと!?」
「おお!? 今ので腹に穴でもあくかなと思ったけど、なかなかやるねぇ」
「酒飲んで気持ちよくなってたのに急に穴あけられてたまるか!」
「あれー? なんで萃香さんがいるんですか? 霊夢さぁん」
「こっちが聞きたいわよ! って、あっちには勇儀までいるじゃない、何してるのかしら」

 二人が見た先にはいつも通り笑顔の聖と、どこか怯えたような表情の星、
 聖と向き合う、これまた笑顔の勇儀がいた。
「おうおう、あんた最近幻想郷に来たっていう高僧さんかい?」
「そうですよ。あなたは宴会を荒らしにきた悪い鬼さん、というところでしょうか?」
「半分正解……後の半分は、悪くはないよ!」
 言葉を放つと同時に、勇儀は聖の腹部に向かって強烈なストレートを放つ。
 あまりの速さに真横にいた星には見えなかったが……しかし、聖はその拳を片手で受け、
 同時に勇儀を投げ飛ばしていた。
「ッ! やるねぇ! こりゃ満足できそうだ、なぁ萃香?」
 はたから見ればおそらく、勇儀が急にバックステッポしたようにしか見えなかっただろう。
「そうだねぇ……さて本題に入るよ。さぁさぁファイト参加者諸君! 私たちを止めてみたまえ!」
「……は?」
 今回、霊夢は宴会で酒を飲んでいただけなのに、腹に大きな穴をあけられそうになり、
 酔っ払い特有の急な話の展開についてこれず、挙句の果てに鬼と戦うことになるかもしれないのだ。
 まったくもって散々である。
 ……それとは対照的に早苗は、目を輝かせていたが。
「良いですね! 私もたまには全力で戦ってみたいです!」
「ふふ、そっちの高僧さんはどうだ?」
「この場を荒らすというのなら……」

 聖の姿が揺れた。その瞬間。
 勇儀の腹に聖の拳が叩き込まれる。
「こう、ですよ?」
 慈愛に満ちた、輝くような笑顔。
 身体強化の魔法と同時に、正確に突きを放ったその行動とは対称的であった。
「ひっ……! やっぱり聖、お酒飲んでる!?」
「え!? 何、どういうことなのよ、星!」
「……実は、ぬえにいたずらされて、聖がお酒を飲んでしまったことがあって……」
 聖は僧であるから、酒は飲んではいけない。
 だから……というわけではないのだが、酔った聖はずいぶん恐ろしかったらしい……。
「ふ、ふふふ、ははは!」
 勇儀はそれでも笑う。なぜならここまで強い相手と戦えるからだ。

 萃香もまた、心躍る状況であった。
 現人神の奇跡とやらはどの程度のものか気になったし、あわよくば霊夢を引き出せるのだ。

 ……戦いを好む鬼が、これほどの戦いを前にして心躍らずにいりゃりょうか!(←噛んだ

 最初に仕掛けたのは早苗だった。
 スペルを発動しつつ、萃香との間合いを詰める。

「いきますよぉー!」
              秘法「九字刺し」

 普段のそれとは違って、少し酔っているからかレーザーがずいぶんとバラバラに飛んでいた。
 これでは九字の護身法としては役立たないだろうが、攻撃としては十分な能力を持っている。
 それでも、萃香と勇儀には歯が立たない――ように思えた。
 萃香は霧になって攻撃をかわし、勇儀は流れ弾をすべて弾く。
 だが、そのレーザーに触れたとき二人は奇妙な違和感を感じた。
「ッ!?」
「ふふふ! それは名付けて「スペクタル☆九字刺し」!
 肉体に作用せず、なんやかんやで精神に干渉してうんぬんかんぬんするのです!」
「ぶっちゃけ説明めんどくさいだけじゃないの」
「霊夢さんは黙っててください! 続けていきますよ!」

            奇跡「ミラクルフルーツ」

「ふん! やらせないよ!」
 萃香が素早く動き、早苗を阻止する。
「きゃっ!?」
 早苗の体制は崩され、スペカを止められる。精神どうたらは鬼たちを少しひるませただけで、
 それ以上の効果は無いようだ。
「やりますねぇ……ですが、負けません! 奇跡の力を見せてあげます!」
 厨二臭い口上とともに、現人神の奇跡を発動する。

「我は幻想郷の現人神! 風は我に従い、奇跡は我の手によって起こされる!
 風祝としての力! 今ここで発揮して見せよう!
 私の奇跡……あなたに打ち砕けますか!」

 一方、こちらは勇儀と聖たちが戦っていた。
 幻想郷では長身な方になる二人が簡単に吹き飛びあう様は、流石に圧巻の光景であった。
「ぐッ! あんた、ほんとに坊さんかい? 並みの妖怪より強いじゃないか」
「ふふ、褒め言葉として受け取っておきます」
 身体能力を強化する魔法の達人である聖は、鬼を相手に笑顔を絶やさず立ち回る。

 二人の鬼は幸せそうに戦っていた。
 迎え撃つ二人も、聖はともかく、早苗はとても楽しそうだ。

 だがもちろん、ぐっすりと気持ちよく眠っていたい者にとって、この戦いは雑音でしかないのだ。

「あのさぁ……そろそろ、終わらせてあげるわ」

               「夢想天生」

 天生、これは魔理沙がつけた名だった。文字通り天性の才能。
 今は霊夢にしかできない、いわば最強の奥義。

 この霊夢にかかれば、身体強化の魔法だろうと、奇跡だろうと、
 密と疎を操り、煉獄を放つ鬼の術だろうと、怪力乱神だろうと。
 かなうものはないだろう。いや、今の早苗の奇跡ならば、太刀打ちできたかもしれないが。
 後はディスプレイの前のあなたの考えた通り「紅白の巫女がチートで人間辞めていた」
 一体何を言っているかわからないかもしれないが私にもわからない……。

結果:不機嫌なうえ人間辞めてる霊夢なんて相手にしちゃ駄目ですよ……
    早苗さんや星ちゃんも巻き添えくらったけど霊夢ちゃん勝利!ひいては巫女巫女☆チートチームの勝利




















































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