ハァ、ハァ…
満月の夜。霧雨魔理沙は逃げていた。幻想郷最速の一角を担う彼女は、ぶっちゃけ本気で逃げていた。
――どうしてこうなった
背後には普段の格好にしか見えないが「これはコスプレだ」と言い張る慧音が、いや服はいつも通りだ。だが明らかに角が生えているっ!
「待てぇぇっ!待てと言っているだろう霧雨魔理沙ぁぁぁっ!」
背後にはさっきからとんでもないオーラを出した慧音が。いや、ノーマルの慧音服に身を包んだEX慧音が。
――つかまったら、ヤバいぜ。
必死に逃げるうち、森に入る。木の枝をかわしながら逃げていると…前方に早苗、らしき人物が見えた。
「っ!確か今回は幽香が早苗の服を着て…って、あれは本物の早苗?」
良く見れば長い髪に髪飾り。どうやら本当に早苗のようだ
「魔理沙さんっ!とりあえずこっちに隠れてっ!」
どうしようか一瞬悩む魔理沙だったが、背後から恐ろしい気配が迫ると、素早く決断した。
誘導に従い、ぽっかり空いていたほら穴に身を隠す。慧音は追いかけてきた勢いそのままに通り過ぎていった。
「た、助かったぜ早苗……」
「いえいえ。お礼なんてしなくていいんですよ」
「何言ってるんだ。ありがとうは素直に受け取っ……おわっ!」
魔理沙が言葉を切る。洞穴の壁面に背を預けていた魔理沙の四肢に、蔦が絡み付いてきた。
「……蔦、そんな。まさかオマエ」
「だから言ったでしょう?お礼なんていらないって。」
そう言うと早苗は髪を掻き揚げ…自分の髪を、外した。いや、早苗ではなく。まごうことなき最強の花の妖怪が髪を掻き揚げた。
「外の世界では『えくすて』とか言うらしいわね?飾りはソレっぽく作った偽物。」
付け髪と飾りを、四肢を押さえられ動けない魔理沙に見せつける幽香。
「くっ、随分と芸が細かいぜ…」
「あら、引っ掛かった人に言われると誉め言葉ね。…さて魔理沙。年貢の納め時よ?」
じわりと、幽香が魔理沙に迫り――
結果:森の枝を操り魔理沙を誘導し、袋小路に追い込んだ幽香の勝利。その後の魔理沙は…おっと誰か来たようだ
満月の夜。霧雨魔理沙は逃げていた。幻想郷最速の一角を担う彼女は、ぶっちゃけ本気で逃げていた。
――どうしてこうなった
背後には普段の格好にしか見えないが「これはコスプレだ」と言い張る慧音が、いや服はいつも通りだ。だが明らかに角が生えているっ!
「待てぇぇっ!待てと言っているだろう霧雨魔理沙ぁぁぁっ!」
背後にはさっきからとんでもないオーラを出した慧音が。いや、ノーマルの慧音服に身を包んだEX慧音が。
――つかまったら、ヤバいぜ。
必死に逃げるうち、森に入る。木の枝をかわしながら逃げていると…前方に早苗、らしき人物が見えた。
「っ!確か今回は幽香が早苗の服を着て…って、あれは本物の早苗?」
良く見れば長い髪に髪飾り。どうやら本当に早苗のようだ
「魔理沙さんっ!とりあえずこっちに隠れてっ!」
どうしようか一瞬悩む魔理沙だったが、背後から恐ろしい気配が迫ると、素早く決断した。
誘導に従い、ぽっかり空いていたほら穴に身を隠す。慧音は追いかけてきた勢いそのままに通り過ぎていった。
「た、助かったぜ早苗……」
「いえいえ。お礼なんてしなくていいんですよ」
「何言ってるんだ。ありがとうは素直に受け取っ……おわっ!」
魔理沙が言葉を切る。洞穴の壁面に背を預けていた魔理沙の四肢に、蔦が絡み付いてきた。
「……蔦、そんな。まさかオマエ」
「だから言ったでしょう?お礼なんていらないって。」
そう言うと早苗は髪を掻き揚げ…自分の髪を、外した。いや、早苗ではなく。まごうことなき最強の花の妖怪が髪を掻き揚げた。
「外の世界では『えくすて』とか言うらしいわね?飾りはソレっぽく作った偽物。」
付け髪と飾りを、四肢を押さえられ動けない魔理沙に見せつける幽香。
「くっ、随分と芸が細かいぜ…」
「あら、引っ掛かった人に言われると誉め言葉ね。…さて魔理沙。年貢の納め時よ?」
じわりと、幽香が魔理沙に迫り――
結果:森の枝を操り魔理沙を誘導し、袋小路に追い込んだ幽香の勝利。その後の魔理沙は…おっと誰か来たようだ