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パワーアンプとスピーカー
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ここではパワーアンプとスピーカーとの接続について解説する。
パワーアンプはスピーカーの直前に接続され、スピーカーを鳴らすことができる大きさにまで電気信号を増幅させる。したがってここに流れる信号は相当大きなものとなっていて、接続にミスがあると過電流が流れて機材を簡単に痛めてしまうことになる。というわけで、超重要な話!!!
パワーアンプはスピーカーの直前に接続され、スピーカーを鳴らすことができる大きさにまで電気信号を増幅させる。したがってここに流れる信号は相当大きなものとなっていて、接続にミスがあると過電流が流れて機材を簡単に痛めてしまうことになる。というわけで、超重要な話!!!
接続における注意点
ケーブルについて
音響システムで触れたように、伝送には必ずスピーカーケーブルを用いる。フォーン端子もよく使われるので非常に紛らわしいが、間違えてギター用のシールドケーブルなんか使った場合、ヘタすると本当に火が出る。これは楽器用アンプのヘッドとキャビネットをつなぐ場合も同様。ケーブルやコネクタの詳細についてはケーブルとコネクタを参照。
定格出力と許容入力
パワーアンプには定格出力が、スピーカーには許容入力がそれぞれW(ワット=電力)という単位で定められている。説明書や仕様書に必ず載っているはずである。これは簡単に言えば扱える電気信号の強さの限界を表していて、もっと乱暴に言えばどれだけデカい音を出せるかってことである。したがって、パワーアンプの定格出力がスピーカーの許容入力を超えることがあってはならない。
400Wのアンプを1200Wのスピーカーにつなぐのはいいけど、1200Wアンプを400Wスピーカーにつないだらそら、壊れますがな。ということ。まあ、ボリュームを上げまくった場合の話ではあるが…。
400Wのアンプを1200Wのスピーカーにつなぐのはいいけど、1200Wアンプを400Wスピーカーにつないだらそら、壊れますがな。ということ。まあ、ボリュームを上げまくった場合の話ではあるが…。
インピーダンスの整合
インピーダンスとは簡単に言うと交流における抵抗値で、Ω(オーム)という単位で表される(詳しくは基礎知識の参考資料のリンク先を参照)。要するにこれが小さければ小さいほど電流が流れやすいのだ。インピーダンスもパワーアンプ、スピーカーごとに定められていて、説明書や本体に書かれているはずである。インピーダンスはワット数の時とは逆で、パワーアンプの出力インピーダンスがスピーカーの入力インピーダンスを超えることがあってはならない。
スピーカーのインピーダンスは許容入力ほどバリエーションがあるわけではなく、たいていは8Ω、あとは16Ω、4Ω、2Ωってなところである。
スピーカーのインピーダンスは許容入力ほどバリエーションがあるわけではなく、たいていは8Ω、あとは16Ω、4Ω、2Ωってなところである。
また、一台(ステレオアンプ一台じゃなく、純粋に1ch分)のアンプに複数(まあ小規模PAだと普通は2つまで)のスピーカーをつなぐ場合、接続によってスピーカーのトータルのインピーダンスが変わってくることに注意。普通は並列につなぐので(逆数+逆数)を逆数にするなんていうややっこしい計算になるが、2台までなら和分の積と覚えよう。aΩ、bΩのスピーカーを並列につないだら、(a×b)/(a+b)Ωだ。つまり8Ωと8Ωなら(8×8)/(8+8)=64/16=4Ω。
また、ステレオ(2ch)アンプの場合は以下で述べるようにブリッジなんていう接続方法があって、この場合はアンプ側の出力インピーダンスは2倍の値となる。
ステレオアンプとスピーカーとの接続
PAで扱うパワーアンプは普通、2チャンネルの信号を扱えるステレオアンプである。要するに、1台のアンプの中に実は2つのアンプが入っているのだな。1台のステレオアンプをいくつのスピーカーとどうやって繋ぐかで、以下のような接続の種類がある。
※以下の図では点線で囲まれた部分が一台のステレオアンプを表し、三角形は内部のアンプ単体を表す。
※以下の図では点線で囲まれた部分が一台のステレオアンプを表し、三角形は内部のアンプ単体を表す。
ステレオ接続

内蔵する2つのアンプにLとRのチャンネルをそれぞれ割り当てる接続方法。極めて普通な2chアンプの使い方。アンプ1台で2つのスピーカーにつなぐことができる。TOJO K-ONでは、共2の練習用モニターとライブ時のフロントモニターはこの方法で接続する。
ブリッジ接続

ブリッジ接続はBTL(Bridged Transless)接続とも呼び、内蔵する2つのアンプをつないで1つのモノラルアンプとして使用する接続方法だ。電圧が2倍になって理論上の出力は4倍になる(実際は2倍くらい)。ステレオアンプ1台につきスピーカーを1台だけ繋ぐわけだ。TOJO K-ONでは、ライブ時の左右メインスピーカーをだいたいこの方法で接続する。
パラレル接続

モノラルチャンネルを入力して、二つのスピーカーから同じ音を出す接続方法。パラレル(Parallel)とは要するに並列のことで、理科で習った並列回路の電池がアンプに、電球がスピーカーにそれぞれ置き換わったもんだと思えばいい。せっかくステレオアンプなのに、片方しか使わないというもったいない接続方法。純粋に「1つのアンプに複数のスピーカーを繋ぐ」という場合には、ごく普通の接続方法だ(直列でつなぐと、どこか断線するとすべてのスピーカーから音が出なくなってしまう)。TOJO K-ONの保有ステレオパワーアンプにはこのモードがあるが、あんまり使わない。