テクノクラート(ティータ)

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匿名ユーザー

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テクノクラート(ティータ)


●PHASE 1


メ:おや……?

  どうしましたか、こんな所で……?

テ:あっ……

  あ、あのあの……
  すみません、この辺りで
  赤毛の男の人を見かけませんでしたか?

  こーんな感じの、
  大きな剣を担いでる人なんですけど……

メ:赤毛の男の人……

  ええ、そういえば少し前に
  見かけた気がしますね。

  確か緑のバンダナを
  してらっしゃったと思いますが。

テ:あ、はいその人です!

  ほっ、よかったぁ……
  もうアガットさん、
  見つからないかと思っちゃった……

メ:(……迷子、のようですね。)

  (仕方ありません。
   最寄の町まで送り届けることにしましょうか。)


●PHASE 2


メ:それで、ティータさんは
  どうして逸(はぐ)れてしまったのですか?

テ:あ、はい。えーっと……

  アガットさんが依頼に出かける前に
  用事があったんですけど、
  声をかけるのが遅かったみたいなんです。

  アガットさん、足が速いから……

メ:なるほど、その方が先に行ってしまって、
  追いつけなかったわけですね。

テ:はい、そーです。

  でも、確かお仕事は
  こっちの地方だったと思うんです。

  だからこの辺りを探せば
  絶対見つかるはずだと思って……

  あのメルレットさん、
  一緒に探してくれてありがとうございます。

メ:いえ、私は構いませんよ。

  この先に、比較的大きな街があります。

  その方が立ち寄られたかもしれませんから、
  一度訪れてみましょうか。

テ:あ、はい。
  よろしくお願いします!


●PHASE 3


テ:ふんふふ~ん……♪

メ:おや、それは……

  先ほど、街で買い物をしてらっしゃったのは
  そのためだったのですか?

テ:あ、はい。
  ちょっと整備のついでに
  改造しておこうかなって……

  この導力砲の駆動部分に使われてる
  結晶回路(クォーツ)は、
  まだまだ改良の余地があると思うんです。

  設計はお祖父ちゃんなんですけど、
  好きにいじっていいって言われてるから……

メ:そういえば、ティータさんは
  技師をしてらっしゃるという話でしたね。

テ:えへへ、まだ見習いなんですけど……

  わたしの家って、
  お祖父ちゃんもお母さんも研究者だし、
  お父さんは設計技師なんです。

  だからみんな、わたしのこと
  すぐ子供扱いするんですけど……

  でも、わたしだって負けてないですから!

  うん、これでちょっと
  出力が上がったかな?

  えへへ、制御回路の方も
  調整しておかないと……♪

メ:(……幸せそうですね。)


●PHASE 4


テ:でも、アガットさん
  どこへ行っちゃったんだろう。
  こんなに探しても見つからないなんて……

戦:ギド・カーンめ、
  今度こそお前に勝ってやるぞ。

  最強の男を
  名乗っていられるのも今のうちだ!
  覚悟しておくんだな!

テ:最強の男の人……?

  も、もしかしてアガットさん、
  その人に戦いを挑んでるとか……?

  うん、それしか考えられないかも。

  もうこの辺りにはいないみたいだし、
  きっとお仕事のついでに足を伸ばして……

メ:……ティータさん?

テ:間違いありません。
  アガットさんはそこにいます!!

メ:何か手がかりが
  見つかったのでしょうか。


●PHASE 5


司令官風の男:
  この先は
  ギド・カーン様の本陣だからな。
  警戒を怠るなよ。

覆面の男:
  ああ、分かってるさ。

覆:ん、なんだ? 子供か……?

司:おいお前、
  ここは子供の来る所じゃ……

テ:ど、退いてください!

(砲撃)

司:な、なんだぁ……?

メ:これで3箇所目……

  どうやらティータさんは
  ギド・カーン軍の駐屯地を目指しているようですね。
  そこにお探しの方がいるのでしょうか。

  しかし、いつまでも
  このような方法で突破できるとは思えません。

  かといってティータさんを
  止めることも難しそうですし……

  ここはひとつ、
  何か手を考えた方が良さそうですね。


●PHASE 6


メ:ティータさん、
  少しは戦い方にも慣れましたか?

  その力を何に使うかはお任せしますが、
  まずは身を守ることを
  第一に考えて欲しいと思います。

テ:はう、ごめんなさい。
  わたしって、時々
  無茶しちゃうことがあるみたいで……

メ:その熱意は、研究者としてのあなたには
  大きな長所なのでしょう。
  悪いことではないと思いますよ。

  しかし、周囲を省みない行動は
  時として大きな危険を伴うものですから。

テ:そ、そーですね。

  あの、メルレットさん、すみませんでした。
  心配かけちゃって……

  はあ、よくアガットさんにも
  怒られちゃうんですけど……

  あ、そうだ。
  先を急がないと……!

  待っててください、アガットさん。
  いま行きます!

メ:……何故か、不安が拭いきれませんね。

  まだ一人にしておくわけにはいかないようです。
  ……もう少し見守ることにしましょうか。


●ENDING


テ:はうう、びっくりした……
  い、今の人って……

メ:彼がギド・カーン……
  最強と呼ばれるネイティアルマスターです。

  ティータさん、危ないところでしたね。
  いくら戦い方に慣れたとはいえ、
  彼の前に飛び出すのは無謀すぎると思いますよ。

テ:あのあの、メルレットさん。
  ありがとうございました。
  また助けてもらっちゃって……

男:……ティータ!?

テ:あ、アガットさん……?

ア:ったく……お前、
  こんなところで何やってやがる。

  この辺りはな、ギド・カーンってやつが
  ヤバイこと企んでやがるってんで、
  何かと物騒な場所なんだ。

  用もないのにウロチョロすんじゃねえ!

テ:はうう、ごめんなさい……

  で、でもでも
  アガットさんが出かける前に
  どうしても聞きたいことがあったから……

ア:だからって、
  こんな場所まで来るか普通……

  ……ティータ、お前
  また何か危ねえ真似してたんじゃねえだろうな。

テ:え?

  ……あ、あの……
  えへへへへ……

ア:あン? 何だその笑いは……

  フン、まあいいか。
  見たとこ怪我もねえみてえだしな。

  で、何の用だったんだ?

テ:えっ……?

ア:まあ、なんだ。
  話を聞かねえで置いていっちまったのは、
  俺にも責任があるからな。

  俺に何か用事があったんだろ?

テ:あ、えーっと……

  えへへ、あの
  今度アガットさんが来てくれたときのお料理、
  何がいいか聞いておくのを忘れちゃったから……

一同:
  (そんなことのために……)



旅をしてアガットとの再会を果たしたティータ
その旅にはあまり意味がなかったようである。

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