●PHASE 1
メルレットに歩み寄るデルーナ。
メル:どうです、デルーナさん。
ネイティアルの扱いには慣れましたか。
ネイティアルの扱いには慣れましたか。
メルレット、崖の先の遠景を望むかのように、デルーナに背を向けて数歩。
デル:ふむふむ……なかなか難しいんだ。
魔女の道も楽じゃないみたい。
魔女の道も楽じゃないみたい。
メルレット、振り返ってデルーナを見る。
メル:召喚術自体は、それほど難しいものではありません。
ですが、正しく使うことは難しい……
まずはそれを学んでもらいますよ。
ですが、正しく使うことは難しい……
まずはそれを学んでもらいますよ。
メルレット、数歩近づき、右手(デルーナから見て左手)を向く。
メル:さあ参りましょうか。新たなる地へと……
歩み去るメルレットとデルーナ。
●PHASE 2
デル:♪
それにしても、あのメルレットさんに
弟子入りできるなんて夢みたい。
何十年も前からすごく有名だって、
おばあちゃんから聞きました。
わたし、ずっと憧れてて……
それにしても、あのメルレットさんに
弟子入りできるなんて夢みたい。
何十年も前からすごく有名だって、
おばあちゃんから聞きました。
わたし、ずっと憧れてて……
メル:
私は、教えを請いに来た人は
断らないことにしています。
しかし貴女の場合は、ただの入門ではなく
正式な弟子として受け入れています。
ですから、それなりの覚悟は……
私は、教えを請いに来た人は
断らないことにしています。
しかし貴女の場合は、ただの入門ではなく
正式な弟子として受け入れています。
ですから、それなりの覚悟は……
メルレットに駆け寄るデルーナ。
デル:\|/
うん、わたし頑張る!
任せて、メルレットさん!
うん、わたし頑張る!
任せて、メルレットさん!
メル:・・・
(……少々不安ですね。)
(……少々不安ですね。)
●PHASE 3
ネプトジュノーを召喚するデルーナ。
デル:……ほら見て!
やったよメルレットさん!
やったよメルレットさん!
メル:基本的なネイティアルは、
すべて使いこなせるようになったようですね。
いくつかの中位ネイティアルについても、
及第点と言っていいでしょう。
すべて使いこなせるようになったようですね。
いくつかの中位ネイティアルについても、
及第点と言っていいでしょう。
デル:♪
えへへ、毎日の修行は欠かさないもん。
今日の朝だって、とびきり早起きして
お稽古してたんだから。
えへへ、毎日の修行は欠かさないもん。
今日の朝だって、とびきり早起きして
お稽古してたんだから。
\|/
それに、わたし
村を出るのは初めてだから、
こうして旅するのってすごく楽しい!
もっとあちこち見て回りたいな。
それに、わたし
村を出るのは初めてだから、
こうして旅するのってすごく楽しい!
もっとあちこち見て回りたいな。
ネプトジュノーを消滅させるデルーナ。
メル:くす……
(本当に、昔の私にそっくりですね。)
(本当に、昔の私にそっくりですね。)
デル:\|/
えっ……?
メルレットさん、何か言いました?
えっ……?
メルレットさん、何か言いました?
メル:いいえ、何も。
踵を返すメルレット。
メル:さあ、旅を続けましょう。
まだまだ学ぶことはたくさんありますよ。
まだまだ学ぶことはたくさんありますよ。
デル:はーい!
歩み去るメルレットとデルーナ。
●PHASE 4
崖から遠景を眺めるメルレット。
メル:(……闇の力が強くなっていますね。)
(この不穏な空気……
近々、どこかで
大きな戦争が始まるかもしれません。)
(この子の修行に
影響が無ければいいのですが……)
(この不穏な空気……
近々、どこかで
大きな戦争が始まるかもしれません。)
(この子の修行に
影響が無ければいいのですが……)
メルレット、デルーナを振り返る。
ひざまずいて猫と戯れるデルーナ。
ひざまずいて猫と戯れるデルーナ。
デル:\|/
あっ、こいつぅ!
ぐにぐに……
あっ、こいつぅ!
ぐにぐに……
猫 :( ( ( ) ) )
メル:……………………………
デルーナに歩み寄るメルレット。
メル:貴女はまだ古代文字も読めないというし、
それでは魔女として、困ることもあるでしょう。
召喚術の合間に、語学や
一般教養についても学んでもらい……
それでは魔女として、困ることもあるでしょう。
召喚術の合間に、語学や
一般教養についても学んでもらい……
猫 :ふにゃああ……!
デル:;
あっ、いったーい!
あっ、いったーい!
素早く走って逃げるデルーナの猫。
デル:こらぁ、待て~っ!!
猫を追って走り去るデルーナ。
メル:・・・
・・・
……その前に、もう少し
落ち着きを学んで欲しいところですね。
・・・
……その前に、もう少し
落ち着きを学んで欲しいところですね。
●PHASE 5
旅人風の男と会話するデルーナ。
デル:ギド・カーン……?
男 :ああ、最強のネイティアルマスターって
呼ばれてる男さ。
そいつが軍隊を引き連れて、
あちこちの地方を荒らしまわってるんだよ。
この辺りもそろそろ危ないって話だ。
こんな所をうろうろしてるなんて
誰だか知らないけど、早めに逃げたほうがいいよ。
呼ばれてる男さ。
そいつが軍隊を引き連れて、
あちこちの地方を荒らしまわってるんだよ。
この辺りもそろそろ危ないって話だ。
こんな所をうろうろしてるなんて
誰だか知らないけど、早めに逃げたほうがいいよ。
男、退場。
デル:ギド・カーン……
その人が一番強いんだ……
でも、わたしだって毎日修行してるんだし、
最近はメルレットさんも
上達してるって言ってくれるし……
その人が一番強いんだ……
でも、わたしだって毎日修行してるんだし、
最近はメルレットさんも
上達してるって言ってくれるし……
・・・
\|/
\|/
わたしがその人に勝てたら、
メルレットさん驚くかな。
えへへ、もしかして褒めてくれるかも……
メルレットさん驚くかな。
えへへ、もしかして褒めてくれるかも……
猫 :?
デル:♪
よおし、そうと決まれば早速……!
よおし、そうと決まれば早速……!
足早に去っていくデルーナ。
●PHASE 6
走るデルーナの後ろから呼び掛けるメルレット。
メル:……待ちなさい、デルーナ。
どこへ行くつもりなのですか?
最近一人でこそこそと
出かけているようですが……
どこへ行くつもりなのですか?
最近一人でこそこそと
出かけているようですが……
振り返るデルーナ。
デル:ご、ごめんなさい!
あ、あの、どうしても
やってみたいことがあって……
ちゃんとメルレットさんにも
後で話すから……
今日だけは見逃して~!
あ、あの、どうしても
やってみたいことがあって……
ちゃんとメルレットさんにも
後で話すから……
今日だけは見逃して~!
方向を変えて走り去るデルーナ。
メル:・・・
……一体どういうつもりなのでしょう。
それにしても、あの腕前……
やはり筋はいいようですね。
次は手加減なしで
相手をしてみてもいいかもしれません。
あとはもう少し、
落ち着きがあればいいのだけれど……
……一体どういうつもりなのでしょう。
それにしても、あの腕前……
やはり筋はいいようですね。
次は手加減なしで
相手をしてみてもいいかもしれません。
あとはもう少し、
落ち着きがあればいいのだけれど……
●ENDING
デルーナの頭を杖で叩くメルレット。
デル:;
メル:ようやく見つけたと思ったら、
勝手にこんな真似を……
勝手にこんな真似を……
デル:ひーん、ごめんなさいぃ!
でも、どれだけ上手になったか
どうしてもメルレットさんに
見てもらいたくって……
さっきの人が
一番強いって聞いたから、その……
でも、どれだけ上手になったか
どうしてもメルレットさんに
見てもらいたくって……
さっきの人が
一番強いって聞いたから、その……
メル:ふう……
まあ、成長したことは認めます。
あのギド・カーンを倒したのですからね。
むしろそれだけの力を持っておいて、
落ち着きがないのが問題です。
本当にもう、手間ばかりかけさせて……
まあ、成長したことは認めます。
あのギド・カーンを倒したのですからね。
むしろそれだけの力を持っておいて、
落ち着きがないのが問題です。
本当にもう、手間ばかりかけさせて……
デル:え、えへへへへ……
デル:\|/
あ、そうだ。
わたし、前からメルレットさんに
聞いてみたい事があったんだけど……
メルレットさんって、
何十年も前から有名なんですよね。
一体何歳なんですか?
えーっと、それが50年前として、
少なくとも7、80歳……?
あ、そうだ。
わたし、前からメルレットさんに
聞いてみたい事があったんだけど……
メルレットさんって、
何十年も前から有名なんですよね。
一体何歳なんですか?
えーっと、それが50年前として、
少なくとも7、80歳……?
メル:!
7、80歳……!?
コ、コホン……
(なぜか、小生意気なところも
昔の私にそっくりですね……)
7、80歳……!?
コ、コホン……
(なぜか、小生意気なところも
昔の私にそっくりですね……)
横を向き崖の先を見るメルレット。
メル:仕方ありません。
貴女には、本当のことを教えてあげましょう。
『紫のメルレット』とは
何百年も受け継がれてきた名なのです。
私自身も先代のメルレットに認められ、
この名を授かったのですよ。
貴女には、本当のことを教えてあげましょう。
『紫のメルレット』とは
何百年も受け継がれてきた名なのです。
私自身も先代のメルレットに認められ、
この名を授かったのですよ。
デルーナに向き直るメルレット。
メル:ですから、決して
そのような歳ではありません。
そのような歳ではありません。
デル:;
そ、そ、そうだったんだ……
(メルレットさん、目が怖い……)
え、えーっと……
あ、でもわたしの腕は認めてくれたんだよね。
えへへ、それじゃあわたしも、
いつかメルレットさんの名前を……
そ、そ、そうだったんだ……
(メルレットさん、目が怖い……)
え、えーっと……
あ、でもわたしの腕は認めてくれたんだよね。
えへへ、それじゃあわたしも、
いつかメルレットさんの名前を……
メル:ふう、またすぐ調子に乗って……
貴女には、まだまだ
精神面の修行が足りませんね。
……でもまあ、
私が引退するときが来たら、
考えてもいいでしょう。
貴女には、まだまだ
精神面の修行が足りませんね。
……でもまあ、
私が引退するときが来たら、
考えてもいいでしょう。
先程とは反対の方角を向くメルレット。
メル:さあ、行きますよ。
あなたが身につけなければいけないのは、
召喚術だけではありません。
魔女への道は、甘くないのですから。
あなたが身につけなければいけないのは、
召喚術だけではありません。
魔女への道は、甘くないのですから。
歩き出すメルレット。
デル:;
ああっ、ちょっと待って!
ああっ、ちょっと待って!
メルレットを追って歩きだすが、数歩で立ち止まるデルーナ。
デル:\|/
あれ、そういえば
結局何歳なのか聞いてない……
……メ、メルレットさーん!
置いてかないでよ~!
あれ、そういえば
結局何歳なのか聞いてない……
……メ、メルレットさーん!
置いてかないでよ~!
移ろう時の中で、人の技は受け継がれて行く。
メルレットの技を受け継いでいくデルーナ。
彼女が紫のメルレットを名乗る日は
果たしていつ訪れるのだろうか……
メルレットの技を受け継いでいくデルーナ。
彼女が紫のメルレットを名乗る日は
果たしていつ訪れるのだろうか……