女は強くないとやっていけないんでしょう? ねえ、置いて行かれた相棒さん

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女は強くないとやっていけないんでしょう? ねえ、置いて行かれた相棒さん - (2020/04/29 (水) 18:45:02) の1つ前との変更点

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発言者:[[ニナ・オルロック]] 対象者:[[シェリル・マクレガー]] &size(15){&color(#9932cc){&bold(){「}―――&bold(){どうよ、お嬢。まだイケる?」}}} &size(15){&color(#9C9C9C){&bold(){「どうしたものかしらね……根性論も、だらしないものだわ」}}} グランド√、まるで目に見えない&ruby(ゴースト){[[亡霊>https://w.atwiki.jp/vermili/pages/275.html]]}によって&ruby(憑かれて){導かれて}いるかのように、 [[不細工な怪物の群れ>『裁定者』]]を素通りして先に向かったとしか思えないトシロー。 彼を追いかけるニナとシェリルは、譲れぬ気概を胸に獣達の相手を繰り返していたが、次第に厳しい状況に立たされていた。 ――そんな彼女達を救ったのは、[[ルーシー>ルーシー・ミルドレッド]]が連れてきた……&ruby(アンダーグラウンド){地下社会}の覇者・[[アルフライラ>アルフライラ・ワ・ライラ]]の率いる武装集団だった。 この策は、事前にニナが保険として考えていたものであり、確かに怪物達の危険は一時過ぎ去ったが…… &size(14){&color(#685D12){&bold(){「タダで動くと思うなよ。こっちはてめぇの&ruby(・・・){お願い}に応えてやった立場だ。}}} &size(14){&color(#685D12){&bold(){&ruby(アヌビス){冥界の犬}への仲介料、高くつくぜ。心臓を乗せた天秤でも足りるかどうか……今のうちに祈っておきな」}}} &bold(){判りやすい&ruby(ぼうりょく){砲火の嵐}を見せ付けて、アルフライラは、泣き付いてきた&ruby(権力者){公子}を脅しにかかる。} だが、[[「臣」>https://w.atwiki.jp/vermili/pages/291.html]]が[[命懸けで伝えた言葉を胸に>https://w.atwiki.jp/vermili/pages/919.html]]、 「吸血鬼」ではなく、今の自分として闘い抜く覚悟を決めた公子は……その政の駆け引きに、臆することなく切り込んでゆく。 #region &size(13){&color(#8C8080){&bold(){「判っているわよ、何が欲しいの? 現金? 勢力図? それとも&ruby(ディアスポラ){鎖輪}の玉座?}}} &size(13){&color(#8C8080){&bold(){なんでもいいわよ、生き延びた暁には示談によって好きなだけあげる」}}} 驚愕する&ruby(シェリルとルーシー){鎖輪の住人達}。 だが、心を張り詰めさせ、高潔な信念&ruby(・・){だけ}を信じていた頃とは違い―――冷静に、戦う相手を見定められていた。 &size(14){&color(#8C8080){&bold(){「いいのよ、どうせそんなもの欲しくないでしょうから。ねえ、地下社会の支配者さん?}}} &size(14){&color(#8C8080){&bold(){父が死ねば、私の手に戻るのは廃墟に等しい経済図。成功の際に差し出せる報酬も、そんなものしかないわ」}}} &size(13){&color(#8C8080){&bold(){「あなたが最も持ち味を発揮するのは、法の隙間や荒事だわ。}}} &size(13){&color(#8C8080){&bold(){それが存在する限りは有能でも、経営や統治には向いていない」}}} その指摘に歯噛みするアルフライラ。 アルフライラは、あくまで法・規律に刃向かい、破壊し続ける事で存在を保てる「革命家」。 ゆえに壊すべき対象が崩壊してしまえば、率いる&ruby(ちから){勢力}を持てはしない。 かつて社会の闇に翻弄されていた少女は、今自らの足で立ち、その「汚さ」「醜さ」と正面から向き合っていた。 &size(14){&color(#8C8080){&bold(){「だから、あなたがここで欲しいのは私への借り。権力構造や支配に興味はない、}}} &size(14){&color(#8C8080){&bold(){恫喝で権力を反故にするための交渉&ruby(カード){材料}が欲しいのよ」}}} &size(13){&color(#8C8080){&bold(){「ああ、私は別に構わないわよ? &ruby(マフィア){暴力機構}と&ruby(シェリフ){保安官}は禁酒法のときから、ずっとお友達のはずだもの」}}} ……くすくすと上品な笑みを浮かべつつ、冷たく相手の弱みを突く実に「&ruby(恐ろしい){頼もしい}」ニナの姿に、 シェリルは顔を引きつらせながら、自分はこうした政の場には絶対関わるまいと決めていた。 楽な相手だと舐めていたはずが、見事に予想を裏切られたアルフライラ。 &size(13){&color(#685D12){&bold(){「お姫様から魔女にでも鞍替えしたらどうだ?」}}}と毒づくも &size(14){&color(#8C8080){&bold(){「あら、上に立つ者なんてそんなものでしょ?」}}}   &size(14){&color(#8C8080){&bold(){「ま、安心して。私は白と黒だけで世の中成り立っているとは、もう思わない。}}} &size(14){&color(#8C8080){&bold(){上手く&ruby(グレーゾーン){灰色}の蜜を吸わせてあげるから安心して。}}} &size(14){&color(#8C8080){&bold(){大丈夫よ、支配者やってれば切り捨てるべき膿なんてのは幾らでも出るわ」}}}    これは「共生」だと告げるニナは、真っ直ぐに地下社会を統べる女傑を見つめ…… &size(14){&color(#8C8080){&bold(){「商談をここに、アルフライラ・ワ・ライラ}――&bold(){あなたが持つ野獣の群れを借り受けたい」}}} &size(14){&color(#8C8080){&bold(){「これからも善き関係を築けるよう。どうか、ご英断を」}}} 内容こそ権力者による後ろ暗い話ではあったが、力を求める意思は純粋で、陰惨さを感じさせない。 灰色をして良しとする、清濁併せ呑む決断であった。 そんな傲慢でありながら、真摯でもある「新米魔女」の姿に、 &bold(){面白い}と、笑いながら承諾の意思を示してアルフライラは闘いの場へと向かった。 ただし――&size(13){&color(#685D12){&bold(){仲良しになったなどとは思うな、いつでも俺達は隙を伺っているぞ……}}そんな殺意の炎は絶やさずに。} #endregion ---- そうして、一仕事を終えたニナ。 我ながら腹芸が巧くなったものだと、シェリル達に笑いかけるも…… 労いの言葉をかけられたルーシーは、先程まで見ていたニナの「笑顔」に、 完全に委縮してしまっており、原因にあまり自覚がない公子様はシェリルに問いかけた――― &size(21){&color(#9C9C9C){&bold(){「………ねぇ、そんなに怖い顔していたかしら、私?」}}} &size(20){&color(#9932cc){&bold(){「悪い顔はしてたね。もう見てるこっちがどん引きするぐらいの、えげつないやつ」}}} シェリルのしてやったりという表情に、ニナは思わずむっとする。 公子という立場を除けば、自分とて一介の女性であるから――強烈な返しをお見舞いしてやった。 &size(20){&color(#99ccff){&bold(){「そう……まずいわね、ならトシローの前では見せないようにしないと」}}} &size(22){&color(#9932cc){&bold(){「んなっ}―――&bold(){ああ、そういうことなわけ、お嬢。}}} &size(22){&color(#9932cc){&bold(){&size(20){身の危険がなくなったと思えば、まぁこの女はいけしゃあしゃあと……&size(19){諦め悪ぅ}}」}}} 驚き、そして苦々しい表情を浮かべた女に、ニナは実に&ruby(・・・・・){いい表情で}言い放つ。 &size(22){&color(#9C9C9C){&bold(){「女は強くないとやっていけないんでしょう?}}} &size(22){&color(#9C9C9C){&bold(){ねえ、置いて行かれた&ruby(パートナー){相棒}さん」}}} &size(14){&color(#E9F7E8){&s(){おめでとう! 余裕ない系お嬢様は腹黒裏表系魔女にチェンジしたぞ!!}}} 同じ男に惚れた、そんな二人の間に芽生えたのは、奇妙な連帯感。 譲れない未来図を互いに胸に描きつつも、互いが互いを好ましく思うという可笑しさ。 そして、決着をつける前に必要な事は、もうとっくに決まっているから――― &size(23){&color(#9932cc){&bold(){「}――&bold(){まずはその前に、男の調教をしないとね」}}} &size(23){&color(#9C9C9C){&bold(){「手伝うわ。あの後ろ向き、ちょっとは改善させないといけないもの」}}} ---- - こういう女の戦いって感じで静かな火花を散らし合うやり取り好き -- 名無しさん (2018-11-05 19:54:23) - しかし昔の女とホモには勝てなかった -- 名無しさん (2018-11-06 03:28:25) - この時の女たちはlight作品でも屈指の"強い女"なんだけどなぁ…相手が悪い… -- 名無しさん (2018-11-06 15:09:56) #comment
発言者:[[ニナ・オルロック]] 対象者:[[シェリル・マクレガー]] &size(15){&color(#9932cc){&bold(){「}―――&bold(){どうよ、お嬢。まだイケる?」}}} &size(15){&color(#9C9C9C){&bold(){「どうしたものかしらね……根性論も、だらしないものだわ」}}} グランド√、まるで目に見えない&ruby(ゴースト){[[亡霊>https://w.atwiki.jp/vermili/pages/275.html]]}によって&ruby(憑かれて){導かれて}いるかのように、 [[不細工な怪物の群れ>『裁定者』]]を素通りして先に向かったとしか思えないトシロー。 彼を追いかけるニナとシェリルは、譲れぬ気概を胸に獣達の相手を繰り返していたが、次第に厳しい状況に立たされていた。 ――そんな彼女達を救ったのは、[[ルーシー>ルーシー・ミルドレッド]]が連れてきた……&ruby(アンダーグラウンド){地下社会}の覇者・[[アルフライラ>アルフライラ・ワ・ライラ]]の率いる武装集団だった。 この策は、事前にニナが保険として考えていたものであり、確かに怪物達の危険は一時過ぎ去ったが…… &size(14){&color(#685D12){&bold(){「タダで動くと思うなよ。こっちはてめぇの&ruby(・・・){お願い}に応えてやった立場だ。}}} &size(14){&color(#685D12){&bold(){&ruby(アヌビス){冥界の犬}への仲介料、高くつくぜ。心臓を乗せた天秤でも足りるかどうか……今のうちに祈っておきな」}}} &bold(){判りやすい&ruby(ぼうりょく){砲火の嵐}を見せ付けて、アルフライラは、泣き付いてきた&ruby(権力者){公子}を脅しにかかる。} だが、[[「臣」>https://w.atwiki.jp/vermili/pages/291.html]]が[[命懸けで伝えた言葉を胸に>https://w.atwiki.jp/vermili/pages/919.html]]、 「吸血鬼」ではなく、今の自分として闘い抜く覚悟を決めた公子は……その政の駆け引きに、臆することなく切り込んでゆく。 #region &size(13){&color(#8C8080){&bold(){「判っているわよ、何が欲しいの? 現金? 勢力図? それとも&ruby(ディアスポラ){鎖輪}の玉座?}}} &size(13){&color(#8C8080){&bold(){なんでもいいわよ、生き延びた暁には示談によって好きなだけあげる」}}} 驚愕する&ruby(シェリルとルーシー){鎖輪の住人達}。 だが、心を張り詰めさせ、高潔な信念&ruby(・・){だけ}を信じていた頃とは違い―――冷静に、戦う相手を見定められていた。 &size(14){&color(#8C8080){&bold(){「いいのよ、どうせそんなもの欲しくないでしょうから。ねえ、地下社会の支配者さん?}}} &size(14){&color(#8C8080){&bold(){父が死ねば、私の手に戻るのは廃墟に等しい経済図。成功の際に差し出せる報酬も、そんなものしかないわ」}}} &size(13){&color(#8C8080){&bold(){「あなたが最も持ち味を発揮するのは、法の隙間や荒事だわ。}}} &size(13){&color(#8C8080){&bold(){それが存在する限りは有能でも、経営や統治には向いていない」}}} その指摘に歯噛みするアルフライラ。 アルフライラは、あくまで法・規律に刃向かい、破壊し続ける事で存在を保てる「革命家」。 ゆえに壊すべき対象が崩壊してしまえば、率いる&ruby(ちから){勢力}を持てはしない。 かつて社会の闇に翻弄されていた少女は、今自らの足で立ち、その「汚さ」「醜さ」と正面から向き合っていた。 &size(14){&color(#8C8080){&bold(){「だから、あなたがここで欲しいのは私への借り。権力構造や支配に興味はない、}}} &size(14){&color(#8C8080){&bold(){恫喝で権力を反故にするための交渉&ruby(カード){材料}が欲しいのよ」}}} &size(13){&color(#8C8080){&bold(){「ああ、私は別に構わないわよ? &ruby(マフィア){暴力機構}と&ruby(シェリフ){保安官}は禁酒法のときから、ずっとお友達のはずだもの」}}} ……くすくすと上品な笑みを浮かべつつ、冷たく相手の弱みを突く実に「&ruby(恐ろしい){頼もしい}」ニナの姿に、 シェリルは顔を引きつらせながら、自分はこうした政の場には絶対関わるまいと決めていた。 楽な相手だと舐めていたはずが、見事に予想を裏切られたアルフライラ。 &size(13){&color(#685D12){&bold(){「お姫様から魔女にでも鞍替えしたらどうだ?」}}}と毒づくも &size(14){&color(#8C8080){&bold(){「あら、上に立つ者なんてそんなものでしょ?」}}}   &size(14){&color(#8C8080){&bold(){「ま、安心して。私は白と黒だけで世の中成り立っているとは、もう思わない。}}} &size(14){&color(#8C8080){&bold(){上手く&ruby(グレーゾーン){灰色}の蜜を吸わせてあげるから安心して。}}} &size(14){&color(#8C8080){&bold(){大丈夫よ、支配者やってれば切り捨てるべき膿なんてのは幾らでも出るわ」}}}    これは「共生」だと告げるニナは、真っ直ぐに地下社会を統べる女傑を見つめ…… &size(14){&color(#8C8080){&bold(){「商談をここに、アルフライラ・ワ・ライラ}――&bold(){あなたが持つ野獣の群れを借り受けたい」}}} &size(14){&color(#8C8080){&bold(){「これからも善き関係を築けるよう。どうか、ご英断を」}}} 内容こそ権力者による後ろ暗い話ではあったが、力を求める意思は純粋で、陰惨さを感じさせない。 灰色をして良しとする、清濁併せ呑む決断であった。 そんな傲慢でありながら、真摯でもある「新米魔女」の姿に、 &bold(){面白い}と、笑いながら承諾の意思を示してアルフライラは闘いの場へと向かった。 ただし――&size(13){&color(#685D12){&bold(){仲良しになったなどとは思うな、いつでも俺達は隙を伺っているぞ……}}そんな殺意の炎は絶やさずに。} #endregion ---- そうして、一仕事を終えたニナ。 我ながら腹芸が巧くなったものだと、シェリル達に笑いかけるも…… 労いの言葉をかけられたルーシーは、先程まで見ていたニナの「笑顔」に、 完全に委縮してしまっており、原因にあまり自覚がない公子様はシェリルに問いかけた――― &size(21){&color(#9C9C9C){&bold(){「………ねぇ、そんなに怖い顔していたかしら、私?」}}} &size(20){&color(#9932cc){&bold(){「悪い顔はしてたね。もう見てるこっちがどん引きするぐらいの、えげつないやつ」}}} シェリルのしてやったりという表情に、ニナは思わずむっとする。 &color(#9C9C9C){&bold(){公子という立場を除けば、自分とて一介の女性であるから}――強烈な返しをお見舞いしてやろうと……} &size(20){&color(#99ccff){&bold(){「そう……まずいわね、ならトシローの前では見せないようにしないと」}}} &size(22){&color(#9932cc){&bold(){「んなっ}―――&bold(){ああ、そういうことなわけ、お嬢。}}} &size(22){&color(#9932cc){&bold(){&size(20){身の危険がなくなったと思えば、まぁこの女はいけしゃあしゃあと……&size(19){諦め悪ぅ}}」}}} 驚き、そして苦々しい表情を浮かべた女に、ニナは実に&ruby(・・・・・){いい表情で}言い放つ。 &size(22){&color(#9C9C9C){&bold(){「女は強くないとやっていけないんでしょう?}}} &size(22){&color(#9C9C9C){&bold(){ねえ、置いて行かれた&ruby(パートナー){相棒}さん」}}} &size(14){&color(#E9F7E8){&s(){おめでとう! 余裕ない系お嬢様は腹黒裏表系魔女にチェンジしたぞ!!}}} 同じ男に惚れた、そんな二人の間に芽生えたのは、奇妙な連帯感。 譲れない未来図を互いに胸に描きつつも、互いが互いを好ましく思うという可笑しさ。 そして、決着をつける前に必要な事は、もうとっくに決まっているから――― &size(23){&color(#9932cc){&bold(){「}――&bold(){まずはその前に、男の調教をしないとね」}}} &size(23){&color(#9C9C9C){&bold(){「手伝うわ。あの後ろ向き、ちょっとは改善させないといけないもの」}}} ---- - こういう女の戦いって感じで静かな火花を散らし合うやり取り好き -- 名無しさん (2018-11-05 19:54:23) - しかし昔の女とホモには勝てなかった -- 名無しさん (2018-11-06 03:28:25) - この時の女たちはlight作品でも屈指の"強い女"なんだけどなぁ…相手が悪い… -- 名無しさん (2018-11-06 15:09:56) #comment

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