君がここまで駆け上がってくる事など、当然なんだから

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君がここまで駆け上がってくる事など、当然なんだから - (2020/05/12 (火) 12:33:01) の最新版との変更点

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発言者:[[緋文字礼]] 対象者:[[秋月 凌駕]] &size(20){&color(#7B90D2){&bold(){「……ああ、判っているとも。見惚れる事など馬鹿げているって」}}} &size(18){&color(#7F99FF){仮面の下で独り静かに呟く声は、押し隠せない微笑が滲んで。}} &size(22){&color(#7B90D2){&bold(){「君がここまで駆け上がってくる事など、当然なんだから」}}} &size(19){&color(#7F99FF){こんな自分にも出来た事が、憧れたこの男に不可能である道理などないから。}} &color(black){&sizex(4){&bold(){必要だから覚醒できる}}}という秋月凌駕の異常性は既にここ以前に何度も描写されているが、それが意図的に&bold(){凌駕本人に対して突きつけられる}という部分で特異なシーン。 各登場人物達が持つ多くの&bold(){因縁}に決着がつけられることになるマレーネルート。そして凌駕を待つ因縁の決着とは、[[他でもない彼の親友である緋文字礼との戦いだった。>僕こそが、君にとっての運命だよ。凌駕]] ここでの異常性を語る前提として予め確認しておきたい事は、彼はルート終盤に入っても戦闘による位階の成長を未だに一つしか登っていない状態ということである。これはマレーネルートが因縁の物語であるため、[[ギアーズ>https://w.atwiki.jp/vermili/pages/56.html]]や[[機械神>https://w.atwiki.jp/vermili/pages/249.html]]の[[使者>https://w.atwiki.jp/vermili/pages/279.html]][[たち>https://w.atwiki.jp/vermili/pages/282.html]]という主だった敵が彼以外との因縁で決着をつけているという要因が大きい。 したがって凌駕は&bold(){第一段階}である[[輝装]]のまま礼との戦いに臨むことになるのだが……。 凌駕と礼による親友同士の対決。この時の礼は既に真理への階を登りつつある状態なので当然、凌駕よりは一歩どころか二歩も三歩も先に進んでいる状態にある。 位階の差による力量差は大きく、[[影装]]を発動した礼の力に輝装の凌駕では太刀打ちできない。つまり端的に言ってピンチと言える状況なのだが、凌駕の心は凪のように平静だった。なぜなら彼はいついかなる時でも普遍を保つ中庸の&ruby(ばけもの){超人}。今まで少しずつ刻まれ、そして礼によって最後の一押しを受けた凌駕は自分自身の影を認める。 そんな彼は&bold(){&sizex(4){何の苦もなく}}、&bold(){&sizex(4){至極あっさり}}と影装に覚醒。 影装に覚醒しなければ確実に死んでしまうという“&bold(){危機}”に“&bold(){正しく}”覚醒し“&bold(){必要な}”力を手に入れたというわけである。 圧倒的にふざけた話だろう。言葉にするならば「こうするのが正しいからそうしなさい」「はいそうですか、そうします」といった具合である。 当たり前だが人間はそんなことが出来る風には出来ていない。だが秋月凌駕なら出来るのである。 この後の展開では礼が[[心装・真理]]を発現させ凌駕を再び追い込むことになるのだが、 ここでも凌駕は、第二段階へ到達したばかりであるというのに早々に&bold(){最終段階へと到達する}。 [[後年>https://w.atwiki.jp/vermili/pages/10.html]]では覚醒の象徴とも言える[[気合と根性]](もしくは[[本気>https://w.atwiki.jp/vermili/pages/232.html]])といった概念が頻繁に登場することになるが、これは&bold(){それすら使っていない}。 言うまでもないことだが、[[刻鋼式心装永久機関]]とは本来は輝装に至るだけでも大変な難事なのである。断じて何の経験もない学生がぶっつけ本番で発現できるような代物ではない。 だがそれをたった一度の戦いで影装どころか真理に、まるで階段でも登っているかのような超スピードで礼の後を追うように一足飛びで到達。まさに礼の言い放った台詞のように&color(#381747){&bold(){当然のような異常事態}}であり、確かに秋月凌駕の異常性そのものではあるだろう。 ……しかし、それを凌駕自身にも見せつけるように証明し続ける&bold(){礼の意図は別にあった。} それは、&color(#7B90D2){&bold(){「強いだけでは駄目なんだ」}}という価値観を凌駕に実感させるため。 今の超人のまま覚醒したのでは、例えそれが最強の真理段階であっても、いわば凌駕の同族であるオルフィレウスには決して勝てないから。 だからこそ、&color(midnightblue){&bold(){「ああだこうだと足掻いたり、迷ったりすること」}}――今までの凌駕には足りなかったそんな&color(#BFB9BF){&bold(){「普通の人間」}}の境地を注入することこそが、礼が仕掛けたこの闘いの肝。そしてそのためのサンプルこそが、他ならぬ礼自身なのであった。 だからこそ「秋月凌駕になれなかった男」として、心の叫びを上げながら彼は友を追いつめていく。 &sizex(3){&color(#7F99FF){&bold(){馬鹿で、愚かで、迷って悩んで……それでも再び君の前に立ち上がった、この臆病者を。}}} &sizex(3){&color(#7F99FF){&bold(){震えを隠して拳を固め……精一杯の勇気で憧れの友に勝ちたがっている、この身の程知らずを。}}} &sizex(3){&color(#7F99FF){&bold(){どうか君の記憶に焼き付けてくれ、薄汚い裏切り者になんて負けんじゃねえよ! 立ち上がれ、僕の英雄!}}} &sizex(6){&color(#7B90D2){&bold(){「だから……見てくれ、この僕を。緋文字礼を!」}}} ―――その果てに、憧れと友情を砕きながら届けんとした彼の熱き想いが、&ruby(ちょうじん){凌駕}を“揺り動かす”……。 &sizex(5){&color(#0619A8){「……効いたよ、礼さん。あれが、文句なしの駄目押しだった」}} &sizex(5){&color(#0619A8){「たとえ、[[平行世界から呼び出された>夢も現も、幻装に舞う連鎖なり]]存在とは言え……}} &sizex(5){&color(#0619A8){ジュンをこの手で消し去りたくないと、理屈じゃなく俺はそう感じてしまった。}} &sizex(5){&color(#0619A8){さっき……マレーネの前で、彼女の兄であるアポルオンを斃せなかった時と同じ気持ちが。」}} &sizex(5){&color(#103AD1){&bold(){「もう自覚した───俺は、刻まれたこの傷と共に生きていく」}}} &sizex(5){そして&size(18){&italic(){───}}惑いや、傷と過ちの重みという、ヒトの『弱さ』と、} &sizex(5){それでも誰かの想いを胸に、立ち上がろうとするヒトの『強さ』を……しっかりと抱き止めながら。} #center(){ &size(26){&color(#103AD1){&bold(){「&ruby(アライヴ){到達}」}}} &size(24){&color(#4C4C4C){&bold(){&tt(){&italic(){今こそ秋月凌駕は、この鋼鉄世界の極北を踏破する。}}}}} &color(#B3BB0A){&size(24){&bold(){【認証───汝が&ruby(ロウ){法理}を問う】}}} &size(23){&tt(){&italic(){――響き渡る機械音声の中、存在の変革を定義する宣誓が響く。}}} &size(25){&color(#103AD1){&bold(){「我が真理は無限の均衡」}}} &size(23){&color(#0619A8){&tt(){&italic(){日々を愛するが故に、天秤の均衡を守ろうと決意した少年がいた。}}}} &size(24){&color(#103AD1){&bold(){「&ruby(はじまり){始原}と&ruby(おわり){終焉}を、&ruby(もろとも){諸共}掴む手を持ちて」}}} &size(23){&color(#2F2F87){&tt(){&italic(){粛々と難事を実行する己が存在に、歪つな不安を抱いた若者がいた。}}}} &size(23){&color(lightslategrey){&tt(){&italic(){―――そして、今。}}}} &size(24){&color(#103AD1){&bold(){「この&ruby(うみ){宇宙}&ruby(すべ){凡}てを等しく均さん」}}} &size(23){&bold(){&tt(){&italic(){&color(lightslategrey){決意も不安も受け止めて、なお愛したものを守りたいと願う男がここにいる。}}}}} &size(26){&color(#103AD1){&bold(){《&ruby(ゼロ){心装}・&ruby(インフィニティ){真理}──&ruby(デビル・オブ・マクスウェル){均衡の彼方に、森羅掌握されるべし}》}}} &size(25){&color(lightslategrey){&bold(){&tt(){&italic(){緋文字礼が目指し続けた、成りたかった命の姿が。}}}}} } ---- - 物語の開始前から資格は全部持っててスイッチの入れかたを意識するだけだもんな… -- 名無しさん (2017-03-06 00:32:16) - お隣の神様とか覚醒させるために那由多を超える試行錯誤を繰り返したというのに -- 名無しさん (2017-03-06 00:36:33) - 気合と根性で覚醒ですら大抵理不尽なのに、それすら無しとか本当に酷いわこの仏陀 -- 名無しさん (2017-03-06 00:50:00) - 心装永久機関の性質上心ひとつで最終段階まですぐいけるだけでその後も無限に覚醒できるわけじゃないから(震え声) -- 名無しさん (2017-03-06 00:56:41) - 光の亡者も唖然とする理不尽さよ。もうやだこのブッダ様 -- 名無しさん (2017-03-06 00:58:01) - 覚醒っぷりがよく話題にあがる凌駕だけど圧勝ってほど楽に勝った戦闘って割りと少なめだった気が -- 名無しさん (2017-03-06 01:09:52) - 必要ないと覚醒しないし -- 名無しさん (2017-03-06 01:13:46) - 敵は全員歴戦だし一人除いて既に影装だし。だからこそなんの経験も背景もなくそいつらと五分れるのがおかしいわけで… -- 名無しさん (2017-03-06 01:14:29) - 邪竜おじさん「常識的に考えておかしい」 -- 名無しさん (2017-03-06 02:02:20) - ↑あんたが常識を説くのは突っ込みたいがこの件に関しては同意せざるを得ない。 -- 名無しさん (2017-03-06 06:32:15) - 凌駕の異常性を指摘する項目なら他にもあるので、ここは凡人である礼さん視点での凌駕に対する心情をメインにした項目にして欲しかった -- 名無しさん (2017-03-06 10:38:51) - ↑作れば良かったくね? -- 名無しさん (2017-03-06 10:47:55) - 才能ありすぎて辛いわーしてた黒歴史を持つ礼さんが凡人……? 感覚がおかしくなってきた -- 名無しさん (2017-03-06 10:58:13) - そういう自身の才能なんてものも科学が発達すれば何の意味もない。極論どんなに速く走れたとしても時速60km位が人間の限界で車を使えばそんなもん悠々と追い抜ける。じゃあ人の価値が出るとしたらそれは心の在り方だ。ってことで全く揺るがない凌駕に対して迷ってエゴまみれの自分は凡人だって話だから -- 名無しさん (2017-03-06 11:15:49) - ゼファーさんが自分を凡人と主張しているのと同じようなもんよ。才能じゃなくて精神の在り方について言ってる -- 名無しさん (2017-03-06 11:17:11) - なんで礼さん男なの?(最後の四行読みながら) -- 名無しさん (2017-03-06 18:51:45) - ↑製作者の趣味? -- 名無しさん (2017-03-06 19:35:11) - まぁ女キャラじゃこういうライバル感出すの難しいし -- 名無しさん (2017-03-06 19:36:35) - あれか、自分の内面限定だけど、龍水の異能と同じことが出来る感じか。しかも、自覚的に。 -- 名無しさん (2017-03-06 20:00:23) - そういえば、礼さんの影装と心装真理の記事が一向に作られないんだけど、なぜ? -- 名無しさん (2017-03-06 20:22:00) - そう思ったのならば自分で作ればいいんやで。 -- 名無しさん (2017-03-06 20:26:15) - 甘粕が凌駕さんと出会ったらどうなるんかなぁ。間違いなく人間の可能性の体現ではあるけれど、試練に対して甘粕好みの熱いドラマとかは見せれくれなそうだし。 -- 名無しさん (2017-03-07 01:07:04) - 本編後の甘粕じゃないと結局「もったいない」で無理やり劇的にするためにゼロイン本編レベルの試練与えちゃうだろうなぁ -- 名無しさん (2017-03-07 01:10:38) - 魔王と覚者の相性って難しいな。下手すりゃ魔王が挑む側になるんじゃないかこれ -- 名無しさん (2017-03-07 11:28:42) - 戦真館メンバーとは上手く付き合えるだろうな>凌駕さん -- 名無しさん (2017-03-07 21:09:45) - 凌駕さんは人として生まれた廃神とか神格の類だから。倒すよりも夢から目覚めさせるとかそういうのになりそう -- 名無しさん (2017-03-07 21:52:56) - なんだろ夢から目覚めさせる以前に自分から目覚めそう -- 名無しさん (2017-04-10 10:12:01) - まあ凌駕さんは精神異常とか夢見せられてもこれはおかしいで対処できる一般人だからね -- 名無しさん (2017-04-10 10:30:58) - 一般人? -- 名無しさん (2017-04-10 22:14:07) - 高濱作品の日本人はトンチキスペック多過ぎる... -- 名無しさん (2017-04-10 22:16:15) - 他の主人公に比べたら、元復讐者、不良や元副隊長や捕まって改造されたわけでもない、生まれが貧困層でもなく普通の一般家庭で普通に育った一般人だよ -- 名無しさん (2017-04-10 23:20:51) - トシローだけは後続作品のようなラスボスとの因縁や背景世界と関係がなく、本人の人生と遍歴由来の結果だからトンチキスペックとは違うと思うぞ。まああれは昏式作品だからというのもあるが -- 名無しさん (2017-04-10 23:48:03) - 水銀「君がここまで駆け上がってくる事など、当然なのだから」ギルベルト「君がここまで駆け上がってくる事など、当然なのだから。失敬な、私もわかっているから言ってるのだよ?そう人間は心一つで全てを超える事ができるとヴァルゼライド閣下が証明してくれたのだから!」 -- 名無しさん (2017-04-11 02:43:07) - ↑2 凌駕さんはそんな過去と関係なく強者だからね -- 名無しさん (2017-04-11 09:32:20) - ↑×2水銀ウゼェ!…それはそうと死ね糞眼鏡(定期) -- 名無しさん (2017-06-11 10:55:05) - ↑×3発言者が違うだけで印象がまったく違う -- 名無しさん (2017-06-11 21:41:30) - ↑4お隣のニート神(過労死寸前)は文字通り知ってるから言うんだろうな……とりあえず糞眼鏡は死んどけ -- 名無しさん (2017-06-28 21:41:05) - 水銀は「解っている」ギルベルトは「信じている」 -- 名無しさん (2018-06-12 18:01:03) - ここの詠唱と同時進行の地の文がめっちゃ熱くて好き。チトセルートでの総統の詠唱のところ(それは、至高――)を思わせる -- 名無しさん (2020-04-27 00:33:54) - ↑どっちも昏式担当部分だからかな?高濱とお互いに文章を寄せてるようでそれぞれの個性はやっぱ出るよね -- 名無しさん (2020-04-28 19:40:03) #comment
発言者:[[緋文字礼]] 対象者:[[秋月 凌駕]] &size(21){&color(lightslategrey){「……ああ、判っているとも。見惚れる事など馬鹿げているって」}} &size(18){&color(#7F99FF){仮面の下で独り静かに呟く声は、押し隠せない微笑が滲んで。}} &size(22){&color(lightslategrey){「君がここまで駆け上がってくる事など、当然なんだから」}} &size(19){&color(#7F99FF){こんな自分にも出来た事が、憧れたこの男に不可能である道理などないから。}} &color(black){&sizex(4){&bold(){必要だから覚醒できる}}}という秋月凌駕の異常性は既にここ以前に何度も描写されているが、それが意図的に&bold(){凌駕本人に対して突きつけられる}という部分で特異なシーン。 各登場人物達が持つ多くの&bold(){因縁}に決着がつけられることになるマレーネルート。そして凌駕を待つ因縁の決着とは、[[他でもない彼の親友である緋文字礼との戦いだった。>僕こそが、君にとっての運命だよ。凌駕]] ここでの異常性を語る前提として予め確認しておきたい事は、彼はルート終盤に入っても戦闘による位階の成長を未だに一つしか登っていない状態ということである。これはマレーネルートが因縁の物語であるため、[[ギアーズ>https://w.atwiki.jp/vermili/pages/56.html]]や[[機械神>https://w.atwiki.jp/vermili/pages/249.html]]の[[使者>https://w.atwiki.jp/vermili/pages/279.html]][[たち>https://w.atwiki.jp/vermili/pages/282.html]]という主だった敵が彼以外との因縁で決着をつけているという要因が大きい。 したがって凌駕は&bold(){第一段階}である[[輝装]]のまま礼との戦いに臨むことになるのだが……。 凌駕と礼による親友同士の対決。この時の礼は既に真理への階を登りつつある状態なので当然、凌駕よりは一歩どころか二歩も三歩も先に進んでいる状態にある。 位階の差による力量差は大きく、[[影装]]を発動した礼の力に輝装の凌駕では太刀打ちできない。つまり端的に言ってピンチと言える状況なのだが、凌駕の心は凪のように平静だった。なぜなら彼はいついかなる時でも普遍を保つ中庸の&ruby(ばけもの){超人}。今まで少しずつ刻まれ、そして礼によって最後の一押しを受けた凌駕は自分自身の影を認める。 そんな彼は&bold(){&sizex(4){何の苦もなく}}、&bold(){&sizex(4){至極あっさり}}と影装に覚醒。 影装に覚醒しなければ確実に死んでしまうという“&bold(){危機}”に“&bold(){正しく}”覚醒し“&bold(){必要な}”力を手に入れたというわけである。 圧倒的にふざけた話だろう。言葉にするならば「こうするのが正しいからそうしなさい」「はいそうですか、そうします」といった具合である。 当たり前だが人間はそんなことが出来る風には出来ていない。だが秋月凌駕なら出来るのである。 この後の展開では礼が[[心装・真理]]を発現させ凌駕を再び追い込むことになるのだが、 ここでも凌駕は、第二段階へ到達したばかりであるというのに早々に&bold(){最終段階へと到達する}。 [[後年>https://w.atwiki.jp/vermili/pages/10.html]]では覚醒の象徴とも言える[[気合と根性]](もしくは[[本気>https://w.atwiki.jp/vermili/pages/232.html]])といった概念が頻繁に登場することになるが、これは&bold(){それすら使っていない}。 言うまでもないことだが、[[刻鋼式心装永久機関]]とは本来は輝装に至るだけでも大変な難事なのである。断じて何の経験もない学生がぶっつけ本番で発現できるような代物ではない。 だがそれをたった一度の戦いで影装どころか真理に、まるで階段でも登っているかのような超スピードで礼の後を追うように一足飛びで到達。まさに礼の言い放った台詞のように&color(#381747){&bold(){当然のような異常事態}}であり、確かに秋月凌駕の異常性そのものではあるだろう。 ……しかし、それを凌駕自身にも見せつけるように証明し続ける&bold(){礼の意図は別にあった。} それは、&color(#7B90D2){&bold(){「強いだけでは駄目なんだ」}}という価値観を凌駕に実感させるため。 今の超人のまま覚醒したのでは、例えそれが最強の真理段階であっても、いわば凌駕の同族であるオルフィレウスには決して勝てないから。 だからこそ、&color(midnightblue){&bold(){「ああだこうだと足掻いたり、迷ったりすること」}}――今までの凌駕には足りなかったそんな&color(#BFB9BF){&bold(){「普通の人間」}}の境地を注入することこそが、礼が仕掛けたこの闘いの肝。そしてそのためのサンプルこそが、他ならぬ礼自身なのであった。 だからこそ「秋月凌駕になれなかった男」として、心の叫びを上げながら彼は友を追いつめていく。 &sizex(3){&color(#7F99FF){&bold(){馬鹿で、愚かで、迷って悩んで……それでも再び君の前に立ち上がった、この臆病者を。}}} &sizex(3){&color(#7F99FF){&bold(){震えを隠して拳を固め……精一杯の勇気で憧れの友に勝ちたがっている、この身の程知らずを。}}} &sizex(3){&color(#7F99FF){&bold(){どうか君の記憶に焼き付けてくれ、薄汚い裏切り者になんて負けんじゃねえよ! 立ち上がれ、僕の英雄!}}} &sizex(6){&color(#7B90D2){&bold(){「だから……見てくれ、この僕を。緋文字礼を!」}}} ―――その果てに、憧れと友情を砕きながら届けんとした彼の熱き想いが、&ruby(ちょうじん){凌駕}を“揺り動かす”……。 &sizex(5){&color(#0619A8){「……効いたよ、礼さん。あれが、文句なしの駄目押しだった」}} &sizex(5){&color(#0619A8){「たとえ、[[平行世界から呼び出された>夢も現も、幻装に舞う連鎖なり]]存在とは言え……}} &sizex(5){&color(#0619A8){ジュンをこの手で消し去りたくないと、理屈じゃなく俺はそう感じてしまった。}} &sizex(5){&color(#0619A8){[[さっき……マレーネの前で、彼女の兄であるアポルオンを斃せなかった時と同じ気持ちが>https://w.atwiki.jp/vermili/pages/709.html]]」}} &sizex(5){&color(#103AD1){&bold(){「もう自覚した}――&bold(){俺は、刻まれたこの傷と共に生きていく」}}} &sizex(5){そして&size(18){&italic(){───}}惑いや、傷と過ちの重みという、ヒトの『弱さ』と、} &sizex(5){それでも誰かの想いを胸に、立ち上がろうとするヒトの『強さ』を……しっかりと抱き止めながら。} #center(){ &size(26){&color(#103AD1){&bold(){「&ruby(アライヴ){到達}」}}} &size(24){&color(#4C4C4C){&bold(){&tt(){&italic(){今こそ秋月凌駕は、この鋼鉄世界の極北を踏破する。}}}}} &color(silver){&size(24){&bold(){【認証──汝が&ruby(ロウ){法理}を問う】}}} &size(23){&tt(){&italic(){響き渡る機械音声の中、存在の変革を定義する宣誓が響く。}}} &size(25){&color(#103AD1){&bold(){「我が真理は無限の均衡」}}} &size(23){&color(#0619A8){&tt(){&italic(){日々を愛するが故に、天秤の均衡を守ろうと決意した少年がいた。}}}} &size(24){&color(#103AD1){&bold(){「&ruby(はじまり){始原}と&ruby(おわり){終焉}を、&ruby(もろとも){諸共}掴む手を持ちて」}}} &size(23){&color(#2F2F87){&tt(){&italic(){粛々と難事を実行する己が存在に、歪つな不安を抱いた若者がいた。}}}} &size(23){&color(lightslategrey){&tt(){&italic(){そして、今。}}}} &size(24){&color(#103AD1){&bold(){「この&ruby(うみ){宇宙}&ruby(すべ){凡}てを等しく均さん」}}} &size(23){&bold(){&tt(){&italic(){&color(lightslategrey){決意も不安も受け止めて、なお愛したものを守りたいと願う男がここにいる。}}}}} &size(26){&color(#103AD1){&bold(){《&ruby(ゼロ){心装}・&ruby(インフィニティ){真理}───&ruby(デビル・オブ・マクスウェル){均衡の彼方に、森羅掌握されるべし}》}}} &size(25){&color(lightslategrey){&bold(){&tt(){&italic(){緋文字礼が目指し続けた、成りたかった命の姿が。}}}}} } ---- - 物語の開始前から資格は全部持っててスイッチの入れかたを意識するだけだもんな… -- 名無しさん (2017-03-06 00:32:16) - お隣の神様とか覚醒させるために那由多を超える試行錯誤を繰り返したというのに -- 名無しさん (2017-03-06 00:36:33) - 気合と根性で覚醒ですら大抵理不尽なのに、それすら無しとか本当に酷いわこの仏陀 -- 名無しさん (2017-03-06 00:50:00) - 心装永久機関の性質上心ひとつで最終段階まですぐいけるだけでその後も無限に覚醒できるわけじゃないから(震え声) -- 名無しさん (2017-03-06 00:56:41) - 光の亡者も唖然とする理不尽さよ。もうやだこのブッダ様 -- 名無しさん (2017-03-06 00:58:01) - 覚醒っぷりがよく話題にあがる凌駕だけど圧勝ってほど楽に勝った戦闘って割りと少なめだった気が -- 名無しさん (2017-03-06 01:09:52) - 必要ないと覚醒しないし -- 名無しさん (2017-03-06 01:13:46) - 敵は全員歴戦だし一人除いて既に影装だし。だからこそなんの経験も背景もなくそいつらと五分れるのがおかしいわけで… -- 名無しさん (2017-03-06 01:14:29) - 邪竜おじさん「常識的に考えておかしい」 -- 名無しさん (2017-03-06 02:02:20) - ↑あんたが常識を説くのは突っ込みたいがこの件に関しては同意せざるを得ない。 -- 名無しさん (2017-03-06 06:32:15) - 凌駕の異常性を指摘する項目なら他にもあるので、ここは凡人である礼さん視点での凌駕に対する心情をメインにした項目にして欲しかった -- 名無しさん (2017-03-06 10:38:51) - ↑作れば良かったくね? -- 名無しさん (2017-03-06 10:47:55) - 才能ありすぎて辛いわーしてた黒歴史を持つ礼さんが凡人……? 感覚がおかしくなってきた -- 名無しさん (2017-03-06 10:58:13) - そういう自身の才能なんてものも科学が発達すれば何の意味もない。極論どんなに速く走れたとしても時速60km位が人間の限界で車を使えばそんなもん悠々と追い抜ける。じゃあ人の価値が出るとしたらそれは心の在り方だ。ってことで全く揺るがない凌駕に対して迷ってエゴまみれの自分は凡人だって話だから -- 名無しさん (2017-03-06 11:15:49) - ゼファーさんが自分を凡人と主張しているのと同じようなもんよ。才能じゃなくて精神の在り方について言ってる -- 名無しさん (2017-03-06 11:17:11) - なんで礼さん男なの?(最後の四行読みながら) -- 名無しさん (2017-03-06 18:51:45) - ↑製作者の趣味? -- 名無しさん (2017-03-06 19:35:11) - まぁ女キャラじゃこういうライバル感出すの難しいし -- 名無しさん (2017-03-06 19:36:35) - あれか、自分の内面限定だけど、龍水の異能と同じことが出来る感じか。しかも、自覚的に。 -- 名無しさん (2017-03-06 20:00:23) - そういえば、礼さんの影装と心装真理の記事が一向に作られないんだけど、なぜ? -- 名無しさん (2017-03-06 20:22:00) - そう思ったのならば自分で作ればいいんやで。 -- 名無しさん (2017-03-06 20:26:15) - 甘粕が凌駕さんと出会ったらどうなるんかなぁ。間違いなく人間の可能性の体現ではあるけれど、試練に対して甘粕好みの熱いドラマとかは見せれくれなそうだし。 -- 名無しさん (2017-03-07 01:07:04) - 本編後の甘粕じゃないと結局「もったいない」で無理やり劇的にするためにゼロイン本編レベルの試練与えちゃうだろうなぁ -- 名無しさん (2017-03-07 01:10:38) - 魔王と覚者の相性って難しいな。下手すりゃ魔王が挑む側になるんじゃないかこれ -- 名無しさん (2017-03-07 11:28:42) - 戦真館メンバーとは上手く付き合えるだろうな>凌駕さん -- 名無しさん (2017-03-07 21:09:45) - 凌駕さんは人として生まれた廃神とか神格の類だから。倒すよりも夢から目覚めさせるとかそういうのになりそう -- 名無しさん (2017-03-07 21:52:56) - なんだろ夢から目覚めさせる以前に自分から目覚めそう -- 名無しさん (2017-04-10 10:12:01) - まあ凌駕さんは精神異常とか夢見せられてもこれはおかしいで対処できる一般人だからね -- 名無しさん (2017-04-10 10:30:58) - 一般人? -- 名無しさん (2017-04-10 22:14:07) - 高濱作品の日本人はトンチキスペック多過ぎる... -- 名無しさん (2017-04-10 22:16:15) - 他の主人公に比べたら、元復讐者、不良や元副隊長や捕まって改造されたわけでもない、生まれが貧困層でもなく普通の一般家庭で普通に育った一般人だよ -- 名無しさん (2017-04-10 23:20:51) - トシローだけは後続作品のようなラスボスとの因縁や背景世界と関係がなく、本人の人生と遍歴由来の結果だからトンチキスペックとは違うと思うぞ。まああれは昏式作品だからというのもあるが -- 名無しさん (2017-04-10 23:48:03) - 水銀「君がここまで駆け上がってくる事など、当然なのだから」ギルベルト「君がここまで駆け上がってくる事など、当然なのだから。失敬な、私もわかっているから言ってるのだよ?そう人間は心一つで全てを超える事ができるとヴァルゼライド閣下が証明してくれたのだから!」 -- 名無しさん (2017-04-11 02:43:07) - ↑2 凌駕さんはそんな過去と関係なく強者だからね -- 名無しさん (2017-04-11 09:32:20) - ↑×2水銀ウゼェ!…それはそうと死ね糞眼鏡(定期) -- 名無しさん (2017-06-11 10:55:05) - ↑×3発言者が違うだけで印象がまったく違う -- 名無しさん (2017-06-11 21:41:30) - ↑4お隣のニート神(過労死寸前)は文字通り知ってるから言うんだろうな……とりあえず糞眼鏡は死んどけ -- 名無しさん (2017-06-28 21:41:05) - 水銀は「解っている」ギルベルトは「信じている」 -- 名無しさん (2018-06-12 18:01:03) - ここの詠唱と同時進行の地の文がめっちゃ熱くて好き。チトセルートでの総統の詠唱のところ(それは、至高――)を思わせる -- 名無しさん (2020-04-27 00:33:54) - ↑どっちも昏式担当部分だからかな?高濱とお互いに文章を寄せてるようでそれぞれの個性はやっぱ出るよね -- 名無しさん (2020-04-28 19:40:03) - 正直影装の所まではちょっと前に影装同士のアレクサンドルVSアポルオン見てたから何がしかのコツ掴んだと解釈してそこまで異常には思わなかった。そこからの真理で「……いやマジで?」ってなった -- 名無しさん (2021-01-23 18:26:03) #comment

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