だから――好きにすればいい。

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だから――好きにすればいい。」を以下のとおり復元します。
発言者:[[美影]]、[[アイザック・フォレスト]]
対象者:[[トシロー・カシマ]]


惑い揺れ、傷だらけの己の軌跡を振り返り、
相対的な現実の中、唯一の解を得る事も、我侭を可能とする力もないと……もう、己はどうすれば判らぬと嘆く男。
&bold(){そんな不器用な男に、彼にとっての&ruby(愛){安らぎ}と&ruby(憧憬){修羅}が贈る、身勝手で、そして思い遣りに満ちた、言葉}。


内面世界での魂の対話……
[[憧れに揺れ続けていたと、無い物ねだりをしていたと>私もまた……ずっと、そう思い続けていたことなのですから]]、その“普通”の事実をトシローへと伝える美影。

そして、微苦笑を口元に浮かべながら、彼女の言葉を、
自分達が厭いしかし捨てきれなかった“人間”の在り方だと言葉を継ぐのは、[[願いを託した>“生きろ” よ───トシ、ロー……]]アイザック。


そのまま………
今も感じる、トシローという人間に対しての「真実の想い」を語り出す―――



&size(16){&color(#E5ACBC){&bold(){『共に杜志郎様の事を想っていながら、かける言葉も、願いも……重なりません』}}}

&size(16){&color(#dd0000){&bold(){『&ruby(ペルソナ){数多の自分}は出会いの数だけ存在する。おまえはその中で、&ruby(・・・・・・・・・){こうであるべき自分}しか見ていない』}}}


&size(13){&color(#E5ACBC){&bold(){―――どうか愛しい人よ、その苦しみから解放されんことを。}}}
&size(13){&color(#dd0000){&bold(){―――憧れとして、あの吸血鬼をブッ倒して欲しい。}}}

&size(13){&color(#E5ACBC){&bold(){―――忘却を望んでいるわけではない。}}}
&size(13){&color(#dd0000){&bold(){―――重荷となりたいわけではない。}}}

&size(13){&color(#E5ACBC){&bold(){―――逃げてほしい、という訳ではない。}}}
&size(13){&color(#dd0000){&bold(){―――その勝利を望んでいない、という訳ではない。}}}


&size(21){&color(#1B1947){&bold(){「}―――&bold(){ならば!」}}}


&color(#1B1947){&bold(){いったい何が真なのか。}}

&color(#1B1947){&bold(){個人解に溢れた世界。絶対の道などありはしない。}}
&color(#1B1947){&bold(){かつての&ruby(価値観){武士道}は役に立たず、純粋に我侭を可能とする力もない。}}


&size(23){&color(#1B1947){&bold(){「俺は、どうすればいい! 何をすれば、おまえ達に報いることができるのだ!」}}}


&color(#1B1947){&bold(){せめて心だけは一点に定めておきたいというのに……それさえ個々で異なっている。}}


&size(25){&color(#1B1947){&bold(){「願った己とかけ離れた、この傷だらけの自分を……}}}
&size(25){&color(#1B1947){&bold(){&size(26){何の答えを以ってすれば、肯定することができるのだ!}」}}}


&color(#1B1947){&bold(){正しい一歩は不明なまま、それゆえに歩み出すことが恐ろしい。}}


トシローは心からの苦しみを、痛みを、慟哭を二人の魂にぶつける。
それに対し、&color(lightskyblue){&bold(){二人は―――}}


&size(21){&color(#E5ACBC){『ああ、それこそ』}}

&size(21){&color(#dd0000){『俺達が一番報われることなんて、一つしかない』}}


&size(15){&color(lightskyblue){ただ、穏やかに。}}



&size(23){&color(#E5ACBC){『あなた様と共に、生きたかった』}}

&size(23){&color(#dd0000){『おまえと同じで、在りたかった』}}



&size(15){&color(#040414){そんな――[[単調>あなたと巡り会えたことだけで、とうに私は救われていたのです]][[な>変わらずにいてくれて、ありがとう……アッシュ君]][[夢を>あなたの事が大好きな、あの日守られた女の子よ]]。}}&size(15){&color(#040414){[[届かない>永遠の愛をあなたに]][[最高の>おやすみなさい、アッシュ君。私の一番大好きな、強くて優しい男の子]][[理想>どこにでもいる女の子として、愛してるって言わせてちょうだい]]だと、微笑みかけた。}}


&size(20){&color(#E5ACBC){『叶わない願いです。あの日に夢見た未練です。けれど、これ以外の解はありませんでした』}}

&size(20){&color(#dd0000){『だから、もう正誤を問うのは止めにしよう。}}
&size(20){&color(#dd0000){哲学は出口のない迷宮さ。壁に穴を開けて、ここが出口だと威張るしかない』}}


&size(14){&color(#E5ACBC){&bold(){唯一の解などありません。それは、生涯得られぬ夢幻の偶像。}}}
&size(14){&color(#E5ACBC){&bold(){胡蝶であると納得できぬなら……痛みは永劫、身体の芯を巡りましょう。}}}

&size(14){&color(#dd0000){&bold(){だが納得すれば安息と引き換えに考え方は停まってしまう。成長の放棄だよ。}}}
&size(14){&color(#dd0000){&bold(){どっちがいいかなんて結局この時点でメチャクチャさ、終わりがない。}}}


&bold(){……そんな儘ならぬ&ruby(せかい){現実}でも、そこで生き、死してもなお彼を求めたヒトとして。}


&size(19){&color(#E5ACBC){『だからこそ、寄る辺なき御霊となっても、私は願います。}}
&size(19){&color(#E5ACBC){傷だらけの杜志郎様に、どうか&ruby(・・){救い}の待つ生涯を』}}


&size(19){&color(#dd0000){『俺は逆だ。花火のように華々しく、}}
&size(19){&color(#dd0000){閃光のように輝かしく、暗闇を往く&ruby(トライフィンガー){三本指}となってほしい』}}


&size(14){&bold(){重ならず、正反対の装飾を纏った祈りは、しかしトシローにとって一つの本質を告げていた。}}



&size(24){&color(#E5ACBC){&bold(){『だから私の想いなど、気にしないで』}}}

&size(24){&color(#dd0000){&bold(){『だから俺の願いなど、気にするな』}}}



&size(19){&color(#E5ACBC){『どの道を選ぼうと、私は杜志郎様を受け止めます。}}
&size(19){&color(#E5ACBC){――私だけはずっと、あなた様の愛でいたいから………』}}

&size(19){&color(#dd0000){『俺はまあ……適当にやるだろうな。次があっても、前と同じだ。}}
&size(19){&color(#dd0000){勝手に巻き込むだろうから、おまえもその時は好きにすればいい』}}


&size(15){&bold(){&ruby(・・・・・・・・){好きにすればいい}、&ruby(・・・・・・・・・){こちらも好きにする}。全ては矛盾なのだから}と。}


&size(13){&color(#040414){&bold(){ああ――それは、なんという&ruby(エゴ){身勝手な願い}だろうか。}}}
&size(13){&color(#040414){&bold(){自らがそう思っているために、現実もそうなって欲しい。そうしたい。そうで在りたい。}}}
&size(13){&color(#040414){&bold(){胸に秘めていた想いの吐露は、俺自身へ向けた異なる感想だ。}}}
&size(13){&color(#040414){&bold(){自らの願いを&ruby(おれ){他者}に勝手に託して、乗せて……結局答えは、自分で決めろという始末。}}}

&size(14){&color(#9FB5CC){&bold(){けれど……何故だろう。己の心は確かに澄み渡っている。}}}
&size(14){&color(#9FB5CC){&bold(){胸を締め付けている痛みは消えていないのに……その&ruby(過去){痛み}がある事実を受け止められていた。}}}


&size(15){――そんな勝手で、しかし己を解き放つに足る、思いやりに満ちた二人の言葉に、[[トシローが決めた“願い”とは………>https://w.atwiki.jp/vermili/pages/856.html]]}



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- ーーーーお前達、長年付き合ってきた友人かの様に息合い過ぎだろう…(困惑  -- 名無しさん  (2018-02-26 17:25:35)
- アマツはこの境地に至るべきなんじゃやいのか。  -- 名無しさん  (2020-06-02 16:04:54)
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