「きっとそこには……そんな矛盾に苦しみ抜いてでも、貫かなきゃならない何かがあるって事だもの」の編集履歴(バックアップ)一覧に戻る
闘いを終えた休息の眠りの中、
不吉な予感を感じ取ったジュン。
彼女が、その不安を自己の内に残留するカレンの意思に打ち明けた際、
自分とカレンのような親友……
誰よりも理解し合っている者同士の闘いが成立するとしたなら?というジュンの仮定、問いかけに対する
カレンの答えにして、
矛盾の闘争、背理の友情、それを成立させる価値の存在を認めた言葉。
ここで語られた言葉自体はありふれたものであるかもしれないが、
本作]]での
この後の闘い、そして他作品の場合においても、
命よりも大事な、嘘にしたくはない“答え”を抱えて大事な存在と闘う瞬間、
そうした価値・思いを全力でぶつけ合う瞬間が存在していることだろう。
以下本編より
『私の一番の親友? そんなの君に決まってるじゃない――ねえ、ジュン?』
『そんな大親友のジュンと私が、もしも争うようなことになったら?……また随分と突飛な事を訊くのねぇ』
『まぁ、まずありえない話だろうけどね。でも、もしもそうなったとしたら……』
『とことんまでやり合うしかないんじゃない?』
『誰よりも……心の底から判り合える相手と、それでも避けられない闘いがある』
『きっとそこには……そんな矛盾に苦しみ抜いてでも、貫かなきゃならない何かがあるって事だもの』
『その何かはきっと、自分の命よりも大切なものだから。嘘にしてしまっては、絶対に駄目なものだから』
『だから、私はきっと本気で、嘘偽りない全力でジュンにぶつかって行くんだと思うなぁ。
だって、そうするだけの価値がなかったら……
私の大好きなジュンと、それでも闘う意味なんて始めからないじゃない?』