18◇◆◆◆◆◆◆◆◆
「グルルルゥ………ッ」
足元に横たわる亡骸を見て、ハセヲは悔しげに唸り声を上げた。
その死体は既にスミスではなく、元となったNPCであるデス☆ランディのものとなっていた。
そしてそれ以外に死体はない。周囲には他に人影もない。
つまり、残る三人のスミス達は、あの一瞬の間に逃げ出していたのだ。
「グルウウゥ………ッ!」
悔しげだった唸り声が、苛立たしげなものへと変わっていく。
全員を斃せなかったこともそうだが、アトリの碑文を持ち去られたことが、何よりもハセヲの神経を逆撫でていた。
碑文を使って何をするつもりかは知らないが、仲間の『力』を好き勝手に弄られるということ自体が腹立たしい。
そして、そんな事態を許してしまった自分自身が、今はこの上なく憎らしい。
「グルアアアアアアアア――――ッ!!」
湧き上がる苛立ちが、咆哮となって迸る。
雷撃を伴う衝撃波が生じ、足元のデス☆ランディの亡骸を粉微塵に粉砕する。
姿を消した『敵』に対する行き場のない憎悪(かんじょう)が、ハセヲの心を黒く蝕んでいった―――その時だった。
「ハセヲ!」
「ッ、ガアアアアアアァ――――ッッ!!」
不意に呼びかけられた声に、ハセヲはその人物へと反射的に襲い掛かった。
正体も確かめずに一瞬で接近し、その咽喉を掴んで地面に押し倒し、体を押さえ付けて首削を振り上げ―――
「ッ、ハ……セ………っ!?」
咽喉を握り締められているからだろう。少女は苦しげに声を漏らした。
そこでようやく、そのプレイヤーが見知った少女だという事に気が付いた。
「……シノ……ン………? ッ……!?」
ハセヲは当惑するように少女の名前を口にして、ようやく自分が彼女の首を絞めていることに気が付いた。
弾かれるようにその手を放し、振り上げていた首削も地面に下ろす。
「………けほ、ッ………。ハセヲ、いったいどうしたの……?」
シノンは軽く咳き込みながら、俺へと戸惑いの視線を向けてくる。
「オ、俺……は………?」
自分は今、何をしようとしていたのか。
仲間であるはずの彼女を、どうして殺そうとしていたのか。
怒りに我を忘れていたにしても、今の行動は、見境がなさ過ぎる。
何しろ今の自分は、その姿を確かめもせずに、相手を殺そうとしていたのだから。
あと少し気付くのが遅ければ、確実に彼女を殺してしまっていただろう。
―――ドウシタ。何故喰ラワナイ。
そこへ不意に、どこかで聞いたような声が聞こえた。
脳裏に直接響くその声は、どこか苛立っているように感じられた。
(……誰だ)
それが自身の内側から発せられたものであることを直感的に理解し、ハセヲは己が内へと問いかけた。
しかして、その問いの応えは即座に返ってきた
―――我ハ汝。汝ハ我。
―――我ハ《災禍》ニシテ《終焉》。世界ニ終ワリノ鐘声ヲ響カセル者。
―――我ガ名ハ――《クロム・ディザスター》ナリ。
(クロム……ディザスター……?
テメェ……《災禍の鎧》とかいう、あのアイテムか……)
“声”の名乗った名前に、ハセヲは自身が装備していたアイテムを思い出す。
【THE DISASTER】という、災禍の鎧とも呼ばれているらしい加速世界最凶の強化外装の事を。
その解説を見た当初は、ゲームでよくあるただの謳い文句かと思っていたのだが、どうやら違っていたらしい。
―――然リ。
―――我ハオ前ノ怒リデ目覚メタ。我ハオ前ノ怒リヲ力に変エル者ナリ。
―――故ニ問ウ。オ前ハ何故、ソノ者ヲ喰ラワヌノカ。
(喰らう? 何言ってやがんだ、テメェは。仲間を喰ってどうすんだよ)
―――オ前ハ力ヲ求メタ。
―――目ノ前ノ全テヲ破壊スル、殺戮ノ力ヲ。
―――ナラバ喰ラエ。喰ラッテ、奪イ、力ニシテシマエ。
―――他者ナド必要ナイ。更ナル怒リヲ解キ放テ。全テノモノヲ喰イ尽セ。
―――ソウスレバオ前ハ、無限ノ強サヲ手ニ出来ル。ソレコソガ、オ前ノ求メタ『力』ナノダ。
《災禍の鎧》に宿る意思がそう囁くと同時に、破壊と殺戮を望む衝動が、ハセヲの心を飲み込もうとしてくる。
それはつい今しがた、シノンをキルしようとした時に感じた憎悪と同じものだとハセヲは理解した。
そのあまりにも支配的な、自分のものと勘違いしてしまいそうなほど強烈なその衝動を、
(ハッ、笑わせんな。『力』だけがあったって、何の意味もねぇんだよ)
しかしハセヲは、あっさりと鼻で笑い飛ばした。
―――……ッ!
―――ナゼ拒ム。ナゼ抗ウ。
―――オ前ガ『力』ヲ……我トノ融合ヲ望ンダトイウノニ。
鎧に宿る意思――《獣》が、驚愕するような気配を見せる。
だがハセヲからすれば、そんな虚ろな衝動で他人を支配しようという方がおかしかった。
(確かに俺は『力』を望んだ。あのクソスミスから、アトリの碑文を奪い返せる『力』をな。
けど、俺が本当に許せねぇのはあいつじゃねぇ。テメェが俺の怒りで目覚めたって言うんなら、俺が何に怒りを覚えているかくらいわかんだろ)
《獣》の囁いた通り、激しい怒りを懐いたのも、殺戮の力を求めたのも本当だ。
スミスや白い
スケィスの事を考えると、今にも怒りに我を忘れそうになる。
だがハセヲは、別のものにそれ以上の怒りを懐いていた。それは志乃もアトリも守れなかった、自分自身に対してだった。
破壊と殺戮を望む衝動が真にハセヲ自身のものであったのなら、彼はまず自分自身を破壊している。
それほどに《獣》の放つ破壊衝動は強く、それ故にハセヲは、その衝動が自分のものではないと気づいたのだ。
それに加えて、その飢えた獣のような衝動は、ハセヲには酷く覚えがあるものだった。
『死の恐怖』と呼ばれ恐れられた頃に抱いていた、ただひたすらに『力』を渇望するその感情。
その暴走した感情の果てにあるものを、ハセヲは身に染みて知っていた。
自らが求めた『力』で、望まぬものを破壊してしまう恐怖。
それもまた、《獣》が放つ衝動に流されることに、歯止めをかける要因となっていたのだ。
―――グルル……。ソレダケデハナイナ。オ前自身ガ持ツ『力』ガ原因カ。
―――ナルホド。我ノ覚醒ヲ妨ゲタノモ、ソノ『力』デアッタナ。
―――ソノ『力』ガアル以上、今ハオ前ノ方ガ強イカ……。
《獣》はそう悔しげに唸ると、その気配を潜めていった。
確かに“碑文”は負の心意を増幅させる。ハセヲと融合したことで、《獣》の力は爆発的に増大した。
だがそれは、あくまでもハセヲの精神と――その影響を受ける“碑文”と同調している間に限っての話なのだ。
そして負の心意から生まれた《獣》の精神支配は、心意を受け付けない“碑文”を宿すハセヲには影響を与え難いのだ。
そんな両者の力関係を、心意を知らないハセヲが知る由もなく、
今のところは《獣》も諦めた、という事だけをハセヲは理解した。
「ハセヲ。アンタに何があったかは知んないけど、落ち着いたのなら私の上から退いてちょうだい」
シノンのその声で、ハセヲの意識は現実へと立ち返る。
それと同時に、まだ彼女を押し倒したままだったことに思い至った。
その状態で《獣》と話し込んでしまったと思ったが、シノンの様子からすると、実時間的にはそれほど経っていないらしい。
その事に少し安堵しつつも、すぐに彼女の上から退いて後ろへと下がった。
「――――――――」
シノンは無言で立ち上がり、体から土埃を掃っている。
彼女がここにいるという事は、彼女は相手にしていたスミスを振り切ったのか、それか倒したのだろう。
その手に握られた長弓からするに、最後の火矢を放ったのも彼女だろう。
奥に見える蒸気バイクは、どこかで見つけて乗ってきたのか。
ただ頭と尻に生えたネコのような耳と尻尾だけは、意味がよく解らなかった。
……まあ、尻尾に関しては、今の自分が言えたことではないのだが。
「……………………」
シノンへとかける言葉が見つからず、ハセヲは思わず黙り込む。
援護を感謝すべきか、先程の事を謝るべきか、それともネコのパーツについて言及すべきか……。
結局うまい切り出しが思いつかず、肝心な本題から入る事にした。
「俺……アトリを助けられなかった…………」
その事でシノンへと顔向けできず、堪らず俯いてそう口にする。
「でしょうね。……何となく、そんな気はしていたわ。
@ホームがあった場所で、彼女が持っていたはずのアイテムを見つけたから」
ともすれば冷たいように聞こえるその言い方に、しかし怒りは湧かなかった。
それは俯いた視線の先に見える彼女の手が、何かを堪えるようにきつく握られていたからか。
きっとシノンは、敢えて冷たい態度をとることで、辛い感情をどうにか堪えているのだろう。
「でもハセヲ、あんまり自分だけを責めないで。あんたは精一杯頑張ったんでしょう?」
「どんだけ頑張ったって、結果が変わらなきゃ意味ねぇじゃねぇか……!」
「そうね。けどアトリを助けられなかったのは、あんただけの責任じゃないわ。
私たちはアトリを助けるために協力して、それでもアトリを助けられなかった。
ならその責任は、アトリを助ける力になれなかった私にもあるのよ」
「そ、っ………!」
そんなことはない。とは言えなかった。
何故ならその言葉は、そのまま自分にも返ってくるからだ。
確かにシノンは、自分の役割をきちんと果たした。
もしかしたら、あのスミスを倒すという、最良の結果を出したのかもしれない。
だがアトリを助けられなかった以上、どのような結果であったとしても、その戦いに意味はない。
もし彼女の戦いの意味を認めるならば、ハセヲはまず自分の頑張りを認める――つまり、自分を許す必要があるのだ。
それが協力するという事であり、それ故に自分を許せないハセヲには、彼女の自責を否定することが出来なかった。
いっその事、俺を責めてくれたらよかったのに。とハセヲは思った。
シノンは結果を出した。けれど、自分はそれに応えられなかった。
たとえどんな理由があったとしても、自分のせいでアトリが死んだことに変わりはないのだから。
「ハセヲ、あんたはこれからどうするつもり?」
「……これから?」
「ええ。私はこのデスゲームを止めるために、協力者を探すつもり。
スミスのようなPK相手には私じゃ力不足だし、ウイルスの事もあるからね」
なるほど、とハセヲは納得した。
確かにスミスのような連中を相手にするには、一般のPCでは危険すぎる。
協力者を探すというのは、十分に妥当な判断だろう。
なら、自分はこれからどうするべきか………。
「……………………。
……シノン。あんたは、月見原学園に向かってくれ」
「月見原学園?」
「ああ。そこにレオとトモコって奴がいるはずだから、そいつらに協力してやってほしい」
少し考えてから、ハセヲはそう口にした。
今の自分では、レオ達の力にはなれない。ならば自分の代わりに、シノンに彼等の力になってもらおうと思ったのだ。
それならば彼女の行動方針とも一致するし、レオに頼まれたことも一緒に果たせる。
「ちょっと待って……それじゃああんたはどうするつもりなの?」
「あいつを探し出して、今度こそアトリの碑文を奪い返す」
ハセヲはそう告げながら歩き出し、シノンの横を通り過ぎる。
シノンは驚いたように振り返り、声を荒げた。
「それって、あんた一人であいつらと戦うつもり!? 無茶よ!」
「出来るさ………今の俺にならな」
そう。今の自分になら出来る。
スミス一人程度なら、もはや手強い相手じゃない。
……これほどの力を、どうしてあの時発揮できなかったのか。
そう自己嫌悪に陥りながらも、ハセヲは蒸気バイクに跨り、ブレーキを掛けたままアクセルを回す。
その様子を見たシノンは、ハセヲの意図を悟り慌てて駆け寄ってくる。
「ハセヲ、まだ話は終わって―――!」
「ああそうだ。これ、預かっといてくれ」
だがシノンが追い付く前に、白銀の双剣――光式・忍冬を投げ渡す。
シノンは忍冬を受け止めるために、思わずその足を止める。その一瞬の隙に、ブレーキを放して急発進した。
「あ! ちょっと待ちなさいよ、ハセヲ……!」
シノンが声を荒げるが、それもすぐに届かなくなる。
彼女が見つけた蒸気バイクを勝手に使うのはどうかと思ったが、追い付かれないためにはこれが丁度よかったのだ。
(……これから、どこへ向かおうか)
シノンを振り切ったハセヲは、慣れた手付きで蒸気バイクを操りながら、そう考えを巡らせた。
スミスはまだマク・アヌの近くにいると思うが、あいつのステータスを考えると、見つけるのは難しいだろう。
特に残った三人の中から、アトリの碑文を奪ったやつをピンポイントでとなると、なおさらだ。
しかもシノンを置いてきた手前、まだ彼女がいるマク・アヌを捜索するのも宜しくない。
(……そうだな。ウラインターネットにでも行ってみるか)
レオから調査を頼まれていたもう一つのエリア。
スミスを探すついでにそこを調査しておけば、何かの拍子にレオ達と遭遇した時、ついでに報告できるだろう。
そう考え、蒸気バイクをさらに加速させた――その時だった。
―――忘レルナ。我ガ力トノ融合ヲ望ンダノハ、紛レモナクオ前自身ナノダトイウ事ヲ。
ハセヲの脳裏に、金属質な《獣》の唸り声が響いてきた。
(わかっているさ、そんな事は。
あいつ等と……いや、PKと戦う時は、嫌でも暴れてもらうさ)
わざわざ一人になる時を待っていたのか、と思いながら、《獣》の声にそう答える。
それに満足そうな唸り声を上げながら、《獣》は再びその気配を消していった。
ハセヲはそれを感じ取りながら、同時にシノンに預けた忍冬と――そしてあの武器をくれた少女たちの事を思い返えしていた。
実のところ、シノンに忍冬を預けた理由は、足止めの他にも心情的な理由があった。
と言っても、その理由は単純なものだ。
誰も助けられなかった自分には、志乃が……そして揺光がくれたあの武器は重すぎたのだ。
……そう、揺光だ。
志乃と同じように、未帰還者だったはずの少女。志乃が実際にいた以上、彼女も間違いなくどこかにいるだろう。
だが同時に、スミスやボルドーのような、プレイヤーを狙うPKもまだまだ存在しているはずだ。
………けれど。
俺には、誰も守れない。俺には、何も救えない。俺には、誰かに『死』を齎すことしかできない。
だからシノンから離れた。俺のせいで彼女が死ぬ前に。俺よりも確実に、彼女を守ってくれる奴らのところへ行くようにと。
そして、揺光やシノン、レオ達のようなプレイヤーが襲われる前に、そんなPKをキルすることが、今の俺に残された唯一の存在意義だろう。
なぜならば――――
「……俺は、『死の恐怖』……PKKのハセヲだ―――」
自己を定義するように、ハセヲはそう呟いた。
そうして
黒衣の復讐者は、かつて己が捨てた名を、自ら再び背負ったのだった――――。
【コピー・スミス(デス☆ランディ)@マトリックスシリーズ Delete】
【E-3/マク・アヌ→草原/1日目・昼】
【ハセヲ@.hack//G.U.】
[ステータス]:HP90%、SP95%、(PP100%)、強い自責の念/B-stフォーム
[装備]:ザ・ディザスター@アクセル・ワールド、{大鎌・首削、蒸気バイク・狗王}@.hack//G.U.
[蒸気バイク]
パーツ:機関 110式、装甲 100型、気筒 100型、動輪 110式
性能:最高速度+2、加速度+1、安定性+0(-1)、燃費+1、グリップ+3、特殊能力:なし
[アイテム]:基本支給品一式、イーヒーヒー@.hack//
[ポイント]:0ポイント/0kill(+1)
[思考]
基本:バトルロワイアル自体に乗る気はないが………。
0:……俺は、『死の恐怖』……PKKのハセヲだ―――。
1:とりあえず、ウラインターネットへ行ってみる。
2:スミスを探し出し、アトリの碑文を奪い返す。
3:白いスケィスを見つけた時は………。
4:仲間が襲われない内に、PKをキルする。
5:レオ達のところへは戻らない。
[備考]
※時期はvol.3、オーヴァン戦(二回目)より前です。
※設定画面【使用アバターの変更】には【楚良】もありますが、現在プロテクトされており選択することができません。
※“碑文”と歪な融合を果たし、B-stフォームへとジョブエクステンドしました。
その影響により、心意による『事象の上書き』を受け付けなくなりました(ダメージ計算自体は通常通り行われます)。
※《災禍の鎧》と融合したことにより、攻撃力、防御力、機動力が大幅に上昇し、攻撃予測も可能となっています。
その他歴代クロム・ディザスターの能力を使用できるかは、後の書き手にお任せします(使用可能な能力は五代目までです)。
※《災禍の鎧》の力は“碑文”と拮抗していますが、ハセヲの精神と同調した場合、“碑文”と共鳴してその力を増大させます。
※ハセヲが《獣》から受ける精神支配の影響度は、ハセヲの精神状態で変動します。
【サ・ディザスター@アクセル・ワールド】
《THE DISASTER》。災禍の鎧と呼ばれる、鎧と剣の二つで構成された加速世界最凶の強化外装。
《災害》の名にふさわしい強力な装備ではあるが、装備者は鎧に宿る疑似人格――通称《獣》に精神を支配されてしまう。
それにより凶暴な殺戮者と化してしまった人物は、《クロム・ディザスター》と呼ばれ恐れられる。
その能力は多岐にわたるため、詳細はWikiおよび下記のURLを参にしてください(ネタバレ注意)。
※ttp://dic.nicovideo.jp/a/%E7%81%BD%E7%A6%8D%E3%81%AE%E9%8E%A7
†
「あいつ、いったいどうしちゃったのよ………」
そうして置き去りにされたシノンは、そう困惑気味に呟いた。
一体ハセヲになにがあったのか。
ただのアバター変更とも思えないあの姿は何なのか。
あの獣のような咆哮と、合流した時の行動は、一体何だったのか。
それは、今考えたところで答えが出るはずもない。
自分は彼らの事を、アトリから聞いた範囲内でしか知らないのだから。
ただその原因が、アトリを助けられなかったことに起因するのは間違いないだろう。
「月見原学園……ね」
ハセヲに向かう様に告げられた場所。そこには彼の協力者がいるらしい。その人物たちと合流することは、確かに自分の目的と合致する。
どうしてもソロ行動をとりたいというのであれば、引き留める理由もシノンにはない。
だが、彼をあのまま放っておくのは、正直かなり心配だった。それくらいには、合流した時の彼の様子はおかしかった。
「……………………」
学園に向かうか、ハセヲを追うか。
どちらを選ぶにしても、早めに行動した方がいいだろう。
ハセヲは一輪バイクに乗っている。急がなければ、翅を全速で使っても追いつけなくなるだろう。
それになにより、この付近にはまだスミスが潜伏しているはずだ。あいつと一人で戦うのは危険すぎる。
「アトリ……私……」
どうしたらいいのか、と呟きかけて、それを押し止める。
迷って立ち止まっている暇はないし、彼女のためにも、また歩き出さなければいけない。
そう思いながら、助けられなかった少女の死を背負って、シノンは再び歩き出した。
【E-2/マク・アヌ/1日目・昼】
【シノン@ソードアート・オンライン】
[ステータス]:HP100%、MP80%、強い無力感/ALOアバター
[装備]:{フレイム・コーラー、サフラン・ブーツ}@アクセル・ワールド、{FN・ファイブセブン(弾数10/20)、光剣・カゲミツG4}@ソードアート・オンライン、式のナイフ@Fate/EXTRA、雷鼠の紋飾り@.hack//、アンダーシャツ@ロックマンエグゼ3
[アイテム]:基本支給品一式、光式・忍冬@.hack//G.U.、ダガー(ALO)@ソードアート・オンライン、プリズム@ロックマンエグゼ3、5.7mm弾×20@現実、薄明の書@.hack//、???@???
[ポイント]:0ポイント/0kill(+1)
[思考]
基本:この殺し合いを止める。
0:アトリ……私……。
1:ハセヲを追うか、それとも月見原学園に向かうか……。
2:スミスとの遭遇を避け、すぐにこの場から離れる。もし遭遇した場合は、逃げに徹する。
3:殺し合いを止める為に、仲間と装備(弾薬と狙撃銃)を集める。
4:ハセヲの事が心配。
[備考]
※参戦時期は原作9巻、ダイニー・カフェでキリトとアスナの二人と会話をした直後です。
※使用アバターに応じてスキル・アビリティ等の使用が制限されています。使用するためには該当アバターへ変更してください。
- ALOアバター>ソードスキル(有属性)及び魔法スキル、妖精の翅による飛行能力が使用可能。
- GGOアバター>《着弾予測円(バレット・サークル)》及び《弾道予測線(バレット・ライン)》が視認可能。
※MPはALOアバターの時のみ表示されます(装備による上昇分を除く)。またMPの消費及び回復効果も、表示されている状態でのみ有効です。
※このゲームにはペイン・アブソーバが効いていない事を、身を以て知りました。
※エージェント・スミスを、規格外の化け物みたいな存在として認識しています。
【フレイム・コーラー@アクセル・ワールド】
エレメンツの一人、アーダー・メイデンの持つ、長弓状の強化外装。
威力と精度を兼ね備えた強力な武器で、弦に触れることで火矢が生成される。
【サフラン・ブーツ@アクセル・ワールド】
《ファイブ・スターズ》と呼ばれる、《七の神器(セブン・アークス)》とは別の伝説の強化外装の一つ。
呪いのアイテムとされているが、装備しても防御力が少し上がるだけ。ただし、残る四つを集めた際の効果は不明。
【光剣・カゲミツG4@ソードアート・オンライン】
正式名称《フォトンソード》。ガンゲイル・オンラインに登場する、数少ない近接武器の一つ。
非常に高い攻撃力を持つエネルギーの刃を形成するが、実体がないためその攻撃力を上回る物体は透過してしまう。
【薄明の書@.hack//】
使@す*とPCEータに#%がイン@トーWされる。
※エージェント・スミスをデータドレインし、『救世主の力の欠片』を吸収したことにより、薄明の書のデータが機能拡張(エクステンド)されています。
ただし、拡張された機能は不完全であり、不安定な状態となっているため、自在に行使することは出来ません。
19◇◆◆◆◆◆◆◆◆◆
―――三人のスミスは、マク・アヌの街を潜むように歩いていた。
あの瞬間。
シノンの狙撃が行われた時点で、スミス達はボルドーの持っていた逃煙球による撤退を決意していた。
一対四でも拮抗状態だったというのに、二対三では押し切られると判断したからだ。
彼等が隠れ潜むように行動しているのもそのためだった。
「――――――――」
街を歩くスミス達の顔に表情はない。
だがその内心では、ネオに対するものに勝るとも劣らぬ憤怒が渦巻いていた。
少女一人に自分達のうちの一人を倒され、こうして隠れ潜んでいるという状況は、彼等にとってこの上ない屈辱だったのだ。
だが、現在のハセヲの力はスミス達を上回っている。
怒りに任せて戦ったところで、勝ち目がないことも理解していた。
故に、今の状況でするべきことは二つだとスミスは判断していた。
一つは、他の人間を探しだし、自分へと書き換えて取り込むというもの。
これが一番、現実的な目的だ。
スミスの最大の力は“数”だ。ハセヲに対抗するには、その力をより強大にする必要がある。
他のプログラムも同時に取り込める分、現状においては一番有効な手段だろう。
そしてもう一つが、アトリから奪ったプログラムを解析することだった。
これは想定以上に困難だった。
この未知のプログラムは、スミスが知る現在のマトリックスのプログラムを遥かに超えて難解だった。一種のブラックボックスと言っても過言ではないだろう。
これを解析するには、もはやプログラムそのものに干渉する他ないだろうと思えるほどには。
だがスミスはそのための手掛かりを既に手に入れていた。
ボルドーという、榊と同じようなマトリックス状態の、アトリと似た『力』の行使をした人間を。
故にスミスは、彼女のプログラムの解析が終われば、アトリのプログラムも間もなく解析できるだろうと考えていた。
「それはそうと、さすがにヒットポイントとやらの回復が必要だろう」
「上書きでは、肉体の修復は可能でも、体力の回復はできないようだからな」
「HPがゼロになればデリートされる以上、仕方あるまい」
「しかし、具体的な数値の把握が出来ないのは厄介だな」
「我々の優位性が理由だ。相応の対処をするしかあるまい」
各自の状態を確かめながら、スミス達はそう話し合う。
それは、他者を上書きすることによって生じたバグだった。
スミス達は現在、一つのウィンドウを共有している。
それは即ち、[ステータス]、[装備]、[アイテム]、[ポイント]といった項目が完全に同一のものであることを意味している。
だがしかし、スミス達自身の状態は違う。個々が受けたダメージや、現在実体化しているアイテムなどに差がある。
そのため、【エージェント・スミス】の状態を示す部位にバグが発生し、確認できなくなっていたのだ。
だがそれは、各々の状態に差がなくなれば正しく表示されるという事でもある。
そのためにスミス達は現在、マク・アヌにあるショップへと向かっていた。
ショップとやらにはおそらく、ポイントを用いて購入するアイテムがあるはずだ。
それらのアイテムを用いて、自身の状態を改善しようとしていたのだ。
そのついでに、そこにいるであろうNPCを、デス☆ランディと同様に取り込み、“自分”の数を増やそうとも。
「では急ぐとしよう。
彼等に見つかる前に、“我々”を増やさなければならない」
スミス達はそう口にして、潜みながら進む足を速めた。
……その、背後で。
――コポッ、と。
黒い泡が、小さく湧き立った。
その発生源は、ボルドーを解析していたスミスからだった。
スミス達は一つ、致命的な勘違いをしていた。
それは、“碑文”と“AIDA”が、同じプログラムを基に成り立つ力である、というものだ。
だがそれは違う。“碑文”と“AIDA”は全く別のプログラムで成り立つ存在だ。
そして“碑文”があくまでシステム的な存在なのに対し、“AIDA”は一種の情報生命体だった。
つまりAIDAは、スミス達と同様の存在だと言えるのだ。そしてその性質は――『感染』である。
そう。ボルドーを上書きして誕生したスミスは、言わば悪性のウイルスをそのままに取り込んでしまった状態なのだ。
それがただのプログラムであったのなら、まだ問題はなかっただろう。
だがAIDAは違う。AIDAには、明確のものでこそないが、『意思』と呼べるものがあった。
そしてその『意思』が、自身を掌握しようとするスミスの力を察知し、反撃に転じた。
即ち、逆にスミスのプログラムへと『感染』したのである。
――――結果、最悪の種が蒔かれてしまった。
スミスのプログラムを浸食したAIDAは、彼の中にあった『救世主の力の欠片』と接触し、変異した。
ボルドーのAIDAであった<Oswald>から、ヘテロと呼ばれた者たちのAIDAである<Grunwald>へと。
だがそれは、変異の一端……始まりに過ぎない。
――種はまだ芽吹いていない。
故に、彼等はその種に、まだ気づいていない。
だがその種が芽吹く時は、そう遠くはないだろう――――。
【F-2/マク・アヌ/1日目・昼】
【エージェント・スミス@マトリックスシリーズ】
[ステータス]:HP??%、ダメージ(大)
[装備]:{静カナル緑ノ園、銃剣・月虹}@.hack//G.U.
[アイテム]:基本支給品一式、不明支給品1~10、{邪眼剣、スパークブレイド、妖精のオーブ×4}@.hack//、逃煙球×1@.hack//G.U.、破邪刀@Fate/EXTRA、サイトバッチ@ロックマンエグゼ3
[ポイント]:600ポイント/2kill (+2)
[共通の思考]
基本:ネオをこの手で殺す。
1:殺し合いに優勝し、榊をも殺す。
2:人間やNPCなど、他のプログラムを取り込み“私”を増やす。
3:ハセヲやシノンに報復する。そのためのプログラムを獲得する。
[個別の思考]
1:マク・アヌのショップへと向かい、HPなどの状態を回復する。
2:アトリのプログラム(第二相の碑文)を解析し、その力を取り込む。
[共通の備考]
※参戦時期はレボリューションズの、セラスとサティーを吸収する直前になります。
※スミス達のメニューウィンドウは共有されており、どのスミスも同じウィンドウを開きます。
しかしそれにより、[ステータス] などの、各自で状態が違う項目の表示がバグっています。
また同じアイテムを複数同時に取り出すこともできません(例外あり)。
※ネオがこの殺し合いに参加していると、直感で感じています。
※榊は、エグザイルの一人ではないかと考えています。
※このゲームの舞台が、榊か或いはその配下のエグザイルによって、マトリックス内に作られたものであると推測しています。
※ワイズマン、ランルーくん、デス☆ランディ、ボルドーのPCを上書きしましたが、そのデータを完全には理解できて来ません。
※一般NPCの上書きには、付与された不死属性により、一時間ほど時間がかかります。
[個別の備考]
※エージェント・スミスが【静カナル緑ノ園】を装備した場合、『増殖』の特性により、コピー・スミスも【静カナル緑ノ園(コピー)】の同時使用が可能になります。
※【第二相の碑文】を入手しましたが、まだそのプログラムは掌握できていません。そのため、その能力を使用することもできません。
【コピー・スミス(ワイズマン)@マトリックスシリーズ】
[ステータス]:HP??%、ダメージ(小)
[個別の思考]
1:マク・アヌのショップへと向かい、HPなどの状態を回復する。
[個別の備考]
※エージェント・スミスが【静カナル緑ノ園】を装備しているため、コピー・スミスは【静カナル緑ノ園(コピー)】の同時使用が可能です。
【コピー・スミス(ボルドー)@マトリックスシリーズ】
[ステータス]:HP??%、ダメージ(特大)、(PP??%)、AIDA感染(悪性変異)
[個別の思考]
1:マク・アヌのショップへと向かい、HPなどの状態を回復する。
2:ボルドーの持つプログラム(AIDA)を解蜥/R――――。
[AIDA] <Oswald>→<Grunwald>
[個別の備考]
※エージェント・スミスが【静カナル緑ノ園】を装備しているため、コピー・スミスは【静カナル緑ノ園(コピー)】の同時使用が可能です。
※ボルドーを上書きしたことにより、ボルドーに感染していたAIDAに介達感染しました。
また、スミスの持つ『救世主の力の欠片』と接触し、AIDA<Oswald>がAIDA<Grunwald>へと変異しました。
【静カナル緑ノ園@.hack//G.U.】
緑玉石の結晶のような多角錐の銃剣。
第三相の碑文使いのロストウェポン。条件を満たせば、パワーアップする(条件の詳細は不明)。
- 深緑ノ恩恵:クリティカル発生確率25%アップ、及びアーツによるダメージを25%アップする
【第二相の碑文@.hack//G.U.】
アトリの『憑神(アバター)』、『惑乱の蜃気楼』イニスの碑文。
通常聞こえない『音』を聞き取ったり、幻惑に関する能力を使用できる。
ただし、碑文に選ばれた人物以外は、通常の方法ではその能力を行使できません。
20◇◇
―――そうして、マク・アヌに存在した、三種類の影の方針は定まった。
その三種類とはすなわち、走り去る者、岐路に立つ者、留まる者達である。
だがここにあと一つ、マク・アヌから消え去ろうとする影が残されていた。
名を、スケィス。
『死の恐怖』と呼ばれる、白き石像の巨人である。
スケィスは現在、マク・アヌに存在するカオスゲートを目指していた。
何故か。
それは現在のマク・アヌには、彼が破壊すべき対象が存在しないからである。
では、彼が破壊すべき対象とは何か。
それは、アウラのセグメントを持つ者と、腕輪を持つ者と、腕輪の加護を受けた者である。
スケィスが
カイトと志乃をキルした理由はそれだった。
カイトは言うまでもなく腕輪を持つ者であり、そして志乃はアウラのセグメントを有していたのだ。
そのセグメントは現在、スケィスのインベントリに収められている。
それによりスケィスは、セグメントは自分の中に消えた、つまり目的を果たしたと認識していた。
つまり、残る二つのセグメントを破壊するために、スケィスは行動を開始していたのだ。
……だがここで、一つの疑問が残る。
彼がアトリを破壊した理由だ。
アトリは腕輪の加護もなく、セグメントも持っていなかった。
ならばなぜ、彼女は襲われたのか。
それは、彼女が碑文使いPCだったからである。
スケィスは碑文使いとして覚眼していたアトリを、腕輪の加護を受けた者として誤認していたのだ。
碑文使いPCは、腕輪所有者と同様に通常の仕様から外れている。そのイリーガルさが、スケィスが誤認する要因となってしまったのだ。
しかしそれならば、さらに一つの疑問が生じる。
アトリと同じ碑文使いであるハセヲは、何故スケィスに狙われなかったのか。
それは彼が、スケィスの碑文使いだったからである。
ハセヲがスケィスを自分の『憑神』と同じ存在だと感じていたように、
スケィスもハセヲを、ひいてはそこに宿る“碑文”を、自分だと認識していたのだ。
そして自分自身を攻撃するような知性は、スケィスには存在しない。
ハセヲがスケィスを幾度攻撃しても、あくまで反撃するだけだったのはそのためだった。
そうして目的を果たしたスケィスがカオスゲートを目指していた。
だがそれは、実はセグメントを探してのものではなかった。
では何のための行動か。
それは変わらず、己が目的を果たすための行動である。
スケィスはそのために、自身の状態を回復させようとしていたのだ。
……それは、モンスターのアルゴリズムをベースとしたスケィスでは、本来在り得ない行動だった。
確かにモンスターの中には回復スキルを持つ者もいる。HPが減れば、当然スキルも使用するだろう。
だがしかし、モンスターである以上、プレイヤーを襲う事を止めたりはしない。
ならば、スケィスは何故セグメントを探さず、休息のための行動をとったのか。
それは彼が、ハセヲをデータドレインしたことによって生じた影響であった。
スケィスがハセヲをデータドレインした結果得たもの。
それは彼自身と、彼が今まで喰らってきた全ての碑文の構成データである。
つまりスケィスは、ハセヲを介して『モルガナの八相』全てを喰らったことになったのだ。
その結果、スケィスを構成するデータは機能拡張(エクステンド)が成された。
そしてそれにより、プレイヤーのものとも似た、より高度な思考パターンを獲得したのだ。
それがすなわち、より確実に目的を果たすために、目的を中断して自分を回復させるという判断力である。
――――しかし、スケィスに起きた変化はそれだけではなかった。
移動を続けていたスケィスが、その動きを止めた。
カオスゲートへと到着したのだ。
するとスケィスは、カオスゲートへと左腕を突き出して腕輪を展開し、ゲートを中心として空間に孔を開けた。
腕輪の持つ能力の一つ、ゲートハッキングである。
ゲートハッキングにウイルスコアが必要なのは、そのエリアへの転移データが欠落していた場合に、それを補うためである。
ただプロテクトを解除するだけの場合や、仕様外のエリアへと転移するだけの場合には、ウイルスコアは必要ないのだ。
実のところ、ハセヲがエリアハッキングを必要としたように、スケィスが@ホームへと侵入した手法もこれであった。
@ホーム内のエリアデータの書き換えは、スケィスが侵入するためではなく、アトリを逃がさないための戦闘フィールドを作り出しただけだったのだ。
そして、ゲートハッキングによってスケィスが転移した先は、当然アリーナではない。
そこは『知識の蛇』でさえも感知できない、『この世界』を構成するデータの裏側――『認知外迷宮(アウターダンジョン)』だ。
通常の手段では入れないここならば、休息の邪魔はされないとスケィスは判断したのだ。
そうしてスケィスは、警戒は緩めることなく、誰にも邪魔されない微睡みに身を委ねた。
その身体に光を放つ無数のルーン文字と、そしてハセヲのそれと同じ幾何学模様の、しかし色彩を反転させたかのような、青黒い紋様を明滅させながら。
――――モルガナの八相は全部で八つ。
しかしそれらは元々、一つの“碑文”から分かたれた存在だった。
そしてハセヲから『モルガナの八相の残滓』を喰らったことにより、スケィスはその存在に等しい力を獲得していた。
そして、その“始まりの八相”は、こう呼ばれていた――すなわち、スケィスゼロ、と――――。
【?-?/認知外迷宮/1日目・昼】
※この認知外迷宮は、会場内にあるどこかのワープゲートと繋がっています。
また、迷宮内に認知外変異体が存在するかは不明です。
【スケィスゼロ@.hack//】
[ステータス]:HP>0%(回復中)、SP100%、PP10%-PROTECT BREAK!
[装備]:ケルト十字の杖@.hack//
[アイテム]:基本支給品一式、不明支給品2~4(ランサー(青)へのDD分含む)、セグメント2@.hack//
[ポイント]:0ポイント/0kill(+3)
[思考]
基本:モルガナの意志に従い、アウラの力を持つ者を追う。
0:――――――――。
1:目的を確実に遂行するために、今は休息を取る。
2:アウラ(セグメント)のデータの破壊。
3:腕輪の影響を受けたPC(ブラックローズなど)の破壊。
4:自分の目的を邪魔する者は排除。
[備考]
※1234567890=1*#4>67%:0
※ランサー(青)、志乃、カイト、ハセヲをデータドレインしました。
※ハセヲから『モルガナの八相の残滓』を吸収したことにより、スケィスはスケィスゼロへと機能拡張(エクステンド)しました。
それに伴い、より高い戦闘能力と、より高度な判断力、そして八相全ての力を獲得しました。
※ハセヲを除く碑文使いPCを、腕輪の影響を受けたPCと誤認しています。
※ハセヲは第一相(スケィス)の碑文使いであるため、スケィスに敵として認識されません。
【モルガナの八相の残滓@.hack//G.U.】
ハセヲの『憑神』と、ハセヲの『憑神』がこれまで喰らってきた碑文の構成データ。
『第一相』から『第八相』までの全ての碑文が揃っている。
[全体の備考]
※一般NPCには不死属性が付与されており、攻撃的な接触ができません。
※バトルチップは一度使用すると、30分間再使用不能です。
※.hack//出展の装備品のスキルは、武器は対応する職業のみ、防具は装備条件を満たしたキャラのみ使用可能です。
※『認知外迷宮(アウターダンジョン)』への侵入には、ワープゲートかデータの『歪み』を介する必要があります。
※【E-2】から【F-3】にかけて、マク・アヌの街が破壊されました。またその損傷は、タウンを構成するエリアデータにまで及んでいます。
- 『八相』と『憑神(アバター)』、およびAIDAのプロテクトについて。
1.プロテクトポイント(PP)
プロテクトが張られている間、事実上HPは無限です。
発生したHPダメージは、すべてPPダメージに変換されます。
データドレインを受けた場合も、同様にPPダメージが発生します。
PPが0となった場合は、プロテクトブレイク状態となります。
2.プロテクトブレイク状態
『八相』の場合は、通常通りHPが減少します。
『憑神』とAIDAの場合は、その顕現が解除され、使用できなくなります。
3.ブレイク中のデータドレイン
『八相』の場合は『碑文石』状態となり、大半の能力が使用不可能になります。
碑文使いPCの場合は、一般PCと同様の影響を受けます。
AIDA=PCの場合は、一般PCと同様の影響に加え、感染中のAIDAが駆除されます。
4.プロテクトの回復
PPは時間経過でのみ回復します(三十分で50%、一時間で100%まで)。
プロテクトブレイク状態は、PPが50%まで回復した時点で解除されます(『碑文石』状態時は除く)。
なお『碑文石』状態は、PPが100%まで回復した時点で、PP50%で解除されます。
最終更新:2015年11月18日 00:55