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帰り道

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匿名ユーザー

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学校で居残りをくらい、5時にやっと家路につけた。
雀が二羽、危険を察知して飛んでいったのは、雲が一面を多い、いつ降りだすか分からない空だった。
傘を持っていない。家までもってくれよと願ったのと、殆ど同時に水滴が腕に当たった。
何だよ、クソ。もう降りだしてきた。
走って店先の屋根やらに雨宿りし、そしてまた走って雨宿りするのを繰り返しながら帰っていると。
五件目に雨宿りした時だった、どこからともなく何かの鳴き声が聞こえてきた。何かと思い、その声が聞こえる方へ行ってみると、犬が一匹雨に打たれていた。その犬の右足は折れ曲がり、血だらけで、力なく横たわり、力なく鳴いていた。
かわいそうだと思ったが、助ける行動をしようという思いまでにはいたらず。家路につこうと振り返ったら、この雨宿りしている建物は、獣医さんだったことに気づいた。
これには心を動かされ、まあ,たまにはいい事でもするか、という気分になった。
犬を注意深く抱え、建物に入ってみると、運が良かったのか誰も待ち人がいない。すぐ診ててくれることになった。
しばらくすると、診察室に入った先生が僕を呼んできた、そして犬のケガについて聞かされた。先生が言うには、もう助からないらしい、出血がひどいのと、あの犬はもう相当な年だったんだそうだ。
一応手術はしますが、と先生が言ってきたのだが、いきなりお金のことはどうなのか考えていなかったことに気がつき、それに助からないんなら、と思い、断った。
犬はその後すぐ死んだ。あの時もう死にかけだったんだろう。僕は犬を抱えてこのまま帰ります、と先生方に言い、お金を払って、建物を出ようとすると、看護師さんが傘をくれた。
犬が重い、こんなことなら関わんなきゃ良かった。それに何か死骸は薄気味悪い。すれ違う人の目線が気になる。
結局、僕は高い傘を買っただけってことか。
犬は、庭に穴を掘ってそこに埋めた。
掘る時、後ろに置いてある犬を、ここに埋めるために掘っていると思うと心が苦しくなった。埋める時も、埋まっていく犬の姿を見ていると、本当に関わんなきゃ良かったと思った。
雨が降る時、もちろん傘を使うが、この時の傘は使ったことがない。

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