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喰い足らずの心

もっとも強いのは、なにももたない人間。

もっとも弱いのは、全てを抱える人間。

おまえは、どっちだ。







○ ●

まだ太陽も見えない夜の町。
町の明かりは未だ消えず、煌々と辺りを照らしている。
冷たい夜風が頬を撫で、無骨な住宅街の隙間を縫う闇がひっそりと佇む。
その中を、男が駆ける。
青い制服、立派なバッジ。
キリリと引き締まった身体は日頃の鍛錬の成果を思わせる。
所謂、街の守り人―――警察官である。

「治安の悪くなったもんだ、この町も」

俺が子供の頃はもっと平和だったのに、と。
口の中で煙草の煙を巡らせ、ほう、と吐く。
本来なら善良なる人間の見本であるべき日本の警察官が歩きながら煙草を吸うなどとは御法度な行為だ。
しかし、太陽が未だ登らない時刻だからか、周りに人気などない。
少しばかりなら構わんだろうなどという気の抜けた思考が、彼を堕落させていた。

「…ま、当たり前か。こんな御時世に夜出歩く馬鹿はいねえよな」

ここ数週間で冬木市での行方不明件数―――及び変死件数は跳ね上がっている。
老若男女、人種問わず。
冬木市で起こる一年のの行方不明事件を、数週間で軽く上回ったのだ。
身元不明の肉塊すら多々目撃されており、夜のニュースはそれらの報道でひっきりなし。
特にセンタービルの爆破テロは、幾つかのテレビ局が速報としてTV放送スケジュールを変更し報道したほどだ。
こうなれば、警察も積極的に動かなくてはならない。
冬木市中に警官が配備され、犯人の一早い逮捕が期待されている。

「しかし、このザマだ」

当てもなく町を見回る彼の視界には、静かな夜の住宅街。
犯人どころか人間すら見当たらない。
右を向く。
人影は見当たらない。
左を向く。
人影は見当たらない。
目を凝らす―――すると、何かが、写った。

「…?」

少女が、立っていた。
大胆に露出した太股は街灯に照らされ、珠のような肌は雫を弾く。
瑞々しい二の腕は滴る水滴で鮮やかに彩られ、艶やかな雰囲気を醸し出している。
顔は見えない。
影で隠れ、人相までは見えない。

「おーい、早く家に帰りなさい。危ないぞ」

近くに寄っても、女は反応した素振りすら見せない。
赤いシャツが鮮やかに、輝いている。

「ほら、君」

警察が女の肩に手を置く。
ポンと、まるで子供の頭の上に手を置くような、優しい手つきだった。
なのに。
だというのに。

ポトリ、と。
女の身体が、地面に落ちた。
ぴしゃり。
水分をよく含んだものが落ちる音。
女が倒れると同時に、何かが男の頬に付着する。
ふるふると震える指先で、頬をなぞる。
指先に付着したのは―――血液だ。

「血……ッ!?」

じわりじわり。
倒れた女の首を中心に、血溜まりが拡がっていく。
じわりじわり。
じわりじわり。
血液が止めどなく流れ、間欠泉のように吹き出している。
―――首から先が、ない。
男がそのことに気づくのにそう時間は用さなかった。

「ぐーる ぐーる」
「…!」

男が胸の連絡機器に手を伸ばした瞬間。
声がした。
濁った声。抑揚が少ないようでいて時に激しくなる、まるで理性の削れたような声。
その声は―――頭上。
高い電信柱の上で、此方を見下ろしていた。

「おま おま お巡りィ~~お巡りさん。俺、知ってるのよ」
「おまえ、何を持って、」
「こうやったら、血が集まって旨くなる」

顔を隠したフード。身体を包んだ、服と呼ぶのも烏滸がましいボロボロの布地。
黒の生地は返り血が固まったのか、所々が変色し固まっている。
腕と、その握った『何か』をぐるぐると振り回す。
それを見た男の顔が、青ざめる。
頭だ。女の頭を、その髪を掴んで振り回している。

「おまえ……その手を下ろせッ!」

それを見た警察官の動きは迅速だった。
腰に佇んでいる拳銃を引き抜き、構える。
発砲は許可されていない。
もしも何らかの方法で此方に危害を加えるのなら発砲も許されてはいるが、此方から撃つことはない。
『警察官職務執行法第7条』。
警察官は―――己から積極的に武器を持って相手に危害を加えることはできない。
『命を奪うため』に発砲してはならない。
『命を護るため』に発砲するのが、日本の警察官だ。
しかし。
凶悪犯罪を犯したと現行犯で判断できる時のみ、最低限度の武器を扱うことを許されている。
だが、直撃はさせない。
まずは威嚇射撃で相手の動きを見る。

「動く『ばちゅん』―――へ?」

たんまり水が入った風船を割ったような音。
発砲した、射出音とほぼ同時。
拳銃を握った突き出した腕が、空を舞っている。
くるくる。くるくる。
メリーゴーランドのように空中で回る腕を、フードの男が掌で受け止める。

「小さい頃、習ったよなぁ。
 危ないものはヒトに向けちャアいけねえぜ」

(熱―――ッッッ!!!!!)

右の肩から先を失った傷口が、熱を主張する。
熱い。熱い。熱い。
人の知覚できる"痛み"の域を超えた何かが、脳髄に警鈴を鳴らす。

「―――懐かしい、感じだぜ」

警官から捥ぎ取った右腕を弄びながら、フードの男はその右手に握り締められた拳銃を掌に収める。
慣れた手つきだった。
まるで、人が食事の際に箸を取るような。
そんな、当たり前のように拳銃を握る。

「昔はよく教官に褒められたっけなァ」
「"おまえは羽赫の扱いがいい"って」
「成績も良くてな」
「次席だったンだぜ」
「一番には、なれなかったけどな」

違和感が、この場を支配する。
片や右腕を捥がれた男。
捥いだ張本人はまるでそれが大したことではないかのように思い出話に興じている。
眼中にないのだ。
この白髪の男は、最初から警官のことなど"障害"とすら見なしていない。
蚊が腕に止まったから潰すことと同じ。
ただ―――何か目障りなものが近づいてきたから、払っただけ。
この男は。
既に『人を人と認識していない』。
そう気づいたときには、遅かった。
彼は逃げるべきだった。
残った左腕で胸の無線機に手を伸ばす。
血液を流し過ぎたのか、失った右腕の感触は痛みごと既に消え去っている。
だが、警察官としての最期の意地が、彼の左腕を突き動かした。
コイツをこのままにしてはいけない。
今すぐ、この場で捕らえなくては―――

「至急応え゛ん゛ッ」

ぶちゅん、と。
再び、水気を伴った音が響く。

「人の話は最後まで聞けよ、オマワリさん」

首が、飛んだ。
まるで、実った果実を捥ぐように。
そうして。
自分が何を相手にしたのかも理解できないまま、男の人生は幕を閉じた。





○ ●

警官の身体は筋肉が引き締まっていて、齧る度に程よいナゲット感覚が口内を満たす。
最近はこのご時世故か、女は早々に帰宅してしまって喰えていない。
ここ数日は男しか喰っていない。
男の歯応えも良いが、女の弾力も棄て難い。
血液は喉越しが良く、開けたてのミネラルウォーターでも飲んでいるかのよう。
髪を掴み切断した頭を振り回すと、血液が脳に集まって齧りついた時の快感が増す。
溜まった血液が溢れ出すその様は、まるで人間の食事で言う小籠包。
もぐ。
もぐもぐ。
もぐもぐもぐ。
胃袋の底にでも穴が開いているかもしれないと錯覚するぐらい、肉が再現なく口の中に吸い込まれていく。
しかし。

「…足りねえ」

白髪の男―――滝澤は、まだ空腹を訴えていた。
食べても食べても腹が減る。
満たされてもその直後に、食欲に襲われる。
この場に来てからというもの、そんな状況がずっと続いていた。
体内から体外へ、"何か"が流れ出すのを感じる。
滝澤は知り得ないことだが―――流れ出しているそれこそが、『魔力』だった。
彼が使役するサーヴァント。
バーサーカーとは、英霊の理性を奪いその代わり身体能力を増幅させるクラス。
英霊の理性を奪い、扱いやすい兵器へと堕とすものだ。
しかし理性を奪い身体能力を上げるその触れ幅が大きいほど、マスターへの魔力の負担は格段に増える。
バーサーカー―――此の場では"ジェヴォーダンの獣"と称するのが適切か―――が捕食によって自ら魔力を調達していると言っても、膨大な魔力消費全てをそれで賄える訳ではない。
その足りない分の魔力を、繋がった主従のパスを通してマスターである滝澤の身体から奪い取っているのだ。
元来、滝澤は魔術師ではない。
魔術師の家系でもない。
本来はバーサーカーのクラスを行使することなど、余りにも難しい。
しかし。
滝澤は、その魔力の問題を『人を喰う』ことで解消している。
魔力とは、人の体液に溶けやすいもの。
本来微弱な魔力回路しか持たない人間であっても、体液ごとその全てを喰らえば多少は魔力の足しになる。
そうして、滝澤は魔力の枯渇を防いでいる。
……その対価として、満足することのない飢えを課せられている訳だが。
極上の美味を口に運びながら。
人肉の一部を口に運びながら。
滝澤は、思う。
この身体になってから何もかもが最悪だ。
―――この身体になってから、何もかもが美味い。
この身体になってから、人の肉しか喰えない。
―――しかし、飢えを満たすそれらは美味だ。
真戸を助けたかった。法寺さんを助けたかった
―――だが。腹が減るのに堪えられない。
理性と本能が相反する。
結果、滝澤は人を喰う。
目の前の肉が。人だったものが。
『わたしをたべて』と懇願する。
ならば。
食べてあげないと、可哀想じゃないか。

「―――……あ……?」

そこまで思考が稼働して。
滝澤は、グルン頭を回す。
目の端に、獣が映った。

「なんやの」

直前まで忘れていたと言わんばかりにコンコンコン、と頭の中を整理するように叩き、

「ちゃんバサ」

その獣の名を、口にした。
何も言わずに、獣の女が立っている。
バーサーカー。ジェヴォーダンの獣。彼女を言い表す言葉は沢山あるだろう。
しかし。そんなことはどうでもいい。
少し時は遡った、センタービルでの一戦。
サーヴァントでありながら、敵の前にマスターを差し出す愚行。
滝澤からしてみれば、あのピエロ達から逃げる間の時間稼ぎ、撒き餌に使われたのと同義だ。
マスターが滝澤でなければ、即座に犬の餌になっていただろう。
怒りがないと言えば、嘘になる。
この場で赫子を用いて四肢を貫き標本にしてもいい。
だが、それはまだ早い。
聖杯なんてものに近づくには、まだ早い。
やるなら、聖杯を取った後だ。
そして。
バーサーカーも、無意味にマスターを襲う意味も理由もないようで、其処に立ち尽くしていた。
バーサーカー自身、『マスターが一人じゃ心配』などという忠犬染みた理由で帰って来た訳ではない。
彼女も獣だ。狩りをするならば、楽な獲物を選ぶ。
ただ、血液の臭いがして、その中で一番近い場所に駆けつけたらマスターである滝澤がいた。
ただ、それだけ。
食事の際の、匂いに釣られただけ。

「なあ ちゃんバサァ」

ゆらり、と幽鬼の如き挙動で、バーサーカーへと向き直る。
そのままの勢いで手元の、警察官からむしりとった頭を投擲する。
狙いは、バーサーカーの顔面。
しかし衝突することはなく―――バーサーカーの腕の一振りによって、果実のように破裂した。
血液が辺りに撒き散る。
鉄の臭いが充満する。
これが昼間だったなら、どんな騒ぎになっていたか想像するのも恐ろしい。

「どうせ喰うなら」

「美味いモン獲ろうぜ」

ニチ、と。
口元から垂れる血液が音を鳴らす。
その手元には、一通の手紙が握られている。
討伐令の報せだ。

「二人っきりで」

その言葉を理解したのか、していないのか。
獣の女の口元も、ニヤリと笑った。







○ ●




「おお、早いな。まだ日も昇っとらんというのに」
「…んー、まあ。セイバーに全部任せて一人だけ爆睡はできないじゃん」

気だるげな身体をベッドから起こし、寝ぼけ眼を擦りながら意識を覚ます。
茶のもふもふとした髪を揺らし、太い眉が特徴的な少女―――神谷奈緒
時計を確認するより先にベッドの脇のカーテンを開くと、そこはまだ一面の闇。
窓から差し込む月光は、未だ夜が明けてないことを示している。

(……夢じゃない)

サーヴァント。聖杯戦争。
左手に刻まれた、弓を張ったような紋様の痣。
起きる度に、この出来事はただの夢だったのではないかと疑うほどの数奇な出来事。
…実際、まだ現実感はない。
今このタイミングで、影から『ドッキリ大成功』の看板を持ったお笑い芸人などが出てきたならば、笑いながら信じてしまいそうだ。

「しかし、そろそろ身の振り方を考えんとなぁ。
 そろそろ加熱してくる頃合いだろうて」

眼帯の青年。
剣の英霊、セイバーが顎を掌で擦りつつ溢す。
身の振り方と問われても、奈緒自身には願いなどないければ目的もない。
どうしても叶えたい望みなどないし、躍起になって取り組むほどのものもない。
アイドルとして更に成功したいという目標はあるが、さて、それを他人の力で叶えて良い望みかどうかはまた別の話だ。
あくまでこれは『神谷奈緒のアイドルとしての目標』である。
そこに向かって走るべき『目標』であり、無理矢理今叶えたい『願い』ではない。
…その、願いがあるとすれば。
己の呼び掛けに答え助けてくれたセイバーの願いを叶えてあげたい、ということぐらいか。

「セイバーは、こう、考えとかあるのか?」

故に、具体的なビジョンが浮かばなかった。
聖杯戦争と言われても、特に何をすべきなのなわからない。
台本も何もなしにロケに送り込まれた気分だ。
そうするとセイバーは、ほれ、と一通の手紙を投げた。
まだ寝巻き姿の奈緒の膝に落ちたそれはぱらりと開き、数枚の写真と文が刻まれた紙が落ちる。
白髪の男と、赤に染まった女。
双子だろうか。全くそっくりの姿をしたピエロ。
アニメからそのまま出てきたような、奇抜な格好をしている。
特にピエロの方など、アニメの敵役にピッタリだ。
コスプレだろうか。
コスプレも、最近のモノは出来が良いから侮れない。

「…これは?」
「よく読め」
「?」

冬木センタービルの破壊。
冬木住民の捕食事件。
殺人事件及び凶悪事件の数々が列挙されている。
その全ての端から端までを読み直し、はて、ともう一度読み直し首を傾げる。
捕食。
捕食。
捕食?

「捕食?」
「その白いのと獣が人を喰うた、ということだろうて」
「人を?」
「うぬ」
「人が?」
「うぬ」
「食べたのか?」
「らしいな」

さーっ、と。
血の気が失せ、自分の顔が青くなっていくのが分かる。
人が、人を、喰う。

「おそらく化生の者の類いだろうさ。人間ではなかろう」
「人じゃ、ない?」
「言うならば"人の形をした化物"、か?」

現実味はないが。
『人の形をした何かが人を喰っている』と言われると、何となく恐ろしさが伝わってきた。
脊髄に氷柱が差し込まれたような、悪寒に近い恐怖。
未だ下半身は暖かさの残った布団にくるまれているというのに、何処か肌寒さを感じた。

「そこで、だ」

顔の眼帯を弄りながら、セイバーは告げる。
一枚はピエロ。もう一枚は白髪の男の写真を摘まみながら。

「俺としては此と言って急務もない。
 此度の戦を始めるに早いが得も遅いが損もなかろう。
 なら後は一つ―――主殿が、どうしたいかだ」
「あたしが…?」
「そうだ。今や俺も主殿に仕える身。その決定には従おう」

腕をひらひらと振りながら、セイバーはそう言った。
自分が、どうしたいか。
茶の両目が白髪とピエロを捉える。
……特に、理由があった訳じゃないけれど。
ベッドに横たわっている加蓮が。大切な、友達が。
『もし標的になったのが知り合いだったら』―――そう思うと、自然に口が動いた。

「駄目だ」
「ん?」
「上手く言えないし、あたしが何か出来る訳じゃないけど…」

セイバーのような特別な力を持っている訳じゃない。
襲われたら大の大人にだって勝てないかもしれない。
でも。
それでも。

「このまま見過ごすのは……なんか、違うと思うんだ」

理由もなく全てを奪われていく人達がいて。
自分には、それを阻止するだけの手段があって。
アニメの主人公になったつもりではないけれど―――止めなきゃ、と思った。

「ふむ」

其処まで、きっちりと聞いて。
若造の正義感などと笑わずに、真摯にその全てを受け止めて。
セイバーは奈緒を見据えて、言った。

「それは"此奴らを殺す"ということか?」
「……え?」

予想外の、返答が来た。

「悪さをする連中を取り締まる。それは良かろう。正しきことよ。
 しかしな、嬉々として人を殺し回っている連中よ。無傷で解決とはいくまい。
 奴らが主殿を殺そうとすれば、俺は必ず阻止する。場合によっては殺すだろう。
 …その時、主殿はどうする?」

「それは」

言葉に、詰まった。
止めなければ、と思った。
でも。
殺すかどうかなんて、考えていなかった。
悪さをする連中を倒して、それでハッピーエンド。
…奈緒が好きなアニメは、大抵がそんな終わり方だ。
現実は、そう簡単には終わらない。
現実にはその先が、倒された悪役にも命がある。
それを。
自分が奪って、いいのか―――

「……殺したくは、ないな」

答えは、否。
殺したくない。
相手が酷い悪人でも、一方的に殺してはいけないと思った。
恐る恐る奈緒は顔を上げ、セイバーの顔を見る。
何を腑抜けたことを言うのかと険しい顔がそこにあると思ったが、

「うむ。主殿はそれでよかろう」

満足したような、男の顔がそこにあった。

「へ?」
「へ?じゃないだろうに。此処で意気揚々と"殺そう"などと口にしていたら逆に俺が怒っていたわ。
 せっかく争いと無関係の時代に産まれたのだ。主殿を応援してくれる"ふぁん"とやらが大勢いるのだ。
 主殿が手を血に染める必要はない。殺したくないというのなら、戦の場で俺がなんとかしよう」

試すような真似をして悪かったな、と。
かっかっかと快活に笑うセイバーを前に、奈緒の顔がボッと、茹で蛸のように赤く染まった。

「おま、おまっ、真面目に答えちゃったじゃんか!」
「ほっほ、そう照れるな。戦場での無茶は俺らの仕事よ。
 主殿は後ろで、でんと構えておれば良い」

一人真面目になっていた自分が馬鹿みたいだ。
ぷくーと膨れた己の頬に熱を感じながら、奈緒は赤くなった顔を隠す。
冬の空気に当てられた掌は冷たいのに、顔は真夏のように熱い。
もう二度と真面目に答えてやらないからな、と。
左手で赤い顔を隠し、右手でセイバーを指差し文句を言った。



言おうとした、瞬間。


だぁんッッッ!!!!と。
耳を劈く、破裂音がした。

「おわっ!?な、何だ、風船か……!?」

一人でわたわたと慌てる奈緒を他所に、セイバーはほう、と息を吐く。

「主殿、着替えよ。寝巻きのままでは寒かろう」
「え、何で」
「出陣るぞ。直ぐ其処に、何か在る」

どうやら。
聖杯戦争とやらは、和気藹々とするような暇は与えては貰えないらしい。



○ ●


「……寒いな」

流石に、冬の夜は寒い。
住宅街をてくてくと歩きながら、奈緒はそう呟いた。
重ね着していても冷気は服をすり抜け、直接身体を冷やす。
破裂音が鳴り響いてから、セイバーと奈緒は直ぐに家を出た。
"主殿には家で待ってもらうという手もあるがなぁ。しかし自衛手段のない主殿を俺の手の届かん場所に置くのは如何せん不安よ。
 多少危険でも側に付いて貰うしかなかろう。安心せよ、危険を察知したら直ぐに届く範囲におる"とは、セイバー談。
別に己の安全だけ確保してセイバーだけ戦わせるようなつもりはなかったからいいのだが、こうも守られると少し罪悪感が湧く。
しかし。
しばらく歩いても、どれだけ歩いても、不審な影など何もない。
セイバーは"何か在る"と言ったが、此処まで何もないと勘違いだったのではないかと疑いたくなる。
闇夜を照らす電灯がちかちかと光る。

「…なあセイバー」
「……」
「なあってば」
「……」
「おーい」
「主殿」

暇を持て余したのか、奈緒の間延びした言葉をセイバーが切る。
いつになく、冷静で研ぎ澄まされた―――まるで、一本の刀のような声。
それは。
セイバーが、臨戦態勢に入ったことを言外に告げていた。

「余計に動くな。俺が"良い"というまで、絶対にな。
 危険を感じれば令呪を通して俺にも通じる。そうすれば―――」

言葉は最期まで、紡がれなかった。
何故ならば。

「■■■ーーーッ!!!!!」

セイバーの研ぎ澄まされた身体が、ボールのように弾き飛ばされたからだ。
いや、弾き飛ばされたのではない。
獣に、捕まれている。
そのまま、首根を掴んだまま運ばれる。
地面でガリガリと背中を削りながら、獣は走りながらセイバーを地面に擦り付け、そのまま投げ飛ばす。

「ぐぅ…っ!」

解放されると同時に体勢を立て直すセイバーだが、既に遅い。
奈緒とは50mほどだろうか―――障害物で姿は見えないが、距離を離されてしまった。
ぴちゃり。ぴちゃりと。
構えるごとに、鉄の臭いが混じる水音がする。
血液が、地表を覆っている。
何人の人間の頸動脈を切り裂き、その血液を地面にばら蒔けば此処までなるのかと疑問を抱くほど、まるで雨が降った後の地面のように地が血液で染まっている。
人の気配はない。
人が歩くべき通路に一人として存在しないのは、真夜中故か。

「…これも、手前の仕業かね」

目前には幾つもの肉の塊。
団子のように磨り潰された"ソレ"は、所々に現代風の布切れが混ざり―――"先ほどまで人間であった"ことを言外に告げている。
そして。その中央に、セイバーを襲った獣はいた。
しかし、獣というには人の姿に近かった。
服に該当するモノは僅かにしか纏っていない。
長身の身体のサイズに合っていないその服は、もはや布と形容した方が正しいかとさえ思う。
しかし。
人の形をしているとはいえ、ソレは人間ではない。
爪や牙。獣のような耳や尻尾は人外のソレだ。
瞳からは溢れんばかりの野性と狂気が宿っている。
返り血だろうか、全身が赤く染まったその姿は人間というより化物に近い。
その化物が人だった肉の塊を食い千切り、咀嚼し、飲み込んでいる。
異常な光景だった。
セイバーがもし普通の人間だったなら、失禁し失神してもおかしくはない。
これが、サーヴァント。
超常の化身。
恐らく、狂戦士だろうか。

「どうやら、初戦から"人喰い"か」

血の臭いを辿ってみたら、これだ。
主殿を待機させておいて盛会だったな、と。
辺りは濃密な死の気配が充満し、セイバーの直死は絶えず獣の"死"を見ている。
気休めでしかない眼帯が、更に役立たずに成り下がる。
すらり、とセイバーの掌に刀が現れる。
"骨喰"。主人が観測する度に姿を変えるその武器は、此度は扱い慣れた由緒正しき日本武器―――日本刀として、現れた。

「■■■」

野性の獣が此方に気付く。
どうやら食事に夢中で今の今まで此方に気付いていなかったらしい。
は、完全な獣よな、と。
セイバーは笑みを溢す。

「なあ狂戦士よ」
「俺のマスターは子供でな」

帰ってくる言葉はない。
当たり前だ。狂戦士に言語能力は存在しない。
残ったのは純粋な食欲と本能だけ。

「手前みたいな連中でも"殺したくない"と溢す」
「従者としては此ほど頭を抱えることはない。戦の場に主義主張なぞ持ち込んでも録な結末にはならん」
「手前らのような者の前に話し合いの席など設けては頭から喰らわれて終いだろうに」

ぐるると、狂戦士の首が此方を向いた。
成る程此は恐ろしい、と剣士はおどけて見せ、しかしな、と続ける。

「主の無茶を叶えるのが従者よ」
「サーヴァントは殺しても座に帰るだけ。
 マスターの願いを壊すことにはならんだろうて」

骨喰が、刀が狂戦士の頭蓋に狙いを定める。
瞬間にでもその首を切り落とさんと、剣気を上げる。

「だからな」
「此処で手前を殺し、手前の主に"無理矢理にでも行動不能に陥って貰う"」

腕の一本や脚の二本。
化物なら切り落としても生きるのに問題はなかろうて―――。
そう語るセイバーの顔は、笑っていた。
化物退治は英霊の得手。
人々を害する化物退治こそ、英霊の新真骨頂。

「…狂戦士に、獣の類いにこんな話しても無駄だろうが」

狂戦士の瞳孔が開く。
その眼に感情はない。
ただ。
ただ、腹が減った。
生きるために、何かを喰らおうとした。
彼女が―――その獣が生きていた頃から、それは変わらない。
ただ、腹が減ったから喰った。
ただ、目の前に肉があったから喰った。
造られた身体が、疼く。

「ほれ―――」

ダンッッッ!!と。
弾丸のように、黒い風が疾る。
たった一歩で、互いの距離が零になる。
刀を振れば。爪を下ろせば、互いの肉が抉れる距離。
互いが、互いを仕留める間合い。
そこで

「―――自分が消える理由ぐらいは、知っておきたいだろう?」
「■■■ーーー!!!!!」

爪と刀が、交差した。
絹を裂くような繊細な刃が、狂戦士の首を斬らんと空を駆ける。
眼帯はとうの昔に外している。
"死"を見る眼は、既に狂戦士の死を捉えている。
だが、斬れない。
その"線"を刃でなぞるより先に、バーサーカーが振り回すその爪で弾かれる。
爪と刀が交差する。
打ち合うこと実に四度。
セイバーがその"死"を斬ることもなく、バーサーカーの爪が獲物を貫くこともなく。
互いに互いの存在は要らぬとせめぎ会う。

(筋力は彼方が上か……ッ!)

打ち合う度に、セイバーの腕がビリビリと痛む。
瞬間的な出力では此方が上回ろう。
しかし、平均とすれば獣の贅力はセイバーを上回る。
並の剣ならば、二人の衝突に耐えられずとうの昔に砕けていてもおかしくない。
セイバーの命を繋いでいるのは、まさにこの"骨喰"だった。
爪を弾く。
返す刃で首を落とす。
当たらない。
袈裟気味に切り上げる。
爪で逸らされ、身体には及ばない。
振り下ろし。
突き。
切り上げ。
袈裟に。
両断する。
しかし、その全てがバーサーカーの以上な筋力と野性により弾かれる。

(こいつ、手馴れてッ)

生前に数多くの者と争ったのか。
このバーサーカー、"対人に慣れている"。
技術というほどのものではない。
言うならば、獣の本能。
直感染みた本能と野性が、セイバーの次の剣の軌道を読み打ち返している。
剣撃に雷撃を挟んでも、獣は寸でのところで回避する。

(しかし、こいつ)

しかし。
決定的な一撃だけは、撃ってこない。
セイバーの預り知らぬことだが―――一対一において、バーサーカーは無類の戦闘力を誇る。
何故ならば、ただ宝具を発動して頭から喰ろうてやればそれで済む。
回避も防御も許さない捕食行為。
しかし、バーサーカーがそれを行わないのは理由がある。
―――セイバーの、直死だ。
直死を扱う者は、例外なく無意識に"死の気配"を発するのだ。
濃密な、死の気配。
それが、バーサーカーの攻めを躊躇させていた。
無遠慮に攻勢に出た瞬間。
この"死"に、間違いなく両断されると。
それを本能で感じ取っているからこそ、バーサーカーも下手に出られない。
そもそも、バーサーカーがセイバーを襲ったのはマスターに命じられたからでもない。
ただ、旨そうな―――一般人よりも旨そうな魔力(霊基)があったから、狙っただけだ。
故に、"結果的に喰らえればそれでいい"。
決着を急ぐ必要もなく、獣の狩りの方法として、じわじわと追い詰めていけば良いのだ。
それは。
ライオンが獲物の首を噛み千切り、窒息させ弱らせてから食すように。
獣の、本能としての狩りだった。
そして。振り下ろしたセイバーの刀を、ガシリと掴んだ。

「ッ!?」
「■■■」

次の、瞬間。
ドゴンッッと、バーサーカーの拳がセイバーの顔面を捉えた。
その衝撃で、セイバーは彼方10m後方まで飛んでいく。
塀に身体をぶつけ、瓦礫と粉塵を生み出しながら、すぐに立ち上がる。
口に含んだ血を吐き捨て、バーサーカーを見る。

「こりゃ、一筋縄じゃいかんな……!」

早く仕留めて、主殿の元へ戻らなければ―――



○ ●



「お嬢さん 夜遊びは危ないぜ」

白髪の、食人鬼。

「は、なせ……ッ!」

気道が圧迫される。
肺は酸素を求め胸は激しく上下し、しかし求めたモノが得られない。
ぱたぱたと宙に浮いた足を動かすが、地を蹴ることなく空を切る。
白髪の、食人鬼。
それが、今奈緒の首を掴み持ち上げている。
その掌に力は込められていない。
ただ、己の体重を支える点が首だけになったことにより、気道が圧迫されている。

「…その赤いの。俺と同じだなァ嬢ちゃん。
 待ってた甲斐があった」

奈緒の左手に刻まれた令呪を見ながら、食人鬼はニヤリと笑う。
誘い出した。
この男は今、そう言ったか。

「派手な音鳴ったら一人二人来てくれると思ってたぜ。正義感燃やした連中が。
 ―――俺を、殺しに来ると思ってた」
「お前も、俺を殺しに来たんだろ」
「法寺サンと同じだ」
「真戸も」「お前も」

矢継ぎ早に繰り出される言葉を理解する暇もない。
脳に送られる酸素が極端に減った影響か、言葉の意味の半分も理解できない。
羅列される名前が何を指しているのかも、彼女にはわかるはずもない。
だが。

"お前も、俺を殺しに来たんだろ"

それは、違うと思った。
返り血で染まった白髪の怪物。

"うむ。主殿はそれでよかろう"

己の行動を是として認めてくれた。
自分の我が儘を、良しとして肯定してくれたセイバーがいる。
だから。
その一点だけは、否定しなければならない。

「…殺、さない」
「……あ?」
「私は、殺さない」

自分は、アイドルだ。
笑顔を振り撒くだけではない。
人を笑顔にするのが、アイドルなんだ。
元より、自分なんて何の力も持たない一般人だ。
だから―――その一点だけは、譲れない。
己の全てを懸けても。
人の笑顔を、命を奪うのかと聞かれれば、その一点だけは否定しなければならない。

「私は、殺さない」

精一杯声を振り絞って。
肺の空気を全て吐き出して。
この一言だけは、言わないといけない。

「私は、アイドルだ」

「お前みたいな化物とは違うんだ……ッッッ!!!!」

どさり、と。
持ち上げられていた奈緒の身体が、地面に落ちた。
尻餅を突き、けほっけほっと肺が酸素を吸引する。
足りていなかった酸素が全身を巡る。
白髪の食人鬼は、何故か、己の首から手を離したのだ。

「…?」

ああ、と。
食人鬼は―――タキザワは、息を溢す。

"私は、アイドルだ"

その言葉が脳髄を駆け巡る。

"俺は、喰種捜査官だ"

かつての言葉が、リフレインする。

「いいなァお前。ノーテンキで」

この女は、知らない。
自分を構成していたものが崩れ落ち、化物に落とされる絶望を知らない。
『自分が何者であるか』なんて、酷く曖昧なものだ。
状況で簡単に変えられる。
そのことを、この女は知らない。
自分は喰種捜査官ではない。喰種だ。
この女の言う通り、化物だ。

「ああ、わかった」

『怖い』という感情は、それは『相手と自分が違う』から起こるものだ。
男と女が。大人と子供が。大男と小女が。
互いに互いをいがみ合うのは、『自分』と違うからだ。

「お前も、俺と同じにしてやるよ」

「自分の在り方なんて、簡単に変わることを教えてやる」

未だ尻餅を突き咳き込むだけの奈緒に、タキザワは指を差す。
その頭蓋を。
二度と、忘れられないように。
タキザワは、高く飛び上がり、左手を掲げる。
その赤い一画の令呪に、意思を乗せる。

「アイドルを、殺す」

「この街にいるアイドルを、一人残らず殺す」

「お前を殺すのは、最後だ」

「それが嫌なら―――俺を止めて(殺して)みろ、アイドル」

その言葉を最後に。
タキザワは、闇へと姿を消した。
そして。
その場には、奈緒だけが残された。
あの化物は言った。
アイドルを全て殺す。
それは。
奈緒だけでなく、奈緒の仲間も殺される。
未だ。
病床に伏している、加蓮も。

「それは、駄目だ」

止めないと。
止めないと。
止めないと。
未だ酸素の回りきっていない、気怠い身体を起こす。
あの凶行を止めなければならない。
そのためにも、セイバーとも合流しなければいけない。

「加蓮……みんな……助けなきゃ」

この場にアニメのような正義の味方はいない。
誰も彼も助けてくれるような万能の人は、いない。
ならば。
自分が、ならなければ。
奈緒は身体を起こし、ヨロヨロと数歩歩き―――ぽてん、と倒れた。

「―――おっと!」

そして、寸でのところでその身体を受け止める。
セイバーだった。
バーサーカーとの剣撃を終え―――その結末は令呪というつまらないものだったが―――マスターの窮地を魔力のパスを通じて感じ取り、全速力で帰還したのだ。
見たところ、外傷はない。
病に浮かされている様子もない。
首に多少締め付けられた後があるが、数分もすれば消えるものだろう。
恐らく、酸欠と緊張で意識を失ったか。
医療知識のないセイバーでも、そう予測できるくらいには、安全のようだ。

「…間に合った、ことだけを喜ぶとするか。今はな」

とりあえず、帰還する。
主殿の自宅でいいだろう、と奈緒をおぶり、セイバーは移動を開始する。
介錯という訳ではないが、辺りに落ちている肉片程度は消し去ってやるべきかと思いもしたが、今は主殿の安静が先だとその場を後にする。
もごもごと口の中で何かが蠢く。
口から吹くように吐き捨てると、地面に転がったのは、折れた奥歯だった。

(…あの時か…)

バーサーカーに一撃、顔面に貰った時のことを思い返す。
獣。化生。化物。

(あやつは、俺が始末するべきかもな)

鵺ではないが。
確かに、その姿は化物だった。
それならば次こそ―――確実に"死"を与える。
そう、誓った。

【深山町 衛宮邸周辺/1日目 未明(4:00)】

【神谷奈緒@アイドルマスターシンデレラガールズ】
[状態] 気絶、酸欠(特に身体に影響はなく、直に目覚める)
[装備] 無し
[道具] 無し
[令呪] 残り三画
[所持金] 学生並み
[思考・状況]
基本行動方針:セイバーを勝たせてあげたい。
1.滝澤を止める。
2.討伐令はなんとかしなければと思う(殺しはしない)
3.ライブのことも忘れない。
[備考]
  • 衛宮邸周辺に自宅があるようです。

源頼政(猪隼太)@セイバー】
[状態] 折れた奥歯・胸部打撲(ほとんど再生済み)
[装備] 骨喰
[道具] 特に無し
[所持金] なし
[思考・状況]
基本行動方針:とりあえずは、奈緒の意思に従う。
1.滝澤、ジョーカーのサーヴァントを消し、二人の足を斬ってでも止める。マスターの意向により殺しはしない。
[備考]
なし






タキザワは駆ける。
住宅の隙間を抜け、闇夜を走る。

"私は、アイドルだ"

"俺は、喰種捜査官だ"

かつての自分とあの女が重なる。
あの女は、俺を殺さないと言った。
お前みたいな化物とは違うのだと。

―――ならば、同じにしてやろう。
奴の言う"アイドル"を殺し尽くした上で、奴が自分を殺したいと思うまで殺す。
そうして、自分が、奴を殺す。
バーサーカーは何処に消えたかわからない。
完全に使役の外だ。
だが、何時かまた出会うだろう。
自分の歩む先に血があるのなら。
きっとバーサーカーとは、また出会う。

「……いやァ、名前聞いてなかったな」

まあ別にいいか、と。
何れ喰う相手だ。覚えても仕方がない。
じゃあまた会おうぜ、毛玉アイドル、と。
もふもふとした髪の毛を思い返し、タキザワはそう呟いた。

【深山町 /1日目 未明(4:00)】

滝澤政道@東京喰種:re】
[状態]健康
[装備] 無し
[道具] 無し
[令呪] 残り二画
[所持金] 学生並み
[思考・状況]
基本行動方針:勝ち残る。
1.奈緒を挫折させるため、殺意を抱かせるため、アイドルを全員殺す。
[備考]
  • 令呪を一画使用しました。
  • 人間を喰うことで少量魔力を回復します。

【ジェヴォーダンの獣@バーサーカー】
[状態] 健康
[装備] 特になし
[道具] 特に無し
[所持金] なし
[思考・状況]
基本行動方針:■■■
1.(狂化により現時点では判別不可)
[備考]
  • 『アイドルを殺せ』との令呪を受けました。
  • 冬木市の中で、血の臭いの強い方に牽かれます。

[全体備考]
深山町で一部人肉の塊と血液の溜まり場ができています。

時系列順


投下順


←Back Character name Next→
:WINter soldiers 神谷奈緒 :Aestus Domus Aurea
セイバー(源頼政(猪隼太))

←Back Character name Next→
:WINter soldiers 滝澤政道 :Hurt Voice
バーサーカー(ジェヴォーダンの獣) :Aestus Domus Aurea

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最終更新:2017年03月26日 13:08