Legend of Roses
『Legend of Roses』(レジェンド オブ ローゼス)は、KOMY製作の黒歴史作品。同一タイトルの黒歴史コンピュータゲームソフトRPGシリーズ作品とは無関係。略称は「薔薇伝」、「LOR」など。
『2年D組☆魔王学級』『魔導大戦ストライクウィッチーズ』関連のファンブックなどに設定資料から発展したビジュアル付短編小説として不定期に全12話が連載された。
『2年D組☆魔王学級』『魔導大戦ストライクウィッチーズ』関連のファンブックなどに設定資料から発展したビジュアル付短編小説として不定期に全12話が連載された。
1 概要
『Legend of Roses』は西暦2291年に巨大なエネルギー体が地球に衝突した事件「セカンド・クリエイション」により、地表の90%までの生命が死滅した架空の未来で、主人公ロンブローゾをはじめとした、人間の突然変異体・進化形態である超能力者、魔人(ファントム)達の戦いを描く物語である。
なお、作中で西暦は2291年をもって終了しており、以後「新暦(しんれき)」という暦が用いられている。
なお、作中で西暦は2291年をもって終了しており、以後「新暦(しんれき)」という暦が用いられている。
魔人は人間によって大きく2つのタイプに分類され、人に仇成す者は悪魔(デーモン)、悪魔狩りを生業とする者は英雄(ヒーロー)と呼ばれるが、本人達に「正義の味方」、「人間を助ける」といった概念は無い。
魔人はその危険度、戦歴、エーテル含有量等の一定基準によって善悪それぞれ4つのランクに分類され、合計8つのランクが存在する。
人物の努力や成長といった部分については殆ど描かれず、作中に登場する魔人たち自身のもつ力的レベルは全くと言って良いほど変動しない。「神々の戦い」をモチーフとし、「最初からクライマックスな超インフレファンタジーバトル」がテーマである。
本作の舞台となる世界は『魔導大戦ストライクウィッチーズ』シリーズと同一世界であり、また『2年D組☆魔王学級!』で登場するところの「神話の時代」とは本作で描かれる時代の事である。
2 ストーリー
3 登場人物
4 用語
- セカンド・クリエイション
西暦2291年に巨大なエネルギー体が地球に衝突したことで起こった大災害。これによって地表に存在する90%以上の生物は死滅し、地球の生態系に致命的な打撃を与え、それまで人々の間で実証され信じられていた生物の進化定義を完全に覆し、破壊した。
宇宙に存在する未確認生命体からの攻撃であるとする宇宙人攻撃説、神話上の出来事である天地創造のやり直し、文明のリセットであるとする神罰説、超高速で飛来した未確認物質が地球の引力に引かれて落下したとする隕石落下説など多数の仮定がなされているが、真実は定かではない。
宇宙に存在する未確認生命体からの攻撃であるとする宇宙人攻撃説、神話上の出来事である天地創造のやり直し、文明のリセットであるとする神罰説、超高速で飛来した未確認物質が地球の引力に引かれて落下したとする隕石落下説など多数の仮定がなされているが、真実は定かではない。
- D.D.エーテル
『definition destruction ether』。悪性エーテル。地球の生物を魔人化させる元凶であり、魔人が生きるために必要な唯一の活動源でもある。セカンド・クリエイション以後、地球の空気中にD.D.エーテルが混入し、呼吸や食事、皮膚からこれが吸収されることによって生物の体内に取り込まれたD.D.エーテルの含有量が一定量を超えると魔人へ変異すると考えられている。
生物のD.D.エーテル最大含有量には限界があり、その数値は生まれた時点で既に決定している(素質や体質のようなもの)。そのため、どれだけD.D.エーテルを体内に取り込もうが魔人化に必要なエーテル最大含有量を持たずに生まれてきた者は絶対に変異しない。
生物のD.D.エーテル最大含有量には限界があり、その数値は生まれた時点で既に決定している(素質や体質のようなもの)。そのため、どれだけD.D.エーテルを体内に取り込もうが魔人化に必要なエーテル最大含有量を持たずに生まれてきた者は絶対に変異しない。
- 魔人(ファントム)
D.D.エーテルによって変異した生物。セカンド・クリエイション後の地球に存在する最も強力な種である。
魔「人」と呼ばれてはいるものの、人間以外の生物が変異したものや、人型でない固体も含まれる。
その姿形や生物としての特徴は多岐に渡り、魔人と呼ばれる物の定義についてははっきりと確立していないため、大雑把に常識では考えられない能力を持った化け物の総称と考えて良いだろう。
魔人は大きく2つのタイプに分類され、「人間に敵対的、人間との和解を拒む」ものは『悪魔(デーモン)』、「人間に危害を加えない、悪魔と敵対する」ものは『英雄(ヒーロー)』と呼ばれる。
彼らはその危険度、戦歴、エーテル含有量(=強さ)を基準に善悪それぞれ4つのランクに分類される。
魔「人」と呼ばれてはいるものの、人間以外の生物が変異したものや、人型でない固体も含まれる。
その姿形や生物としての特徴は多岐に渡り、魔人と呼ばれる物の定義についてははっきりと確立していないため、大雑把に常識では考えられない能力を持った化け物の総称と考えて良いだろう。
魔人は大きく2つのタイプに分類され、「人間に敵対的、人間との和解を拒む」ものは『悪魔(デーモン)』、「人間に危害を加えない、悪魔と敵対する」ものは『英雄(ヒーロー)』と呼ばれる。
彼らはその危険度、戦歴、エーテル含有量(=強さ)を基準に善悪それぞれ4つのランクに分類される。
ランク表
タイプ | ランク | 解説 |
英雄 | 闘士(グラディエーター) | 英雄の中では最下級のランク。魔獣を狩る者。イグニが可能な者は含まれない。 |
英雄 | 銃士(ガンナー) | グラディエーターの上位。魔物を狩る者。銃とはイグニによる遠隔攻撃のことを指し、実際に銃を使うわけではない。 |
英雄 | 勇者(ブレイブ) | ガンナーの上位。魔王を狩る者。ガンナーとは大きな能力差があり、ごく少数しか存在しない。 |
英雄 | 超越者(レジェンド) | 英雄の中では最上位のランク。魔神を狩る者。その名の通り、生ける伝説として人々の間で語られる存在。 |
悪魔 | 魔獣(ビースト) | 悪魔の中では最下級のランク。人間・魔人を捕食対象とする。劣性変異体とも呼ばれ、理性や人格を完全に失っている極めて凶暴な獣。 |
悪魔 | 魔物(ダークネス) | ビーストの上位。人間・魔人を捕食対象とする。ダークネス以上のランクに分類される悪魔は人間と同等、またはそれ以上の知能を有する。大抵は人型、亜人のような外見をしている。 |
悪魔 | 魔王(クラウン) | ダークネスの上位。人間・魔人を捕食対象とする。ダークネスを統率する強力な固体。 |
悪魔 | 魔神(アルティマ) | クラウンの上位。人間・魔人を捕食対象とする。クラウンの中でもより強力で凶悪な固体を指す。 |
同一ランクの魔人にも能力の幅があり、強力な魔獣が魔物を倒す事例や、強力な魔物が魔王と同等の力を持っているという事もある。これらの例は特に悪魔と分類される魔人に顕著である。
生物の魔人化
主に呼吸や食事などによって体内に蓄積されたD.D.エーテルの含有量が一定ラインに到達すると生物は魔人に変異する。
魔人以外の生物が生命活動によってD.D.エーテルを消費する可能性は皆無であり、通常、生物のエーテル含有量は増加するのみとなっている。
逆に魔人とはD.D.エーテルのみを活動源とする生物であり、他の栄養を一切必要としない生物である。
主に呼吸や食事などによって体内に蓄積されたD.D.エーテルの含有量が一定ラインに到達すると生物は魔人に変異する。
魔人以外の生物が生命活動によってD.D.エーテルを消費する可能性は皆無であり、通常、生物のエーテル含有量は増加するのみとなっている。
逆に魔人とはD.D.エーテルのみを活動源とする生物であり、他の栄養を一切必要としない生物である。
魔人の捕食
魔人の生命活動に必要な栄養は全てD.D.エーテルのみで補えるが、彼らは呼吸によってそれを取り込むことはなく、他の生物を殺した際、魂のように抜け出るD.D.エーテルを身体全体で吸収する。
つまり魔人にとっての殺戮とは基本的に悪意をもって行われるものではなく、人間が食事をとるのと同じ感覚で行われるものであり、彼らが生存するためには不可欠な事なのである。
人間と魔人を殺してD.D.エーテルを摂取する生き物が『悪魔』であり、この『悪魔』からD.D.エーテルを摂取する生き物が『英雄』と呼ばれる生き物にあたり、魔人とはセカンド・クリエイション後の地球に生まれた生態ピラミッドの頂点存在なのだ。
厳密には人間によって『魔人』とひとくくりにされてはいるものの、その捕食対象の違いを鑑みれば『悪魔』と『英雄』は別種の生き物であると言えるだろう。
基本的にエーテル含有量の多い、強力な魔人ほど捕食対象もまたエーテル含有量の多い生物、つまり上位の魔人ということになるが、悪魔はどれほど強力な固体でも必ず人間を殺す。これは人間が水だけでは生きられないのと同じ事で、悪魔にとって人間から得られるD.D.エーテルは「水」、魔人から得られるD.D.エーテルは「食べ物」であると例えられよう。
更に付け加えると他の生物がそうであるように、魔人にも味覚的な嗜好という個性がある。それは例えば若い女性を殺して得られるD.D.エーテルが好みである、という嗜好であったり、人型の悪魔を殺して得られるD.D.エーテルが好みであったりということで、当然ながら魔人によって差異がある。
魔人の生命活動に必要な栄養は全てD.D.エーテルのみで補えるが、彼らは呼吸によってそれを取り込むことはなく、他の生物を殺した際、魂のように抜け出るD.D.エーテルを身体全体で吸収する。
つまり魔人にとっての殺戮とは基本的に悪意をもって行われるものではなく、人間が食事をとるのと同じ感覚で行われるものであり、彼らが生存するためには不可欠な事なのである。
人間と魔人を殺してD.D.エーテルを摂取する生き物が『悪魔』であり、この『悪魔』からD.D.エーテルを摂取する生き物が『英雄』と呼ばれる生き物にあたり、魔人とはセカンド・クリエイション後の地球に生まれた生態ピラミッドの頂点存在なのだ。
厳密には人間によって『魔人』とひとくくりにされてはいるものの、その捕食対象の違いを鑑みれば『悪魔』と『英雄』は別種の生き物であると言えるだろう。
基本的にエーテル含有量の多い、強力な魔人ほど捕食対象もまたエーテル含有量の多い生物、つまり上位の魔人ということになるが、悪魔はどれほど強力な固体でも必ず人間を殺す。これは人間が水だけでは生きられないのと同じ事で、悪魔にとって人間から得られるD.D.エーテルは「水」、魔人から得られるD.D.エーテルは「食べ物」であると例えられよう。
更に付け加えると他の生物がそうであるように、魔人にも味覚的な嗜好という個性がある。それは例えば若い女性を殺して得られるD.D.エーテルが好みである、という嗜好であったり、人型の悪魔を殺して得られるD.D.エーテルが好みであったりということで、当然ながら魔人によって差異がある。
英雄が人を殺さない理由
一言で言えば「意味がないから」である。英雄は人に危害を加えるから悪魔を打倒するのではなく、ただ生きるための栄養を得る手段として悪魔を殺すのであり、英雄が人間を殺したところでD.D.エーテルは得られない。
人間を殺すことで『悪魔』と誤認される危険を避けるということもある。魔人は対峙する相手のエーテル含有量、実力を感じることはできても、相手が悪魔であるのか英雄であるのかを感じ取ることはできない。人間たちが人を殺すか殺さないかで悪魔と英雄を区別するように、彼らもまた、人を殺すかどうかでしか2種類の魔人を見分けることはできないのだ。生きるために余計な敵は少ない方が良い、ということである。
また彼らは人間に情報源としての価値を認めている、という事も大きい。先述したように英雄は悪魔と対峙しても見分けることすらできず、当然、その位置を探ることもできない。そのため彼らは悪魔の情報を得る手段として人間を使う。
英雄が人間を殺す事にデメリットはあれどメリットはひとつとして無い。人間を殺すことが「悪」だから殺さないのではなく、意味がないから、彼らは人間を殺さない。
一言で言えば「意味がないから」である。英雄は人に危害を加えるから悪魔を打倒するのではなく、ただ生きるための栄養を得る手段として悪魔を殺すのであり、英雄が人間を殺したところでD.D.エーテルは得られない。
人間を殺すことで『悪魔』と誤認される危険を避けるということもある。魔人は対峙する相手のエーテル含有量、実力を感じることはできても、相手が悪魔であるのか英雄であるのかを感じ取ることはできない。人間たちが人を殺すか殺さないかで悪魔と英雄を区別するように、彼らもまた、人を殺すかどうかでしか2種類の魔人を見分けることはできないのだ。生きるために余計な敵は少ない方が良い、ということである。
また彼らは人間に情報源としての価値を認めている、という事も大きい。先述したように英雄は悪魔と対峙しても見分けることすらできず、当然、その位置を探ることもできない。そのため彼らは悪魔の情報を得る手段として人間を使う。
英雄が人間を殺す事にデメリットはあれどメリットはひとつとして無い。人間を殺すことが「悪」だから殺さないのではなく、意味がないから、彼らは人間を殺さない。
- 思念体(ソウル)
変異に肉体が耐えられなかった者の思念が集まった物であるとされ、思念体の状態では現世に影響を与えることはできないし、現世の者には見ることも感じることもできない。
ソウルは通常、よく磨かれた上質な宝石にのみ憑依し、ランダムで魔的な能力を付与する。それらは灼熱の火炎を召喚するものであったり、身体能力を強化するものであったりと様々。
ソウルが宿った宝石を『変異物(フォーリン)』と呼び、このフォーリンを装飾に用いた魔道具を『宝石付き(ワンダー)』と呼ぶ。多数の強力な思念が宿った物は稀に人語での会話が可能な物も存在するという。
ソウルは通常、よく磨かれた上質な宝石にのみ憑依し、ランダムで魔的な能力を付与する。それらは灼熱の火炎を召喚するものであったり、身体能力を強化するものであったりと様々。
ソウルが宿った宝石を『変異物(フォーリン)』と呼び、このフォーリンを装飾に用いた魔道具を『宝石付き(ワンダー)』と呼ぶ。多数の強力な思念が宿った物は稀に人語での会話が可能な物も存在するという。
- 変異物(フォーリン)
ソウルが宿った上質な宝石。その全てに魔的な能力が宿っているが、魔人にしか扱うことが出来ない。希少物であり、非常に価値が高い。
常人にはその能力を解放することができないため、通常の宝石に混じって流通することもあり、逆に何の能力も持たない宝石がフォーリンとして取引されることもある。
卓越した鑑識眼を持つ者には見た目の微妙な輝きの違いだけで判別できるというが、ほとんどは悪質な宝石商の戯言である。
=インフィニティ・コア(『魔導大戦ストライクウィッチーズ』)
常人にはその能力を解放することができないため、通常の宝石に混じって流通することもあり、逆に何の能力も持たない宝石がフォーリンとして取引されることもある。
卓越した鑑識眼を持つ者には見た目の微妙な輝きの違いだけで判別できるというが、ほとんどは悪質な宝石商の戯言である。
=インフィニティ・コア(『魔導大戦ストライクウィッチーズ』)
- 宝石付き(ワンダー)
変異物(フォーリン)を装飾に用いた魔道具のこと。指輪やイヤリングなどの装飾品、剣や杖に代表される武具が一般的である。
フォーリンは扱う者が魔人であれば無加工(むき出しの宝石のまま)でもその能力をフルに発揮できるため、加工する事に意味はないが、「硬質化」の能力を持つ物など一部例外も存在する。
フォーリンは扱う者が魔人であれば無加工(むき出しの宝石のまま)でもその能力をフルに発揮できるため、加工する事に意味はないが、「硬質化」の能力を持つ物など一部例外も存在する。
- 魔法(イグニ)
魔人の中でも強力な固体が発動する魔法。または魔法を発動する行為そのもの。空気中に存在するエーテルを操作することで発現する。
フォーリンを用いて発動されるものは「偽物(レッサー)」と呼ばれる。
フォーリンを用いて発動されるものは「偽物(レッサー)」と呼ばれる。