【イリアとアンジュ 1】
イリア
「アンジュってさぁ」
アンジュ
「なぁに?」
イリア
「人付き合いが上手そう。
あたし、偉そうなヤツとか
自分勝手なヤツとか苦手でさぁ、
すぐイライラしちゃう」
アンジュ
「ん~、そういうのも訓練次第よ。
教会勤めしていると
色んな信者さんが来るもの。
慣れちゃったのよね」
イリア
「でも嫌いなタイプとかいるでしょ?」
アンジュ
「それはまあ、ね。
でも…、こういう言い方は不敬だけど
信者はお客様で、お客様あっての
教会だもの」
イリア
「ふ~ん、やっぱアンジュでも
朗らかな顔しながら、腹の中では
「ウゼェ」とか思ったりしてるワケね」
アンジュ
「そうやって
人の言葉を悪く言っちゃ駄目よ?
…まあ否定はしないけど」
イリア
「アンジュって結構黒いのね~。
イシシシシ…」
アンジュ
「イリアは…、人と自分の欠点を
さらけ出し合って、友情を確認する
タイプみたいね。
素直で裏表はなさそうだから、
ルカ君よりは扱い易そう…
…仲間の円滑な人間関係は
イリアの機嫌次第って所かな。
………
私のこういう所が「黒い」って
言われるのかなぁ?」


【イリアとアンジュ 2】
アンジュ
「むむ~」
イリア
「うわ…あたし、アンジュにすっごい見られてる!」
イリア
「ど~したのよ、アンジュ」
アンジュ
「あなた、スマートね。
 なんていうか、その…、ねたましい…」
イリア
「そ、そんな事言われても困るってのよ!」
アンジュ
「ねえ、どうやって体系を維持してるの?」
イリア
「う~ん、特に意識はしてないけど、
 とりあえずいっぱい運動する事かなぁ」
アンジュ
「うう~、やっぱそれなのね…」
イリア
「そうそう! アンジュはもっと
 身体を動かさないとね!」
イリア
「手始めに乗馬しよっ!
 あたしが教えてあげるからさ!」
アンジュ
「馬に乗るのって運動になるの?」
イリア
「案外体力使うもんなのよ。
 背筋とか腹筋とか使いまくり!
 あと太ももも引き締まる!」
アンジュ
「でも馬って大きいでしょ?」
アンジュ
「落ちたら大怪我するし…、それに
 お尻とか内太ももがすり傷だらけに
 なるって話しだし…」
イリア
「そ、そんなの我慢しなきゃ!
 それにあたしが付いてたら
 落馬なんてしないってば」
アンジュ
「それと…、わたし馬の近くにいると
 目がかゆくなって
 くしゃみが出ちゃうのよね」
イリア
「…わかった。
 乗馬以外だったら何がいい?」
アンジュ
「そうね…、疲れなくて、汗が出なくて、
 座ったままか寝転がったままで出来て、
 翌日筋肉痛にならないような運動、かな」
イリア
「あんた、ほんっっとに運動嫌いなのね」



【イリアとアンジュ 3】
アンジュ
「ねえ、イリア。
 余計な事かもしれないけど…」
イリア
「ひょっとして、ルカの話?」
アンジュ
「そう。
 あなた、ルカ君の事、
 嫌ってるわけではないんでしょ?」
イリア「あったりまえじゃない!
 結構気に入ってるつもりよ」
アンジュ
「素直ね。
 その言葉が聞けて良かった」
アンジュ
「ルカ君は難しい子だけど、
 あなたなら
 上手く付き合えるんじゃないかな」
イリア「ホントにそう思う?
 あたし、かんしゃく持ちで
 意地っ張りでしょ?」
イリア「ルカに呆れられちゃうんじゃ
 ないかって心配してんだけど…」
アンジュ
「じゃ、一つだけ忠告。
 どれだけ大喧嘩したとしても、
 後であなたから謝りなさい」
イリア
「ええ~?あいつの方が悪くても?」
アンジュ
「そうすればルカ君は
 自分を責めるでしょう。
 海よりも深く反省するはずよ」
イリア
「なーるほどっ!
 さっすがアンジュ!
 恋愛の達人ね!」
アンジュ
「………」
イリア
「あ、アレ?
 なんでヘコんでるの?」

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2009年05月06日 14:35