【僕とアンジュとエルマーナ】
エルマーナ
「こう、改めて見ると…、
ルカ兄ちゃんって細っこいなぁ」
ルカ
「これでも冒険に出る前に比べて
ずっと筋肉が付いたんだよ」
エルマーナ
「あー、せやけどルカ兄ちゃん。
元々がほっそいから、
全然戦士っぽお見えへんわぁ」
アンジュ
「ん~、耳障りな言葉が聞こえるけど…。
「細い」とか「細い」とか「細い」とか」
ルカ
「や、やあ、アンジュ…。
いつになく妙なテンションだね」
エルマーナ
「そんなん気にせんでエエやん。
姉ちゃんはそこまで太ってないって」
アンジュ
「ああ~、さらに耳障りな言葉!
エルったらヒドい!
そうやってわたしをいぢめるのね…」
ルカ
「どうしちゃったのさぁ、アンジュ」
アンジュ
「ルカ君も、その細くて素敵な
身体を見せ付けて、わたしを
責めているのでしょう?」
ルカ
「責めてるって…?」
エルマーナ
「あ~!!
アンジュ姉ちゃん、
つまみ食いしたんちゃう?」
アンジュ
「………」
エルマーナ
「昨晩、言うてたやん。
「わたし、生涯おやつは口にしません」
ってダイエット宣言しとったのにぃ」
アンジュ
「だって、だってぇ…。
…美味しそうだったん…だもん…」
ルカ
「美味しかったの?」
アンジュ
「うん…」
エルマーナ
「ほな、ダイエット宣言は撤回やな」
アンジュ
「そうね、撤回撤回。
美味しいおやつに罪はないものね」
ルカ
「そうそう、誘惑に負ける心が
悪いんだよね」
アンジュ
「………」
「やっぱり少しは節制する…」
エルマーナ
「ん、そうしぃ」


【僕とアンジュとエルマーナ2】
ルカ
「僕の習った歴史では、
政治と教会との権力を分割させる
憲法が出来たとあったけど」
アンジュ
「実はね、
それって体面上、
そう公表しただけなのよね」
「真実は、教会の権益が増大し過ぎたので、
双方の取り分を明確化させるために
王家がゴリ押しでそう決めちゃったの」
ルカ
「へえっ! そうなの!
うわぁ~、面白いねぇ」
エルマーナ
「なあなあ何の話してんのー?」
ルカ
「王都の歴史について、だよ。
今、歴史にはいろんな視点があって、
それぞれ解釈が違うんだってさ」
エルマーナ
「はぁ、なんやよぉわからんわ…」
「あ、せやせや、イリア姉ちゃんが、
ボタンが取れてズボンがはかれへんて
困っとったで?」
アンジュ
「あらあら大変。
つけに行ってあげなきゃ」
エルマーナ
「あと、スパーダ兄ちゃんが
フラフラどっか姿くらましよった。
炊事当番もサボリよったし」
アンジュ
「そうね、この前叱ったところだから、
注意するのはまた今度にしようかな。
あまり怒り過ぎるとヘソ曲げちゃうもの」
ルカ
「あ、そうだ。
リカルドが次の進路について
アンジュの話を聞きたいって言ってたよ」
アンジュ
「ん、その話ならもう終わったよ。
治安の良い経路を探してたんだって。
だから巡礼者用の側道を教えておいたの」
「さて、じゃあイリアの所に
行ってくるね?」
エルマーナ
「…アンジュ姉ちゃんってスゴイなぁ。
全員に頼りにされとぉで」
ルカ
「うん…。
僕達はアンジュに感謝を一杯しないと」
エルマーナ
「おお、まさにその通りやな。
えーっと…」
「まんなんだぶまんなんだぶ…」
ルカ
「エル…、それ、かなり違う…」

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最終更新:2007年12月27日 20:24