概要
ベルザフィリス建国
年は変わり689年4月3日、
ディアルは、説得と知略をもって、戦わずに領土を拡大させていく。
多少の小競り合いはあったものの、「一度でも大敗したらそれまで」という圧倒的国力差から、このときが
ディアルにとって、最も緊張を強いられた時期であった。
幸いな事に
アル国は
ロッド国との戦いを続けていた為、
ディアルの
ベルザフィリス建国に対して辺境の小さな反乱程度の認識しかなく、まともに相手にしていなかったが、流石に周辺地域までも支配下に置かれたことに国主
ルドリアは怒り、海路から進撃を開始した。
この時点で
ベルザフィリス国は、国と呼ぶことすらおこがましい規模で、当然艦艇などというものは持っていない。
そんな中、漁師
ザガという男が、
ディアルに翌日の海が荒れることを告げる。
これを聞いた
ディアルは、
ザガを将軍に抜擢すると抜刀隊を結成させ、嵐に乗じて停泊中の
アル国艦隊旗艦を奪い、旗艦からの偽情報で艦隊そのものを乗っ取ってしまう。
後に
イェーガの投降により更なる艦艇を手に入れたため、これらを統合して
ムーン艦隊に部隊に編入した。
更に勢いにのった
ベルザフィリス国は、4月6日に
メヌズロゥ城攻略作戦を実行する。
まずは山賊から今や将軍となっていた
ベヌロゥズが
ディアルの元から脱出する。
新興勢力、しかも寄り合い所帯であった
ベルザフィリス国から山賊崩れが脱出したことに誰も疑いをもたず、
メヌズロゥ城の守備軍もこれを受け入れようとしたが、城主はさすがに疑念を持ち、彼らを城外に待機させる。
しかし、逃亡兵を追撃にきた
ディアル本隊が城に迫ってきたとの報告を受けると、そのまま逃亡兵を城に入れて城門を閉じた。
これに対して
ディアルは城に攻撃を仕掛けるが、兵の数も少なく城に迫ることができない。
メヌズロゥ城軍は勝機を見出したと城外に討って出るが、そこで
ベヌロゥズによって空き城を奪われてしまう。
こうして人材、兵力、艦艇、そして最低限お互いを援護できる拠点数箇所を手に入れた
ディアルは、正式に建国宣言を発令。
ベルザフィリスが国として正式に認知されたのは、この日からだといわれている。
ディアルの死
ディアルが建国した
ベルザフィリス国は、出自に拘らず優れた人材を次々と採用し、国力、兵力共に急成長を遂げていた。
アル国も、この頃になるとさすがに
ベルザフィリス国のことを辺境の反乱とは言えなくなるが、
ロッド国との戦いが激化していたこともあり、どうしても対応が後手に回っていたが、この段階でも
ルドリアは、本気で取り掛かればいつでも踏みつぶせると考えていたため、本格的な討伐隊の派遣を行わなかった。
691年9月17日、連日の激務に疲れた身を癒そうと、
ディアルと
ルーディアは、僅かな供を連れて狩りに出向いていた。
だが、この日の夜、
ディアルは突然吐血すると、そのまま病状に伏せる。
放浪時代に、誤解から殺害してしまった狩人の娘の怨霊にうなされたという噂も実しやかに流れていたが、真相は謎である。
ディアルの症状は、一向に回復することなく悪化し、9月26日深夜、妻
ルーディア、養子
ガイヴェルドに看取られて息を引き取った。
遺言により国主の座は
ルーディアに引き継がれることとなる。
国を継いだ
ルーディアが最初に行った事は、先王と同じく人材の召集であった。
彼女は、一代の賢人と呼ばれた
グレシアを説得して軍師として迎えることに成功する。
関連項目
最終更新:2024年08月19日 20:22