概要

ブライッチの戦いとは、ザールック3328年6月、セロナバルス国と、アトレティア国軍ロザンド軍の間で起きた戦いである。


戦闘に至るまでの背景


▲3328年前後の勢力図

アトレティア国の派遣艦隊でありながら、既にロンダイア国、フェイノア国といった土台を作り上げたロザンド軍は、セロナバルス国に進軍を開始する。
一度はアトレティア国の傘下となりながら、独立を宣言したセロナバルス国だったが、リゼルバ攻略戦で主力部隊の多くを失い、それ以後はロザンド軍を相手に防戦一方となっていた。
かろうじて国境で持ちこたえていた戦線も、本格的に侵略を開始したロザンド軍の前についに崩壊、これに対してセロナバルス国は、ライカルトを指揮官に、ダルスバード艦隊を派遣して、決戦を挑んだ。


両軍の戦力

攻撃側 守備側

アトレティア国軍 ロザンド軍
軍勢
セロナバルス国軍
総兵力不明 兵力 総兵力不明
ロザンド 総指揮 ライカルト
軍師
主要参戦者

ロザンド

ガイラス

マルラ

カヌマ

ベータ

ライカルト

戦闘経緯


戦力差を覆すため、ライカルトが用意した作戦は、地上部隊が出せない山岳地帯で艦隊戦を挑み、後退をしつつ敵艦隊を誘い込み、ブライッチの廃城に密かに設置した対空魔導砲によって艦隊を撃滅するというものであった。
そのため、国境を侵略する敵軍をしばらくは無視しながら、国内にある対空魔導砲をひとつでも多くブライッチに集結させていた。
そして、ロザンド軍がブライッチ周辺にまで進軍した時点で、準備を整えたセロナバルス国艦隊は出撃、両軍は激突した。


作戦通り、というより戦力差から自然な形で追い詰められていくセロナバルス艦隊だが、ブライッチにまで敵軍を引き込むことに成功する。
しかし、手筈通り撃ち込まれた対空魔導砲は、ロザンド軍ではなく、セロナバルス艦隊に向けて放たれた。

既に作戦を察知していたマルラが、密かにブライッチの廃城を占拠し、対空魔導砲を占領していた。
セロナバルス軍は、極秘に作戦を進行していたが、国中の砲台を移動させるという大掛かりな作業が裏目に出て、既に国を見限って情報を売る者が現れたため、ロザンド軍に作戦が筒抜けとなっていた。
こうして、正面と下方から挟撃されたセロナバルス艦隊は壊滅した。


戦いの結末

ブライッチの戦いによる大敗によって、ロザンド軍を正面から食い止める軍勢はなくなり、二ヶ月後に首都が陥落。

女王であるエスタは首都を捨てて逃亡、以後は水面下におけるゲリラ活動で、ロザンド軍の補給路を少しでも切断しようとする。
一方で、ロザンドセロナバルス国を正式に直轄地として自ら王を名乗る。
これが、元々不仲であったアトレティア国の各司令官の間に、大きな楔を打ち込むこととなる。


最終更新:2024年08月17日 03:01