略歴

輝皇帝と呼ばれ、リナルカ四牙将らを従えフェルトビーン帝国をまとめた女帝。
ラスブロスに対しては恋慕にも似た感情を抱いているが、これは彼女が幼少の頃、父である先代の皇帝がシャクティアナ帝国に媚びを売るため、頼まれたわけでもないのにチカを人質に送り込み、そこで数年とはいえラスブロスを身近に接し、彼に憧れた為である。
父は恐怖から、娘は恋慕から、動機も理念も異なるが、皮肉なことに父娘二代揃って頼まれた訳でもないのに、自らシャクティアナ帝国の属国化したこととなる。

父である先代皇帝が崩御すると、帝位をめぐって親族の戦いが始まるが、ラスブロスの後ろ盾を受けたチカが帰国して、他の対抗者を沈黙させ帝位に就く。
その後は、安定した治世を見せ、輝皇帝と称される。

後に行われた六界連合軍との戦いにおいては、進軍してくる連合軍をビアスコア帝国で食い止めるため援軍を派遣したが、ルーイガルド17328年5月、ビアスコア帝国は降伏し、いよいよ連合軍がフェルトビーン帝国領土に迫ると、四牙将を呼び戻し、バスティアーナ要塞に全軍を集結させ、自ら指揮を執る。
その堂々とした姿からは想像もつかなかったが、実は彼女にとってこれがはじめての実戦指揮であった。

難攻不落のバスティアーナ要塞をもって長期戦という手もあったが、彼女の性格から、あえて全軍をもって正面からの決戦に挑んだ、しかしカルダザルスの戦いバスティアーナ要塞攻略戦において六界連合軍に敗北すると、それまでチカに私怨を持ちながら従っていたダストゴルゴダが相次いで離反、ゴルゴダの乱が勃発する。

乱から命からがら逃れたチカは、辺境の村に匿われていたが、六界連合軍によってそれも発見される。
しかし、彼女を慕う民衆が多いことから、連合軍は説得により彼女を帰属させた。
チカは皇帝としての職務を全うするため、領民達のため、六界連合軍の傀儡となることを承知でフェルトビーン帝国に戻り、見事に国を復旧させたが、それは同時に六界連合軍を潤わせ、ラスブロスの戦いを困難にさせることも理解していた。
皇帝として民衆を救ったチカではあったが、恋する一人の乙女としては、ラスブロスを裏切った自らの行動を許すことができず、ラスブロスが討たれた報告を聞くと、その後を追い自決した。


人物

  • 文武共に優れた能力を持つが、自身が優秀な為、能力に劣る将軍に対しての扱いが冷たく、人の活かし方を苦手とする。その為、面従腹背で本心から忠誠を誓わない部下も多いという欠点も持つ。
  • ラスブロスに対しては、憧れや恋慕に近い感情を持ち、自らの主人と公然と言いはなったが、ラスブロスは属国から搾取することはなく、両国は外交的には属国でも、立場的には同格の同盟関係であった。
  • 自決の際においても、自分の死後の人事、内政、外交方針をすべて詳細に記した書を残してあったという。


関連項目





最終更新:2024年08月18日 14:03