略歴

数代に渡ってフェルトビーン帝国将軍を勤めた家系。
彼自身には勇猛といわれた先祖の面影はなく、まともな勲功より策を弄して他者を陥れる事にのみ奔走する男であった。

自分を軽く見る女帝チカに恨みを持ち、彼女をいつか帝位から引き摺り下ろそうと画策、フェルトビーン帝国に巨大勢力を持つ教祖ジモドと密かに接触すると、信徒を手足の如く扱うが、ジモドの方も彼を泳がせて、何か事を起こす寸前に彼を売り飛ばし、その手柄をもって自分達の勢力を拡大させようと企むという、互いに互いを利用し、いつ見切りを付けるかを水面下で狙っていた関係であった。

ルーイガルド17327年、六界連合軍ビアスコア帝国にまで進軍すると、フェルトビーン帝国から派遣された援軍として、バッチルカダストと共にガルーダ攻略戦に出陣する。
この時ゴルゴダは補給部隊の指揮官であったが、前任の指揮官が不審な病死をしている。

ガルーダ陥落による脱出戦において、味方部隊を売り飛ばし自分だけ助かろうと、密書を使って味方部隊の脱出ルートを教えるが、皮肉にもそれが六界連合軍に罠ではないかと警戒され、結果的に味方の脱出を容易にさせて自分だけが取り残されるという失笑すべき結果を生んだ。
だが、捕虜となったビアスコア帝国兵士の食事に毒を混ぜ、混乱を起こさせてその隙に脱出するという手でフェルトビーン帝国に帰還。
それを誇らしげに語り、チカの怒りを買い謹慎を命じられる。

この一件により、それまではまだ機会があればチカを追い落としたい程度に考えていたゴルゴダは、本格的にチカへの反逆を考え、それだけの為に動くこととなる。

以後、ジモドと教徒を使いチカの悪い噂を流しつつ時を待ち、六界連合軍フェルトビーン帝国の決戦直前に将軍に復帰するが、この時も前任者の不審な突然死があった。
皆が一丸となって連合軍との戦いに向かう中、チカの背中を刺す機会だけを狙い続け、両軍の決戦となったカルダザルスの戦いにおいても、勝利のチャンスが目の前にありながら、いつ裏切るかにのみ思考が固持された為にそれを見過ごす。
しかし、裏切り時が見切れずに何もできないまま決戦は終了、敗走段階になってダストが自暴自棄となりチカに反旗を翻すが、退路がなくなってから起きた反乱に便乗しても成功はしないと、これも無視して撤退する。

帰還後、「要害バスティアーナ要塞を使わず、野戦による決戦にこだわった為に大敗した」と、チカの決断を非難する噂を流し、帝国領土内に反チカの渦を生み出し、彼の裏工作に気付いたバッチを毒殺すると、ついに反乱を実行する。(ゴルゴダの乱

チカを帝都決戦前の慰問と称して自宅に呼び寄せ生け捕りにしようとするが、四牙将ベスアの乱入と妨害によりチカは脱出。
彼女を手土産にしての降伏は失敗するが、それでも彼の反乱により、連合軍は容易くフェルトビーン帝国帝都を抑えることができ、その功績によってフェルトビーンの支配を任される。

だが、女帝チカの人望はまだ地に墜ちてはいなかった為、ゴルゴダに対する反発は激しく、それを取り押さえる為強硬な手段を使った為、反抗は更に激しくなる上に、連合軍はいつまでたっても帝都に入らず、周囲に駐屯したままであった。

六界連合軍は、既にゴルゴダの人となりを熟知していた為、帝都の支配権を任せればそれを持て余して自滅するだろうと期待、その間に帝都を脱出したチカを見つけ出して説得し、彼女を引き連れて帝都に入り、フェルトビーン帝国の存続と、降伏ではなく連合軍への協力を発表し、反乱者としてゴルゴダを捕らえる。

こうして、帝国敗北と降伏の全ての負の遺産はゴルゴダ一人の責任にされ(中には、彼が知らない罪状までこの時押し付けられた)、ストライアの手によって公開処刑された。


関連項目



最終更新:2024年07月10日 22:04