同じ周波数の局が同じネット系列の番組を同時に放送している場合には、番組内容だけでは、どの放送局なのかを識別することがかなり難しくなってくる。
ということで、各局の番組表からその局が制作しているローカル番組を確認し、それをターゲットに受信することが、放送局特定の近道。プロ野球のシーズンオフ期間は、ナイターを放送していた時間帯に各放送局による独自の番組が多く製作され、また夜が長いこの時期は中波の伝搬特性上も最高の季節。
NHK局受信時はコールサインを含む局名アナウンスのタイミングがベスト。
(NHKの局名アナウンスが行われる時刻については、NHK放送局一覧を参照。)
残念ながら全国ネットの番組しか聴く機会がない。でも心配は無用。民間放送なら必ずCMがあるじゃないか。番組間に送出されるCMはローカル情報の宝庫だ。CM内の店名、電話番号等からその地域から放送されていることを示す情報が溢れている。電話番号の市外局番は地域を特定するには、もってこいの情報。不安定な受信状況下で番組内容よりCMに重点をおいた受信報告でベリカードを得ることも可能。
局名告知がなくともローカル番組でのリクエスト番組やFAXによる投稿で案内される電話番号で放送局を確認することもできる。
放送局本社を抱える地域に存在する本局は出力が高く広いエリアでの受信が可能なのだが、サービスエリア外の他地域においては本局の周波数が必ずしも最高の受信環境であるとは限らない。例えば、目的とする本局が近接周波数のローカル局の強力な電波による混信で受信が難しい場合もある。下記の例を除けば、多くの放送局には本局と異なる周波数で放送している地方局がある。弱いながらも地方局の電波を狙うのも一考である。各局の周波数は国内中波放送 周波数一覧を参照のこと。
(注)本局と異なる周波数の地方局が存在しない放送局
1)地方局が本局と同一周波数で放送している局
738kHz 北日本放送
765kHz 山梨放送
918kHz 山形放送
936kHz 宮崎放送
1008kHz ABCラジオ
1116kHz 南海放送
1179kHz 毎日放送
1197kHz 熊本放送
1269kHz 四国放送
1314kHz ラジオ大阪
1494kHz 山陽放送
1449kHz 西日本放送
2)地方局が存在しない局
738kHz 琉球放送(地方局はFM放送)
864kHz ラジオ沖縄(地方局はFM放送)
954kHz TBSラジオ
1134kHz 文化放送
1242kHz ニッポン放送
平日は24時間放送を行っている局でも日曜深夜から月曜早朝にかけての時間帯は放送を休止する局がほとんど。
同じ周波数で混信のため受信できない局も放送開始・終了時刻に差があれば、これを利用することで混信から逃れる可能性がある。
(ラジオ関西、STVラジオは週末も24時間放送)
例えば、738kHz。この周波数では、北日本放送と琉球放送が放送を行っている。
2013年4月に確認できる両局の番組表によれば、北日本放送の日曜の放送終了時刻は24時30分。一方、琉球放送は26時。この差の1時間30分間が琉球放送の受信の可能性を高める時間帯となる。
(実際には近隣諸国の放送による混信があったりするので、実際に受信できるかどうかは別問題)
また、月曜の放送開始時刻は多くの局では4時だが、3時55分から4時の時報前にかけての時間帯に各局が放送開始に際してのアナウンスを行っている。例えば1233kHzでは青森放送と長崎放送が放送を行っているが、長崎放送の放送開始アナウンスは3時55分、一方、青森放送は3時59分。わずか数分の違いだが、4分間は長崎放送が受信可能な状態にある。民放ラジオ 放送開始・終了アナウンス(九州・沖縄)の「長崎放送」の項目を見ていただきたい。
各放送局の週末の放送終了・開始時刻の詳細については、民放ラジオ局一覧の各局番組表へのリンク、民放ラジオ局 放送開始・終了時刻を参照のこと。