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  • 神父 アレクサンド・アンデルセン

アニメキャラ・バトルロワイアル @ Wiki

神父 アレクサンド・アンデルセン

最終更新:2021年08月28日 16:35

匿名ユーザー

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だれでも歓迎! 編集

神父 アレクサンド・アンデルセン◆S8pgx99zVs


野比のび太と平賀=キートン・太一が闇夜を往こうと――心を震わせ虞を祓い、眼前に
希望を見出そうと闇の彼方を見たその時――それは其処に在った。
月光に照らされた青白い通りの真中、地面に落ちた影がそのまま伸び上がったかのような
黒い存在――人の容をした何か。
月光を跳ね返し銀に輝く眼鏡の奥の双眸に浮かぶは――怒り。
吹き荒び何人たりとて逃しはしない破壊の衝動。

彼の名は”アレクサンド・アンデルセン”

敵を死滅、敵を壊滅、敵を絶滅、敵を破滅、敵を消滅させることだけが至上の断罪者。
そのアレクサンド・アンデルセンが彼らの往く道の上に在った。

膨れ上がり、尖鋭さを増し、のた打ち回り、満たし、アンデルセンを突き動かすのは――怒り。

”これから殺し合いをしてもらう”――確かにそう言ったのだ。
”これから殺し合いをしてもらう”――呼びつけて確かにそう言ったのだ。
”これから殺し合いをしてもらう”――この俺を呼びつけて確かにそう言ったのだ!

殺し合い!?殺し合い!?殺し合い!?殺し合いっっ!!よりにもよって殺し合いとはっ!!
この俺に!?この俺に!?この俺に!?この俺にっっ!!誰にでもなくこの俺にかっ!!

殺し合いを生業とするこの俺に、殺し合いを試練とするこの俺に、殺し合いを生とするこの俺に、
殺し合いを宿命とするこの俺に、殺し合いを役割とするこの俺に、殺し合いを死とするこの俺に……

今更――”殺し合いをしてもらおう”?

こんな挑発があったか!!こんな侮蔑があったか!!こんな嘲りがあったか!!
こんな非礼があったか!!こんな屈辱があったか!!こんな絶望があったか!!

いいだろう、いいだろう、いいだろう、その挑発に乗ってやろう。

ここが煉獄ならば俺はその住人を焼く浄化の炎となってやろう。
煉獄から神の御座に向かえるは炎に焼かれその魂を昇華させた者のみ。
俺がその一人を選んでやろう。

そしてその一人が愚者を討つだろう!

烈火の衝動がアンデルセンを闘争の場へと突き動かす。




異様な相手の出現に平賀=キートン・太一の動きが凍りついた。


恐怖に身がすくむ……アレの、いや彼の目。あの目は”怒り狂った獣の目”だ。
とてもじゃないが話が通じる相手じゃあない。
ならば――戦うか?逃げるか?いや、そもそもそんな選択が許される相手なのか。
彼に張り付いた視線をなんとか引き剥がし、私の隣にいる少年を見やる。
少年――のび太君も、彼が只者ではないことを悟ったらしい。身体を振るわせることすら
できずに恐怖している。
のび太君。今の私の依頼人は彼だ。彼の目標を最優先にする――彼は守る。絶対に。

「のび太君、ガムをくれないか?」
「…………え?」
「さっきバッグの中に見つけただろう?あのガムさ」
私の考えを察したのか、のび太君は無言でガムを渡してくれた。
「……キートンさん」
貰ったガムを一度に口に頬張る。
「こんな時はまずリラックスってね」
自分のデイバッグをのび太くんに押し付けるように渡す。
「先に行っておいてくれ、行き先はさっき話したとおりだ。誰かに遭遇したら善人か
悪人かはちゃんと確かめて」
「キートンさんは……」
「私は彼の相手を少ししてから君を追いかけるよ……心配しないで、私は臆病者だから
生きて帰れない勝負はしない。絶対に君に追いつく……だから、行ってくれ!」
のび太君の背中を叩き、三叉路の南へと送り出す。戸惑いはあったが走ってくれた。
後は目の前の彼だ。


黒い危機が口を利く。
「逃げられると思うのか?」
対するは危機の調停者。
「そのために私が残った」
黒い危機が問う。
「勘違いしている。運命から逃れられるのかと訊いたのだ」
調停者が宣誓する。
「…………逃してみせる」
黒い危機が諭す。
「運命とは闘争によって勝ち取られなければいけない。敗走者に与えられる運命はない。
神の御心は勝者にのみ打ち明けられるのだ」
調停者が己が覚悟を示す。
「彼の分まで私が戦う。それだったらいいだろう?」
黒い危機がニタリと笑う。それが開始の合図となった。


「ドゥォオオオオオオッッッ~~ッゥクワァッッァァァァァアアアア~~~ウウンッッ!!」

黒の咆哮に調停者が吹き飛び、ガラスを突き破り並べられていた商品を巻き添えに
商店の中へと放り込まれる。
間をおかずに破られた窓から人影が勢いよく飛び出す。
それを撃ち落す咆哮――弾け四散する人影。
路上にバラバラと転がるのは人ではなく人形――マネキンだった。
その間隙に男がドアから路上へと飛び出る。
逃げるように激昂する黒から離れるように走り出す。
それを追い三度咆哮と共に衝撃波が放たれるが、男はそれを流されるように受け、
地面を転がり難を逃れ、続けて四度、五度と同じように衝撃波をやり過ごした。
(さぁ、おまえの衝撃波は私には通用しないぞ。突っ込んで来い)
心の内が聞こえたわけではないだろうが、己が身体を弾丸とした黒い疾風が男へと肉薄する。


なんて速さだ!人間離れにも程があるぞ。
触れれば身体を二等分にされそうな手刀を体を捻って躱し、次の蹴りを電柱を盾に躱す。
蹴られた電柱がメシリと悲鳴を上げる。あんなものをまともに喰らえば一撃だ。
冷や汗を拭う間もない。連続して繰り出される怪物の攻撃を避けながら少しずつヤツを誘導する。
左腕は筒状――アレが衝撃波を放つ砲?――なので、手刀での突きは右だけだ。
ショウウィンドゥに背を付き手刀を誘う――今だ!
突き出された右腕を巻き取るように捕り、背中を相手に当て背負い投げで商店の中に放り込む。
ガラスを派手にブチ破って黒い怪物が商店の中に転がる。
そこに今まで口に含んでいた例のガムを吹きこんだ。
「それじゃあ、さようなら」
瞬間、空気中に吐き出されたガムはエアバックのごとく一瞬で商店の中を満たした。
最後に洩れ聞こえたのは怪物の断末魔か……

アスファルトにポタリ、ポタリと血が落ちる。
最後の背負い投げ、右肘も破壊するつもりだったが――逆にこっちの指を持っていかれた。
左手を見ると人差し指と中指が根元から千切られて血が垂れていた。
利き腕でなかっただけましだが、手当ての必要がある。


男は先に行かせた少年を追い、大通りを南へと走った。


幸か不幸かのび太君の足は速くなかったためすぐに追いつくことができた。
「のび太君!」
大きすぎない声で呼びかける――気付いたようだ、振り向いてくれた。
こちらを指差している……指差して……?

!――振り向く暇はなかった。あてずっぽうに横っ飛びする。

「ドゥォッ…………カアァァァァァァァァァァッ………ウムゥッ!!」

直前まで私のいた場所を衝撃波を通り過ぎる。
馬鹿な!あの状態から5分も過ぎていないぞ。
どうする?手持ちはもうゼロだ。どうやってのび太君を逃がす?
何か使えるモノはないか?何か使える――――ッ!!!!

…………初めて蹴られるサッカーボールの気持ちが解った。
蹴られたのは左脇か、アバラが粉砕されて肺に突き刺さっているのが解る。
壁にぶつかった時に背骨を傷めたか、手足に痺れが走っている。
どこにぶつけたんだかいつの間にかに左足首が折れている。
満身創痍。こうなってしまっては、もう……アレしかないな。アレを使うしかない……

のび太君に化物が迫る。彼を殺す気か、だがまだだ。そうはさせない。
「待て、化物…………まだ、私は生きている、ぞ」
ピタリと足を止めて化物がこちらを見る。いいぞ、こっちにこい。
「私、は……まだ闘え、るぞ……。私が……先だろう?かかって、こいよ」
怪物の肩が震えている……、怪物が笑っている。

「はははははははははははははははははははははははははははははははははははは!!」

静寂だった通りに怪物の哄笑が響き渡る。
「”まだ闘えるぞ”、”かかってこい”だと?クカカッ……いいだろうっ!!
お前を俺の敵だと認めよう!お前を塵としてではなく俺の敵として殺してやろうっ!!」
これでいい。後は……
「のび太君は……今のうちに、逃げろ……」
のび太君にも私が何を使おうとしているか解ったようだ。顔が悲痛に歪む……でも、
「逃げる、んだ……。」


悟ってくれたか。のび太君は踵を返して走り出した。
つらい決断をさせてしまった。彼の心を傷つけてしまったかもしれない。

……後は、私が約束を守る番だ。
私の命を使って怪物をここに繋ぎとめる。
怪物が目の前に立った。
怪物の拳が、手刀が、蹴りが私を打つ。
死なない――これが私の精一杯の抵抗だ。
私が死な……い限り……物は、のび太君を追わな、い。
のび……君が安全な……所……しの………………
……達……、再……で……ると、……んだ、が…………
……、…………、…………、……………………………………

………………………………………………………………………………………………





ほのあかるい病室の中で、銭形警部、骨川スネ夫、八神はやての3人は朝を待ち
思い思いの格好で身体を休めていた。


「銭形はん、ええか?」
車椅子の少女が顔を上げる。
「どうした?便所にでも行きたくなったのか?」
「ちゃうよ。いややなぁ」
苦笑の表情を浮かべながら耳に指先を当てる。
「誰か来ているのかっ!?」
にわかに室内に緊張が走る。
「遠いけど、ちこづいてきておる。…なんやぁ、泣いてはるみたいやね…子供や」
「ま、まさか!」
スネ夫が椅子から立ち上がる。
「うん。スネ夫にいちゃんと同じぐらいかも知れへん」
銭形警部がコートの襟を整えながらドアへと歩く。
「どっちにしろ、保護しないわけにはいかん。君たちはここで待っていなさい」
「玄関からの方が近いよ」
「解った。スネ夫君ははやてちゃんを頼む」
落ち着かないスネ夫を制し銭型が足早に部屋を去る。
「また子供が増えんねんね」


真っ暗な廊下、リノリウムの床に革靴の足音を響かせながら銭形警部が進む。
銭形の耳にはまだ声は届かない。
泣いていると聞いた。ならば誰かに追われている可能性は否定できない。
銭形警部は腰から拳銃を抜くとその安全装置を解除した。
角を曲がりホールに繋がる廊下に出たとき、銭形警部の耳にも声が届いた。
駆け出す。確かに子供の声――しかも泣いている。保護しなければならない。

銭形警部がホールにたどり着いたのと、のび太がガラス戸をくぐるのは同時だった。

互いに気づいた二人がピタリと動きを止める。
先に声をかけたのは銭形警部の方だった。

「君はのび太君だな。スネ夫君の友達の?」
「あ、あなたは……?」
どうやら正解だったようだ。確かに彼はスネ夫に教えてもらった通りの容姿をしている。
「ワシはICPOの銭形警部。君の友人スネ夫君を保護している。」
「スネ夫!」
「ああ、彼は奥にいる。君も保護しよう。……君は一人か?」
彼の顔がハッとする。一人ではなかったらしい。
「キートンさんがっ!キートンさんがっ化物にっ!」
ば、化物……?――――――ッ!

「ドオッ……………カアアアアアアアアアアァァァァァァァァッ……ンッ!!」

病院の玄関ロビーを衝撃波が吹き荒れた。


真っ暗な廊下に複数の慌しい足跡が響く。
銭形警部は爆音に部屋を飛び出してきたスネ夫たちと合流し、先程とは逆に
奥へ奥へと走っていた。
衝撃波で気を失ったのび太は銭形警部の肩に、はやての車椅子はスネ夫が押している。
そしてそれを追いかけるのは黒衣を纏った死――神父、アンデルセン。
咆哮と共に衝撃波が院内を吹き荒れ、轟音が響く。


「右に曲がるぞっ!」
角を曲がった所でさっきまでいた位置を衝撃波が突き抜ける。
まずい、だんだん間隔が近くなってきた。どこかであの怪物を捲かなければならない。
こちらはワシ以外は全員子供なんだ。こんな鬼ごっこはいつまでも続けてられない。
天井の案内を見る――緊急搬出口――
「次は左だっ!」
しまった~…、まずいぞこっちは。
廊下の奥に出口が見えたがその距離――25メートル。途中に曲がり角はない。
ここで追いつかれたら終わりだ。
「銭形のおじさんっ!」
車椅子を押して前を行くスネ夫君がワシを呼ぶ。
「スネ夫君。走れっ!一生懸命走るんだ~っ!」
もうここは根性を出し切るしかない。
「ち、違うんです。聞いてください!ここだったらっ……ここだったらアイツに勝てるッ!」
何だって?予想もしなかった言葉に思わず足が止まる。
「ここだったら……?」
「はい。アイツに勝てます」
スネ夫君は自信満々にひらりマントを自分の前に構えた。
ひらりマント……廊下を振り返る――そ、そうか。ワシにも解った。
「よし、ワシが援護しよう!」
腰の拳銃を抜いて構える。
「ボ、ボクも……、戦う」
いつの間にか肩の上ののび太君が目を覚ましていたらしい。
彼は床の上に立つと荷物から銃を取り出した。
「のび太……」
「スネ夫……、ボクも戦う」


「来るっ!!」
廊下の先に神父が現れるのと、耳に手を当てた八神はやてが叫ぶのは同時だった。


闇夜を哄笑と爆音と破壊を伴い疾走する黒き狂気――暴風アンデルセン。

鳴り響く闘争の調べか、闇に漂う血臭にか、死と殺戮の予感、あるいはその全てを
嗅ぎ取ったのか、そこに猟犬――ロベルタが音もなく這いよっていた。
猟犬が様子を窺う前で病院の扉が静かに開き、中から車椅子の少女――八神はやてが出てくる。


スネ夫さんの作戦――直線の廊下という火線の限定された空間。そこであの化物を
待ち構え、空気砲――スネ夫さんが知っていた――の砲撃をひらりマントで跳ね返す。
あの衝撃波は声を出さないと使えないらしいから、タイミングを計るのも簡単だろう。
そしてそれを銭形さんとのび太さんの拳銃が援護する。回避することのできない
完璧な布陣。相手が……、あの怪物がもし回り込むことを考えてもこの出口にまでは
十分な距離がある。そうなれば十分な時間をもって逃げることができるだろう。

考えている間に戦闘が始まった。振り向いて扉を見やる。
衝撃波が廊下を駆け抜ける轟音と拳銃の発砲音が扉越しにも聞こえてくる。
膝の上に乗せたデイバッグ――その中にある夜天の書を思う。
これが、夜天の書が解放されていれば自分も戦うことができるのに……
何故、これが最初から自分の手元にあったのか。何故これほどにまで厳重に封印されて
いるのか、それと……何故闇の書までが再生されているのか。
この状況を含めてわからないことだらけだ。ただ、わかっているのは自分も含め
銭形さんもスネ夫さんも、のび太さんや他の仲間たちも含めて誰もがこんな殺し合いを
望んでいるわけではないこと。
改めて夜天の書を思う。後いくらかの時間で最初のプロテクトを解除できる。
そうなれば、みんなの力に――

「もし」

突然の声に驚き背筋が凍りつき、思わず声を上げそうになる。
恐る恐る声のした方を向くとそこに居たのは……
「メ、メイドさん……?」
黒いワンピースに白いエプロンとカチューシャ。絵に描いたようなメイドさんだった。
「いかにも、私はラブレス家に仕えるメイドのロベルタというものです。このような夜分に
突然声をかけ驚かせてしまった非礼をお詫びします」
自己紹介と謝罪を抑揚なく一口で言い切るとメイドさんはペコリと頭を下げた。
「や、別にええんよっ!うちも驚いたけど、それより……」
すっと顔を上げるとまた機械のように喋りだす。
「はい。私、いきなりこのような右も左もわからぬ所に放り込まれ当てもなく行けば、
なにやら大きな音を聞き、さて何事かと足を向けてみればここに辿り着いたという有様です」
と言うと、手を伸ばし病院の扉を指し示す。
「あの中でなにが?」
つられて私も扉の方を見やる。未だ轟音と銃声は鳴り止んでは――――


ゴキリという小気味よい音と共にはやての意識は途切れた。
メイド――ロベルタは頭から両手を離すと、手早くはやての膝の上と車椅子の手すりに
掛けられた合わせて5つのデイバッグを回収し、それらを検品すべく闇の中に帰った。

病院の中の戦場―― 一直線の長い廊下では迫る怪物とそれを追い返さんとする
三人組の激しい攻防が続いていた。怪物が怒声と共に衝撃波を放ってもスネ夫の構える
ひらりマントがそれを返し、真っ直ぐに戻ったそれは怪物を一歩後退させる。
怪物が衝撃波を諦め突進してくるならば、銭形警部とのび太の拳銃がそれを遮る。
その繰り返しであった。怪物は愚直にもただただ前進し、その身体に傷を増やしていった。
だが、衝撃波を繰り返し受け、銃弾を全身に呑み込み血を振りまきながらも怪物は
倒れてはいない。常人ならばとっくに死んでいるであろう傷を受けてもただ前へと迫る
怪物に三人の心は次第に蝕まれていっていた……


目の前の怪物はもう何発も弾丸を叩き込んでいるのに弱る素振りすら見せん。
だがそれよりも、ワシが今一番驚いておるのは隣ののび太君だ。
その手に握られた銃がルパンの愛用品であるワルサーP38というのにも驚いたが、
何よりも驚いたのはその射撃の腕だ。
やはり小学生の手には余るのか、撃つたびに持ち直してはいるがまだ一発も外して
いない。あの人間離れした怪物の速さを考えればワシ以上……いや次元大介に匹敵
するやも知れん。

また一発、のび太君の放った銃弾がヤツを捕らえる。そしてワシはのび太君が構えなおす
間に4,5発を流し撃ちしてヤツの動きを牽制する。そのうちヤツは苛立ち左腕に装着した
空気砲を撃ってくるが――

「ひらり!」

スネ夫君のひらりマントがそれを跳ね返す。衝撃波を跳ね返され体勢を崩したところを
のび太君が撃ち、それにワシが続く――だが倒れない。
優勢ではあるが拳銃の弾丸には限界がある。そしてこの作戦が綱渡り的なものである
ことも理解している。どこかで踏み外せば……


そしてその時は来た――

のび太のワルサーP38がスライドロック――弾切れを起こしたのを機に攻守が逆転した。
怪物が傷口から血煙を流して三人を猛襲する。後、一歩の間合いでスネ夫の
頭をかち割れるという所まできた時、銭形警部が動いた。銃を捨て、スネ夫のひらり
マントを取り上げ振るった。マントの表面を神父の手刀が滑り勢い余って壁に突き刺さる。

「逃げろぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!」

銭形警部の叫びが廊下に轟いた。


銭形警部の叫びにいち早く動き出したのはスネ夫だった。
逡巡なく踵を返し立ち、竦むのび太を手を取ると出口に向かって駆けた。

背中にドアの閉まる音を聞き銭形警部は安心した。
短い間でしかなかったが彼からの強い信頼を確信する。
ならば銭形は己が職務を果たすだけだ。


病院の外に飛び出したスネ夫ははやての姿を探して――絶句した。
首を折られだらりと不自然に垂れた頭。ひと目で死んでいると解る。
少しの間離れていただけで音もなく彼女はただ、死んでいた。
あまりの理不尽な死に直面し、心の闇から抑え込んでいた恐怖が溢れ出そうになる。
壊れてしまいそうになる。叫びたかった。全てを否定したかった。
はやてに預けていた荷物も失われている。銭形警部とももう会えないだろう。
目の前にはただ闇の世界があるだけ。
心が張り裂けそうだ。

――だが、スネ夫は踏みとどまった。狂乱に陥るギリギリの位置で。
目からは大粒の涙が溢れる。脂汗が止まらない。膝がガクガクと笑う。心臓が早鐘のように
打たれている。でも、まだ――まだその眼差しだけは前を向いている。
後からはとても徒手空拳同士の戦闘とは思えない物騒な破壊音が響きはじめていた。


銭形のおじさんが戦っている。
銭形のおじさんはボクと約束してくれた――「君を保護する」と。
だったら……、だったら生き残るのがボクの戦いだ。
ボクは絶対、銭形のおじさんを嘘吐きにはさせない。絶対最後まで生き抜いてやるんだ。


スネ夫は遠くまで続く闇を睨みつけると、茫然自失ののび太の手を引き
その闇の中へ飛び込んだ。



病院の中の戦場――今、そこに鳴り響くのは銃声ではなく石と肉と骨が砕ける音だ。
壁が削られ、血が飛び散り、削れた肉がこびり付く――処刑場と化していた。


……やっぱり、慣れんことをするもんじゃ、ないな。
このマントはワシの性に合わん。いくらかは攻撃を逸らすことはできたが……
……一体こいつはなんなんだろうな?
いままで色々と見てきた。ルパンを追いかけててトラブルに巻き込まれたのは二度や三度じゃない。
それでもこんな化物は初めてだ。ルパンなら、ヤツならこんな時どうする?
ヤツなら…………こうするかもしれんなぁ……


銭形刑事の手からひらりマントが落ちる。
堅固に守り通した心臓が露になり、そこに怪物が手刀を刺し込まんと伸ばす――が!
マントは床に落ちても効果を失わない。
怪物は手刀を構えた姿勢でつんのめる――その手を銭形警部が捕って投げる。
柔道場でも、凶悪犯を検挙する時にも使わない殺すための投げ。
ドズゥッ、と重い音を立てて怪物神父の頭が硬い床に突き刺さり、そしてゆっくりと倒れる。
それを見た銭形警部も糸が切れた人形のように床へと倒れこんだ。


不思議な気持ちだ。
死を目前にしているのが解るのに、怖くなかった。
覚悟を――覚悟を決めていたからだろうか?


スネ夫君は無事だろうか、無事逃げおおせただろうか?
守ると約束したのに――家に連れ帰ってやると約束したのに、自分はこんなところで
終わってしまうのが申し訳ない。
スネ夫君の友達ののび太君とはやてちゃんも――そして彼らの友達も……助かってくれ。


……ルパン。
ヤツは今、どうしてるんだろうな。ワシが死んだって知ったら……喜ぶか?
それとも……泣いて、くれるか?


ヘヘ……馬鹿野郎……ワシがいな……なって、も  ……前等、悪党共が御天、とさんの……
…………由に……歩……きる日、なん、て……やしない、ん……よ……


じゃあなルパン。


後は……頼んだぞ。





床に伏した銭形警部をアンデルセンが見下ろしていた。
彼もまた満身創痍である。全身に十数か所の弾痕。跳ね返された衝撃波で全身の骨が
軋んでいる。床に叩きつけられた後頭部は骨折し頚椎にも損傷がある。
そして、ぶらりと垂らした右腕。関節が破壊され完全に駄目になっている。
達人レベルの人間に”二度”も連続で極められたのだ。人の域を超えていてもそれには
耐えられなかった。
床に血が垂れる。いつもならば改造によって得た自己再生能力と回復法術で傷を癒すことが
できるが、自己再生能力はわずかにしか働かず、回復法術にいたっては全く用を成さない。


神に見放されたか――さもありなん。
元よりイスカリオテはユダ(裏切者)だ。生きて地獄に落とされたというのなら本望だ。
足元に転がるこの男。そして先刻殺したあの男。
東洋人――ブッダニスト――滅ぼすべき異教徒であり――俺の敵。
祈る言葉はないが、お前等が俺の敵であったことは忘れまい。


アンデルセンが次の殺戮に赴こうと出口の方を向いた時、その扉が静かに開き彼と同じ
黒衣の女がゆっくりと入ってきた。
対峙する二人はあまりにも同じだった。
黒衣を纏い、十字架を胸に下げ、狂気漲る瞳を眼鏡で隠し、怪物であった。そして……


「私、火急の用がありますればあまり暇を置く時間はありません。必ず戻らなければ
ならない故あり、サンタマリアの誓いの下にあなたをここで仕留めさせていただきます」


カトリックかっ!ククッ!俺と同類が、俺の前に立つ。
戻る?いいだろう俺は煉獄の炎。俺がお前を試してやろうッ!

ロベルタの口上が終わるやいなやアンデルセンの咆哮と衝撃波が廊下を疾る、が!
それは途中で掻き消された。血煙の向こうにはアンデルセンと同じ砲を構えたロベルタ。

使う得物までが同じ――埒が開かぬと悟ったアンデルセンは空気砲を床に落とし
腰溜めに左の手刀を構える。
同じくロベルタも空気砲を床に落とし得物を取り出す。
彼女が取り出したのは長剣。ただの剣ではない、切っ先が触れた床にヒビが入っている。
ただでさえ豪奢で長大な剣だが適格者ではない故に常人では持てぬ重さになっているのだ。
しかしそれをロベルタはこともなげに大上段に構える。

「参る」
「いつでも」

アンデルセンが黒き疾風となる。いく筋もの血の尾を引き、己を一本の敵を貫く矢として。

勝負は一瞬で決着した。
ロベルタが振り下ろした剣がその刃の半ばまで突き刺さる。
そして首を失ったアンデルセンの身体が勢いをそのままに床を滑る。
一間おいて、アンデルセンの首が床に落ちた。


ロベルタは一切の感傷はないという風に、落ちた武器らを回収するとデイバッグを肩に
かついでその場を後にした。





【平賀=キートン・太一@MASTERキートン  死亡】
【八神はやて@魔法少女リリカルなのは  死亡】
【銭形警部@ルパン三世  死亡】
【アレクサンド・アンデルセン@HELLSING  死亡】
[残り68人]


【D-3/路上/1日目-黎明】

 【骨川スネ夫@ドラえもん】
 [状態]:疲労
 [装備]:
 [道具]:
 [思考]:とにかく逃げる。隠れられる場所を探す。

 【野比のび太@ドラえもん】
 [状態]:茫然自失
 [装備]:ワルサーP38(0/8)@ルパン三世
 [道具]:
 [思考]:何もしたくない考えたくない。


 【D-3/路上/1日目-黎明】

 【ロベルタ@BLACK LAGOON】
 [状態]:肋骨にヒビ(行動には支障無し)
 [装備]:空気砲(×2)@ドラえもん/鳳凰寺風の剣@魔法騎士レイアース/グロック26(10/10)
 [道具]:支給品一式(×7)
      マッチ一箱/ロウソク2本/糸無し糸電話1ペア@ドラえもん/テキオー灯@ドラえもん
      9mmパラベラム弾(50)/ワルサーP38の弾(24発)/極細の鋼線@HELLSING
      医療キット(×2)/病院の食材
 [思考]:市街の中心部(D-5.6、E-5.6)へ向かい人を探して殺害。
      ゲームに勝利し、ガルシア坊ちゃんのいる世界へと戻る。

 ※状態のまとめ

 ・アンデルセンの荷物(デイバッグ/支給品セット/鉄パイプ)は【B-3 橋の上】に放置されています。
 ・映画館から南へ下る通りは空気砲によって被害が生じています。
 ・キートンの死体は【C-4 歩道】に放置されています。
 ・病院内(1F)のいたるところに空気砲による被害が生じています。
 ・銭形警部とアンデルセンの死体は裏側の搬出口の廊下に放置されています。
 ・はやての死体はそのすぐ外に放置。マイクロ補聴器は装備したままです。
 ・ひらりマントは銭形警部の死体の傍に落ちています。
 ・ロベルタはほとんどの荷物を持ち去りましたが、不必要であった物は病院裏のダストBOXに
  捨てました。(あまったデイバッグ×6、ドールの鞄と螺子巻き、夜天の書(多重プロテクト状態))
  誰かが見つければ取得できます。

 ※話の中でキートンが使用したのはルパン三世の「バルーンガム(正式名称不明)」です。
   のび太の不明だった支給品をこれにしました。


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28:少年の決意 野比のび太 88:嘘と誤解と間違いと
28:少年の決意 平賀=キートン太一
35:静謐な病院 骨川スネ夫 88:嘘と誤解と間違いと
35:静謐な病院 銭形警部
35:静謐な病院 八神はやて
26:鋼鉄の咆哮 アレクサンド・アンデルセン
22:サムライ、もえる ロベルタ 91:「すべての不義に鉄槌を」
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