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  • 涼宮ハルヒの喪失(前編)

アニメキャラ・バトルロワイアル @ Wiki

涼宮ハルヒの喪失(前編)

最終更新:2022年04月28日 23:00

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涼宮ハルヒの喪失(前編) ◆7jHdbD/oU2


全身が、猛烈に重かった。頭が、とんでもなく痛かった。視界が、霧中にいるかのように不確かだった。
それでも、涼宮ハルヒは地に足を着け、顔を正面へと向け、
まばらな木々の間を縫うようにして歩み寄ってくる女を睨み付ける。
射殺そうとするようなハルヒの眼光を受けながらも、その女は怯む素振りすら見せないでいた。
青いドレスのような衣服を纏った金髪の女騎士、セイバーは、悠然とした動きで刀を正眼に構えなおした。
あまりにも自然で、隙の感じられないその動作を見て、ハルヒは確信する。
今自分が相対している女は、確かにトウカの命を奪ってきたのだ、と。
ハルヒがトウカと過ごした時間は、僅かなものだった。
だが、彼女がどれほど真っ直ぐで強い人物だったかということくらいは理解している。
トウカは、アルルゥがあれほど慕っていた人物なのだから。
トウカは、不幸な擦れ違いがあったとはいえ、エルルゥの命を奪った者を許せるような人物なのだから。
そしてトウカは、一応キョンが信頼していた人物だ。悪人のはずがない。
そんなトウカが、死んでいいはずなど、ない。
だから、許せなかった。
佇むセイバーを、トウカの命を奪ったセイバーを、許せるはずがなかった。
ハルヒは下唇を強く噛み締める。
柔らかな唇の感触が前歯に触れるが構わない。ひたすら抵抗を続ける口唇を、ハルヒの歯が圧迫する。
抵抗が陥落するまで、時間はかからなかった。
犬歯の硬く鋭い感触が表皮を引き裂き、血管を千切り、唇を貫く。粘つく鉄の味が、ハルヒの舌に広がった。

痛い。
そう思いながらも、ハルヒはあえてその痛みを強く自覚しするよう努める。
痛みと怒りと憎悪を、ハルヒは強く意識する。そうすることで、消えそうになる自我をなんとか繋ぎ止めていた。
「許さない……」
呟いたハルヒの唇から、血液が零れ落ちる。
「絶対に、許さない……ッ!」
その声がスイッチだったかのように、ハルヒとセイバーに挟まれた巨人が、残った腕を振り上げる。
主の苛立ちを発散しようとするために。
それは、ハルヒ自身も今ひとつ理解できていない能力だ。
唐突過ぎる、あまりにも現実離れしたカミングアウトと、それに伴って発生した自らの能力。
もっと早く気付いていればと、そう悔やんだ、不思議な力。
だからといって、これ以上後悔している暇などない。迷っている余裕などない。
これまで守られてばかりで何もできなかったのだ。それは全て力がないということに起因する。
しかし、今は違う。
正体が何であれ、今のハルヒには力がある。戦うことができる。
誰かに守ってもらうのではなく、誰かを守ってあげられる。仲間の仇を討つことができる。

そのために。
障害は叩き潰す。全力で。
ハルヒの意志を受け取り、力にしたように、巨人が動く。
直後、ハルヒの視界がブレる。
脂汗が頬を伝い、体温が上昇していることにハルヒは気付いた。熱が脳を襲い、意識を焼こうとする。
ブラックアウトしかけた感覚を、ハルヒは唇の傷に歯を食い込ませることで繋ぎ止めた。
セイバーを睨むハルヒの眼光が、鋭さを増す。
瞬間、神人が両の手を振り下ろした。
ハルヒが望むのは、彼女自身の防衛などではない。
彼女が望むのは、突撃。
憎むべき敵を蹴散らす、力の奔流だ。
神人が、振り上げた手を思い切り落とす。たっぷりと力の篭もった一撃は、しかし、騎士王を捉えるには緩慢すぎた。
太い腕が、セイバーの真横に落ちる。
「無駄だと、そう言ったはずですが?」
腕が引き戻されるより早く、セイバーが流れるような動きで、刀を閃かせた。
神人の腕が、更に消失する。
そして、セイバーがハルヒとの距離を一歩ずつ詰めてくる。
ハルヒの脈拍が、速度を増す。肺腑を直接縛り付けられたかのように、息が苦しかった。
立っていることすら、辛い。
それでも、ハルヒは屈しなかった。体を苛む苦しみにも、にじり寄ってくる死の気配にも。
膝を付くことも、セイバーから瞳を逸らすことも、決してしなかった。
「絶対に、許さない……。あんたは、あたしが――」
呪詛のように、ハルヒが呟く。だがセイバーは、力ないその言葉を、意に介さない。
「せめて、楽に死なせてあげましょう」
告げて、セイバーがハルヒに刃を向けようとした、まさにその直後。

空気が、震えた。

◆◆

「テメェかァァァァァアアアアアアアアアアアアア!!!!」
野獣の咆哮すら生温いと思わせる絶叫が、大気を突き破って飛んで来る。
反射的にその正体を視認し、それが見覚えのある男だと理解した瞬間、セイバーはバックステップを踏んでいた。
弾丸を思わせる速度で肉薄してくる男が、コンマ1秒前までセイバーがいた地面を、拳で抉った。
膨大な砂塵が、巻き上げられる。その中心に佇む男を見て、セイバーは内心で舌打ちを漏らした。
逆立った赤毛に、金属のような金色の右腕、右肩に歪曲した風車のような物体を持つその男は、その手で砂煙を振り払った。
「てめェ……! 相変わらず好き勝手やってやがるみてェだな、あぁ!?」
恫喝するように、男が、シェルブリットのカズマが口を開く。
無意識に、セイバーは刀を握る手の力を強くしていた。
「迷わないと、そう決意しました。故に、私は立ち止まれない」
「あぁ、そうかよ。いいぜ、それで」
カズマは、その表情に笑みを浮かべる。
微笑みや朗笑とは程遠い、獰猛な笑みを。
獲物を前にして舌なめずりする肉食獣を思わせる笑みをセイバーに向けて、言った。
「てめェが迷わねぇなら、心置きなくボコれるってもんだ。てめェに殺られた奴の分までなァ!」
荒々しいカズマの声を耳にしながら、セイバーは深く呼吸をする。
血液が全身に行き渡り、失った魔力が生成されていく。

だが、まだ足りない。
目の前の男と戦い、打ち勝つためには、可能な限り魔力を回復しておく必要がある。
「……私の手によって散っていった者たちの無念を晴らすため、私を倒すと、そう言いたいわけですか?」
だからセイバーは、少しでも時間を稼ぎ、魔力を生成するため、カズマに問いかけた。
するとカズマは、セイバーの言葉を一蹴するようにせせら笑う。
「それもあるけどな。だけど何よりも、気に入らねぇんだよ」
アルターによって武装したカズマの右腕が、セイバーを指した。
当然だと、セイバーは思う。
この世界に召喚されてから、多くの業を重ねてきたのだから。
しかし、惑いはもはや断ち切った。
どんなに罵られようとも、どれほどの恥辱を受けようとも、全ては使命を果たすためだ。
怨まれようと、疎まれようと、もう二度と迷わず、振り返らず、前へと進む。
そう、決めた。
立ちはだかるものを全て斬り伏せ、命を奪いつくしてでも、必ず目的を達成すると。
その決意こそが、今、セイバーを動かす行動原理だ。

「ああそうだ、気に入らねェ」
カズマは言葉を重ねながら、自分の首元を親指で指し示す。
殺し合いを宿命付けられた証である首輪が、その先で光っていた。
「こんなチャチなもんで縛りつけて、望みを叶えるなんて餌をぶら下げて、俺を飼い慣らしたつもりでいやがる仮面野郎も!
 奴のぶら下げた餌に目が眩んで、言われるがままに動いてやがるてめェも!
 だからボコって、そんでもって教えてやる!
 欲しいもんは与えてもらうんじゃねェ! 奪い取るもんだってな!!」
カズマは、右腕を顔の前へと翳す。強く握り込まれた拳の向こう、カズマの視線がセイバーを真っ直ぐに捉える。
まだ魔力の生成は充分とはいえない。
だが、これ以上の時間稼ぎは不可能だろうと推測したセイバーが、刀を構えなおした直後、
「Hey! 言うじゃねェか、カズマ」
先ほどカズマが突っ込んできた方角から、女と少年が姿を現した。
黒髪を後頭部で束ねた、上腕に彫り込まれたタトゥーが印象的な女、レヴィは、カズマと同様の笑みをその表情に湛えている。
「あたしも同意見だ。あたしらを見世物にして王様を気取ってやがるあの糞野郎には、鉛弾をくれてやらなきゃならねェよなァ」
レヴィの三白眼と、二挺の拳銃がセイバーへと向けられる。
「こいつはその前哨戦だ。この喧嘩、あたしも混ぜてもらうぜ」
「勝手にしろ。だけどな、足だけは引っ張んじゃねぇぞ」
「それはこっちのセリフだ、坊や」
カズマとレヴィが、一瞬だけ目配せをして、そして、そのどちらもがセイバーを睨みつけた。
戦意の色に染まったその視線を、セイバーも睨み返す。
更に、二人の向こう側にいるハルヒと、彼女の元に走り寄るキョンという少年をも視認した。
敵の数は、四。
対してこちらは、未だ消耗の激しいセイバー一人。圧倒的に状況は不利だといえる。
だが、いや、だからこそ、手を抜くことはできない。
セイバーは鎧を再度編み上げ、呟いた。
「――風王、結界」
刀を取り巻く空気が流動する。風を取り巻いた刀は不可視となり、風の刃が生み出される。
「「さぁ――やろうぜェッ!!」」
カズマとレヴィの咆哮が唱和し、セイバーの鼓膜を震わせる。
強烈な気迫を肌で感じながら、セイバーは思う。
――負けるわけには、いかない。まだ、死ぬわけには。
カズマが拳を地に叩きつけ、跳ぶ。レヴィが駆けながら、トリガーを引く。
未だ佇んでいる、両腕のない巨人の様子をも窺いつつ、セイバーは地を蹴った。

◆◆

世の中にはかくも理不尽なことが待っているものである。
それはもう、普通の高校生として一般的な生活を送っていても理解できる程度には普遍的な、共通認識だと思う。
涼宮ハルヒと出会ってからは、理不尽と遭遇する比率が二次関数的に上昇したが、だからといって慣れるもんじゃない。
“あのこと”を口にしただけで鉄拳が飛んでくるなどと、俺の低い経験値ではとても予測できなかった。
……いいや、そのことはもういい。忘れた。俺はもう忘れたんだ。
レヴィさんが変身なんてできるわけないじゃないか。
未来からやって来た戦うウェイトレスだって変身ヒロインじゃないんだからな。

第一、今はそんな理不尽を嘆いているような余裕なんて欠片もない。
りんご病を患った子どものような真っ赤な顔で、唇からは血液を零し、
肩で息をしながら呆然と佇んでいる涼宮ハルヒが眼前にいるんだからな。
「ハルヒ! 無事か!」
名前を呼んで駆け寄ると、ハルヒは我に返ったようにして俺へと驚きの表情向けた。
「キョン……? あんた、なんで? しんちゃんは……? っていうか、その顔、どうしたのよ……?」
思い出させるな。
「しんのすけ少年は無事だ。安心しろ」
「そう、よかった……」
息も絶え絶えに、安堵の表情を浮かべるハルヒ。それでも、俺の懸念は全く晴れる様子を見せてはくれなかった。
「お前の方はどうなんだ? 大丈夫か?」
ほとんど定例句のようにそう尋ねてしまってから気付く。
どう贔屓目に見ても、大丈夫とは言いがたいということに。
明らかにおかしな顔色に、額に浮かぶ脂汗。
神人を無理矢理使役しようとした反動なのか、無自覚だった能力を意識したことによって、自我がオーバーフローを起こしたのか。
そんなことを考えかけて、俺は頭を振る。
理由なんてどうだっていい。何よりも優先するべきことは、ハルヒを休ませることだ。
戦ってくれている人たちに黙って行くのは心苦しいが、事態は火急を要する。
だから、ハルヒの返答を待たなかった。
「ここはあの人たちに任せて、病院へ戻るぞ」
告げて、俺はハルヒに肩を貸そうと手を伸ばす。
だが、ハルヒは俺の行動を受け入れはしなかった。手で俺を制すると、首を横に振って戦場に目をやった。
つられて、俺もそっちを見る。それが目に入った瞬間、俺は思わず息を呑んでしまった。
「オォォォォラァァァァァッ!!」
カズマさんが叫び、その右腕が敵へと迫っていく。
それを見切ったセイバーが真横に跳ぶ。引力に引かれて落ちていく彼女へと、レヴィさんが銃弾を撃ち込んだ。
しかしセイバーは、中空で身を捻ってそれを回避。不自然な体勢で、地に膝を付ける。
即座に立ち上がり、体勢を立て直そうとした、その直後。
巨大な影が、セイバーを背後から覆った。
神人が、その柱のような足でセイバーを踏み潰そうとしていた。
咄嗟に転がってやり過ごすセイバーを尻目に、俺はハルヒへと向き直る。
下唇を噛み締めるハルヒを見て、血の色に染まったハルヒの犬歯を見て、俺は、ハルヒの唇に刻まれた傷の理由を察した。
「やめろハルヒ! もういい! もう――!」
何とかハルヒを止めなければと思い、焦って口を開く。
しかし、感情に思考が引っ掻き回されて、続きを紡ぐことができない。
それでもなんとか言葉を投げかけようと、語彙の引き出しを片っ端から開けているうち、ハルヒがぽつりと呟いた。
「嫌よ……」
ハルヒの視線は、歯痒さを感じる俺の方ではなく、咆哮と銃声と破砕音が響く方へと向いたままだ。
「あたしは、あの女を許さないって、そう決めたの。だって、あいつは、トウカさんを殺したのよ……」
悲痛なハルヒの声が、俺の胸を強く詰まらせる。
うっかり屋だが、強く、純粋で、真っ直ぐで、頼もしいトウカさんの姿が、声が、仕草が、次々とフラッシュバックしていく。
某としたことがと、慌てて謝るトウカさん。
仕えるべき人物の死を知り、自ら命を絶とうとしたトウカさん。
心配げな表情で、慰めてくれたトウカさん。
常に、俺を守ってくれた、トウカさん。

もう動くことのない、話すことのない、トウカさん。

「あいつが、あいつみたいな奴が、いるから……」
ハルヒの声も、震えていた。
その声が、悲しみの沼に足を踏み入れようとしていた俺を、引き上げる。
怒りが、嘆きが、哀しみが、憎しみが、悔しさが、ぐちゃぐちゃに混ざり合って、ハルヒの声を揺らしていた。
そして感情の塊は、ハルヒの口から激流のように迸る。
「あいつみたいな奴がいるからみんな死んじゃったのよ!!
 朝倉さんも鶴屋さんもみくるちゃんも有希も!
 ルパンにヤマト、アルちゃんだって! みんな、あいつみたいな奴のせいで……!!」
ハルヒの視線が、俺の方へと向く。
その目が潤んでいるのは、体に強い負荷がかかっているせいだけではないだろう。
こんなハルヒを見ることになるとは、思わなかった。
「あいつをこのまま放っておいたら、もっと多くの人が殺される。もっと、もっとたくさんの悲しみが作られる!
 だからあたしは、あいつを許さないッ! あの人たちだけに任せて退くなんて、絶対に嫌ッ!」
息を荒くしながらまくし立てるハルヒに、何か反論をしようと口を開きかける。
しかし結局、まともな反論は見つからず、出たのは溜息だけだった。
やれやれ。
俺は思わず額に手を当て、小さくうな垂れる。
こうすることにも、もはや慣れてしまった。
ハルヒが絶対という熟語を持ち出した以上、絶対にその信念を曲げやしない。
こいつに振り回され続けた、いや、今だって振り回されているこの俺が言うんだ。間違いないね。
迷惑だと思うことも何度かあった。止めてやりたいことも何度かあった。
だが、そう思いながらも、心底嫌だと思ったことは一度だってなかったんだ。
それどころかむしろ、ハルヒの無茶苦茶に付き合うのは悪くなんてなかったさ。
当然、今このときだってな。
「……そうだな。今回ばかりはお前と同意見だ。付き合うぜ、ハルヒ」
微笑みながら言うと、ハルヒの表情から激情が抜け落ちた。
予想外の反応だったのか、理解できないものを見つめる子どものようにハルヒは呆ける。
しかし、それはすぐに、新たな表情によって上書きされた。
取って代わるようにして浮かんできたのは、よく見慣れた、不敵な笑みだった。

それが、とんでもなく頼もしい。

「珍しく、素直ね。でもまぁ、手間が省けて助かるわ。それじゃあ――行くわよッ!!」
ハルヒが、手を振りかざす。
すると、神人が吼えるように身を仰け反らせた。
巨大な足が、一歩を踏み出す。
その瞬間、ハルヒの体がぐらりと揺らいだ。
倒れそうになるその体を、俺は慌てて両手を伸ばして支える。
おいおい、マジかよ。
異常な高さのハルヒの体温に、俺は内心でそんなことを呟いていた。
「無理だけはするなよハルヒ! お前に何かがあったら、長門にも朝比奈さんにも古泉にも、申し訳が立たん!」
「そんなことくらい、分かってるわよ! あんたは黙ってあたしを支えてなさい!」
苦しげな息遣いだってのに、ハルヒが怒鳴ってくる。
そんないつも通りの反応に、心配よりも安堵を感じた。
だから、俺の体に自然と力が入り、表情には笑みが生まれる。
「ああ、支えててやる! だから、安心しろ!」
俺は正真正銘の一般人だ。
宇宙人でも未来人でも超能力者でもないし、ピンチに発動する特殊能力なんてご都合主義的なものも備えていない。
喧嘩が強いわけでも、銃や剣を扱えるわけでも、特別頭が回るわけでもない。
そんな俺にも、できるんだよ。
こうやって、ハルヒを支えることくらいはな。

キスした女を支えて、守るくらいはやってやるさ。
何があろうと、絶対にな。


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