場所としてのAvernum
帝国の地下に広がる広大な空洞。
狭義のAvernumは、その中でも最初期、700年代半ばに発見された、特に広い一連の空洞群を指す。
人が住む狭義のAvernumの上下には、浅い層から順に
などの空洞群が重なり合う形で広がっている。
自然環境
気候
火山活動が活発なため、ほとんどの地方は生活可能な程度にはあたたかい。
また、天井に生息する発光ゴケのおかげで、一定以上の広さの洞窟内では、薄暗くはあるが生活には不自由しない程度の明るさが確保されている。
湿度が非常に高く、地上から持ち込まれた木製品や紙製品は、こまめに手入れしないとあっという間に朽ちてしまう。
植生
元々生えていた植物のほとんどは、光を必要としない菌類がほとんど。
現在生えているCavewoodと呼ばれる樹木は、流刑初期の魔術師たちによって、キノコから人工的に品種改良されたものである。
食料として栽培されている作物のほとんども、同じように品種改良で作られたキノコ類。
動物
主な動物としては、次のようなものがいる。
- トカゲ
- 手のひらサイズから牛サイズまで。炎や氷を吹く亜種もあり。
- 大型哺乳類が少ない地下世界においては、最も一般的な家畜として利用されている。
- ヘビ
- ほとんどの無毒蛇及び毒蛇は、地上世界とあまり変わらない種類であるようだ。
- 多頭蛇ヒドラはVahnatai Landsからの外来種。人間の頭部をもち知性のあるナーガは帝国戦争の時期に帝国軍の戦力として持ち込まれたものだが、停戦後は駆除が進んだのか、少なくとも地下世界からは姿を消している。
- コウモリ
- 大小各種。炎や氷を吹く亜種あり。
- ネズミ
- 普通サイズのもの、犬サイズの大型、毒ガスを吹く変種など多種にわたる。
- そのうちどれが人とともに地上から来たもので、どれが地下固有種なのかはわからない。まれに知性や特殊能力をもつよう改造された人工の種もいる。
- クモ
- 大小毒あり毒なし各種。GIFTSは地上からの外来種の可能性がある。
- 魔法を使うAraneaは、おそらく地下固有種。
- オオカミ
- 体の大きな変種Worgもいる。
- 地上との交通の自由化以降に持ち込まれた外来種。 Avernum3において、地下生まれの主人公がオオカミを知らない、という描写がある。
- Northern Frontierに野生のオオカミの生息がみられるが、Avernumから開拓民とともに流入したものなのか、それとも固有種なのかははっきりしない。
- スライム類
- 不定形の流体状生物。氷、酸等各種属性をもつ変種がいる。
- ワーム
- 巨大なイモムシ。これも各種属性がいる。
流刑地とされて以降、地上からウシやネコが持ち込まれたが、環境に適応できたのはごくわずかだった。
そのため一般的な家畜としては、食肉用、荷役用ともに、爪と牙を削った大トカゲが利用されている。
イヌはいないようだが、
Avernum4以降は飼いならしたオオカミをイヌの代わりに用いているケースがわずかに見られる。
なお、ウシ、及びネコは、
Avernum4の時期には全く見かけなくなっている。
住人
人間
帝国との和解がなされるまでは、人間の定住者のほぼすべてが帝国によってこの地に流刑された人々、及びその子孫であった。
地下生活数年以上の人間は、日照・栄養の不足によって肌の色や体格が変化するため、地上にいてもはっきりと区別がつく。
帝国との和解後は地上からの人口流入が進み、もともとの流刑者、及び流刑者のみを先祖に持つ純粋なAvernum人の割合は減少した。
それぞれの種族の詳細については、種族ごとの項目を参照。
これらの亜人種のうち少数が、人間と一緒のコミュニティで生活している。
その他のほとんどは同じ種族同士で集落を作って生活しており、人間とは没交渉か、せいぜい細々と交易する程度であるようだ。
時として、亜人種に強大な部族やカリスマ性の高い人物が出現し、人間その他の種族に対して大規模な戦争を仕掛けてくることがある。
帝国が共通の敵であった時期に、Vahnataiとの交流が発生しかけたこともある。
しかし、
Rentar-Ihrnoによる帝国侵攻の失敗以降は、国レベルでの明確な対立はないものの、お互いに接触を避ける状態になっている。
6までのシリーズを通して、Avernum社会で暮らすVahnataiは基本的には存在しない。
モンスター
その他、人間との交流のない、もしくは敵対しているヒューマノイドとして、
などが挙げられる。
地理
細かい地名などについては
場所を参照。
大まかな地形は変わらないが、細い通路などは火山活動でかなり早いペースで変化している。
Mertis Spiralは特に変化が早く、数年単位で構造が完全に変わってしまうほどである。これは自然に起きたものではなく、地域一帯にかかった強い呪いのためであると思われる。
国としてのAvernum
Avernumに送られた流刑囚たちによって建てられた王国。建国初期の功労者の多くは、
帝国に対する反乱軍の指導者、及び魔術師ギルドの政争に破れた者たちであった。
長年帝国とは対立し、一時は完全な戦争状態にあったが、
Valorim大陸を襲った災厄をAvernumからの冒険者が解決したことがきっかけとなって和平が成立。
それ以降は、様々な危機を迎えつつも、帝国とはおおむね友好的な関係が続いている。
言語・暦
事実上の公用語は帝国共通語。
シナリオ上では英語として表記される。前期3部作のシナリオ中のどこかにそのまま“English"と書かれているところがあったが、おそらくミス。
人間以外の亜人種はそれぞれ独自の言語を用いるが、Avernum王国内で暮らしたり、王国内の人間と交渉を行ったりしている者は、人間の言語をある程度習得している。
暦は帝国暦(Imperial Era,略号IE)を用いる。
地下世界であるAvernumに季節はないはずだが、地上の季節に起因すると思われる一部の
記念日の効果がそのまま現れている。
政体
君主
国章
歴史
現在はより深い洞窟群にいる
Vahnataiが、かつてはこの階層の主でもあった。
Vahnataiは数百年前に、冬眠のため別階層へ移動。
モンスターの住処になっていたところへ、同族から追放された
Slithzerikaiの一族が降りてくる。
また、探検隊による公式の発見以前にも、ごく個人的にこの地を発見していた魔術師などはいたようで、Avernum、及びもっと深い洞窟のところどころに、人間の残した遺跡が点在している。
人間による、第一次探検隊の到着以前のものと思われる遺構
帝国との対立期
Avernumを発見した
帝国は大規模な調査隊を送るが、ほぼ全滅という悲惨な結果に終わった。
そのため、この地は人の居住に適さないものと判断。政治犯などの流刑地として利用しはじめる。
その後流刑者たちの努力によって、居住可能な環境が人工的に作り出され、Avernum王国が形成された。
流刑制度の継続中は、監視のための極秘拠点や物資の投下などはあったものの、帝国からの目に見える形での干渉は行われていなかった。
IE817年、皇帝
Hawthorneの暗殺を機に流刑制度は廃止され、帝国がAvernum北西部に大規模侵攻。はじめての全面戦争状態となる(
Avernum2)。
戦争は数年〜十数年続いたが、
Vahnataiの助力によってAvernum側が勝利。帝国は地下世界から撤退した。
帝国との和平以降
撤退後十数年の没交渉期を経たのち、Vahnataiによる対帝国テロをAvernumからの冒険者が解決したことをきっかけとして、帝国とAvernumの間に和平が成立。往来の自由化、地上におけるAvernum人コロニーの建設などが実現する。
帝国との和平後は開発と人口増加が劇的に進み、
Avernum5の開始までにほとんどの地域が開拓しつくされ、人口が飽和状態に達した。
この繁栄は数十年続いたが、
作物の伝染病、及びそれに続く
Slith Horde?の来襲によって終焉を迎え、最終シナリオである
Avernum6の開始現在、Avernum社会は人口と領域の双方で急速に縮小しつつある。
最終更新:2013年02月16日 03:46