種族

 キャラクターはどれかの「種族」に必ず属し、「種族」によって、以下のような点が異なってきます。
  • 種族特性 ……その種族が持つ特殊な能力や弱点。
  • 初期能力値……その〔種族〕であれば最低限持ち合わせている『基本能力値』。
  • 作成時上限……キャラクター作成時の『能力値』の上限が〔種族〕ごとに異なる。
  • 消費能力値……〔種族〕ごとに、『身体被害度』『体力値』『精神値』が異なる。

〔人間〕

 ホモ・サピエンス、人類。我々と全く同じように日常生活を送る一般人。
 しかしその平和な日常の裏で、常に鬼や妖怪、怪物達といった自らを遥かに超える化け物達と凌ぎ合ってきた歴史を持つ種族。
 そのための手段として魔術や呪術、霊術等の魔法や科学技術を発達させてきた。
 そうした過去からの努力により、現代社会においては世界の実質的な支配種となっている。この『人間の時代』においては、超常の存在を知り、関わり合う者達は既に僅かでしかない。

 BBNTRPGにおいてこの種族を選択した場合、その裏の社会を知る一握りの人間としてキャラクターを作成する事になる。種族の特徴として、世界に最も溶け込み易い。
 また、技能習得の制限がほとんど無い。多種多様なスタイルのキャラ作成が出来る。古来の術や、現代の火力で、相手を打ち倒せ。

種族特性

 特になし。

初期能力値(作成時上限)

 『筋』……『3』(12)
 『速』……『3』(12)
 『体』……『3』(12)
 『技』……『3』(12)
 『知』……『3』(12)
 『感』……『3』(12)
 『魔』……『3』(15)
 『呪』……『3』(15)
 『霊』……『3』(15)

消費能力値

『身体被害度』=『体』×2+10
 『体力値』  =『体』×2+10
 『精神値』  =『魔』+『呪』+『霊』+10

魔人

 人外の存在をその身に取り込む事や、自らの体を魔法によって強化するといった手段で超常と渡り合うことを選んだ、『人の道を外れた者達』。
 彼らは他の真似できない能力を持つに至る場合もあり、特殊な技を代々受け継いでいる家系も存在する。
 基本は人間であるものの、既に普通の人と見なすには異様過ぎる者達となっている。

 BBNTRPGでこの種族を選んだ場合、特別な家系や後天的な体の変質を設定として加えると良いだろう。
 種族の特徴として、その体は度を越えた負荷の為か人間に比べ脆く、消費能力値修正は人間に比べ劣る。
 また外見もやや人間離れしている場合もある。
 しかし初期状態で与えられる身体・特別技能は使いどころが難しいもののそれを補って余りある効果を持つ者が多い。
 自らの力をしっかりと把握すれば、自ずと進むべき道が見えてくるだろう。

種族特性

 キャラクター作成時、≪身体技能≫から2つまで、経験点を支払わずに習得してよい。
 または≪特別技能≫のうち、条件を満たすものを1つ、経験点を支払わずに習得してよい。

初期能力値(作成時上限)

 『筋』……『2』(12)
 『速』……『2』(12)
 『体』……『2』(12)
 『技』……『2』(12)
 『知』……『2』(12)
 『感』……『2』(12)
 『魔』……『4』(15)
 『呪』……『4』(15)
 『霊』……『4』(15)

消費能力値

『身体被害度』=『体』×2+5
 『体力値』  =『体』×2+5
 『精神値』  =『魔』+『呪』+『霊』+10

超人

 超人と呼ばれる彼らは、根本的には人間となんら変わらない。
 ただし、身体的能力が他の人間に比べ飛躍的に向上している。
 それはまさに超人と呼ぶべき水準であり、現代科学では歯が立たない程の者も多い。
 これは単なる遺伝的な変異個体なのか、それとも何らかの施術が施されているのか、
 そうした設定はこの種族を選択する際に決めておくと後々便利かもしれない。

 種族の特徴としては、任意の身体系能力値を大幅にブーストすることが出来、スーパーパワーや人間戦車等のキャラクターを表現できる。
 しかしながら本来人間が得意としていた術は肉体に力が振り分けられてる分弱体化しており、簡単な術程度の使用しか望めない。
 だが世の中体が資本、術などなくても腕力で物事が解決する事は過去の超人達が証明してきている通りだ。

種族特性

 特になし。

初期能力値(作成時上限)

 『筋』……『6』(15)
 『速』……『6』(15)
 『体』……『6』(15)
 『技』……『3』(15)
 『知』……『3』(15)
 『感』……『3』(15)
 『魔』……『0』(12)
 『呪』……『0』(12)
 『霊』……『0』(12)

消費能力値

『身体被害度』 =『体』×2+10
 『体力値』   =『体』×2+10
 『精神値』   =『魔』+『呪』+『霊』+10

〔半獣人〕

 一見普通の人間、しかし肉体を獣に変化させる能力を持つ者達、それが半獣人である。
 彼らはそれぞれ一種類の獣に体の一部、又は全てを変化させることが出来、その獣の力を使う事が出来る。
 その原理は余りはっきりとは解明されてはいないが、変身能力は血筋に載って受け継がれていく。
 そのため多くの半獣人は一定のファミリー、本家や分家を形成し、現代までその変身の力の維持に努めてきた。
 しかしながら現代に置いては本家筋においてすら完全な獣の姿をとる事の出来るものは減少傾向にあるとされる。
 彼ら半獣人はその変化する種の多さから、相当数のファミリーが存在すると考えられており、獣だけに留まらず植物に姿を変えるものも居るという。

 BBNTRPGにおいては、意外に人間に近い種族として扱われる。
 彼らは完全獣化、半獣化しなければ基本的に人間と外見的には変化は無い。
 種族的な弱点もあまりなく、変化することの出来る獣の能力も便利なものから獣そのものなものまで様々である。
 一部は人間の状態でも使用することが出来、自らの活動圏では有利に活動できるだろう。
 特徴としては勿論その変身能力が上げられ、変身することで能力値を動物種に応じて変化させることが出来る。
 逆に言えば、あまり変わった動物種を選択すると、変身しにくい事くらいか。

種族特性

 キャラクター作成時、どんな動物種との半獣人かを決定すること。
 決定した動物種に応じた≪変身技能≫を習得できる。

初期能力値(作成時上限)

 『筋』……『3』(12)
 『速』……『3』(12)
 『体』……『3』(12)
 『技』……『3』(12)
 『知』……『3』(12)
 『感』……『6』(12)
 『魔』……『2』(12)
 『呪』……『2』(12)
 『霊』……『2』(12)

消費能力値

『身体被害度』=『体』×2+10
 『体力値』  =『体』×2+10
 『精神値』  =『魔』+『呪』+『霊』+10

〔ヴァンパイア〕

 俗に言う吸血鬼であるが、ヴァンパイアは吸血鬼とは異なった独立した種族として存在している。
 彼らは人間を遥かに上回る身体能力や、驚異的な回復能力、暗所を見通す目などの特別な力を備えた生物である。
 その食料はもちろん血液であるが、必ずしも生き血でなくても良いようだ。
 またこの吸血によって、人間を精神的に支配下に置いたり、吸血鬼(ダンピール)に変化させることが出来る。
 その他にも多くの力を持つものの、同様に弱点も数多い。

 BBNTRPGにおいては、日光にさらされるとその体は急激に弱体化し、状態変化「苦痛」の発生、専用技能の使用不可といった制限が課せられる。
 また銀はヴァンパイアにとって劇物であり、銀によって負わされた傷は人間と同様の速度でしか治癒していかない。
 そして彼らは魂を持たず、霊術技能の使用や幽霊の認識が不可能である。
 夜間には全ての行動に修正を得るなど非常に強力な反面、状況次第で脆さを露呈する一癖ある種族だろう。

種族特性

 ≪吸血鬼技能≫を習得できる。
 夜間では全ての判定に+4の修正を得る。
 任意の年齢で老化を停止できる。(老衰死しない)

 ≪霊術技能≫を習得できない。
 〔霊体〕の姿を視認することができない。(「失明」しているものとして扱う)
 日光の元では≪吸血鬼技能≫を使用できない。
 日光の元では「苦痛」が与えられる。

初期能力値(作成時上限)

 『筋』……『5』(15)
 『速』……『5』(15)
 『体』……『5』(15)
 『技』……『3』(12)
 『知』……『3』(15)
 『感』……『3』(12)
 『魔』……『5』(15)
 『呪』……『3』(12)
 『霊』……『0』(10)

消費能力値

『身体被害度』=『体』×2+15
 『体力値』  =『体』×2+15
 『精神値』  =『魔』+『呪』+『霊』+15

〔ダンピール〕

 ヴァンパイアによって吸血された人間は、吸血鬼として生まれ変わる事となる。
 また、ヴァンパイアや吸血鬼と人間との間に生まれた子供もまた吸血鬼として生まれる。
 彼らは基本的にヴァンパイアの特徴を受け継ぎ、その能力も使用することが出来るが、半分は人間である。
 それ故日光に対してある程度の耐性を持ち、血液の摂取も必須ではない。
 また人間でもあるために魂を持ち、幽霊に関わることも可能であり、本家ヴァンパイアに引けをとらない強力な特徴を備えている。

 BBNTRPGでは非常に優秀な種族であり、使いこなせば多くの状況で有利に立ち回ることが出来る。

種族特性

 ≪吸血鬼技能≫を習得できる。
 経験値を支払わずに≪同族探知≫を習得する。
 任意の年齢で老化を停止できる。(老衰死しない)

 日光の元では「苦痛」が与えられる。

初期能力値(作成時上限)

 『筋』……『5』(15)
 『速』……『5』(15)
 『体』……『5』(15)
 『技』……『3』(12)
 『知』……『3』(12)
 『感』……『3』(12)
 『魔』……『3』(12)
 『呪』……『3』(12)
 『霊』……『0』(12)

消費能力値

『身体被害度』=『体』×2+15
 『体力値』  =『体』×2+15
 『精神値』  =『魔』+『呪』+『霊』+10

鬼族

 日本に古代から存在してきた種族。高い戦闘能力を誇り、歴史を通じて常に日本人を脅かす存在とされてきた。
 しかしながら人間が世界を支配している現代においてはかつての勢いは無く、長きに渡る争乱によってその影響力は大きく減少している。
 現存している鬼族は十二家と呼ばれる血族を中心として結束している。いずれの家も人間との混血が進んでおり、既に純粋な鬼は存在しないであろう。
 しかしながら混血によって鬼族達は人に変化する事が可能になり、他の超常の者達同様、彼らも人間社会に溶け込み、ひっそりと暮らしている。

 BBNTRPGにおいては〔ダンピール〕〔半獣人〕の中間のような基本性能を持つ。
 〔人間〕との混血によって弱点らしい弱点が存在しないのが強みだが、魔法への適性がやや低い。
 この種族の真価は≪鬼身化≫によって鬼本来の姿へ変身することで発揮される。『筋』『速』が強化され、理想的なファイター型のPCとなるだろう。

種族特性

 ≪鬼族技能≫を習得できる。

初期能力値(作成時上限)

 『筋』……『4』(12)
 『速』……『4』(12)
 『体』……『4』(12)
 『技』……『3』(12)
 『知』……『3』(12)
 『感』……『3』(12)
 『魔』……『2』(12)
 『呪』……『2』(12)
 『霊』……『2』(12)

消費能力値

『身体被害度』=『体』×2+15
 『体力値』  =『体』×2+15
 『精神値』  =『魔』+『呪』+『霊』+10

〔霊体〕

 人間や動物といった、魂を持った生物が死亡した際に、何らかの手違い――恨み辛みや未練、執着、または魔法等の外的な要因によってあの世へ行けなかった者達。
 彼らは確かに存在しているものの、人々の目に触れる事は無い。なぜなら彼らを認識するためには、自らも魂を持ち、その上で彼らの存在を知っていなければならないためだ。
 例えて言うならば、そこに空気があると知らなければ私達は自分の周りには何も無いとしか感じない、といった様なものである。
 基本的には半透明でふわふわ浮かんだり、物を通り抜けたりと一般的な幽霊のイメージではあるが、物に触れることも、生者と会話することも可能。
 人や物に憑り付き、操ることもできる。

 BBNTRPGでの霊体は、大きな特徴として体力値が存在せず、消費能力値は全て精神値で賄われる。
 身体被害度の算出方法が他の種族と異なるのも大きな特徴である。
 戦闘においては『筋』『速』『体』の低さから格闘方面に適性が低く、魔法に頼る事となるだろう。
 しかしながら霊体は魔法攻撃、や霊体干渉呪具等の特定の攻撃しか通用せず、また霊体の象徴でもある憑依能力は使い道次第であらゆる局面で大きな武器となる。

種族特性

 ★印のある≪霊術技能≫を使用できる。
 『体力値』がなく、『体力値』コストは『精神値』を代用する。
 『身体被害度』が『0』になった場合「消滅」する。
 <魔法>〔霊体〕を持たない攻撃判定は命中せずダメージを受けない。
 <魔法>〔霊体〕を持たない物体やキャラクターをすり抜けて移動できる。

初期能力値(作成時上限)

 『筋』……『0』(10)
 『速』……『0』(10)
 『体』……『0』(10)
 『技』……『3』(12)
 『知』……『3』(12)
 『感』……『3』(12)
 『魔』……『5』(15)
 『呪』……『5』(15)
 『霊』……『10』(15)

消費能力値

『身体被害度』=『魔』+『呪』+『霊』+15
 『体力値』  =『なし』
 『精神値』  =『魔』+『呪』+『霊』+15

〔妖怪〕

 古今東西を問わず影の世界に散見される超常現象の権化。
 生物学的には個体差があり、その生態に説明をつけることは難しい。
 共通して言えることは、実体を持ってはいるが霊体に近い存在だということ。
 悪魔、宇宙人、UMA、ロボットも含まれる。

 BBNTRPGでは、人間から鬼族までの、いずれにも該当しない存在が妖怪と分類される。
 キャラクター作成やロールプレイの際は、プレイヤーが想像力を働かせる必要がある。その点では上級者向け。
 ちなみに、PCとして使用する妖怪は人間へ変身することが可能。

種族特性

 キャラクター作成時、任意の『能力値』1つの作成時上限に+3する。
 キャラクター作成時、≪変身技能≫、≪吸血鬼技能≫、≪鬼族技能≫、★印のある≪霊術技能≫から2つ、習得条件を無視して1レベルで習得し、使用条件を無視して使用してよい。

初期能力値(作成時上限)

 『筋』……『3』(12)
 『速』……『3』(12)
 『体』……『3』(12)
 『技』……『3』(12)
 『知』……『3』(12)
 『感』……『3』(12)
 『魔』……『3』(12)
 『呪』……『3』(12)
 『霊』……『3』(12)

消費能力値

『身体被害度』=『体』×2+10
 『体力値』  =『体』×2+10
 『精神値』  =『魔』+『呪』+『霊』+15
最終更新:2011年05月15日 21:50