郷原信郎は東京地検検事、広島地検特別刑事部長などを経て退官。
2008年、郷原総合法律事務所を開設し、組織のコンプライアンス問題に力を入れる。
プロフィール
郷原信郎(ごうはら のぶお)
郷原総合コンプライアンス法律事務所
出身校:東京大学理学部
エピソード
企業法務やコンプライアンスに詳しく、「コンプライアンスとは、単なる法令遵守ではなく、社会的要請に適応することである」という「フルセット・コンプライアンス論」を提唱している。桐蔭横浜大学コンプライアンス研究センター長のほか、「ビジネスコンプライアンス検定」の監修職など、多くの役職に就任している。
略歴
1973年 - 島根県立松江南高等学校卒業。
1977年 - 東京大学理学部(地質学)卒業。
1983年 - 検事任官。その後、公正取引委員会事務局審査部付検事、東京地方検察庁検事、広島地方検察庁特別刑事部長、法務省法務総合研究所研究官、長崎地方検察庁次席検事、東京地方検察庁八王子支部副部長などを歴任。
2003年 - 桐蔭横浜大学大学院特任教授就任。
2004年 - 法務省法務総合研究所総括研究官兼教官就任。
2005年 - 桐蔭横浜大学法科大学院教授(派遣検事)、『コンプライアンス研究センター』センター長就任。
2006年 - 検事退官。
2006年9月 - 弁護士登録。『郷原・米津法律事務所』開設。
2006年11月 - 『株式会社コンプライアンス・コミュニケーションズ』設立。代表取締役就任。
2007年1月 - TBS不二家捏造報道問題に関して、『不二家信頼回復対策会議』議長就任。
2008年 - 六本木ヒルズノースタワーに『郷原総合法律事務所』(現在の名称は『郷原総合コンプライアンス法律事務所』)開設。
2009年4月 名城大学教授、『名城大学コンプライアンス研究センター』センター長就任。
2009年10月 総務省顧問就任。
2010年11月 検察の在り方検討会議委員就任。
2012年4月 関西大学社会安全学部大学院特任教授就任。
この間、日本郵政ガバナンス検証委員会委員長、年金業務監視委員長、総務省コンプライアンス室長を歴任。
郷原信郎氏の著者一覧
『独占禁止法の日本的構造制裁・措置の座標軸的分析』(清文社、2004年)
『コンプライアンス革命コンプライアンス=法令遵守が招いた企業の危機』 (文芸社、2005年)
『入札関連犯罪の理論と実務』(東京法令出版、2006年) ISBN 9784809011283
『「法令遵守」が日本を滅ぼす』新潮新書、2007年)
『社会が医療に求めるもの』(ロングフィールドジャパン、2008年) ISBN 9784903950037
『食の不祥事を考える』(唯学書房、2008年)
『思考停止社会 〜「遵守」に蝕まれる日本』講談社現代新書、2009年)
『検察の正義』(ちくま新書、2009年)
『特捜神話の終焉』(飛鳥新社、2010年)
『組織の思考が止まるとき』(毎日新聞社、2011年) ISBN 9784620320373
『第三者委員会は企業を変えられるか〜九州電力「やらせメール」問題の深層』(毎日新聞社、2012年) ISBN 9784620320991
『司法記者』(由良秀之名義で出版。講談社、2011年)
『検察崩壊〜失われた正義』(毎日新聞社、2012年) ISBN 9784620321479
対談集: 対談相手は小川敏夫、石川知裕、大坪弘道、八木啓代
『企業はなぜ危機対応に失敗するのか 相次ぐ「巨大不祥事」の核心』毎日新聞社 2013
『告発の正義』ちくま新書、2015年
最終更新:2016年06月29日 11:36