戦国BASARA/エロパロ保管庫

禁じられた火遊び8

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nozomi

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体が震え、幸村は目を覚ました。
頭が痛い。喉が渇いた。天井が回っているから、おそらく自分の目が回っているのだろう。
幸村は首を動かした。
隣にいるはずの温もりを探す。
「小十郎殿……」
褥の隣は冷えている。厠に行ったか、厨で水でも飲んでいるのか、と思ったが、それにしては褥が冷えすぎている。

寝返りを打ち、辺りを探した。小十郎はすぐに見つかった。
柱に背を預け、胡坐を崩したような姿勢で眠っている。
関節が軋む音を聞きながら体を起こし、小十郎の傍に四つん這いで近づいた。
「ん……幸村」
小十郎はすぐに起きる。幸村は小十郎の手を取った。冷えている。
夏とはいえ、夜着だけでは冷えるのは当たり前だ。
「何故、このようなところで……お休みに?」
言葉がうまく紡げない。喉が渇き、頭が痛むせいだ。
小十郎は眉をしかめ、夜着の襟を直した。
「……目を覚ました時、隣に自分を犯すような男が眠っていたら嫌だろう」
そういうことか、と幸村は笑った。熱くて仕方がない自分の体を小十郎の体に絡める。

「幸村」
「夫ならば、共寝をして当然でござろう」
腕を小十郎の背に回した。
体が軋む。骨が鳴る。熱に体が浮き上がる。
容赦なく貪られた体は、より一層熱を上げている。
気だるい疲労が気持ちいいが、目が回って気持ち悪い。不思議な心地だった。

「熱いな」
「小十郎殿が、冷えているので、ござる」
幸村の背に、小十郎の掌が添えられた。その手は幸村の調子を整えようと優しく動く。

小十郎は優しく厳しい。そして、いつもどこかで苦しんでいる。
受け入れたい。この人を。

「……傍にいてくだされ」


「分かった」
胸に顔を預けた。小十郎は幸村を横抱きに担ぎ、褥に運ぶ。ふわりと上掛けをかけられ、
幸村は小十郎を見つめた。
苦しむ事も、思い悩む必要もないのだと知ってほしい。
どのような仕打ちを受けても、けして傍を離れない。
他に行く場所もなく、行きたい場所もない。

「小十郎殿」
「なんだ」
「俺は、貴殿の妻になれて幸せだ」
胸に顔を寄せ、目を閉じる。泥のような眠りに引き込まれていく。


馬鹿な女だ、という声を聞いた。
その声が甘く優しく、幸せそうな響きをしていたから、どっちが、と笑った。




以上

今の時期なら蛍じゃなくて天の川だな……
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