「~♪やるねえ」
伊達軍の猛攻を物ともせず好敵手の前に現れた幸村を見て思わず政宗は口笛を吹いた。
あの本多忠勝を倒したというのに疲労の色は見えず、むしろ鬼は士気高揚している。
「伊達政宗ぇえええ!」
「真田幸村ぁあああ!」
互いの絶叫が決戦の幕を落とす合図だった。
伊達軍の猛攻を物ともせず好敵手の前に現れた幸村を見て思わず政宗は口笛を吹いた。
あの本多忠勝を倒したというのに疲労の色は見えず、むしろ鬼は士気高揚している。
「伊達政宗ぇえええ!」
「真田幸村ぁあああ!」
互いの絶叫が決戦の幕を落とす合図だった。
目にも止まらぬ二槍に、六匹の鎌鼬が拮抗する。
薙ぐかと思えば突き、突くかと思えば薙ぐ・・・野生の勘ではあろうが駆け引きに長けた幸村に、政宗は圧倒的な破壊力を生む六爪で叩き潰しにくる。
「うおぉおるぁああ!!」
大きく回された槍で竜の爪が折れた。一瞬政宗の気がそがれる。その隙が命取りだった。
「ぐふっ」
突然繰り出された蹴りは的確に独眼竜の鳩尾を捉えた。たまらず吹き飛び、仰向けに倒れる政宗。
幸村はその躯に飛び乗り首を押さえた。
「某の、勝ちにござるな」
静かに言うが、喜びを秘めた声だ。しかし竜は噛みつく。
「Shit!まだだ!どっちかがくたばるまでは終わりじゃねえ!」
「ならば、やはりこれで・・・」
言いつつ幸村は喉を締め上げる。が、違和感を感じた。
あまりに喉が滑らかだ。
「・・・?そなた・・・」
喉仏が、ない。
「Aa?」
視線だけで殺されそうなほど睨み付けてくる政宗を見つめていた幸村に、ずぐり、となにかよく分からない衝動が湧き起こる。
「どうした、殺る気がねえなら・・・」
下の政宗が抵抗を激しくしようとしたので慌てて幸村は死なない程度に喉を締め上げ、政宗の意識を飛ばす。そしてそのよく分からない衝動に駆られるまま、幸村は竜を担いで走り去った。
薙ぐかと思えば突き、突くかと思えば薙ぐ・・・野生の勘ではあろうが駆け引きに長けた幸村に、政宗は圧倒的な破壊力を生む六爪で叩き潰しにくる。
「うおぉおるぁああ!!」
大きく回された槍で竜の爪が折れた。一瞬政宗の気がそがれる。その隙が命取りだった。
「ぐふっ」
突然繰り出された蹴りは的確に独眼竜の鳩尾を捉えた。たまらず吹き飛び、仰向けに倒れる政宗。
幸村はその躯に飛び乗り首を押さえた。
「某の、勝ちにござるな」
静かに言うが、喜びを秘めた声だ。しかし竜は噛みつく。
「Shit!まだだ!どっちかがくたばるまでは終わりじゃねえ!」
「ならば、やはりこれで・・・」
言いつつ幸村は喉を締め上げる。が、違和感を感じた。
あまりに喉が滑らかだ。
「・・・?そなた・・・」
喉仏が、ない。
「Aa?」
視線だけで殺されそうなほど睨み付けてくる政宗を見つめていた幸村に、ずぐり、となにかよく分からない衝動が湧き起こる。
「どうした、殺る気がねえなら・・・」
下の政宗が抵抗を激しくしようとしたので慌てて幸村は死なない程度に喉を締め上げ、政宗の意識を飛ばす。そしてそのよく分からない衝動に駆られるまま、幸村は竜を担いで走り去った。