濃姫は美味なる物を堪能するような恍惚とした表情を浮かべて、肉棒を頬張った。柔らかな頬の肉に
男茎を押しつけたり、歯を当てたりしながら口の中で転がす。喉の奥まで飲み込んで、苦しげな
呻き声を漏らしても、夫の手によって鍛えられたのか表情はほとんど変わらなかった。涙の膜が
黒い瞳をいっそう妖しく魅せて、ただ淫らだった。
愛らしく首をかしげるような角度で、濃姫は首を前後に振り始めた。ときどき左右に振って、片方の
頬を肉棒のかたちに沿って膨らめる。
口の中で舌が素早く動き回った。
射精感が押し寄せてき、信玄はそれを堪えようと眉間のしわをさらに深くした。しかし、いくら
硬く目を閉じようと、奥歯を噛み締めようと、甘美な責め苦は立て続けに信玄に襲いかかって、
逃れようがない。
歯を食い縛り閉ざしていたはずの口は、すぐまた開いて、濃姫を喜ばす呻きを漏らしていた。
信玄の歪んだ顔は、しわを深くしてなおも歪む。
生理的欲求に過ぎないのだ。屈するのは快楽の前にであって、濃姫の前ではない。詭弁を詭弁とも
思わず、頑なに心で叫んで、信玄は脳髄と下半身を打擲する電撃にも似た快楽の鞭声を聞いていた。
口中で蠢く舌が、滑らかな動きで幹を中心に舐め回した。
喉の奥で食むようにくわえ込み、かと思えば絶妙の力加減で唇を締めながら首を動かして、上顎と
舌とで強烈に締めつけた。
信玄は口を開け、浅い呼吸を繰り返していた。犬のようになかば舌を出し、焼け焦げそうな暑さを
少しでも緩和するために体内の熱気を吐く。
「あ……うゥ……ウウッ……」
首を振りながらこちらを見やった濃姫の視線とかち合って、その目がくくっと吊り上ったのを見、
信玄は威嚇するように低く唸った。
ちゅぽん、と音を立てた濃姫の唇の端が嘲笑のかたちに変わり、声を放った。
「あはァ、だらしない顔……。口からよだれが垂れてるわよ」
その声が、信玄を正気に引き戻す。
唇をキュッと結んで噛み締めると、鉄の味が口中に満ちた。
顎が疲れてきたのか、濃姫はかがんだまま零れた唾液を拭い、顎のあたりを手でさすっていた。
「あら、泣いてるの?……うふふフフフッ、辛そうねぇ、大丈夫?」
笑い、垂れてくる髪をかき上げてから、濃姫は再び肉棒を頬張る。
音を立ててしゃぶり、喉で締めつけた。
すべてを搾り取ろうでもするように吸い立てたかと思うと、一定の間隔で首を動かし始め、舌で
圧迫しながら摩擦を繰り返した。
「うん……んっ」
濃姫は頭を前後に勢いよく動かしながら、声を漏らした。
己の陰茎を含んで動く、濃姫の唇を見つめて、信玄は喘いだ。恥辱から目を離せば肉体は精神と
完全に乖離して、それこそ狂ったように快楽を貪る獣となってしまう気がしていた。
だから、ちゅばちゅば、じゅぷじゅぷ、と音を立て続けながら吸いつく口をじっと睨みつける。
「ん、んん……うん……うふ」
鼻にかかった声は、ほとんど彼女の笑い声と同じ響きだった。
嘲笑されているのだと思えば思うほど、屈辱感と羞恥心が――そして無様にも劣情が赤黒く燃えて、
血煙のように眼前で、た走る。
限界だった。
信玄は首を左右に振り、それから低く呻いて射精した。
男茎を押しつけたり、歯を当てたりしながら口の中で転がす。喉の奥まで飲み込んで、苦しげな
呻き声を漏らしても、夫の手によって鍛えられたのか表情はほとんど変わらなかった。涙の膜が
黒い瞳をいっそう妖しく魅せて、ただ淫らだった。
愛らしく首をかしげるような角度で、濃姫は首を前後に振り始めた。ときどき左右に振って、片方の
頬を肉棒のかたちに沿って膨らめる。
口の中で舌が素早く動き回った。
射精感が押し寄せてき、信玄はそれを堪えようと眉間のしわをさらに深くした。しかし、いくら
硬く目を閉じようと、奥歯を噛み締めようと、甘美な責め苦は立て続けに信玄に襲いかかって、
逃れようがない。
歯を食い縛り閉ざしていたはずの口は、すぐまた開いて、濃姫を喜ばす呻きを漏らしていた。
信玄の歪んだ顔は、しわを深くしてなおも歪む。
生理的欲求に過ぎないのだ。屈するのは快楽の前にであって、濃姫の前ではない。詭弁を詭弁とも
思わず、頑なに心で叫んで、信玄は脳髄と下半身を打擲する電撃にも似た快楽の鞭声を聞いていた。
口中で蠢く舌が、滑らかな動きで幹を中心に舐め回した。
喉の奥で食むようにくわえ込み、かと思えば絶妙の力加減で唇を締めながら首を動かして、上顎と
舌とで強烈に締めつけた。
信玄は口を開け、浅い呼吸を繰り返していた。犬のようになかば舌を出し、焼け焦げそうな暑さを
少しでも緩和するために体内の熱気を吐く。
「あ……うゥ……ウウッ……」
首を振りながらこちらを見やった濃姫の視線とかち合って、その目がくくっと吊り上ったのを見、
信玄は威嚇するように低く唸った。
ちゅぽん、と音を立てた濃姫の唇の端が嘲笑のかたちに変わり、声を放った。
「あはァ、だらしない顔……。口からよだれが垂れてるわよ」
その声が、信玄を正気に引き戻す。
唇をキュッと結んで噛み締めると、鉄の味が口中に満ちた。
顎が疲れてきたのか、濃姫はかがんだまま零れた唾液を拭い、顎のあたりを手でさすっていた。
「あら、泣いてるの?……うふふフフフッ、辛そうねぇ、大丈夫?」
笑い、垂れてくる髪をかき上げてから、濃姫は再び肉棒を頬張る。
音を立ててしゃぶり、喉で締めつけた。
すべてを搾り取ろうでもするように吸い立てたかと思うと、一定の間隔で首を動かし始め、舌で
圧迫しながら摩擦を繰り返した。
「うん……んっ」
濃姫は頭を前後に勢いよく動かしながら、声を漏らした。
己の陰茎を含んで動く、濃姫の唇を見つめて、信玄は喘いだ。恥辱から目を離せば肉体は精神と
完全に乖離して、それこそ狂ったように快楽を貪る獣となってしまう気がしていた。
だから、ちゅばちゅば、じゅぷじゅぷ、と音を立て続けながら吸いつく口をじっと睨みつける。
「ん、んん……うん……うふ」
鼻にかかった声は、ほとんど彼女の笑い声と同じ響きだった。
嘲笑されているのだと思えば思うほど、屈辱感と羞恥心が――そして無様にも劣情が赤黒く燃えて、
血煙のように眼前で、た走る。
限界だった。
信玄は首を左右に振り、それから低く呻いて射精した。




