戦国BASARA/エロパロ保管庫

姉貴28

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akira

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庭先の夏草がそよぎ、仄かな薫りが元親の鼻を擽る。
(何だろう…?懐かしい感じがする……)
草の匂いに紛れて、彼女の心を揺さぶる『何か』に促されるまま、元親はゆっくりと目を開けた。
「目が醒めたか」
「…はれ?何で、アンタがこんな所に……?」
掛けられた声に、元親はボンヤリとした頭で周囲を巡らす。
そして、ありえない人物が目の前にいる事に、元親は状況が把握出来ず、ただ自分を見下ろす元就の姿を眺めていた。

「飲みすぎだ。貴様、『西海の虎』にでもなるつもりか」

……ああ、そうか。
自分は夢を見ているんだ。
でなければ、中国にいる彼が、こんな遥か遠く離れた奥州で、自分の傍にいる筈が無い。
ならば丁度良い。
どうせ、彼の前では何も言えないでいたのだ。
せめて、夢の中でくらいは、言いたい事を言ってしまえ。
今度、自分が四国に帰った時の予行練習も兼ねて、これまで伝えられずにいた事を、すべて吐き出してしまうんだ。

「う~るせぇ、この強姦魔。どのツラ下げて、そんな口叩きやがる」
「な…」
仄かに驚愕したような元就の声に、元親は心中で満足しながら続ける。
「大体、気に入らなかったんだよ。ちょっと『一番乗り』したってだけで、ヒトをテメェの所有物扱いしやがって。俺の気持ちや何もかもぜ~んぶ無視して、テメェの『策』の為だけに利用しやがって!」
無言で自分を見下ろしている元就の表情が歪んでいるように感じるのは、夢の中だからだろうか。
元親は身体を起こすと、これまでロクに見てもいなかった彼の顔を、正面から捉えた。
「……もう、気は済んだろ?四国の『鬼女』をコマして、長曾我部の兵器の機密を手に入れて。…ま、『淫乱女』で有名なヤツが初めてだったのは、アンタも計算外だったか
も知んないけど……アンタの好奇心は満たされた筈だろ?」
「貴様、何を言っ…」
「だから…だから、さ。もう、いいじゃないか。こんな関係、やめにしようよ。アンタだって、いつまでも『マグロ』の女抱いてたって、面白くも何ともないだろ?心配しなくても毛利との同盟は今後も続けるし、アンタが望めば、他の連中の前ではそれらしいフリするからさ……な?頼むよ。頼むから……!」
「──断る」
「…何でだよ?アンタ、そんなに俺が憎いのかよ!?そうまでして、俺に恥をかかせて楽しいのかよ!?」

夢の中ですら、自分の思い通りにはならないのか。
声を荒げる元親の両目には、先程まで止まっていた涙が、再び溢れ返っていた。

「もう、イヤなんだよ!耐えられないんだよ!俺の事を好きでも何でもない相手が、政略や打算の為だけに俺の身体を抱き続けるのが!アンタに抱かれてる間、俺はどれだけ惨めな想いをしてなきゃならないのか…!」
伸ばされた元就の手を勢い良く払いながら、元親はヒステリックに喚き続ける。
「…今なら間に合う。今だったら未だアンタに捨てられても、俺は『思い出だった』で
済ませられる。このままじゃ俺、アンタの温もりを忘れられなくなっちまう。『策』の
為だけに俺を抱いてるアンタに縋りついて、離れられなくなっちまう。そうなったら俺
は、アンタに捨てられた時、二度と立ち直れなくなるじゃないか……!?」
元親の語尾が息を呑む音と共に上がったのは、彼女の弱々しい反撃を掻い潜った元就の腕が、元親の身体を包んだ時だった。
「やだ…やだ、やだ!離せ!離せ離せ離せ!」
「離さぬ」
「…離してくれ!頼むから、もうやめてくれ……!」
「──元親」
暴れる頭を引き寄せ、元就が耳元で囁くと、元親の身体から力が抜けてしまう。
「ズルイよ…どうして…どうしてそんな声で俺を呼ぶんだよ……?」
弱々しく泣き声を漏らす元親を優しく抱き締めながら、元就は彼女の月の光を浴びて輝く銀髪に鼻面を埋めた。

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