Footsteps From Darkness ◆jN9It4nQEM
「さてと、どうする」
どこまでも続く真っ黒な空、何もかもを塗りつぶす終いと始まりの空。
そんな夜の空の下、一人の男が心底くだらなそうに呟いた。
そんな夜の空の下、一人の男が心底くだらなそうに呟いた。
「殺し合い、ね」
男の格好は傍から見ると異常だった。
燃え盛る炎のように真っ赤に染め上げた赤髪、耳には多数のピアス、目元にはバーコードのような刺青が彫られている。
辺りには香水の匂いが漂い、真っ黒な服装に派手なアクセサリーを何個もつけているその姿は異常と言ってもおかしくないだろう。
燃え盛る炎のように真っ赤に染め上げた赤髪、耳には多数のピアス、目元にはバーコードのような刺青が彫られている。
辺りには香水の匂いが漂い、真っ黒な服装に派手なアクセサリーを何個もつけているその姿は異常と言ってもおかしくないだろう。
(いきなり人を捕まえて殺し合いとは本当に舐めた真似をしてくれる)
この悪い意味でもいい意味でも目立つ赤髪の男、ステイル・マグヌスは何をするでもなくただぼうっと一人立っていた。
愛用しているタバコも没収されて心なしか顔はしょんぼりとしている。
ヘビースモーカーたるステイルにとってニコチンとタールがない世界、つまるところのタバコがない世界など地獄。
気分が滅入ってテンションがいつもより落ちるのも仕方ないというもの。
だが、頭の思考はいつも通り平常を保っている。このようなことで冷静さを失っていては魔法名が泣いてしまうし、
イギリス清教――必要悪の教会に所属している魔術師として失格である。
愛用しているタバコも没収されて心なしか顔はしょんぼりとしている。
ヘビースモーカーたるステイルにとってニコチンとタールがない世界、つまるところのタバコがない世界など地獄。
気分が滅入ってテンションがいつもより落ちるのも仕方ないというもの。
だが、頭の思考はいつも通り平常を保っている。このようなことで冷静さを失っていては魔法名が泣いてしまうし、
イギリス清教――必要悪の教会に所属している魔術師として失格である。
(だが、何処に連れてこられようとも何を強要させようとも僕がやることは変わらない。
あの子を護り抜き、五体満足で日常へと帰還させる……どんな手を使ってでも)
あの子を護り抜き、五体満足で日常へと帰還させる……どんな手を使ってでも)
ステイルの根幹にあるのは一つの思い。薄れることなく今も色濃く残っている儚い絆の言葉。
二度と帰ってこないあの笑顔。失ったあの立場。
二度と帰ってこないあの笑顔。失ったあの立場。
(『たとえ君は全て忘れてしまうとしても、僕は何一つ忘れずに君のために生きて死ぬ』、か。
改めて僕は道化だと思うよ。だから、どうした。それでも僕は誓ったんだ、護るって)
改めて僕は道化だと思うよ。だから、どうした。それでも僕は誓ったんだ、護るって)
ステイルの脳裏を過るのは大切な絆を紡いだ相手、インデックスとの思い出。
彼女の持つ一年間の記憶しか持つことができない彼女とは共通の記憶を持つことは限りある時間しかなかった。
その限りある時間で一緒に笑い、一緒に泣き、一緒に苦しみ、一緒に夢を語り合った。
今でもそのキラキラと輝く思い出は昨日のことのようにステイルの脳裏には浮かぶ。
だがインデックスにはその思い出がない。
『完全記憶能力』という特異体質を持ち、世界中のありとあらゆる魔道書・邪本悪書103000冊を頭に保持する彼女の記憶には収まらなかった。
彼女が生きる為には記憶を消さなければならなかったのだから。
最も、それは最大宗教であるローラ=スチュアートによる真っ赤な嘘であり、その術式は勇敢なる幻想殺しの少年によって解除されたのだが。
それでも、消した記憶はもう二度と帰ってこない。あの優しかったひだまりな日々の何もかもは失われたままだ。
彼女の持つ一年間の記憶しか持つことができない彼女とは共通の記憶を持つことは限りある時間しかなかった。
その限りある時間で一緒に笑い、一緒に泣き、一緒に苦しみ、一緒に夢を語り合った。
今でもそのキラキラと輝く思い出は昨日のことのようにステイルの脳裏には浮かぶ。
だがインデックスにはその思い出がない。
『完全記憶能力』という特異体質を持ち、世界中のありとあらゆる魔道書・邪本悪書103000冊を頭に保持する彼女の記憶には収まらなかった。
彼女が生きる為には記憶を消さなければならなかったのだから。
最も、それは最大宗教であるローラ=スチュアートによる真っ赤な嘘であり、その術式は勇敢なる幻想殺しの少年によって解除されたのだが。
それでも、消した記憶はもう二度と帰ってこない。あの優しかったひだまりな日々の何もかもは失われたままだ。
(インデックスを護る為に僕はこの殺し合いに、)
それでも彼女を護ると決めたのだ。彼女が今の日常を喜んでくれるなら他には何もいらないと思ったのだ。
もう、光で照らされた舞台に立たなくてもいい。インデックスが今を楽しんでくれるのなら。
だから、自分は裏方だ。裏に徹して彼女が過ごす幸せを護ろう。
そして、その過程で人を殺すことも後悔をしないことも覚悟はしている。
だからこそ――
もう、光で照らされた舞台に立たなくてもいい。インデックスが今を楽しんでくれるのなら。
だから、自分は裏方だ。裏に徹して彼女が過ごす幸せを護ろう。
そして、その過程で人を殺すことも後悔をしないことも覚悟はしている。
だからこそ――
(乗ってなどやるものか。僕がここで安易に殺し合いに乗る馬鹿だと思ったか? 舐めるな、ここで乗った所でメリットがないことぐらい誰でも気づく。
何が『この催しを優勝した者には余から褒美をさずける。富、名声だけでなく、死者の蘇生と何でも叶えることを大魔王の名に懸けて約束しよう』だ。
信用ならないんだよ、そんな口約束。後でやっぱりそれはなしでしたなんて言われる可能性があることぐらい考えれば思いつく)
何が『この催しを優勝した者には余から褒美をさずける。富、名声だけでなく、死者の蘇生と何でも叶えることを大魔王の名に懸けて約束しよう』だ。
信用ならないんだよ、そんな口約束。後でやっぱりそれはなしでしたなんて言われる可能性があることぐらい考えれば思いつく)
――ステイルは乗らない。
乗らない理由など歴然たるものだ。こんな殺し合いに巻き込んだ主催者など信じられないの一言にすぎる。
目先の餌にホイホイと食いつく馬鹿は数多くの参加者の中にはいるだろうがステイル自身はそんな馬鹿な真似はしない。
現実的に生き残る手段を考えてギリギリまで踏みとどまるのが最善だと理解していた。
乗らない理由など歴然たるものだ。こんな殺し合いに巻き込んだ主催者など信じられないの一言にすぎる。
目先の餌にホイホイと食いつく馬鹿は数多くの参加者の中にはいるだろうがステイル自身はそんな馬鹿な真似はしない。
現実的に生き残る手段を考えてギリギリまで踏みとどまるのが最善だと理解していた。
(だが乗らないという方向性で行動するのならしっかりとしたプランを立てておかなければならない。
まず第一にここからどうやって脱出するか。会場マップを読む限りここは孤島だ。
歩いて脱出なんて当然不可能。この時点で脱出手段が限定される。
脱出手段として浮かぶのは船。他には飛行機、魔術による脱出もあるがそれらは今は放置。あるかどうかが全くわからないものにすがるつもりはない。
だが船は違う。このワードが連想できる場所はいくつかある。
マップを見る限り港、漁港、難破船の三つは船が連想できる。今いる場所から三つの中で一番近い所に向かおう。
そこで船を見つけたら動かせるか動かせないか確かめてみてもいいかな)
まず第一にここからどうやって脱出するか。会場マップを読む限りここは孤島だ。
歩いて脱出なんて当然不可能。この時点で脱出手段が限定される。
脱出手段として浮かぶのは船。他には飛行機、魔術による脱出もあるがそれらは今は放置。あるかどうかが全くわからないものにすがるつもりはない。
だが船は違う。このワードが連想できる場所はいくつかある。
マップを見る限り港、漁港、難破船の三つは船が連想できる。今いる場所から三つの中で一番近い所に向かおう。
そこで船を見つけたら動かせるか動かせないか確かめてみてもいいかな)
だが、主催者が脱出の手段となる船をわざわざ置いているだろうか、とステイルは疑問に思う。
自分が主催者であるならばまずそんな脱出の手がかりなど置かない。
この殺し合いに何の目的があるかどうかは不確かだがわざわざ脱出の蜘蛛の糸を垂らす必要性は感じられなかった。
それにもしそんなものがあったとしたら脱出してくださいと言わんばかりではないか。ずさんな管理にも程がある。
自分が主催者であるならばまずそんな脱出の手がかりなど置かない。
この殺し合いに何の目的があるかどうかは不確かだがわざわざ脱出の蜘蛛の糸を垂らす必要性は感じられなかった。
それにもしそんなものがあったとしたら脱出してくださいと言わんばかりではないか。ずさんな管理にも程がある。
(それとも、あったとしてもここからは絶対に抜け出せないっていう自負があるのかな?
確かにこの島が世界の何処に位置しているかなんて知らない僕らは仮に船で脱出したとしても何処にたどり着くかなんてわかったものではない。
船の操縦を知らない立場としては不安でいっぱいだね。だけど、このマップから考えられる手段なんてこれぐらいしかない。
それ以外については各地を回らないと未知数。まあ、この島の全容を知ってから脱出に有益な手段として何が一番有効かを判断するとしても遅くはないか)
確かにこの島が世界の何処に位置しているかなんて知らない僕らは仮に船で脱出したとしても何処にたどり着くかなんてわかったものではない。
船の操縦を知らない立場としては不安でいっぱいだね。だけど、このマップから考えられる手段なんてこれぐらいしかない。
それ以外については各地を回らないと未知数。まあ、この島の全容を知ってから脱出に有益な手段として何が一番有効かを判断するとしても遅くはないか)
第一の脱出手段に関しては保留。未だにこの島の全容を知らないステイルとしては情報が少なすぎると愚痴るばかりである。
しかしながらまだこの島に放たれてから数分しか経っていないので仕方ないことだ。開始数分で何もかもがわかるわけもない。
故にこの問題は現在は棚に置いておくという結論に達した。
故にこの問題は現在は棚に置いておくという結論に達した。
(というか脱出以前に僕の首に巻かれているこの首輪について解決しないと話にならない。
手で触ってみたけれど継ぎ目もなくツルツルな金属の首輪ってことしかわからない。
あのふざけたピエロは『なんたってとある都市や企業の技術を教えてもらったからね!』と口走っていたからこの言葉から首輪は学園都市の技術を使っていることは予想はつくんだけれどね。
まあ違ったとしても僕には想像もつかない最新鋭の技術が組み込まれているに違いない。
工学系が専門外である僕はお手上げだ。それだけではなく首輪に魔術的な要素が含まれていることも否定はできないが……)
手で触ってみたけれど継ぎ目もなくツルツルな金属の首輪ってことしかわからない。
あのふざけたピエロは『なんたってとある都市や企業の技術を教えてもらったからね!』と口走っていたからこの言葉から首輪は学園都市の技術を使っていることは予想はつくんだけれどね。
まあ違ったとしても僕には想像もつかない最新鋭の技術が組み込まれているに違いない。
工学系が専門外である僕はお手上げだ。それだけではなく首輪に魔術的な要素が含まれていることも否定はできないが……)
第二の首輪について。ステイルはまだしっかりと自分の首に巻かれている首輪についてはしっかりと自分の目で見ていない。
手で触るなりして自分なりの考察をしただけだ。不完全な考察ではあるが一応のものとしては成り立つはずである。
この後で手鏡でも入手するなり他の参加者に巻かれている首輪を見るなりなんなりして首輪の詳しい外面を確かめようと決める。
手で触るなりして自分なりの考察をしただけだ。不完全な考察ではあるが一応のものとしては成り立つはずである。
この後で手鏡でも入手するなり他の参加者に巻かれている首輪を見るなりなんなりして首輪の詳しい外面を確かめようと決める。
(ひとまずは首輪のメインは工学、それに付随する形で魔術が含まれていると予想しよう。
首輪には最初の会場で言われていた遠隔爆破はまずついている。加えて現在位置、盗聴盗撮が当然付いているだろう。
この首輪はただの逃走防止の用途に使われるだけの枷ではないはずだ。
だが、これらについては一応の解決方法がある。首元を完全に隠す服があれば盗撮に関しては一応の防止につながる。
僕自身は着ている服でそれなりに隠せることはできるけど完全に隠したいところだし、他の参加者に至ってはそのような服を着ている人物は少なかったから要注意としておいた方がいいね。
盗聴に関しては筆談を主に行っていけば問題はない。まさか表立ってここからの脱出手段についてペラペラと口頭で喋る馬鹿はいまい。
現在位置は別に放っておいても大した問題じゃないだろう)
首輪には最初の会場で言われていた遠隔爆破はまずついている。加えて現在位置、盗聴盗撮が当然付いているだろう。
この首輪はただの逃走防止の用途に使われるだけの枷ではないはずだ。
だが、これらについては一応の解決方法がある。首元を完全に隠す服があれば盗撮に関しては一応の防止につながる。
僕自身は着ている服でそれなりに隠せることはできるけど完全に隠したいところだし、他の参加者に至ってはそのような服を着ている人物は少なかったから要注意としておいた方がいいね。
盗聴に関しては筆談を主に行っていけば問題はない。まさか表立ってここからの脱出手段についてペラペラと口頭で喋る馬鹿はいまい。
現在位置は別に放っておいても大した問題じゃないだろう)
ステイルは服の首元を閉めて首輪をすっぽりと隠す。これで盗撮に関してはいくらかは防げることだろう。
だが、自分一人が隠すことができても他の参加者が隠せなくては意味がない。それとなく首元が隠れる服を着るように勧めることを頭に入れておく。
だが、自分一人が隠すことができても他の参加者が隠せなくては意味がない。それとなく首元が隠れる服を着るように勧めることを頭に入れておく。
(魔術によるシステムがあるとしたら呪いといった類か……確かなものではないけどあるとしたら肉体、魔術が弱体化?
それとも、僕の思いも寄らない“何か”を封印している? 所詮は推測の域をでない妄想じみた馬鹿げたものだけれどね。
それに、あの場には一般人もいたみたいだけど多くは血の匂いが色濃く漂う僕ら側の人間だった。僕以上の力を持つ人間もいることだろう。
しかし何らかの対処を僕らに施していることは間違い無い。これは推測だけど……あの主催者たる大魔王バーンはただの虐殺――ワンサイドゲームを望んではいない。
彼はこの殺し合いをすること自体に意味を持っているのではないか? 最後の一人という結果よりも殺し合いによる過程を重視しているのではないだろうか?
これに関しては正直わからないと言っていい。僕が今浮かべたものと逆のパターンもあるかもしれないし)
それとも、僕の思いも寄らない“何か”を封印している? 所詮は推測の域をでない妄想じみた馬鹿げたものだけれどね。
それに、あの場には一般人もいたみたいだけど多くは血の匂いが色濃く漂う僕ら側の人間だった。僕以上の力を持つ人間もいることだろう。
しかし何らかの対処を僕らに施していることは間違い無い。これは推測だけど……あの主催者たる大魔王バーンはただの虐殺――ワンサイドゲームを望んではいない。
彼はこの殺し合いをすること自体に意味を持っているのではないか? 最後の一人という結果よりも殺し合いによる過程を重視しているのではないだろうか?
これに関しては正直わからないと言っていい。僕が今浮かべたものと逆のパターンもあるかもしれないし)
ステイルの頭に思い浮かぶのは蠱毒という一種の魔術的なもの。
小さな器の中に大小種類を問わない多数の虫を入れることにより互いに食い合わせるなどの骨肉の争いをさせる。
小さな器の中に大小種類を問わない多数の虫を入れることにより互いに食い合わせるなどの骨肉の争いをさせる。
そして、最後に生き残った最も強い一匹を用いて呪いをするといったものだ。
この蠱毒のように最後まで残った参加者を何らかの形で利用するといった考えも捨て切れない。
主催者の真意がわからぬ現在では推測の域を出ることはない。
この蠱毒のように最後まで残った参加者を何らかの形で利用するといった考えも捨て切れない。
主催者の真意がわからぬ現在では推測の域を出ることはない。
(思考がそれたか……まあこの首輪に関しては工学に秀でている参加者がいたら色々と便宜を図るということにしよう。
そうして首輪の解除に関して少し議論を行いたいものだね。この枷がある限り、命を握られていることは間違いないのだから。
その過程で工具を入手しておくと交渉もスムーズに出来るから移動する過程で探しておいたほうが有利に進む。
当然、サンプルとして首輪の入手も必須。これは身の程知らずに襲いかかってきた可哀想な誰かさんにその役目を担ってもらおう)
そうして首輪の解除に関して少し議論を行いたいものだね。この枷がある限り、命を握られていることは間違いないのだから。
その過程で工具を入手しておくと交渉もスムーズに出来るから移動する過程で探しておいたほうが有利に進む。
当然、サンプルとして首輪の入手も必須。これは身の程知らずに襲いかかってきた可哀想な誰かさんにその役目を担ってもらおう)
ステイルとしては首輪を解除してしまう可能性がある参加者を放り込んでいるか疑問に思いはしたがとりあえずは捜してみるということで心中で決着をつけた。
どちらにしろ動いていく上で参加者と接することとなるのだ、捜しても問題はない。
どちらにしろ動いていく上で参加者と接することとなるのだ、捜しても問題はない。
(残念なことに最初に支給されたもの……つまるところのランダムアイテムにはそういう関係のは入っていなかった。
基本的なものを除いてあの長身の男が言う武器と評されるもので僕に配られたのは三つ。
拳銃と予備弾、骨付き肉、携帯電話。俗に言う当たりって言ってもいいものかな。
一応拳銃と携帯電話に関しては身につけておいて損はないからいいけれど、骨付き肉はどう見てもただの食料にしか見えない。
ま、いいんだけれどね。どうしても使えないってことはないし。
だけど僕の本領はこんなものを使ったものではないから心からの当たりとは言えないか。
ルーンによる魔術をメインに据える身としては紙を大量に欲しかったがね)
基本的なものを除いてあの長身の男が言う武器と評されるもので僕に配られたのは三つ。
拳銃と予備弾、骨付き肉、携帯電話。俗に言う当たりって言ってもいいものかな。
一応拳銃と携帯電話に関しては身につけておいて損はないからいいけれど、骨付き肉はどう見てもただの食料にしか見えない。
ま、いいんだけれどね。どうしても使えないってことはないし。
だけど僕の本領はこんなものを使ったものではないから心からの当たりとは言えないか。
ルーンによる魔術をメインに据える身としては紙を大量に欲しかったがね)
基本支給品の中に入っていたメモ帳の何枚かにはルーンを刻んだが、ある程度は白紙のままにしてあった。
情報交換や筆談をする時の為にも残しておいたほうがいいと判断した為である。
情報交換や筆談をする時の為にも残しておいたほうがいいと判断した為である。
(知り合いについてもいるにはいるがこんな場所なんだ、余り信頼はできないね)
ステイルとしては他の知り合いがこんな状況に置かれていつもと変わらず動くだなんて認識はしていない。
彼等にはある程度の信用はおいてはいるが全面的には信じていなかった。
上条当麻、インデックス、神裂火織、シェリー=クロムウェル、土御門元春。
インデックスに対しては無償の信頼、言われなくとも護るという認識ではあるが他はそうでもない。
この異常事態で何らかの事情で気が触れてしまったり、おかしな挙動を取るかもしれない。
ステイルは決して楽観視などしていなかった。あの上条当麻でさえおかしくなる可能性を視野にいれている。
彼等にはある程度の信用はおいてはいるが全面的には信じていなかった。
上条当麻、インデックス、神裂火織、シェリー=クロムウェル、土御門元春。
インデックスに対しては無償の信頼、言われなくとも護るという認識ではあるが他はそうでもない。
この異常事態で何らかの事情で気が触れてしまったり、おかしな挙動を取るかもしれない。
ステイルは決して楽観視などしていなかった。あの上条当麻でさえおかしくなる可能性を視野にいれている。
「さてと、動くか。正確な位置を確かめないとね」
ステイルが最初に配置された場所はどこともしれぬ路上。最初の出発地点としては微妙としか言えない。
近くに大きな建物もなく詳しい現在位置もわからないという有様だ。
何処か落ち着ける場所で紙を大量に入手してルーンを刻みたいと思索する。
そして、敵を迎え撃つ拠点として利用できればいいなとも考えステイルは一旦思考を打ち切った。
近くに大きな建物もなく詳しい現在位置もわからないという有様だ。
何処か落ち着ける場所で紙を大量に入手してルーンを刻みたいと思索する。
そして、敵を迎え撃つ拠点として利用できればいいなとも考えステイルは一旦思考を打ち切った。
「全く……本当に厄介なことに巻き込んでくれたものだよ」
ステイルは深い溜息をつきながらもポケットをまさぐるもタバコは没収されたと思いだし更に深くため息をつく。
探すものリストにはタバコも追加しておこうと心に誓いステイルは歩き始める。
現在最優先に行うのは正確な現在位置の確認。それがわかったら港、漁港、難破船の中で一番近い場所を目指す。
その道中で手鏡、首輪のサンプル、工具、タバコ、大量の紙を探せばいい。
探すものリストにはタバコも追加しておこうと心に誓いステイルは歩き始める。
現在最優先に行うのは正確な現在位置の確認。それがわかったら港、漁港、難破船の中で一番近い場所を目指す。
その道中で手鏡、首輪のサンプル、工具、タバコ、大量の紙を探せばいい。
「ああ、そうそう。脱出以前にやらなければいけないことがあったね」
ステイルは首輪に近づきそっと優しく呟く。それはホストのように甘い声で。
「お前がいたらまたこんなことに巻き込まれるかもしれないからさ」
ステイル・マグヌスはここに宣誓する。
「我が名が最強である理由をここに証明する」
宣誓として口から放たれたのは魔法名。またの名を殺し名ともいう。その名の通り本気でかかるという意味合いだ。
「聞こえているだろう、大魔王バーン? これが僕の覚悟だ」
彼が願うのは大魔王の抹殺。その目的がどれだけの苦難の道かステイルはまだ知りはしない。
それでも、例え自分の想像以上の難敵だとしても。勝ち目のない戦いだとしても。
ステイル・マグヌスは一人の少女の笑顔の為に戦わなくてはならない。
それでも、例え自分の想像以上の難敵だとしても。勝ち目のない戦いだとしても。
ステイル・マグヌスは一人の少女の笑顔の為に戦わなくてはならない。
「お前は塵一つ残さない」
【F-7/路上/1日目・深夜】
【ステイル・マグヌス@とある魔術の禁書目録】
[状態]:健康
[装備]:ルーンを刻んだ紙少々、スチェッキンAPb(21/20+1)
[道具]:基本支給品(メモ帳の紙をいくらか消費)、スチェッキン予備マガジン×3、携帯電話、骨付き肉@ドラゴンクエストモンスターズ+
[思考・状況]
基本行動方針:殺し合いには乗らない。このようなことが二度と起こらないように大魔王バーンの抹殺。
1:正確な現在位置の確認。
2:その後、港、難破船、漁港の中で一番近い施設に行き、船が脱出手段として利用できるか確認。
3:船以外の脱出手段があるかどうかも並行して確かめる為に島の各施設を回る。
4:移動する過程で手鏡、首輪のサンプル、工具、タバコ、大量の紙を探す。出来ればルーンを落ち着いて刻むことができ、敵を迎え撃つ拠点も確保したい。
5:工学に詳しい参加者がこの会場にいれば捜す。
6:首輪に関しては盗聴盗撮に関しては要注意。盗聴は筆談、盗撮は首元が隠れる服を着ることで対処。
7:知り合い(インデックス除く)に関しては殺し合いに乗っている可能性を考慮。
[状態]:健康
[装備]:ルーンを刻んだ紙少々、スチェッキンAPb(21/20+1)
[道具]:基本支給品(メモ帳の紙をいくらか消費)、スチェッキン予備マガジン×3、携帯電話、骨付き肉@ドラゴンクエストモンスターズ+
[思考・状況]
基本行動方針:殺し合いには乗らない。このようなことが二度と起こらないように大魔王バーンの抹殺。
1:正確な現在位置の確認。
2:その後、港、難破船、漁港の中で一番近い施設に行き、船が脱出手段として利用できるか確認。
3:船以外の脱出手段があるかどうかも並行して確かめる為に島の各施設を回る。
4:移動する過程で手鏡、首輪のサンプル、工具、タバコ、大量の紙を探す。出来ればルーンを落ち着いて刻むことができ、敵を迎え撃つ拠点も確保したい。
5:工学に詳しい参加者がこの会場にいれば捜す。
6:首輪に関しては盗聴盗撮に関しては要注意。盗聴は筆談、盗撮は首元が隠れる服を着ることで対処。
7:知り合い(インデックス除く)に関しては殺し合いに乗っている可能性を考慮。
【スチェッキンAPb】
スチェッキンAPSを改良したフル・オートマチック・ピストルである。
特殊任務遂行の為に改良され、着脱式サイレンサー装着可能なものにされスペツナズにも再配備された。
スチェッキンAPSを改良したフル・オートマチック・ピストルである。
特殊任務遂行の為に改良され、着脱式サイレンサー装着可能なものにされスペツナズにも再配備された。
【携帯電話】
最新式の携帯。
最新式の携帯。
【骨付き肉@ドラゴンクエストモンスターズ+】
モンスターにあげる餌。これを上げるとすごく喜ぶ。
モンスターにあげる餌。これを上げるとすごく喜ぶ。
| ベスト・プレイスを求めて | 投下順 | 闇の時代に狼煙を上げろ |
| ベスト・プレイスを求めて | 時系列順 | 闇の時代に狼煙を上げろ |
| GAME START | ステイル・マグヌス | [[]] |
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