「銀ちゃん…あ…ああああああああああああああ……!!」
「DIOッ…!お前…!!」
「そう騒ぐな。強者は弱者を踏み躙り排除する。口に付いたソースをナプキンで拭き取るように、ごく当たり前の事をしただけだろう?」
「DIOッ…!お前…!!」
「そう騒ぐな。強者は弱者を踏み躙り排除する。口に付いたソースをナプキンで拭き取るように、ごく当たり前の事をしただけだろう?」
たかが人間一人の死に何故こうも大騒ぎするのか、DIOにはつくづく不思議でならない。
取るに足らないちっぽけな命を踏み潰して、だから何だと言うのだ。
蟻を踏み潰してそれを一生引き摺る訳でもないのに。
嘲笑を浮かべながら悲鳴嶼が持っていた刀を拾う。
取るに足らないちっぽけな命を踏み潰して、だから何だと言うのだ。
蟻を踏み潰してそれを一生引き摺る訳でもないのに。
嘲笑を浮かべながら悲鳴嶼が持っていた刀を拾う。
「さて、このまま殺しても良いがその前に…聞いておきたい事がある」
エターナルエッジを突き付け問い掛ける相手は戦兎。
甜花から聞いた話によると、戦兎は並行世界同士を融合させ全く新しい世界の創造に成功した。
スケールが大きい、実に興味をそそられる内容だ。
情報次第ではDIOが目指す天国にも何らかの形で役立つかもしれない。
甜花からの又聞きでは不明瞭な部分もあった為、本人から聞けばより詳しく知れる。
甜花から聞いた話によると、戦兎は並行世界同士を融合させ全く新しい世界の創造に成功した。
スケールが大きい、実に興味をそそられる内容だ。
情報次第ではDIOが目指す天国にも何らかの形で役立つかもしれない。
甜花からの又聞きでは不明瞭な部分もあった為、本人から聞けばより詳しく知れる。
「確か…新世界だったか。甜花がペラペラ話してくれたが、やはり本人からの方が詳細な話を聞けるだろう。素直に話すつもりがあるなら、生かしておくかを考えてやるぞ?」
「……っ。せ、戦兎さん…ごめんなさい……」
「甜花は何も悪くねぇって。…お前に話す事なんざ一つも無い」
「……っ。せ、戦兎さん…ごめんなさい……」
「甜花は何も悪くねぇって。…お前に話す事なんざ一つも無い」
予想通りの答え、生意気に笑う戦兎を仮面越しに冷めた目で見下ろす。
素直に情報を吐きはしないだろうとは分かっていた。
ジョースターのようなつまらない正義感の持ち主なら、こちらに屈しはしない。
少しは賢い選択をするという可能性をちょっぴり考えてはみたものの、結局はこの通り。
全く無駄な提案だった。
素直に情報を吐きはしないだろうとは分かっていた。
ジョースターのようなつまらない正義感の持ち主なら、こちらに屈しはしない。
少しは賢い選択をするという可能性をちょっぴり考えてはみたものの、結局はこの通り。
全く無駄な提案だった。
「ならばもう用は無い。その役立たずの小娘共々、このDIOの前から消え去るがいい!」
『ETERNAL!MAXIMAM DRIVE!』
響く電子音声が、メモリスロットに永遠の記憶が装填された事を知らせる。
此度もエネルギーを纏わせるのはエターナルエッジと、ザ・ワールドが持つ秋水。
その二本以外にもう一本、ザ・ワールドの左手に握られた刀にもエネルギーが流し込まれた。
悲鳴嶼が振るっていた業物、時雨。
エターナル専用のコンバットナイフと、大海賊時代にて振るわれた二振りの刀による三刀流が完成。
此度もエネルギーを纏わせるのはエターナルエッジと、ザ・ワールドが持つ秋水。
その二本以外にもう一本、ザ・ワールドの左手に握られた刀にもエネルギーが流し込まれた。
悲鳴嶼が振るっていた業物、時雨。
エターナル専用のコンバットナイフと、大海賊時代にて振るわれた二振りの刀による三刀流が完成。
武器を一つ増やし破壊力を先程の倍に高める。
圧倒的な力で弱者を怯ませ命を刈り取るのは、何時の時代も清々しい気分になるものだ。
それも自分を苛立たせた者達を殺せるとあれば、これで気分爽快になるなというのは不可能な話。
揺らめく蒼炎に悔しさを滲ませる者、涙を流す者、未だ諦めていない者と反応は様々。
どうせすぐ、全員纏めて同じ場所へ逝くだけだというのに。
圧倒的な力で弱者を怯ませ命を刈り取るのは、何時の時代も清々しい気分になるものだ。
それも自分を苛立たせた者達を殺せるとあれば、これで気分爽快になるなというのは不可能な話。
揺らめく蒼炎に悔しさを滲ませる者、涙を流す者、未だ諦めていない者と反応は様々。
どうせすぐ、全員纏めて同じ場所へ逝くだけだというのに。
「随分と、本当に随分梃子摺らされたがここまでだッ!!」
頭上へ掲げた三本の刃が振り下ろされようとし――
戦場へ新たな炎が迸った。
○○○
目が覚めた時、自分がどこにいるのかすぐには分からなかった。
辺り一面真っ暗闇。
右を見ても左を見ても、上と下、前と後ろも全部闇。
実は自分の目の方がイカレて何も見えなくなったのかと不安を抱き始めた時に、辺りが急に明るくなった。
辺り一面真っ暗闇。
右を見ても左を見ても、上と下、前と後ろも全部闇。
実は自分の目の方がイカレて何も見えなくなったのかと不安を抱き始めた時に、辺りが急に明るくなった。
視界が明確になると、自分がどこにいるのかがようやく分かる。
と言ってもその場所に来た事があるとかそういうのではない。
自分がいるのは竹林だった。
上を見れば天を突く勢いで伸びた竹が太陽を覆い隠している。
兵士の死体と爆音発砲音が絶えず響いていた戦場の空気ではない。
彼女と共に踏みしめ、前へ前へと進み続けた雪の感触もしない。
と言ってもその場所に来た事があるとかそういうのではない。
自分がいるのは竹林だった。
上を見れば天を突く勢いで伸びた竹が太陽を覆い隠している。
兵士の死体と爆音発砲音が絶えず響いていた戦場の空気ではない。
彼女と共に踏みしめ、前へ前へと進み続けた雪の感触もしない。
こんな場所へは初めて来る。
だというのに何故だろうか。
竹林を見回していて真っ先に感じたのは、言葉に表せない懐かしさ。
ずっと前からこの場所を知っているような、そんな気がしてならない。
だというのに何故だろうか。
竹林を見回していて真っ先に感じたのは、言葉に表せない懐かしさ。
ずっと前からこの場所を知っているような、そんな気がしてならない。
そんな風に感じる理由も分からず案山子のように突っ立っていた時だ。
いつの間にか目の前に女が立っていた。
どちらかと言うと少女と言った方が正しいのだろう。
艶のある黒髪をした、如何にもいいとこのお嬢様と言った顔立ち。
農村の出身で、訳あって天涯孤独の自分とは一生縁の無いだろう、そういう女の子。
いつの間にか目の前に女が立っていた。
どちらかと言うと少女と言った方が正しいのだろう。
艶のある黒髪をした、如何にもいいとこのお嬢様と言った顔立ち。
農村の出身で、訳あって天涯孤独の自分とは一生縁の無いだろう、そういう女の子。
その少女が目を細め、猫のように笑った途端、
脳裏に思い浮かべたのは、憎たらしいあの男。
脳裏に思い浮かべたのは、憎たらしいあの男。
微塵も似ていないのに、どうしてか忌々しいアイツを思い出さずにはいられない。
あの子の手を汚させようとしたアイツを。
あの子を自分達と同じ人殺しに堕とそうとしたアイツを。
あの子を自分達と同じ人殺しに堕とそうとしたアイツを。
『お前達のような奴等がいていいはずがない』
◆
「尾形ァ゛アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!!!!」
爆炎が上がる。
誰もがその男から目を離せない。
全身を炎に焼かれ、否、炎の翼を広げた不死鳥の如き男を。
誰もがその男から目を離せない。
全身を炎に焼かれ、否、炎の翼を広げた不死鳥の如き男を。
不死身の杉元、その異名に偽り無し。
「す、杉元!?お前…」
「おのれスギモト…!貴様はまだ…!!」
「おのれスギモト…!貴様はまだ…!!」
戦兎が目を白黒させる一方で、DIOは憤怒に顔を歪める。
エターナルの仮面では到底隠し切れない激情に、心なしか蒼炎の勢いも増す。
再生能力を持っていようと不死身など所詮は出まかせ、大層言語を口にしたに過ぎない。
そう高を括った結果、杉元は自分と同じように死から蘇った。
さっさと首を斬っていればと苛立つも後の祭りだ。
エターナルの仮面では到底隠し切れない激情に、心なしか蒼炎の勢いも増す。
再生能力を持っていようと不死身など所詮は出まかせ、大層言語を口にしたに過ぎない。
そう高を括った結果、杉元は自分と同じように死から蘇った。
さっさと首を斬っていればと苛立つも後の祭りだ。
(ありがとよ尾形、お陰で思い出せたぜ)
感謝とは程遠い、殺意と歓喜がない交ぜになった獰猛な笑みで礼を言う。
あの男の存在が生きる理由と戦う理由を杉元に今一度思い出させた。
アシリパとの旅を殺し合いなどとふざけたもので終わらせられない。
必ずや尾形をこの手で殺すまで、他の誰にも自分の命をくれてやらない。
こんな場所で死んでいる暇など、無い。
あの男の存在が生きる理由と戦う理由を杉元に今一度思い出させた。
アシリパとの旅を殺し合いなどとふざけたもので終わらせられない。
必ずや尾形をこの手で殺すまで、他の誰にも自分の命をくれてやらない。
こんな場所で死んでいる暇など、無い。
「俺は死んでも生き続けてやる!」
「戯言を口にするな野良犬がァッ!!!」
「戯言を口にするな野良犬がァッ!!!」
炎の翼で加速し戦兎らの前に躍り出る杉元へ、エターナルがあらん限りの怒りをぶつける。
エターナルエッジ、秋水、時雨の三本からなる巨大な斬撃を放った。
三つの刃は一つとなり、触れる全てを焼き尽くし塵一つ残しはしない。
生半可な抵抗は全て無意味、真正面から蹴散らす力の塊。
チマチマ銃弾や火球を撃ったとしても、1秒すら止める事は不可能。
蒼炎が照らし出すは人間どもの絶望の表情。
エターナルエッジ、秋水、時雨の三本からなる巨大な斬撃を放った。
三つの刃は一つとなり、触れる全てを焼き尽くし塵一つ残しはしない。
生半可な抵抗は全て無意味、真正面から蹴散らす力の塊。
チマチマ銃弾や火球を撃ったとしても、1秒すら止める事は不可能。
蒼炎が照らし出すは人間どもの絶望の表情。
ただ一人、杉元を除いて。
「殺してみやがれ!俺は――」
「俺は不死身の杉元だ!!!」
業火が放たれる。
蒼炎を、その先の邪悪を飲み込み焼き尽くし地獄に叩き落とす炎。
紅蓮の華が咲き乱れるが如く赤に染まる。
これまで放っていた弾幕とは、一発に籠められた霊力の質がまるで違う。
杉元佐一という男の怒りをありったけぶち込んだ殺意の塊。
ともすれば火球自体を破壊しかねない、灼熱の弾幕が雨あられと発射された。
蒼炎を、その先の邪悪を飲み込み焼き尽くし地獄に叩き落とす炎。
紅蓮の華が咲き乱れるが如く赤に染まる。
これまで放っていた弾幕とは、一発に籠められた霊力の質がまるで違う。
杉元佐一という男の怒りをありったけぶち込んだ殺意の塊。
ともすれば火球自体を破壊しかねない、灼熱の弾幕が雨あられと発射された。
妹紅を知る者がこの場に居れば、杉元の攻撃にこう答えるかもしれない。
凱風快晴-フジヤマヴォルケイノ-。
但し、杉元が放つのは弾幕ごっこを殺意で彩った代物。
煌びやかさや「魅せ」を完全に排除した、最早兵器と言っても過言ではない。
凱風快晴-フジヤマヴォルケイノ-。
但し、杉元が放つのは弾幕ごっこを殺意で彩った代物。
煌びやかさや「魅せ」を完全に排除した、最早兵器と言っても過言ではない。
「ぬ…ぐ…おのれぇぇぇ…!!」
着弾の度に大爆発が起き、斬撃の威力が削がれていく。
自分の力を上回るとでも言いたげな杉元に怒りは上昇しっ放し。
炎に纏わる煩わしい記憶も引き摺られように、脳内でリピートが止まらない。
自分の力を上回るとでも言いたげな杉元に怒りは上昇しっ放し。
炎に纏わる煩わしい記憶も引き摺られように、脳内でリピートが止まらない。
「あの小娘が…!」
そして主の苛立ちに指を咥えて見ている従者では無かった。
生き返って早々にDIOへ炎を放った小娘への怒りというなら、ヴァニラとて負けてはいない。
再びキャンディロッドを取り出しクリームエネルギーを放出。
氷と炎で相性は悪いが、一瞬でも隙を作れればそれで良い。
生き返って早々にDIOへ炎を放った小娘への怒りというなら、ヴァニラとて負けてはいない。
再びキャンディロッドを取り出しクリームエネルギーを放出。
氷と炎で相性は悪いが、一瞬でも隙を作れればそれで良い。
「変身…!」
『KAMEN RIDE!GHOST!』
『レッツゴー!覚悟!ゴ・ゴ・ゴ!ゴースト!』
「ぬおっ!?」
二度も同じ轍を踏みはしない。
体中に走る激痛を噛み殺し戦兎は急ぎ仮面ライダーゴーストに変身。
眼魂に宿る英雄たちの意思、パーカーゴーストを大量に召喚させヴァニラを妨害する。
纏わりつかれ、時には体当たりをかまされたヴァニラはクリームエネルギーの放出を止めざるを得ない。
体中に走る激痛を噛み殺し戦兎は急ぎ仮面ライダーゴーストに変身。
眼魂に宿る英雄たちの意思、パーカーゴーストを大量に召喚させヴァニラを妨害する。
纏わりつかれ、時には体当たりをかまされたヴァニラはクリームエネルギーの放出を止めざるを得ない。
「鬱陶しい連中め!」
クリームエネルギーを拳に纏い、氷のブロックを装着。
パーカーゴースト達を殴り飛ばすも数が多い。
目障りなパーカーゴースト達へのストレスで額に青筋が浮かんだ途端、急に彼らは一斉にヴァニラから離れていった。
まさか自分が顔に怒りを露わにしたから恐れをなしたのか。
馬鹿げた理由だと早々に思考を打ち切り、再びキャンディロッドを構える。
が、何故パーカーゴースト達が急に退いたかの理由を思い知った。
ヴァニラを邪魔するのはゴーストだけではない。
黄色い小さな獣が赤丸ほっぺをバチバチと放電させ、解き放つタイミングを待っている。
庇ってくれた男の死に対する悲しみ、猛威を振るい続ける悪党たちへの恐怖。
何よりも、仲間を殺された、仲間の足を引っ張った事への怒り。
感情がごちゃ混ぜになり自分でもどんな顔をしているのか分からない。
ただこの怒りをぶつけなければと心に従う。
パーカーゴースト達を殴り飛ばすも数が多い。
目障りなパーカーゴースト達へのストレスで額に青筋が浮かんだ途端、急に彼らは一斉にヴァニラから離れていった。
まさか自分が顔に怒りを露わにしたから恐れをなしたのか。
馬鹿げた理由だと早々に思考を打ち切り、再びキャンディロッドを構える。
が、何故パーカーゴースト達が急に退いたかの理由を思い知った。
ヴァニラを邪魔するのはゴーストだけではない。
黄色い小さな獣が赤丸ほっぺをバチバチと放電させ、解き放つタイミングを待っている。
庇ってくれた男の死に対する悲しみ、猛威を振るい続ける悪党たちへの恐怖。
何よりも、仲間を殺された、仲間の足を引っ張った事への怒り。
感情がごちゃ混ぜになり自分でもどんな顔をしているのか分からない。
ただこの怒りをぶつけなければと心に従う。
「ピカアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!(この野郎おおおおおおおおおおおおっ!!!)」
「があああああああああ!!!?!」
「があああああああああ!!!?!」
10まんボルトが悪を貫く。
全身を雨で濡らした身には相当に堪える衝撃、ヴァニラからは絶叫が鳴り止まない。
キュアジェラートに変身していなければ黒焦げの死体が一つ出来上がっていた。
全身を雨で濡らした身には相当に堪える衝撃、ヴァニラからは絶叫が鳴り止まない。
キュアジェラートに変身していなければ黒焦げの死体が一つ出来上がっていた。
そして拮抗は遂に崩れる。
「DIOォオオオオオオオオオオオオオッ!!!」
「スギモトォオオオオオオオオオオオッ!!!」
「スギモトォオオオオオオオオオオオッ!!!」
両者一歩も引かず、決して諦めず。
蒼炎と爆炎が喰らい合い、消し去り合い、片方を飲み込まんとする死闘。
その結末は、互いの力が強過ぎるが故の相殺。
刃は砕け散り、爆熱も霧散。
消滅した攻撃の余波が互いへと襲い掛かり、吹き飛ばされた。
蒼炎と爆炎が喰らい合い、消し去り合い、片方を飲み込まんとする死闘。
その結末は、互いの力が強過ぎるが故の相殺。
刃は砕け散り、爆熱も霧散。
消滅した攻撃の余波が互いへと襲い掛かり、吹き飛ばされた。
「よっ…っとぉ!」
復帰が一手早かったのは杉元。
飛行能力を駆使し、転がる事無く地面へ着地。
素早く視界から情報を取り入れ、次に移るべき最適解を弾き出す。
飛行能力を駆使し、転がる事無く地面へ着地。
素早く視界から情報を取り入れ、次に移るべき最適解を弾き出す。
仲間、全員負傷が重く一人死亡。
敵、疲弊は大きいだろうがどちらも健在。
自分、復活直後ではじけ過ぎたかめちゃくちゃ体がダルい。
姉畑、死んでる。
敵、疲弊は大きいだろうがどちらも健在。
自分、復活直後ではじけ過ぎたかめちゃくちゃ体がダルい。
姉畑、死んでる。
答えはこうだ。
「逃げんぞ桐生!車出せ!」
「っ、ああ…!」
「っ、ああ…!」
言われてからの行動は迅速、戦兎も逃走に異論は無し。
サッポロビールの宣伝カーを取り出すと、急いで全員を乗せなければならない。
善逸の電撃が効いたらしくヴァニラはまだ復帰出来ていない。
となると後は…
サッポロビールの宣伝カーを取り出すと、急いで全員を乗せなければならない。
善逸の電撃が効いたらしくヴァニラはまだ復帰出来ていない。
となると後は…
「逃がすと思ったのか!」
エターナルだ。
ザ・ワールドと共にこちらを睨み付ける姿からは、相も変らぬプレッシャーで息が止まりそうである。
しぶとい強敵に歯噛みしつつもどうにか切り抜けなくては。
ゴーストのままで戦うか、別のライダーに変身するか。
ジーニアスが制限により使えないのは痛い、他に使える力を次々思い浮かべている間にもエターナルが迫っている。
ガンモードのドリルクラシャーを向け引き金に指を掛けた。
ザ・ワールドと共にこちらを睨み付ける姿からは、相も変らぬプレッシャーで息が止まりそうである。
しぶとい強敵に歯噛みしつつもどうにか切り抜けなくては。
ゴーストのままで戦うか、別のライダーに変身するか。
ジーニアスが制限により使えないのは痛い、他に使える力を次々思い浮かべている間にもエターナルが迫っている。
ガンモードのドリルクラシャーを向け引き金に指を掛けた。
「いい加減にするヨロシ…!」
焦るゴーストの視界を遮り前へ出る者。
神楽だ、ブレイズへは再変身しておらず生身のままでエターナルと対峙する。
腰にベルトこそ巻き付けているが、手に持つのは聖剣ではない。
細長い棒のような物。
神楽では使いこなせない、精々が鈍器として振るうくらいしか使い道の無かった武器。
神楽だ、ブレイズへは再変身しておらず生身のままでエターナルと対峙する。
腰にベルトこそ巻き付けているが、手に持つのは聖剣ではない。
細長い棒のような物。
神楽では使いこなせない、精々が鈍器として振るうくらいしか使い道の無かった武器。
「しつけーんだよオメーは!ストーカーしたいんならどっかのゴリラに弟子入りでもしとけアル!」
思えば、離れの島にいた時から兆候はあった。
本島へと移動するタイミング。
風の向きを考え慎重に移動しなければならない場面で、行ける気がすると自信満々に言った。
今こうして神楽が生きている事からも、結果が成功なのは分かり切っている事だ。
神楽は戦闘面での第六感ならあるだろうが、風の流れを読む技術など元々持っていない。
しかし事実として彼女の言葉に従い、本島へ渡れている。
本島へと移動するタイミング。
風の向きを考え慎重に移動しなければならない場面で、行ける気がすると自信満々に言った。
今こうして神楽が生きている事からも、結果が成功なのは分かり切っている事だ。
神楽は戦闘面での第六感ならあるだろうが、風の流れを読む技術など元々持っていない。
しかし事実として彼女の言葉に従い、本島へ渡れている。
離れの島から移動する時は切っ掛けだった。
より大きな影響を与えたのは先程の戦闘。
エターナルが発生させた竜巻に巻き込まれた時、あれもまた神楽の肉体を刺激したのかもしれない。
長時間が経過したからか、関係のある攻撃を受けたからか。
何が正しいにせよ、神楽に重要なのはこの棒の使い方。
彼女自身詳しい理由は分からない、だけど使い方が分かる。
肉体に染み付いた記憶の為せる技か、知らない筈の言葉を気付けば叫んでいた。
より大きな影響を与えたのは先程の戦闘。
エターナルが発生させた竜巻に巻き込まれた時、あれもまた神楽の肉体を刺激したのかもしれない。
長時間が経過したからか、関係のある攻撃を受けたからか。
何が正しいにせよ、神楽に重要なのはこの棒の使い方。
彼女自身詳しい理由は分からない、だけど使い方が分かる。
肉体に染み付いた記憶の為せる技か、知らない筈の言葉を気付けば叫んでいた。
「突風(ガスト)ソード!!」
「なにぃいいいいいいっ!?」
「なにぃいいいいいいっ!?」
天候棒から気泡を作り出し、強烈な突風を放つ技。
新世界の予期せぬ悪天候に見舞われても、正しい航路へと導いた麦わらの一味の航海士。
ナミの技がエターナルへ炸裂、遥か後方へと吹き飛ばして行く。
新世界の予期せぬ悪天候に見舞われても、正しい航路へと導いた麦わらの一味の航海士。
ナミの技がエターナルへ炸裂、遥か後方へと吹き飛ばして行く。
「や、やったアル……」
「おっと、大丈夫かよ?」
「大丈夫じゃねーヨ…」
「おっと、大丈夫かよ?」
「大丈夫じゃねーヨ…」
攻撃の成功に安堵し、しかし直ぐに膝を付き倒れそうになった。
そこへ駆け寄ったのは杉元、神楽に肩を貸し急いで自動車に乗り込む。
車内には既に甜花と善逸が戦兎の手で運ばれており、二人とも疲労困憊なのか肩で息をしていた。
疲れて休みたいだろう気持ちは分かるがまだ気を抜ける状況ではない。
モタついていれば今の神楽の攻撃も無駄になる。
そこへ駆け寄ったのは杉元、神楽に肩を貸し急いで自動車に乗り込む。
車内には既に甜花と善逸が戦兎の手で運ばれており、二人とも疲労困憊なのか肩で息をしていた。
疲れて休みたいだろう気持ちは分かるがまだ気を抜ける状況ではない。
モタついていれば今の神楽の攻撃も無駄になる。
「全員乗ったか!?」
「おう!ぶっ飛ばして行け!」
「おう!ぶっ飛ばして行け!」
全員の乗車を確認しアクセルを踏む。
杉元の指示通り一気に加速し街を駆け抜ける。
道中、来た時に見たデビハムと貨物船の死体がまた視界に映るも無視。
排気ガスを噴射しながら、街の外へと飛び出した。
杉元の指示通り一気に加速し街を駆け抜ける。
道中、来た時に見たデビハムと貨物船の死体がまた視界に映るも無視。
排気ガスを噴射しながら、街の外へと飛び出した。