カオスファンタズマ Re:慟哭篇 戦闘ログ②

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― 第65層「厄難」 ―


― バトルフィールド:キュラリア 天候:曇天 ―


「逃走中」という一つの大規模イベントも無事に幕を閉じ、またいつもの攻略戦に臨み始めたプレイヤーたち。
気が付けば幻影の巨塔の踏破階層も半分を切っていた。
階を重ねる毎に幻影体は強くなるが、それに対抗するべく…プレイヤーたちもまた強化を図り、進化する。
実力差の無い拮抗とした戦いは世界中のオーディエンスを熱狂させ、
カオスファンタズマ」の盛り上がりは止まることを知らなかった――――




エリノラ「さあ!さあさあさあ!65層攻略戦も白熱しているよ!残り時間も迫る中…オーディエンスのみんなも見守るように決着を待ち望んでいるよ!あともう一息…頑張れ、みんなー♪ 」

フレイミス「ガギィンッ、ガギャン、ギギィンッ、ザギィンッ―――――!!(戦闘開始から既に数分が経過した頃、熱のこもる息を挙げながら、ブレードに変形させた両腕を縦横無尽に振るい幻影体と拮抗していた)ズザザァーッ………もう一押しだな…行けるぜ…! 」

2B(幻影)「ッ――――――ズザザァーッ…!(白刀を手にフレイミスと熾烈な剣戟に踊っていたが、互いに刃を弾かせ距離を保つ。その背後には、拠点クリスタル。既に圏内にフレイミスが踏み込んでいることからカウントは進み、彼を退かせようと抵抗姿勢を示していた)……ここは通さない。(追い詰められても表情一つ変えない機械人形は、静かに刀を突き出すように構え直した) 」

ゾンタ(幻影)「フッ・・・・・!なかなか、できるな・・・・!?だが・・・・・ダークマスターの最強幹部として認められた俺は・・・・すぐにはくたばらんぞ・・・・・!?(レジェンドゴットキラーアイシクルソード&レジェンドキラーゴットアイシクルハンマー を両手に握りしめて攻略組と向き合う) 」

ランスロット(Fate)(幻影)「AAAAAATHERAAAAAAAAAAAーーーー!!(狂乱、咆哮。敵対者を憎き主君と錯覚し、兜の穴から赤い光を溢れさせ唸る。両手に持つ獲物は『キュラリアの街灯』。鈍器に過ぎないそれは、彼の騎士の魔力によって黒い魔力に染色され魔剣へと転じる。 三日月型の斬撃破を伴う剣舞を見舞い、無数のアーサーへ嵐が如く襲いかかる) 」

マルコ「ヘヘッ…そうかよい……!(氷結系剣士であるゾンタと相対するように、不死の蒼炎を滾らせながら相対していた) だが…そろそろ〆時だ…!チェックメイトは貰っていくよい! 」

仮面ライダーカイザ「そろそろ…死んでくれないかなあ……?(幻影体と斬り合う中で、うざったそうに本音を零す) 」

メタビィ(幻影)「……自分は、ここで負けるわけには…いかない…!(カイザを睨みつけながら、両手に握りしめたレジェンドウィングマスターソードへの握力を込める。意地でも通さないという強い意思を秘めて) 」

ヴィヴィ「あーそっか!アーサーかぁ発音ネイティブ過ぎて逆にわからなかった!!くそ!!(頭をキノコ型クッションメットで覆い庇いつつヘッドスライディングで避難する) そんなに騎士ごっこしてたいなら聖剣によって屠られることを誉としながらくたばれ!!この恥晒し!!ランスロット(罵詈雑言)!!ランスロットは罵詈雑言!!人間のカス!!!!(両手持ちにした杖の先端で床を突き、螢火を宿す魔法陣が何重にもに展開。キュラリアの街道を覆い尽くす広範囲ながら広がり、攻略組へ魔力が付与されていく) クタバレー!!『聖拳・エクスカリバー』!!(そうして、フレイミスのガントレッドが黄金の輝きを帯び強化された) 」

フレイミス「うおっ…!?んだ…俺の…腕が……!?(金色(こんじき)の輝きを帯び始める両拳。それがヴィヴィによるものだとは気づていないが、仲間の誰かが齎したものであることは察し、不敵に口角を吊り上げた)……ッし!決めるぜ……!!( ダ ァ ン ッ ! ! )(爆走。金色の残像を軌跡に描きながら真っすぐに2Bへと肉薄する)これで…――――――フィニッシュだッ!!! 」


現場で戦う者たち。外野でその戦いを見守る者たち。誰もが決着の瞬間を確信した。またひとつ、戦いが終結する。そして次の戦いが始まる。頂点まで登り詰めるまで続く果てしない戦いへ、彼・彼女たちは突き進む。しかし―――――


ギ  ュ゛  ル゛  ォ゛  ――――――――


―――――――― その普遍は、ある瞬間(とき)から覆される


――――――――  ボ   ギ  ュ ォ   ア    ァ    ッ      !   !     !  (何もない頭上の空間。「虚」の空に突如として弾けた強い光が顔を出した直後―――地上に向けてひとつの閃光が落とされた)


フレイミス / 2B(幻影)『―――――― ッ゛ ! ? (決着を間際にしたその瞬間、ふと頭上を見上げた先に迫っていた閃光が視界を覆い尽くす。反射的に間一髪、互いにそれぞれ別方向へと飛び退くことで直撃を免れた)』


村野さやか「……!?フレイミスさん…ッ…!(斬魄刀を手に決着を見届けていたが、謎の襲撃を受け辛うじて免れたフレイミスへ駆け寄っていく)大丈夫ですか……!? 」

フレイミス「……ああ…平気だ……なんとかな…(くそ…あと一歩だったんだがな……ここに来て(幻影体の)新手が潜んでいたか…?)(立ち込める砂塵を振り払いながら、ゆっくりと頭上を睨み上げる) 」

エリノラ「ああっ、残念…!あともう少しだったのに……!(フレイミスが拠点クリスタルから退いたことでカウントはリセットされる。攻略者側に寄り添う案内人として、ゲームの仕様上助け舟を出すことは出来ず悔しそうな顔を演出する)………?(だが、ここで目をぱちくりさせる。何か……いつもと様子が変だと…そう訴えかけるように――――) 」

ゾンタ(幻影)「危なかったな・・・・・!危うく、俺たちの負けになるところだった・・・・・!誰だか知らないが、ナイスフォローだ・・・・・! 」


ギ ュ゛ オ゛ ォ゛ オ゛ ォ゛ ――――――― ッ゛ (フレイミスが睨み指す場所…閃光の発射地点ともいえる虚空を中心に、異変が起きる。現実を拡張した電脳空間上空にノイズが走り、渦巻くように歪む。凝縮された渦中から円を描くように黒い影が現れ、徐々に朧気だったその輪郭が鮮明化していく。彼らの頭上に現れし者、それは―――――――)




幻影《 ファントム 》「――――――――   ギ  ュ゛  オ゛  ゥ゛  (―――― 蒼い装甲に身を包んだ機械生命体らしき存在)   バ  ギ  ョ゛  ァ゛  ッ゛   (全身を覆うように纏っていた外套らしき部位が、宛ら蝙蝠の翼のように左右に開かれる。全貌を表したのは翼を持つ機人。その右手には螺旋状に交差したような禍々しい槍を携えている。時折全身が光学迷彩の様に歪みを帯びる様は、まさに"幻影"に淀む化身とも呼べるものであった―――――) 」




エリノラ「……なに…あれ……?あんな姿をした幻影体《ファンタズマン》なんて…データベースに記録されていないんだけど……(頭上に浮かぶ怪しき"幻影"の姿に狼狽の色を伺わせる) 」

2B(幻影)「…………我々も、知らない… 何者…なの……(フレイミスの向かい側、そこで彼と同じく頭上に浮かぶ"幻影"を睨み上げていた。だが…同じ「幻影」の名を冠する存在でありながらも、その反応は異端者に対するものであった) 」

ゾンタ(幻影)「・・・・・・いや・・・・誰だ・・・・・!?俺たちの仲間じゃない・・・・・!? 」

フレイミス「………どういうことだ……?身内じゃ…ねェのか……?(エリノラ、幻影体の面々が同様の反応を示す中でただただ困惑に顔を歪ませる) 」

加賀オルタ(幻影)「(新型ジェット機を多数発艦させる) 」

浮世英寿(オーディエンス)「…………(エントランス。映像クリスタルに映しだされた異質な存在感を放つ"幻影"に鋭く目を細める) 」

マルコ「……真打登場…ってことかよい…?いや、違ェのかよい……?(敵か味方かも判断できない今、下手に行動に出るべきではないと判断しているのか、その場で硬直状態を維持している) 」

幻影《 ファントム 》「――――――――   ド  ゥ゛  ッ゛  !  !  (騒然とする地上の面々を静かに俯瞰する得体の知れぬ者。しばらく滞空状態にあったそれが―――――急降下しながら攻略組・幻影体の双方へと斬りかかるように襲来する) 」



――― Vs. 【☢ STORY BOSS☢】 幻影《 ファントム 》 ―――


フレイミス「―――――!(速いッ―――――)(予備動作も感じさせないほどの急展開の行動に出た"幻影"を咄嗟的に見定め、振りかぶられた槍の先端に切り裂かれる寸での所で緊急回避。バックステップを踏みながら凶刃から免れる) 」

2B(幻影)「ッ―――――!?(フレイミスと同時に上半身を反ることで"幻影"の斬撃を間一髪潜り抜ける)……イレギュラーの敵性反応を確認…!エリノラ、戦闘を中止してッ! 」

エリノラ「……!う、うん…っ!わかった!(首元からぶら下げた決勝で構成された笛を手に、耳を劈く様な音を響かせる。その警告音を反応した拠点クリスタルの表面に「ACCIDENT」のメッセージが表示され、カウントが緊急停止された) 」

幻影《 ファントム 》「 グ ィ ン ッ ――――― グ ル ン ッ (急降下からの緩やかな上昇と共に振り返る。人間的な挙動を感じさせない無機質な"幻影"が次に捉えるのは――――)――――――  ギ  ュ゛  オ゛  ァ゛  ッ゛  !  (―――「エリノラ」だった。彼女に向かって勢いよく急落接近し、その凶刃が襲い掛かる) 」

村野さやか「――――エリノラさんッ!!(慌てて身を投げ出すと共にエリノラへ抱きかかりながら共に地面へ倒れることで"幻影"の魔の手から逃れる)…はぁ……はぁ……!危ない…ところでしたね……!(彼女の身に何もないことを感じ取ると無理矢理笑みを作って一緒に立ち上がる) 」

エリノラ「きゃッ―――――!!(笛から手を離した時には既に"幻影"がこちらに迫ろうとしていたが、そこへ間一髪さやかに庇われたことで事なきを得る) さやかちゃん…っ、ありがとう…助かったよ……!(なんなの…「アイツ」…ッ… 一体何考えて―――――)――――――!(だがここで、一つの結論に辿り着く。現れた謎の"幻影"の正体を―――) 」

フレイミス「……狙いは「エリノラ」…?まさかこいつ…―――――― 『 プランダラ 』か…!? 」

ヴァサゴ(プランダラ)「…………(その様子を、組織アジトと思わしき暗闇空間で観戦していたのは…その『プランダラ』の現リーダーを担うこの男。幹部や同志たちもまた同じく映像に目を通していたが―――――) 」

ヴァサゴ(プランダラ)「―――――――― なんだァ…『アイツ』ァ……? (―――訝しむような眼差しと共に零れた疑問の声音。そう驚くべきことに… ヴァサゴをはじめ、プランダラの誰もが、バトルフィールドに突如として現れた"幻影"の正体を認知していなかったのだ) 」

ジョニー・ブラック(プランダラ)「えぇ…!?リーダー…知らないんすか…!?てっきり知っているものかと思ったんだが……じゃあ、なんだよあれ…?ええぇ~…ッ、誰なんだよぉぉぉぉ~~~~~???(ヴァサゴすら知らない事実に頭を抱えながら発狂する) 」

ガイ(プランダラ)「我々を邪魔する連中の存在は認知していたが…あんなものは見たことも聞いたこともないのだ…!一体何なのだ、あれは!?(円卓をガン、と強く叩きつけながら喚き散らかす) 」

ルシオン(プランダラ)「運営側で幻影体のモデリングをすべて行ってきましたが、あのような機体は私も存じ上げません。仮に「アレ」が幻影体であるにして、同じ幻影体を攻撃することはそのキャラの性格を鑑みればあり得ないことはありませんが…ナビゲーターの「エリノラ」を襲うことは絶対にしないはずです。ましてやあの出現…我々が使用する「トロイ」とはまた異なる不法外部アクセスである可能性が極めて高い… 」

ロイエ(プランダラ)「………………………………… 」

ReNa(オムニバス)「――――第65層に侵入者を検知。グレイヴへの不正アクセスログを調査した結果、「プランダラ」のものとは相違… いや、これは……"正常なアクセス権限"に類似……?(サイバー空間にて65層の光景を写すウィンドウを傍らに、無数に展開されたホログラムウィンドウに次々とスクロールされる数字の羅列を目に、微かに眉をひそめた) 」

檀黎斗(オムニバス)「侵入者だとァッ!!?ファイアウォールの強化を徹底させたはずだぞッ!!何をしているんだァッ!!!おい…ッ!!月村サトシは何をしている…!!何故何も警告しないッ!!? 」

銀狼(オムニバス)「そもそも彼は第60層以降の管轄じゃないし。先日引き継ぎ業務があるとかないとか言ってたような気がするけど…結局それからどうなったのか知らないし。 」

山野淳一郎(オムニバス)「あれは…LBXか…!?しかし…あのような機体は私も見たことがない…… なんだ、あれは…… 」

マックス・マテライト(オムニバス)「……おやおや、これは……なかなか急展開を迎えましたね。突如現れた機械生命体…はたしてあれはプランダラの新戦力か、はたまた――――――(このような状況下でクククと薄ら笑みを浮かべ、事態を愉快そうに静観していた――) 」

AI染惣OS助(アウトサイダー)「………―――――― (その頃、幻影の巨塔・ダクトにて水面下で行動していたが、ここで何かを感知したかのように進行を停止。瞳を閉ざし、瞼の裏に隠した瞳の奥でデータベースをリアルタイム更新し始める) 」

滅(アウトサイダー)「……どうした、アーク?(ふと動きを止めた男に振り返る) 」

AI染惣OS助(アウトサイダー)「――――――……表舞台で緊急事態が発生した。プランダラとは似て非なる存在が、現在、エリノラをはじめ攻略組を襲撃しているようだな。 」

ガレア(アウトサイダー)「なんだと……?チッ……次から次へと……何が起こってやがる……? 」

AI染惣OS助(アウトサイダー)「……計画の進行を早めよう。事態は…我々の予測を越えて更に加速しようとしている―――――― 」

幻影《 ファントム 》「 ギ ュ゛ オ゛ ゥ゛ ――――――――  ズ ラ ラ ラ ラ ラ ラ ラ ラ ァ ッ ! ! (片腕を天に掲げる。その背後の虚空が歪み、歪んだ渦中より手にしていた槍と同一の刃が無数に顔を出し、空を瞬く間に凶刃で埋め尽くす。そして――――)―――――  シ  ュ  ド  ド  ド  ド  ド  ド  ァ  ッ  !  !  !  (その手が振り下ロされると共に、螺旋槍が次々と絶え間なく射出され、地上へ赤く鋭い雨が降り注いだ) 」

フレイミス「くゥッ――――――  逃 げ ろ ォ ァ ッ ! ! ! (そこにいた全員へ、敵も味方も関係なく、張り叫ぶ。万物を貫く槍雨が今まさに迫ろうとするその中で) う゛お゛お゛お゛お゛お゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ーーーーッ゛!!! (雄叫びのような叫びを届かせ、今もまだヴィヴィのバフ魔法を纏ったガントレットのマフラーから火を吹かしてエリノラとさやかの前へ急スライドし、目にも留まらぬ速さでラッシュを繰り出して彼女たちに襲い掛かる槍を殴り弾いていく) 」

マルコ「――――させねえよいッ!!!(考えることはフレイミスと同じ。彼と並列して不死の蒼炎と化した翼を目一杯広げ、螺旋槍をその身に受け続ける。槍は全身に突き刺さるが能力上致命傷には至らず、自らを盾として攻略組を守り抜く) 」

仮面ライダーカイザ「ぐッ、ウッ――(凌ぎ切れん…ッ―――)――ぐあああぁぁああッ!!(カイザブレイガン・ブレードモードで螺旋槍を弾き返そうとするも、その圧倒的な数を前に次々と切り裂かれ、全身から火花を散らしていく) 」

メタビィ(幻影)「レジェンド斬り…!うわああああぁぁぁーーーー!!(必殺剣を繰り出そうと乗り出すがたちまち返り討ちにされてしまう) 」

ゾンタ(幻影)「かわせねえ・・・・・!?ぐわあああああああああああああああああああああああああ!!!!!(たくさんの槍が突き刺さっていく) 」

村野さやか「――――――!(咄嗟のところでフレイミスに庇われる中、自身はエリノラを庇うように彼女を強く抱きしめ、ただこの事態が鎮まるのを必死に祈る―――) 」

ランスロット(Fate)(幻影)「  ジッッ  (ファントムの出現後も"狂戦士"故に本能のまま剣舞を振るっていたが、赤く発光するバイザーへノイズが走り)  ガ  ン  ッ  (スライド移動、腕を交錯し村野さやか……よりエリノラの盾となって身代わりとなる)………。(続けざまに床石を蹴り上げ、自身の魔力で強化。防護壁とし守備範囲と頑強性の強化。極めて理性的な動きをする) 」

ネモ(オーディエンス)「待って待って…っ……!これ、本当にヤバいんじゃ…っ……!今すぐ助けてあげないと…! 」

メトロ(オーディエンス)「で、でも…っ…!プレイヤーは…一度始まった戦闘は途中から参戦することは出来ないって……!だから、問題が起これば「運営」さんが対処するしかない…の…… 」

ヴィヴィ「うおおおおおおおお!!絶対遮蔽物裏のほうが罪悪感ねえですううううううーーーーー!!!!(近くにいたのがたまたまマルコだったため彼の不死の盾の庇護下へスライディング、罪悪感と恐怖と切なさと心細さでギャン泣き) ていうか再生にも限界ありますって!!リジェネリジェネ!!(マルコへ今までの攻略で行った回数を上回る回復魔術を唱え続ける) 」

B■(プランダラ)「(時同じくしてプランダラの円卓。状況を見守るでもなく観察する面々の中、自信を構成する身体がないためブラウン管モニターの中に存在を留めていたが……)………。ッ………("何か"のタスクを実行しているのか、短い息継ぎをするようにして歯噛みし、それを気取られないよう平然を下手に装い続ける) 」

2B(幻影)「く…ッ、う……!(刀による防御態勢を維持。時折薙ぎ払うように振るい螺旋槍を叩き落としていくが―――)――――― ザ グ ン ッ ! ! (―――――!?)(槍の一本が、何も握られていない左腕を切断。胴体から離れた腕は儚く宙を舞い、結晶体の残滓として消滅する)……この身に代えてでも……エリノラは…「私たち」が守り抜く…ッ!! 」

メノア(オーディエンス)「ちょっと…ッ…!マジで冗談じゃないってこれ……!!プランダラがまた動き出したってのに「運営」はなにやってんのよ…っ…! 」

ニル(オーディエンス)「あ……ぁ……っ……!(凄惨な状況に見舞われた65層の戦場に青褪めた表情で見守るしかできなかった) 」

カンフーマン「シュバッッッ(その名は"カンフーマン"。目立った活躍はなく各階層でもこれといって称号を獲得していなかった凡プレイヤー。本階層で初めて、フレイミスと同じチームに組まれていた彼が飛び出し) ダダダダダダダダンッ ("刻み突き"。角度を微調整しつつ、その場に無数の残像を残して何重にもブレたような挙動で右拳を放ち、フレイミスの迎撃を援護する) 」

フレイミス「…ッ゛……ッ……!!調子に……――――― 乗ってんじゃねえェ゛ッ゛!!( ド ギ ュ ウ ゥ ン ッ ! ! )(槍をある程度凌ぎ、微かに現れた空洞を見透かすと同時にブーストを掛けて勢いよく頭上へと跳び出した)  う゛ お゛ ら゛ ぁ゛ ー ー ー ーッ゛ ! ! ! (加速をつけた迫真のアッパーカット。今もなお降り注ぐ螺旋槍を貫くように砕きながら、"幻影"へと叩き込む) 」

ヒロ「………エリノラちゃんが大変なことになってる…!(さやかの横にスタっと現れ、エリノラを庇わんと構える) 」

幻影《 ファントム 》「――――――――――  グ  ニ  ィ  ン  ッ  (地上から勇ましく飛び出したフレイミスの拳が、本体に直撃し、"幻影"の身体を貫いた。それは間違いではなかった。だが…正確には違う。少年の拳は確かに身体を貫きはしたが、"そこに実態は伴わなかった"のだ。彼が殴り抜けたのは、まさに「幻影」そのものだったのだ) 」

フレイミス「   な   ッ    ――――――――――   」

マーシャリス・D・ヨクバリーチ(プランダラ)「ゼハハハハハハハ!!すんっげぇ~~~!!おいお前!!仲間になりたいって言えぇ~~~~~!!!!!!(画面に張り付き画面越しのファントムを麦わら海賊団に勧誘する) 」

ガント(オーディエンス兼プランダラ)「……ん~、トラブルはよくあることだ。ようはちゃんとゲームが成立してればいい。────さぁて、どこまでエリノラを守り切れるかなぁ(ねっとりとした笑みとともにぶどうジュースを優雅に飲む) 」

黒衣の戦士(プランダラ)「……………(円卓から離れた用心棒の男は、真っ黒な壁に凭れ掛かりながら遠目に映像を睨むように静観していた)…………機械的な動き。所詮はガラクタ……だが、妙だ。奴の行動の何もかもが。 」

茅場晶彦(オムニバス)「……未知の生命体の介入か。聞こえているな、ニャイ。状況は。 」

ニャイ(オムニバス)「はい。既に65層に粛正班《デバッガー》の一部隊が出動中です。 」

ランスロット(Fate)(幻影)「――――――。(エリノラへ背腰に一瞥をやり、挙動が落ち着かずぎこちない沈黙が続く。しかしフレイミスの攻撃が命中した、否、命中したにも関わらずすり抜けた事を確認すると"それどころじゃない"と言いたげに首を横に振り)  パチンッ  ジジジジジジジ(エリノラの足元から"2進数の柱"が出現し囲む。その範囲内にある限り彼女の『当たり判定』を除外、一時的にファントムに近しい状態にし)  インクルード。 (言葉を発する。取り出したるは『弓兵』のカード。それを自身の胸部に挿入、浸透させ―――――) 」

幻影《 ファントム 》「―――――  ズ  ガ  ァ  ア  ン  ッ  !  ! (呆気取られたフレイミスへ間髪入れぬ薙ぎ払いで再び地に叩きつける。"幻影"の輪郭が、微かに揺らいでいる――――) 」

ランスロット(Fate)(幻影)「 アーチャー『エミヤ』 投影 <トレース・オン> (流暢な詠唱の後、自身の手元に"長弓"を生成。三本の矢を同時につがえ……)―――――キュ オッッ (ファントムへ放つ。先のフレイミスの行動から攻撃は無意味と立証済みではあるが……)  ボボボボムッッ (矢の先端に括りつけられた閃光弾・煙幕・催涙弾・爆薬が同時に起爆。 熱・発光・煙幕で視界・熱探知を妨害にかかる) 」

フレイミス「――――――がは…ァッ……!!?(―――― ズ ガ ァ ァ ァ ア ア ア ア ン ッ ! ! ! )(空中という無防備な位置で薙ぎ払われ真っ逆さまに墜落。ミサイルのように地面に弾けて柱のような砂塵を巻き上げ、埋没した全身を起こそうと力を振り絞る)……手応えが…まるでなかった…ッ……?俗にいう…無敵《チート》なのか……!?くそッ……!!(ガシャコンッ―――ズガガガガガッ!!)(敵の当たり判定が悪かっただけだと自分に言い聞かせるように首を振り、ガトリング砲に変形させた右腕を突き出して構わず乱射を繰り出す) 」

ポトリヴィット(プランダラ)「オォイオイオイ、また想定外じゃねえかよ、ったく………まあ、プレイヤー共に無駄に手ェ出してるうちは良いがよォ……こっちの仕事増やすんじゃねえよ 」

マルコ「……やれやれ…礼を言うぜ、嬢ちゃん…。いくら不死身とはいえ、あまり食らい過ぎると再生が追い付かないんだよい……(背後にいたヴィヴィへ和やかな笑みを浮かべつつ、貫かれた体の部位が再生していく)さぁて…ッ…!やられっぱなしじゃ癪だからよぉ……ぼちぼち反撃と行くよい…!“青炎雁(ブルーバード)”ッ!!!(ドヒュゥウンッ!!!)(再生の炎を凝縮させた強力な炎弾を、"幻影"へ向けて勢いよく放った) 」

カンフーマン「支援、防衛の方は私の後ろへ。れべるはそこまでですが、ぷれいやぁすきる……?でなんとか捌き切ってみせます……(胴に入った突きの予備動作で攻略組の面々へ呼び掛け、達人然とし静かに身構える) 」

ウンネカーズ(プランダラ)「えぇ~そうですか?硬そうで良いと思いますけどね、ほら飛んでますよ!キャッキャ 」

幻影《 ファントム 》「 グ ニ ョ ン ッ ――― ニ ュ ォ ―― グ ィ ン ッ ―――― ニ ュ オ ゥ (地上から連続的に放たれた遠距離攻撃が次々とその胴体に炸裂する。だが、やはり手応えはない。虚無の残像は物理学や自然学をも超越するかのように 一切のすべてを悉くすり抜ける。名は体を表す…"幻影"のように―――――) 」




幻影《 ファントム 》「 ガ ギ ョ゛ ン゛ ッ゛ ――――――  ギ  ュ゛  ボ    オ゛   ア゛ ァ゛    ッ゛  !  !   ! (翼を折り畳み外套としてその身を包み込む。よく見るとその外套の外側には左右それぞれに二門砲台が備えられ、砲口部に光が一瞬で蓄えられると――――二対の閃光として、地上に裁きの光を齎した) 」


―――――ズ ッ ガ ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ア ア ア ア ア ア ア ア ア ン ッ ! ! ! ! ! ! !(それは原爆が如き激甚たる衝動。大地を大きく穿ち、空間を震わせ、大気にノイズが走る、そんな天変地異が引き起こされ…バトルフィールドの街並みが一瞬で消し飛んでいくのだった―――――)


阿久津大夢(プランダラ)「まあこっちで好き勝手できねえ駒が増える・厄介ってのは確かに面白くねえな……(ヤンキー座りでモニターを諦観し) 場合によっちゃ"どっちもヘタってる"ところにうちの鉄砲玉ぶつけて一網打尽にした方がいいんじゃねえのか? 」

ガント(オーディエンス兼プランダラ)「ふむ、まるで幽霊のような敵だね。ようは敵意を持った風みたいなもんだ。……実体化しない限り、攻撃は当たらなそうだけど。さてさて 」

フレイミス「――――――――…………(一瞬という刹那。何が我が身に起きたのか理解するのが困難だった。気が付けば自身は焼け野原の上で無様にうつ伏せで倒れ込み、辛うじて息をしていた)……が……ァ………ッ……(伸ばした右腕が震えながら拳を作る。しかし、起き上がる程の体力は、ない。硝煙と残骸が犇めく変わり果てた空間の中で、少年はまたあの時と同じ屈辱が走る。はじめてプランダラの襲撃を受けた、あの時の様に―――――) 」

カンフーマン「来る――――― トトトトトトトッッ (村野さやか、ヒロなど、現時点で攻撃に参加していない地上の攻略組へ次々と 『痛みもダメージもない突き』 を放ち) ヒュバァッッ  (可能な限り遠く、爆発から逃れられるようにふっ飛ばし)  トンッ  (自身も床を一蹴りで高く飛翔し、地上を焼き尽くす炎から逃れる) 」

マルコ「……………(辛うじて原形を保った全身を盾に、爆心地から背後のヴィヴィを守り抜くように佇んでいたが…)……ハ、ハハ………ここまでか…よい……――――― ド サ ァ ! (弱弱しい笑みを浮かべ、前のめりに倒れ伏した) 」

ヴィヴィ「う……う……う・・・・・・う"わ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"!!白ひげ一番隊隊長で、船の塗装は青でしかもモーターも積んでるコーテイング船のようだ!?のマルコがあああああ!!だ、誰かマルコを助けてくれええええ!!私のリジェネじゃ助けられなくて情けねえですよおおおおおおおおお!! 」

2B(幻影)「―――――……ジジッ……バジッ、ジ……(もはや左腕だけでは収まらない。焼け焦げた全身からアンドロイド体であるが故の向きだしとなった胴体内部から火花を散らしながらも、エリノラを覆う結晶の前に刀を地面に突き立てたまま静止していた)………幻影の巨塔に…栄光あれ―――――――(完全停止した幻影体は事切れたように項垂れ、元の結晶体へ回帰するように霧散した) 」

村野さやか「へっ――――きゃあぁッ?!(――― ド ボ ォ ー ン ッ … ! )(ヒロと共にカンフーマンに突き飛ばされる。その先はキュラリアの街並みを象徴する「海」。海中へ身が沈んだおかげで地上での爆撃の瞬間を回避できたが…)―-――っぷはぁ…!(海面から顔を出し、何が起こったのかと地上を眺める)……っ……!?そん……な……! 」

ランスロット(Fate)(幻影)「……ジ ギ  ギ …………(『熾天覆う七つの円環<ローアイアス>』。神秘に属する防御壁の中でも最高位に数えられるそれを持ってしても自身を守りきれなかった。だが、2Bと並び立つことでエリノラの存在は死守し……)……… ジジッッ (手元に"2進数"何かを生成しようとするが) バック……ドア……―――――(それさえも霧散し、最後は糸が切れるようにして倒れ伏し結晶体となって砕けた) 」

カンフーマン「 シュタッッ タタタタタ (爆撃の中心から逃れても爆風だけでアバターにおけるHP、生命線が揺らぐほどのダメージを負った。だが、五体満足であるかのように焼け焦げた下民の床を駆け抜け)  タッ (倒れ伏すフレイミスの前に、彼の壁となるべくして構える)………―――――(その場から動かない、動けないが"立て、自力で離れろ"と目で訴えるように彼を一瞥した) 」

エリノラ「……あ…ぁ……!そん、な……… みんな……――――(一瞬で荒れ果てたフィールド。自身を守るために我が身を犠牲にした幻影体たち。そして、同じくその為に身を呈して未知の敵に挑むも倒れ伏した攻略組。どれを取ってみても最悪の状況を目の当たりに、少女の双眸が激しく揺らぎ出そうとしていた) 」

ヒロ「なんだこりゃ……圧倒的だ…………(同じく辺りを見回して)…エリノラちゃんをやらせるな!!!!(彼女を守らんとバットを構える) 」

フレイミス「…ぐ…ゥ……ッ………!!(カンフーマンの視線に応えるかのように腕に力を入れて我が身を叩き起こすが――――) 」

幻影《 ファントム 》「 ズ  オ   ォ  ゥ  ッ  ――――――― (既に"幻影"は空中から地上へ下向し、戦意喪失している者たちを横切りエリノラに魔の手を突き出しながら迫る―――――) 」

フレイミス「――――――  エ゛  リ゛  ノ゛  ラ゛  ァ゛  ー ー ー ー ー  ッ゛ ! ! !  」

エリノラ「     !     !     !      (少年の悲痛な叫びに、脳裏を叩きつけられる。しかし、迫る魔の手を前に何も抵抗できない。このまま最悪の事態を迎え入れてしまうと思われた、その時だった―――――) 」


――――― ズ ボ ボ ボ ボ ボ ッ ギ ャ ア ア ァ ァ ァ ア ア ア ン ッ ! ! ! (刹那―――バトルフィールドであるキュラリアの海面から次々と花火のような光が打ち出される。その正体はミサイル群。海中から一斉射出されたそれらが、"幻影"へと襲来する――――)


赤いズゴック「―――――   ド       ッ  ボ    オ    オ     ォ     ォ     ン  ッ   !   !  !   (全弾打ち放たれたミサイルの最後尾…海面を勢いよく割って飛び出したのは――――あの、"赤い彗星"。赤い単眼光を輝かせる丸みを帯びた機動戦士が、三度(みたび)の時を経てバトルフィールドへと躍り出た) 」




幻影《 ファントム 》「――――― ! (海面から打ち出されたミサイル群に反応を示した"幻影"は、あと一歩というところでエリノラを飛び越えて上昇する) ガ ギ ョ ン ッ ――――  ド オ ォ ゥ ッ ! ! (上空へと追跡するミサイルを高度まで誘導した後翼で全身を包むと共に振り返り、纏われた外套の外面にある二門砲台から二対の閃光を照射。ミサイルを一掃した) 」

フレイミス「――――――― ! ! (何かが爆ぜた。それは結果的にエリノラの窮地を救いだした。起因する現域に気づいて振り返ると、そこに現れた赤い機体に大きく目を見張った)……『アイツ』ぁ……!(少年の中でデジャブが過る。過去に一度、同じようなことがあった。27層でのプランダラ襲撃…そこで窮地に追い込まれた自分たちの前に現れたのも、あの"赤い彗星"だった―――――) 」

赤いズゴック「――――  ボ   フ  ゥ ン  ッ ! ! (薙ぎ払われたミサイルの成れの果てである黒煙の中からその丸みを帯びた頭部が姿を現す。背面に装備されたリフターから噴き出すブースターによって飛翔された赤き機体は、頭突きを繰り出す様に)"幻影"へと迫りつつ、両腕の鋭利なクローを突き出して突撃する) 」

幻影《 ファントム 》「 ズ ギ ギ ギ ィ゛ ィ゛――――― ガ ッ ッ ッ ッ キ ゙ ィ゛   イ゛  ン゛ ッ゛ ! ! (咄嗟的に外套を翼をとして展開。内側に握られた螺旋槍をもってズゴックのクローをその表面で削るように受け流し、両者ともに火花を散らしながら擦れ違う) グ ル ン ッ ―――― ギ ュ オ ァ ッ ! ! (急降下からの旋回上昇。鋭い起動を描きながら空中を駆け抜け、頭上にて待ち構えるズゴックへ槍を突き立てながら強襲する) 」

浮世英寿(オーディエンス)「――――!アイツは……この前に見た……(フレイミスと同じく、脳裏にかつての記憶がフラッシュバックする) 」

村野さやか「……えっ……あっ……?!あれ……確か、以前にも……!(海面にぷかぷかと浮きながら、現れた意外な存在に目を奪われた) 」

ヴァサゴ(プランダラ)「……!!(ガンッ、と勢いよく音を立てながら前のめりに映像に食いついた)……『あの野郎』……ッ…!(自身に匹敵する圧倒的な強さを持つ謎の赤い機体。その再来を目の当たりに感情が高ぶり出す) 」

ヒロ「‥俺たちを助けに来てくれたのか………?あの蟹は……… 」

赤いズゴック「 ギ ュ ル ン ッ ――― ズ ド ド ド ド ド ッ ! !   ド  オ ォ ゥ  ッ ! ! (上昇からの旋回急降下。"幻影"とは対を成す様な挙動で再び空中にて相対すると、リフターからミサイルを一斉射出。先に放ったミサイル群を周囲に取り巻いて共に急落下し、突き立てたクローをもって来(きた)る近接戦に臨む) 」


――――― ズ ボ ボ ボ ボ ボ ッ ガ ァ ァ ァ ァ ア ア ア ア ァ ァ ァ ア ア ア ン ッ ! ! ! ! (バトルフィールドの上空にて大きく爆ぜる。立ち込める黒煙。迸る衝撃。大地にまで伝わる振動。攻略組と幻影体さえも手の届かない領域で、両勢力すら愕然とするほどの桁違いの空中戦が、彼らの前に繰り広げられていた――――)


フレイミス「……大丈夫か…エリノラ…ッ……!(地面を這いながらもエリノラのもとへ近寄り、その安否を確認して大きく溜息を吐いた)……あの赤いの…前にも、窮地を救われたな……一体、何者なんだ……(今まさに目の前で繰り広げられている熾烈な空中戦に息を呑む。以前対峙したPoHをはじめとし、今回の謎の襲撃者に手も足も出せなかった自分が、二度に渡り同じ者に救われた。プライドよりも、かの赤い彗星に秘められた圧倒的な戦闘力に、ただただ茫然と魅入られていた―――) 」

エリノラ「……!う、うん…っ…!私は、大丈夫……けど…っ……(フレイミスと同じく頭上で戦う両者を見上げる)……すごい…でも、あの青いのも、赤いのも……私は、知らない…… どちらもアバター情報に関するデータがないの……!どこから現れて…何のために戦って……… 」

パックス・マテライト(オムニバス)「…こうも次々と不法侵入されると我々「運営」の面子もあったものではありませんねぇ。これ以上あまり放置できたものではないですよ? 」

仮面ライダーカイザ「しかし……なんて、強さだ……ッ…!奴は…プレイヤーなのか……?それとも……(満身創痍の身体を辛うじて保ちながら、頭上を交差するように衝突し合う赤と青の軌跡を茫然と眺めるしかできなかった) 」

赤いズゴック「 ボ フ ゥ ン ッ ―――― グ ル ン ッ ――――  ズ  ダ  ァ  ン  …  ッ … ! ! (黒煙の中よりバックステップの態勢で飛び出し、空中で鋭く一回転を加えながら華麗にスライド着地。一切の隙を晒さないかのように次の態勢へシフトし、敵の出方を睨むように伺う――――) 」

幻影《 ファントム 》「 ボ フ ゥ ン ッ ―――― ! (黒煙の中から同様に飛び出すが、ズゴックとの対峙から離脱するようにそのまま浮上)  ギ ュ゛ オ゛ オ゛ ォ゛ ォ゛ ォ゛ ――――――― (広げられた翼で身を包むと、輪郭が大きくぼやけだす。先端から歪みを帯びて景色に同化するように、"幻影"はフィールドから消え失せた――――) 」

赤いズゴック「…………("幻影"が消えゆく、その最後まで決して目を離さなかった。敵の消失を確認し、訪れた沈黙の中で静かに構えを解いた赤い機体は、そのまま海へ向かってガシン、ガシンと足音を立てながら進みだすが―――) 」

フレイミス「――――― 待ってくれッ!!(立ち去ろうとするズゴックを前のめりに呼び止める) ……アンタ…一体何者なんだ……?どうして俺たちを助けてくれたんだ……?教えてくれ…アンタは―――――― 」

赤いズゴック「…………(腹の底から問い詰めるフレイミスの声に足を止めて微かに一瞥を与えるように振り返るが…)プシュゥゥゥゥゥゥ……ッ……――――― \ ビー ! ビー ! ビー ! ビー ! / (高熱を帯びた機体から漏れ出した排熱。併せて内部から漏れ出した謎の警告音。自身の身に起きた事態を深刻なものと捉えた赤い機体は、フレイミスに何かを応えかけようとしたがすぐに視線を逸らすように撤退。キュラリアの街から海面へと勢いよく跳び込み、結局何も告げることのないまま姿を消した―――――) 」

ポトリヴィット(プランダラ)「ハァー………あのカニロボ生きてんじゃねえかよ、ったく………一応あの幻影とは敵ってだけまだマシか、萎えるんだよなァ~~マジでよォ~~~~ 」

村野さやか「ん…しょ……!(ヒロと一緒に海面から地上へと乗り出し、ぽたぽたと水滴を垂らしながらエリノラたちのもとへ駆け寄っていく) みなさん…!大丈夫ですか…!?……って…かなり、重症ですよね…… でも、エリノラさんが無事で…本当に良かった……(はあ、と大きなため息をついた) 」

カンフーマン「――――――。(赤いズゴックの姿が見えなくなるまで五指を筋張らせた掌に"黒い瘴気"を忍ばせていたが)―――――クルリ(その姿が消えるとそれを解き、踵を返す) お疲れ様です。対戦ありがとうございました(共に参加した攻略組の面々へ一礼すると、拠点クリスタルを確認する様子もなく歩き出し……)  ジッ  (ノイズを残し"消失"。退出<ログアウト>した) 」

マーシャリス・D・ヨクバリーチ(プランダラ)「おいサンジィ!!あいつ仲間にしようぜ!!変身する鹿みたいな奴!!(ロイエにやかましく絡んでいく) 」

フレイミス「………(求めていた回答は得られなかった。ただ、自分たちは"また"救われた。その事実だけが、己の無力と共に残された)……っ……――――(土だらけのガントレットを強く握りしめ微かに震わせたが、さやかの言葉にはっと我に返るとエリノラへ振り返る)……そうだな… まずは、現状だな。エリノラ…ひとまず、俺たちも…… 」

ロイエ(プランダラ)「ホホホ…御戯れを。しかし…"その必要はございませんよ"。何故なら、『アレ』は――――――(そこから先を、答えようとはしなかった。まるで"真相"を隠しているかのような、含んだ声音を漏らした口元を片手で覆った―――) 」

ヒロ「エリノラちゃんが無事だったのはよかった………しかし…(姿を消したズゴックを見て)あれがなかったら………今頃……… 」

タイガー・ジェット・シン(プランダラ)「アレのせいで目的どころじゃなくなった!!が収穫にはなったな! 」

エリノラ「みんな……ほんとに、ありがとう…… 幻影体のみんなにも、申し訳ないことを…… (自分を守り抜くために犠牲になった幻影体たちをと貰うように、胸元に手を添えて弔うように目を伏せた)………そうだね。今回の一件については「運営」で預かるよ。第65層の戦闘は私の判断で不戦勝とするね。みんな、お疲れ様…。一度ロビーへ戻って傷を癒して。「運営」での話し合いが出るまでは、しばらく全プレイヤーの攻略戦は中断。再開の目途が立てばすぐに連絡するね。 」

侶梟(プランダラ)「 ゴツ ッ (遅れて入り、長らく座ったままだったのか首に手を添え肩を回し、身体を解しつつ円卓へ足を運ぶ)―――――状況は把握している。例の…… 蟹……が現れ『た』な。(音もなく席へ突き、いつものように茶を啜り)―――――BB。相当な"力技"をしたな。がいどは勝手に動かないとは、貴様の言葉だったろうに。障りはないか 」

B■「……………。(侶梟へ暫くジト目を向けていたが) あなたには言われた無いです、 ネ " ッッッ (ブラウン管の中であっかんべーをすると、目線を切った) 」

ヴィヴィ「たすけてーーーーーーー!!!!!マルちゃんしんじゃうーーーーーーー!!!!!(>>たまちゃん<<) 」

マルコ「よよい……俺はまだ死なねえよい……(※虫の息) 」

フレイミス「……ああ…わかった……―――――― グ ッ (それでも、少年の拳の震えは止まらなかった――――) 」


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最終更新:2025年02月28日 00:19