君は、生き延びる事ができるか?
条河麻耶は必死こいて無人の洋館の中を駆けていた。
今現在麻耶が居るのは、窓から下を見た限りでは3階相当、到底飛び降りる事など出来はしない。
条河麻耶がこの洋館に送られて、中を彷徨う事五分。辿り着いた食堂の様な場所で出逢ったのは、猫背の少年。話しかけようとした麻耶に、ミイラの様な顔を向けると邪悪に笑い、巨大な鋏を振り上げたのだ。
麻耶が何とか逃げ出せたのは、支給品の効果によるものだ。その名を『エルメスの靴』という支給品は、いつもの倍の速度で麻耶を走らせ、ハサミの殺人鬼から逃れる事に成功させた。
ひたすら駆けて駆けて駆け続け、倍速で走った為に常時の倍の速度で疲労し、廊下にへたり込んで息を整えていた所へ聞こえてきた、あの『音』。
金属と金属が擦れ合うあの音。鋏の刃を開き、閉じ、開き、閉じ、そうする事で生じる音だ。
あの怪人が追って来ている事を悟り、心の底から怯え切った麻耶はふたたび逃走を開始。幸にして支給品の効果は、任意でオン/オフが切り替えられる様で、今度は倍速で走る事なく、激しく疲労する事なく走り続ける事が出来た。
そうして下の階へと通じる階段を求めて走る事暫し、麻耶は階段では無く他の参加者を見つけてしまった。
黒髪黒瞳、血の気の無い白い肌の、10代前半の外見。裸足で床を踏みしめて立つ貫頭衣の少女は、血相変えて駆け寄ってきた麻耶を見ると、貫頭衣の内側から、剣身から漆黒のオーラを放つ禍々しい大剣を抜き出すと、無言で振りかざして、麻耶目掛けて走り出した。
デスマスクの如き無表情で、猛速で走り寄ってくる少女に対し、麻耶は即座に逃亡を決意。エルメスの靴の効果をフルに活かして逃げ出した。
余計な思考などする余地も無い。立て続けに生命危機に晒されて、麻耶の思考は恐怖と焦燥に支配されている。
部屋から部屋へと逃げ回り、曲がり角を幾つも曲がり、自分が館の何処を走っているか分からなくなっても、麻耶は足を止めずに走り続ける。
麻耶耳にはずっと聞こえ続けているのだ。裸足の足が、床を踏み鳴らす音が、どれだけ走っても、エルメスの靴を使っても、あの少女は一定の距離を置いて追跡してくるのだ。
恐怖と疲労とで涙と涎と鼻水を垂れ流し、顔をグシャグシャにしながら駆ける麻耶は、気が付けば鋏の少年と邂逅した食堂の様な部屋に居た。
先刻出逢った少年を思い出して、絞め殺される豚の様な悲鳴を上げてへたり込んだ麻耶の耳に、金属の擦れ合う音と、床を踏む裸足の足音が同時に聞こえてきた。
麻弥は堪えくれずに恐怖に負けて絶叫するが、当然声を聞きつけた少年少女が、麻耶の潜む食堂へと殺到してくる。
無我夢中で麻弥は壁に設置されている暖炉の中に入り込むと、煙突を1m程よじ登り、両手足を壁に突っ張って身体を支え、煙突内に身を潜めた。
最早限界を超えた限界に有る両脚を叱咤し、必死こいて両手足に力を籠める。
絶体絶命と呼んで良い窮地だが、麻耶には確かな希望があった。
こんな状況でも希望を抱ける辺り、タフって言葉は条河麻耶の為にある
殺し合いに乗った殺人者が2人。このままでは両者ともに食堂に入っってくる。
いくら広いとはいえ、同じ室内に居て気付けないほど広くも無いし、視界を遮る障害物が多い訳でも無い。必ず互いを認識する、そうすれば殺し合いになるのは必至。殺人者達が殺し合っている間に、若しくは何方かが死んでから、悠々と脱出すれば良い。
絶死の窮地にありながらも、何処か余裕がある麻弥が、真に絶望するのはこの直後の事である。
今現在麻耶が居るのは、窓から下を見た限りでは3階相当、到底飛び降りる事など出来はしない。
条河麻耶がこの洋館に送られて、中を彷徨う事五分。辿り着いた食堂の様な場所で出逢ったのは、猫背の少年。話しかけようとした麻耶に、ミイラの様な顔を向けると邪悪に笑い、巨大な鋏を振り上げたのだ。
麻耶が何とか逃げ出せたのは、支給品の効果によるものだ。その名を『エルメスの靴』という支給品は、いつもの倍の速度で麻耶を走らせ、ハサミの殺人鬼から逃れる事に成功させた。
ひたすら駆けて駆けて駆け続け、倍速で走った為に常時の倍の速度で疲労し、廊下にへたり込んで息を整えていた所へ聞こえてきた、あの『音』。
金属と金属が擦れ合うあの音。鋏の刃を開き、閉じ、開き、閉じ、そうする事で生じる音だ。
あの怪人が追って来ている事を悟り、心の底から怯え切った麻耶はふたたび逃走を開始。幸にして支給品の効果は、任意でオン/オフが切り替えられる様で、今度は倍速で走る事なく、激しく疲労する事なく走り続ける事が出来た。
そうして下の階へと通じる階段を求めて走る事暫し、麻耶は階段では無く他の参加者を見つけてしまった。
黒髪黒瞳、血の気の無い白い肌の、10代前半の外見。裸足で床を踏みしめて立つ貫頭衣の少女は、血相変えて駆け寄ってきた麻耶を見ると、貫頭衣の内側から、剣身から漆黒のオーラを放つ禍々しい大剣を抜き出すと、無言で振りかざして、麻耶目掛けて走り出した。
デスマスクの如き無表情で、猛速で走り寄ってくる少女に対し、麻耶は即座に逃亡を決意。エルメスの靴の効果をフルに活かして逃げ出した。
余計な思考などする余地も無い。立て続けに生命危機に晒されて、麻耶の思考は恐怖と焦燥に支配されている。
部屋から部屋へと逃げ回り、曲がり角を幾つも曲がり、自分が館の何処を走っているか分からなくなっても、麻耶は足を止めずに走り続ける。
麻耶耳にはずっと聞こえ続けているのだ。裸足の足が、床を踏み鳴らす音が、どれだけ走っても、エルメスの靴を使っても、あの少女は一定の距離を置いて追跡してくるのだ。
恐怖と疲労とで涙と涎と鼻水を垂れ流し、顔をグシャグシャにしながら駆ける麻耶は、気が付けば鋏の少年と邂逅した食堂の様な部屋に居た。
先刻出逢った少年を思い出して、絞め殺される豚の様な悲鳴を上げてへたり込んだ麻耶の耳に、金属の擦れ合う音と、床を踏む裸足の足音が同時に聞こえてきた。
麻弥は堪えくれずに恐怖に負けて絶叫するが、当然声を聞きつけた少年少女が、麻耶の潜む食堂へと殺到してくる。
無我夢中で麻弥は壁に設置されている暖炉の中に入り込むと、煙突を1m程よじ登り、両手足を壁に突っ張って身体を支え、煙突内に身を潜めた。
最早限界を超えた限界に有る両脚を叱咤し、必死こいて両手足に力を籠める。
絶体絶命と呼んで良い窮地だが、麻耶には確かな希望があった。
こんな状況でも希望を抱ける辺り、タフって言葉は条河麻耶の為にある
殺し合いに乗った殺人者が2人。このままでは両者ともに食堂に入っってくる。
いくら広いとはいえ、同じ室内に居て気付けないほど広くも無いし、視界を遮る障害物が多い訳でも無い。必ず互いを認識する、そうすれば殺し合いになるのは必至。殺人者達が殺し合っている間に、若しくは何方かが死んでから、悠々と脱出すれば良い。
絶死の窮地にありながらも、何処か余裕がある麻弥が、真に絶望するのはこの直後の事である。
◆
最初に食堂の扉が開き、金属音と共に人が入って来る気配。あのハサミの少年が、麻耶を殺しにやって来たのだ。
耳障りな金属音が食堂内を移動していく。間違い無くあの少年は、麻耶が食堂内に居ると思って、麻耶を探し回っている。
恐怖と疲労で荒くなる息を殺し、眼を閉じて堪え続ける麻耶の耳に新たな音 あの死骸を思わせる少女もやって来たのだ。
麻耶は煙突内で密かにほくそ笑む。後は此奴らが殺し合えば────何時迄も二人が争い出す気配がして来ない。
部屋の中を足音と金属音が移動していき、時折食器棚を開ける音や、机をひっくり返す音がするだけだ。
目論見が完全に外れた麻耶が、煙突の中で涙を流す。あまりの理不尽さに怒りすら覚えてくる。だからだろうか、限界を超えた限界にある両手足が、麻耶の身体を支え続けられたのは。
然し、そんあ麻耶の努力も虚しく、殺人者が暖炉の前に立つ気配がした。
失禁しそうな恐怖に耐え、呼吸を止めて潜む麻耶の胸ぐらが捕まれ、一気に暖炉から引き摺り出される。
恐怖のあまりに発狂した猿の様な悲鳴を上げる麻耶を見下ろすのは、死人の様な少女。少女は手にした大剣を無言で振り上げた。あの剣が振り下ろされれば、麻耶の頭は熟柿の様に潰れるだろう。
死を覚悟した麻耶は半狂乱で、背負っていたランドセルを手に取り、少女へと叩きつけ────瞬間。
耳障りな金属音が食堂内を移動していく。間違い無くあの少年は、麻耶が食堂内に居ると思って、麻耶を探し回っている。
恐怖と疲労で荒くなる息を殺し、眼を閉じて堪え続ける麻耶の耳に新たな音 あの死骸を思わせる少女もやって来たのだ。
麻耶は煙突内で密かにほくそ笑む。後は此奴らが殺し合えば────何時迄も二人が争い出す気配がして来ない。
部屋の中を足音と金属音が移動していき、時折食器棚を開ける音や、机をひっくり返す音がするだけだ。
目論見が完全に外れた麻耶が、煙突の中で涙を流す。あまりの理不尽さに怒りすら覚えてくる。だからだろうか、限界を超えた限界にある両手足が、麻耶の身体を支え続けられたのは。
然し、そんあ麻耶の努力も虚しく、殺人者が暖炉の前に立つ気配がした。
失禁しそうな恐怖に耐え、呼吸を止めて潜む麻耶の胸ぐらが捕まれ、一気に暖炉から引き摺り出される。
恐怖のあまりに発狂した猿の様な悲鳴を上げる麻耶を見下ろすのは、死人の様な少女。少女は手にした大剣を無言で振り上げた。あの剣が振り下ろされれば、麻耶の頭は熟柿の様に潰れるだろう。
死を覚悟した麻耶は半狂乱で、背負っていたランドセルを手に取り、少女へと叩きつけ────瞬間。
ちゅどッ!
派手な爆発音と共に煙が室内に蔓延し、室内に居た全員の視界を覆ってしまう。訳もわからないまま、麻耶は床を這いずって逃げ回り、何とか食堂から脱出することに成功。エルメスの靴の効果を使い、全速力で走り去った。
走り出してしばらく経ってから、麻耶は壁に背を預けて床にへたり込み、息を整え、疲労の回復を待つ。
その間に、さっきの爆発音と煙の原因を確認するべく、ランドセルの中を改めると、『煙玉』と書かれた袋が出て来た。どうやらこの中身が溢れて爆発したらしかった。
疑問が解けた麻耶は、大きく溜息を吐くと、目を閉じて回復に専念した。通常ならば一日以上掛かるほどに疲弊し尽くした手足は、支給品の『守りの指輪』の効果により、30分程で行動に支障が無い程度に回復した。
指輪の効果に驚きながら立ち上がった麻耶は、その後誰とも会う事なく、エントランスホールに辿り着き、そこで又もや一人の少女に出逢う。
紫紺のゴシックドレスを着た少女は、長いブルネットの髪と、繊細可憐な白皙の美貌と相まって、アンティーク・ドールを思わせる。
エントランスホールは無人とはいえ、館の中には殺人者が二人も徘徊している状況で、襲われた様子も無く、身じろぎひとつせず、両開きの扉の前に立つ少女の姿は、条河麻耶の背筋に冷たいものを走らせるには充分だった。
本能的に身構えると、少女の正面を避け、右側から近づいて行く。例え殺し合いに乗っていたとしても、少女は素手だ。即座に殴り倒して館の外へと脱出する。そう決意して近づいていった矢先。少女が両肩を掻き抱き、絶叫して蹲った。
思わず動きを止めた麻耶の顔面目掛けて、少女から閃光が疾った。
予め身構えていた事と、館内での経験とが併さって、麻耶は咄嗟に転がって、顔面を抉る軌道で振われた鎌を回避。そのまま床を転がって距離を取ると立ち上がる。
麻耶は少女の姿を見て、愕然と動きを止めた。
少女が振るったのは鎌だった。だがそれは少女の手に握られたものではない。
右肩があった場所から細く長い腕節が伸び広がり、刃はその先端で、鈍い輝きを放っている。
少女の腕そのものが展開・伸長して、内蔵されていた刃を繰り出したのだ。
再度凄惨な絶叫と共に、少女の左腕が割れ、右と同じ腕節と鎌が現れる。
更にスカートの中から夥しい節足が現れ、麻耶目掛けて人では有り得ない速度で迫り来る。
絶叫しながら麻耶はエルメスの靴の効果を使用。全速力でエントランスホールを後に、金属音や足音が聞こえる度に向きを変え、『階段を何度も駆け上がり』。鋏を躱し、遮る扉が大剣の一撃で破壊されるのを目撃し、無数の軸足で天井や壁を走る少女の振るう鎌から逃れ。
何故か争う事なく、自分を殺すことに専念する殺人者達に、理不尽さを感じながら逃げ惑う。
走り出してしばらく経ってから、麻耶は壁に背を預けて床にへたり込み、息を整え、疲労の回復を待つ。
その間に、さっきの爆発音と煙の原因を確認するべく、ランドセルの中を改めると、『煙玉』と書かれた袋が出て来た。どうやらこの中身が溢れて爆発したらしかった。
疑問が解けた麻耶は、大きく溜息を吐くと、目を閉じて回復に専念した。通常ならば一日以上掛かるほどに疲弊し尽くした手足は、支給品の『守りの指輪』の効果により、30分程で行動に支障が無い程度に回復した。
指輪の効果に驚きながら立ち上がった麻耶は、その後誰とも会う事なく、エントランスホールに辿り着き、そこで又もや一人の少女に出逢う。
紫紺のゴシックドレスを着た少女は、長いブルネットの髪と、繊細可憐な白皙の美貌と相まって、アンティーク・ドールを思わせる。
エントランスホールは無人とはいえ、館の中には殺人者が二人も徘徊している状況で、襲われた様子も無く、身じろぎひとつせず、両開きの扉の前に立つ少女の姿は、条河麻耶の背筋に冷たいものを走らせるには充分だった。
本能的に身構えると、少女の正面を避け、右側から近づいて行く。例え殺し合いに乗っていたとしても、少女は素手だ。即座に殴り倒して館の外へと脱出する。そう決意して近づいていった矢先。少女が両肩を掻き抱き、絶叫して蹲った。
思わず動きを止めた麻耶の顔面目掛けて、少女から閃光が疾った。
予め身構えていた事と、館内での経験とが併さって、麻耶は咄嗟に転がって、顔面を抉る軌道で振われた鎌を回避。そのまま床を転がって距離を取ると立ち上がる。
麻耶は少女の姿を見て、愕然と動きを止めた。
少女が振るったのは鎌だった。だがそれは少女の手に握られたものではない。
右肩があった場所から細く長い腕節が伸び広がり、刃はその先端で、鈍い輝きを放っている。
少女の腕そのものが展開・伸長して、内蔵されていた刃を繰り出したのだ。
再度凄惨な絶叫と共に、少女の左腕が割れ、右と同じ腕節と鎌が現れる。
更にスカートの中から夥しい節足が現れ、麻耶目掛けて人では有り得ない速度で迫り来る。
絶叫しながら麻耶はエルメスの靴の効果を使用。全速力でエントランスホールを後に、金属音や足音が聞こえる度に向きを変え、『階段を何度も駆け上がり』。鋏を躱し、遮る扉が大剣の一撃で破壊されるのを目撃し、無数の軸足で天井や壁を走る少女の振るう鎌から逃れ。
何故か争う事なく、自分を殺すことに専念する殺人者達に、理不尽さを感じながら逃げ惑う。
◆
死人の様な少女に追われて廊下を走る麻耶。その眼前で、廊下に面した扉の一つが開き、中から鋏を持った少年が、あの金属音と共に飛び出して来た。
麻耶を狙って少年の振るった鋏が、麻耶に躱されてた挙句、死人のような少女の顔面を粉砕。少女が仰向けに倒れるも、少年は全く意に介さずに麻耶目掛けてハサミを振るう。
当たれば致命の斬撃を何とか躱した麻耶は、天井に人影の様なものを見た気がして、咄嗟に欲に飛び退く、先刻まで麻耶がいた空間を過ぎた鎌が少年の頭を断割した。
目の前で起きた惨劇に、込み上げるものを吐き出しながら、麻耶はエルメスの靴の効果を発動。全力でその場を駆け出し、廊下の角を速度を落とさず曲がる。その時後ろに目を向けると、明らかに致命傷を負った筈の少年と少女が、平然と此方へ走って来るのが見えて、麻耶は恐怖のあまり失禁した。
麻耶の知らぬことではあるが、少年はある条件下に於いて不死身。この場に於いては条件そのものが撤廃された代わりに不死性が制限されているが、それでも頭を割られた程度で死ぬ事はない。
少女は元より骸。死骸に充填された魔力で駆動する操駆兵。死体の神経を操作系に用いた自律駆動するゴーレムの様なもの。顔面が砕けた程度では止まらない。
もう一人の少女も戦闘用の身体に改造されたガイノイドだ。これもまた人では無い。
三者三様の人でなしだが、麻耶を殺すという目的は三者共通。故に揃って麻耶を追う。
麻耶を狙って少年の振るった鋏が、麻耶に躱されてた挙句、死人のような少女の顔面を粉砕。少女が仰向けに倒れるも、少年は全く意に介さずに麻耶目掛けてハサミを振るう。
当たれば致命の斬撃を何とか躱した麻耶は、天井に人影の様なものを見た気がして、咄嗟に欲に飛び退く、先刻まで麻耶がいた空間を過ぎた鎌が少年の頭を断割した。
目の前で起きた惨劇に、込み上げるものを吐き出しながら、麻耶はエルメスの靴の効果を発動。全力でその場を駆け出し、廊下の角を速度を落とさず曲がる。その時後ろに目を向けると、明らかに致命傷を負った筈の少年と少女が、平然と此方へ走って来るのが見えて、麻耶は恐怖のあまり失禁した。
麻耶の知らぬことではあるが、少年はある条件下に於いて不死身。この場に於いては条件そのものが撤廃された代わりに不死性が制限されているが、それでも頭を割られた程度で死ぬ事はない。
少女は元より骸。死骸に充填された魔力で駆動する操駆兵。死体の神経を操作系に用いた自律駆動するゴーレムの様なもの。顔面が砕けた程度では止まらない。
もう一人の少女も戦闘用の身体に改造されたガイノイドだ。これもまた人では無い。
三者三様の人でなしだが、麻耶を殺すという目的は三者共通。故に揃って麻耶を追う。
殺人者達が互いに殺し合わないのは当然だ。彼等は殺し合いを円滑に進める為のに乃亜が用意した、殺し合いを破綻させない程度の強さの、殺人者なのだから。
彼等は乃亜によって互いを認識できず、殺し合いができない様に設定されている。
しかし、あくまでも相互に認識できないだけでしかなく、互いの攻撃が誤爆することも有る。
更に相互認識ができない為に一切の連携が取れず、結果として互いの攻撃が誤爆し合い、その為麻耶を取り逃し続けたのだが。
そんなことは知らない麻耶は、恐怖と理不尽さに泣き喚きながら逃げ惑い、気がつけば最上階である『5階』に居た。
彼等は乃亜によって互いを認識できず、殺し合いができない様に設定されている。
しかし、あくまでも相互に認識できないだけでしかなく、互いの攻撃が誤爆することも有る。
更に相互認識ができない為に一切の連携が取れず、結果として互いの攻撃が誤爆し合い、その為麻耶を取り逃し続けたのだが。
そんなことは知らない麻耶は、恐怖と理不尽さに泣き喚きながら逃げ惑い、気がつけば最上階である『5階』に居た。
館の中には凶悪な殺人者が三名。対する麻耶はボッチ・ザ・フュージティブ。
圧倒的不利な状況下で、条河麻耶は果たして館から脱出出来るだろうか?
圧倒的不利な状況下で、条河麻耶は果たして館から脱出出来るだろうか?
【条河麻耶@ご注文はうさぎですか?】
[状態]:疲労(大)回復中 精神的疲労(大) 涙と涎と鼻水による顔の汚れ。失禁
[装備]:エルメスの@靴FF6 守りの指輪@FF5 煙玉@刃牙道×3
[道具]:基本支給品、ランダム支給品×0
[思考・状況]基本方針:生還する
1:館から脱出する
[状態]:疲労(大)回復中 精神的疲労(大) 涙と涎と鼻水による顔の汚れ。失禁
[装備]:エルメスの@靴FF6 守りの指輪@FF5 煙玉@刃牙道×3
[道具]:基本支給品、ランダム支給品×0
[思考・状況]基本方針:生還する
1:館から脱出する
支給品紹介
エルメスの靴@FF6
常人ヘイストの効果が掛かる靴。このロワでは行動速度が倍になるが、倍の速度で疲労し、速度が倍化しても運動エネルギーには変化を生じず、効果を任意でオン/オフ出来る仕様になっている。
エルメスの靴@FF6
常人ヘイストの効果が掛かる靴。このロワでは行動速度が倍になるが、倍の速度で疲労し、速度が倍化しても運動エネルギーには変化を生じず、効果を任意でオン/オフ出来る仕様になっている。
守りの指輪@FF5
物理と魔法への防御力を向上させ、常時リジェネの効果。
このロワでは傷だけで無く疲労も癒す仕様となっている。
物理と魔法への防御力を向上させ、常時リジェネの効果。
このロワでは傷だけで無く疲労も癒す仕様となっている。
煙玉@刃牙道
本部以蔵が制作した煙玉。『ちゅど』という爆発音と共に煙幕を展開する。
煙幕による撹乱効果は異常に高く、範馬勇次郎でさえも通用した程。シリーズ屈指のチートアイテム。麻耶には四個支給された。
本部以蔵が制作した煙玉。『ちゅど』という爆発音と共に煙幕を展開する。
煙幕による撹乱効果は異常に高く、範馬勇次郎でさえも通用した程。シリーズ屈指のチートアイテム。麻耶には四個支給された。
【ボビィ・バロウズ@CLOCK TOWER】
[状態]:健康
[装備]:万物両断・エクスタス@アカメが斬る
[道具]:基本支給品、ランダム支給品×1~2
[思考・状況]基本方針:皆殺し
1:条河麻耶を見つけ出して殺す
[備考]
不死性の条件が無くなり、行動の自由を得ましたが、不死ではなくなっています。
アルシアとペトルーシュカを認識する事が出来ません
[状態]:健康
[装備]:万物両断・エクスタス@アカメが斬る
[道具]:基本支給品、ランダム支給品×1~2
[思考・状況]基本方針:皆殺し
1:条河麻耶を見つけ出して殺す
[備考]
不死性の条件が無くなり、行動の自由を得ましたが、不死ではなくなっています。
アルシアとペトルーシュカを認識する事が出来ません
支給品紹介
万物両断・エクスタス@アカメが斬る
鋏型帝具
元より刃物として高性能だが、鋏の刃で対象を挟み切ると、この世にあらゆるものを切断できる。
大きさを活かして盾としての利用も可能。
奥の手は刃でそのものを強烈に発光させる『金属発光』
万物両断・エクスタス@アカメが斬る
鋏型帝具
元より刃物として高性能だが、鋏の刃で対象を挟み切ると、この世にあらゆるものを切断できる。
大きさを活かして盾としての利用も可能。
奥の手は刃でそのものを強烈に発光させる『金属発光』
【アルシア@白貌の伝道師】
[状態]:健康
[装備]:魂砕き@ロードス島戦記 遠坂凛の宝石×20@Fate/stay night
[道具]:基本支給品、ランダム支給品×0~1
[思考・状況]基本方針:皆殺し
1:条河麻耶を見つけ出して殺す
2:
[備考]操駆兵であるアルシアには体力や疲労というものが存在しませんが、魔力が無くなると死体に戻ります。
ボビィ・バロウズとペトルーシュカを認識する事が出来ません
[状態]:健康
[装備]:魂砕き@ロードス島戦記 遠坂凛の宝石×20@Fate/stay night
[道具]:基本支給品、ランダム支給品×0~1
[思考・状況]基本方針:皆殺し
1:条河麻耶を見つけ出して殺す
2:
[備考]操駆兵であるアルシアには体力や疲労というものが存在しませんが、魔力が無くなると死体に戻ります。
ボビィ・バロウズとペトルーシュカを認識する事が出来ません
支給品紹介
魂砕き@ロードス島戦記
肉体を持たない魂だけの存在である魔神王を滅ぼす為に鍛えられた魔剣。
斬った相手の精神と魂を打ち砕く効果があり、掠っただけで破格の英雄が戦闘不能となるが、この機能は制限により発揮されない。
斬った相手から生命力を奪う効果が有り、此方は機能している。魔力が切れると死体になるアルシアの生命線その1
肉体を持たない魂だけの存在である魔神王を滅ぼす為に鍛えられた魔剣。
斬った相手の精神と魂を打ち砕く効果があり、掠っただけで破格の英雄が戦闘不能となるが、この機能は制限により発揮されない。
斬った相手から生命力を奪う効果が有り、此方は機能している。魔力が切れると死体になるアルシアの生命線その1
遠坂凛の宝石×20@Fate/stay night
遠坂凛が日頃からコツコツと魔力を貯めた宝石。最高ランクの魔術を行使できるだけの魔力が、宝石一つ一つに充填されている。
が切れると死体になるアルシアの生命線その2にして遠坂凛激おこ案件。
遠坂凛が日頃からコツコツと魔力を貯めた宝石。最高ランクの魔術を行使できるだけの魔力が、宝石一つ一つに充填されている。
が切れると死体になるアルシアの生命線その2にして遠坂凛激おこ案件。
【ペトルーシュカ@鬼哭街】
[状態]:健康
[装備]:ミラクルシューズ@FF6
[道具]:基本支給品、ランダム支給品×1~2
[思考・状況]基本方針:皆殺し
1:条河麻耶を見つけ出して殺す
2:
[備考]
ボビィ・バロウズとアルシアを認識する事が出来ません。
原作で仕込まれていた機銃は取り外されています。
[状態]:健康
[装備]:ミラクルシューズ@FF6
[道具]:基本支給品、ランダム支給品×1~2
[思考・状況]基本方針:皆殺し
1:条河麻耶を見つけ出して殺す
2:
[備考]
ボビィ・バロウズとアルシアを認識する事が出来ません。
原作で仕込まれていた機銃は取り外されています。
支給品紹介
ミラクルシューズ@FF6
シェル、プロテス、ヘイスト、リジェネが常時掛かる靴。
物理及び魔法攻撃のダメージを三分の一に減らし、常時損傷を回復する。行動速度の倍化はオミットされている。
ミラクルシューズ@FF6
シェル、プロテス、ヘイスト、リジェネが常時掛かる靴。
物理及び魔法攻撃のダメージを三分の一に減らし、常時損傷を回復する。行動速度の倍化はオミットされている。