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道の先、空の向こう

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何が起こった?

海馬コーポレーションへ到着した鬼舞辻無惨は困惑していた。
目の前に拡がる荒野、鉄筋コンクリートがアスファルトが微細な砂塵のように辺り一面に敷き詰められ、ミニサイズの砂漠のようであった。
これが、自然に引き起こされた現象と無惨は考えない。大規模な戦闘が発生し、その余波と被害が砂のように砕かれた建造物達なのだろう。
無惨の知る限り、このような破壊力を齎す者は自身を含め、そうはいない。
継国縁壱ですら破壊規模という点では、ここまでの範囲を破壊し尽くす事は叶うまい。
絶対に無理と断言しきれないのが、あの怪物の恐ろしさだと、無惨は心の中で付け加えるが。

周辺が悲惨な有様な反面、海馬コーポレーションそのものは無事であった。
厳密には各所に破壊された形跡があるが、建物そのものが倒壊するような規模の物はない。

「小僧、ここで休んでいろ」

無惨は海馬コーポレーションへ足を踏み入れた。
無事な一室を見付け、そこの椅子に無惨は脇に抱えた龍亞を寝かせ、しおに言いつける。
モチノキデパートでの一件以降、暫くして無惨達の前に龍亞は居た。
聞けば、あの後に藤木の襲撃を受けて、シカマルに支給品の力で逃がされたという。

「無惨は何処行くの?」

「中を調べる」

大規模な戦闘が起きたのは確かだが、依然施設として調べる価値はある。
乃亜の情報を一つでも多く手にしておくのは、少なからず無惨の生存にも貢献する。
それに、龍亞も体の痺れが抜けるまで、休ませておく必要もある。
致命傷ではないが、電撃を受けて体の痺れがまだ残っているようだ。
無惨にとって気に掛ける義理はないが、今の無惨の置かれた立場では龍亞を生かして損はない。
別人の容姿を騙り、無惨の悪評を吹聴し殺戮を繰り返す魔神王の存在だ。
何処ぞの騙された正義漢の馬鹿に襲われる前に、龍亞に事情を説明させ誤解を解く役割がある。

「ついでだ。小娘を見張っておけ」

向かい合うように、龍亞の前には縄で縛られた神戸しおが床に座らされていた。
モチノキデパート内で入手していたのだろう。ホームセンターの店頭に並んでいるような、作業用の縄だ。
人を縛ることを想定していないからか、しおは窮屈そうにそして少し表情を歪ませ、痛そうにしていた。
物哀れそうに見つめる龍亞だが、その処遇にも一理ある為、何も言い出せない。
神戸しおは殺し合いに乗っている。今も、その石は揺らいではいないだろう。
ネモが見張り、彼女がその手を汚さぬまま元の世界へと帰還させる。そう言って、保護を続けていたが当のネモはこの場にはいない。
無惨がマーダーをわざわざ生かして、傍に置くだけでもかなり寛容な処遇である。

龍亞ももう少し手心を加えてもとは思うが、何の拘束もなしにまだ電撃の痺れが抜けない状態で二人きりにされるのは、少し怖かった。

(二人きりにしないでよ……)

部屋から出ていく無惨の背中を見て、龍亞は頭の中でだけ抗言した。
下手に文句を言って怒らせると後が怖いタイプなのは、短い付き合いの中でよく分かった事だ。

「……」

龍亞もしおも互いに話す事はなく、気付けば龍亞は沈思黙考、今までの事を振り返る。
山本勝次と出会って割戦隊と交戦し、初めて人を殺したこと。
そこから北条沙都子とメリュジーヌに襲われ、みんなで力を合わせて撃退はしたが、有馬かなは犠牲になった。
自分の知らない所で、勝次はブラックに殺され。そして、今度はシカマルが自分を庇って死んだ。

───生き残れよ。

守れない。
メリュジーヌの時と違い、藤木茂の時はずっと守られ続け庇われて、シカマルを死なせたのだ。
カードも再使用出来ていた筈なのに。
自分が真っ先にやられた時、シカマルはやろうと思えば、一人だけ生き残れたかもしれない。
見捨てて、シカマル一人で藤木に対処すれば、あんな死ぬことはなかった。
何もかもあの時、藤木の攻撃に対応できずやられた龍亞のせいで。

「大丈夫、龍亞君? 顔辛そうだよ」

堂々巡りの自己嫌悪を止めたのは、しおの労わるような声だった。

「う…うん、オレは平気だよ」

我に返る。
頬に手を当ててみれば、自分でも驚く程に表情が歪んでいた。
これは良くないな。龍亞は気丈に振舞おうと笑顔を作って、しおに見せた。

「よかった」

にっこりと微笑み返すしおの姿は、とても可愛らしかった。
子猫のようなくりっとした目に、あどけない少女の純朴な笑顔がマッチして、龍亞も一瞬心を奪われた。
だが愛嬌のある幼気な少女の姿は、またしおの一面でしかない。
ネモがシカマル達に警告を発するように、その内面には危険な思想を隠し持っている。

「……聞いていいかな。しおは殺し合いに乗ってるんだよね」

ネモからは、あくまで殺し合いに乗っていて危険であり、見張っている。そうとだけ聞かされていた。
踏み入るべきではないのかもしれないが、自分を騙して良い顔をしようとしているだけなのかもしれないが、こんな女の子が本当に優勝を目指そうとしているのか気になった。

「うん、ネモさんに聞いたでしょ」

あっけからんにしおは即答した。さっきと同じあどけない顔で、にこやかに。

「あっさり……認めるんだね」

自分のスタンスがバレているのを承知で、言い訳もせず、一切の淀みなくしおは肯定した。
龍亞にはそれが狂態を演じているようにしか見えない。もしも、正気でそれをしているのなら、まともな心理状態ではない気がする。
普通ならばもっと、自分の弁解を言うのではないか? 龍亞が逆の立場なら、そうしてしまう。
相手に、悪く思われたくない。自分自身の罪悪感に言い訳を用意してしまう。

「嘘を吐いても意味がないもん」

この娘は、自分が悪い事をしてると、露程も思っていない。
本質は沙都子やメリュジーヌ、魔神王や藤木茂のような殺人に手を染める者達と一緒だ。
だが違うのは、たまたま人を殺傷できる力を持ち合わせていないだけ。
ネモがしっかりと見張って、そうなる機会を徹底して潰していたから、誰も殺めていない。
それだけなのだ。

「っ…………」

先程まで可愛らしかった少女が、今度は得体の知れない妖怪のように見えてきた。
理解不能、意味不明、正体不明の怪物。
実は、女の子の皮を被っているだけの、人を喰らう化け物なのではないか? 荒唐無稽な想像をして、それが自分の中で妙な信憑性を帯びてしまう。

(苦い)

場が冷えていくのを感じ取り、白けたようにしおは冷たく龍亞を見つめる。
しおとさとうの愛、二人が夢見る甘い世界は、それ以外からは快く思われていない。
龍亞も思った通り、理解し難い何かを見る目でしおを見つめていた。
こうなることは予想出来ていたし、そうする為に敢えて話したのだ。
ネモと悟空と居た時間は本当に楽しかった。きっと、さとうと共に過ごしたあの日々の次くらいには。
だから、心の何処かでネモと悟空を死なせなくてはならない事に、躊躇がないと言えば嘘になる。

(ベーカリーさんが死んだ事が、こんなに悲しいだなんておもわなかった)

あの人達が好きだ。愛ではないけれど、親しい友人になれたのなら、どれほど良かっただろうと思う。
でも、この殺し合いではそういう訳にはいかない。
しおがさとうを助けようと思えば思う程、ネモはそれを阻止しようとする。
普通の子供のまま殺し合いを終え、そして生還させられた先には、もうさとうの姿は何処にもない。
優勝して、さとうを救って貰う。それ以外の道をしおは選べない。

(次にネモさんと会う時は……私が……やらなくちゃ……)

どうせ、殺し合いに乗っていることはバレている。それならば、改めて自分達の愛は認められないものだと、再認識することで覚悟を固め直したかった。
手段と方法も必要だけれど、真っ先にすべきことはもう二度と心構えがぶれないように、しっかりと芯を固めること。
さとうはどんな凶行に出ようとも、しおの前でだけは人死にを出そうとはしなかった。
また、幸運にもネモ達の周辺はモチノキデパートの戦闘以外で、全く死者が出ていない。
その為、しおは今までずっと人の死を、情報という物でしか知らなかった。
その目で見て、死を感じ取るのはベーカリーとマリーン達が初めてだ。
初めて体感する他者の死に、しおは思うところもあれど、やはりその歩みを変える気にはならない。
動じる心を、新たに固めた決意で上書きしようと躍起になる。

「……理由…聞いても、いいかな?」

龍亞がそう口にしたのは、恐怖を紛らわす為だろう。
人が怖れを抱くのは分からないものだ。科学が発展していない昔に、様々な伝承が生まれたのは、分からぬ物に理由を付けて理解しようとしたからだ。
それと同じで、龍亞は自分を守る防衛手段として、彼女を理解しようと思った。

「さとちゃんを助けたいの」

「君の…友達?」

「違うよ。私の大切な人、私しか助けられない人」

「…………しおは…もしも、ネモや悟空って人達が乃亜をやっつけて、それで殺し合いが終わって元の世界に帰れたら……君は」

死ぬ気なの?

意表を突かれたように、しおは言葉に詰まった。
今まで苦いと感じた味(かんしょく)が、ほんの僅かに薄まる。

「どうして───」

誤魔化しが効かない。やっぱり、さとちゃんみたいに器用には出来ないな。
自省しながら、しおは疑問を口にする。
しおが消えたとしても、さとうは自殺を止めない。完全に松坂さとうという人間は詰んでいるからだ。
だからもしも、しおが優勝出来ないまま殺し合いが破綻し、生還したのなら、
しおもさとうと同じ場所へ逝く。さとうだけを、一人には出来ない。
後から追いかけて、ちゃんと追い付けるか分からないけれど。

「どうして、分かったの?」

さっきまで、龍亞は自分とは違う世界の人だと、しおにはそう思えた。
自分が所謂普通の子供の境遇でないことは、しおにも分かっていた。
病んでいく母親、家庭内暴力を繰り返す父親、家族に拘りしおを取り戻す事に妄執している兄。
普通の子はちゃんと学校に通うし、両親は仲睦まじいかはともかく早々暴力沙汰にもならない。
親と逸れても普通は親がちゃんと迎えに来るものだ。
全てがしおに当て嵌まらず、逆に龍亞という男の子は全てが当て嵌まるのだろう。そう思っていた。

「オレも…大切な人を守る為に、死んだ事があるから……もしかしたらって」

アポリアとのデュエル。それはジャック、龍可と共に挑んだ命懸けのデスマッチ。
ライフが経るごとに胸に装着された針が体内を穿ち、やがて心臓を貫く死のデュエルだった。
その時、龍亞は一度死んだ。龍可を守る為に。
殺し合いに優勝してまで助けたい人と聞いて、きっとそれはそうしなくては死んでしまう人じゃないか、龍亞はそう直感した。
もしも、龍亞がしおと同じ立場で優勝出来なかったら、そう考えた時に龍可が死んだのなら、自分も後を追ってしまうかもしれない。

「そっか……龍亞君は守れたんだね」

地上から数メートル以上あるマンションの屋上。
渦巻く炎の中、逃げ場などなく。
しおとさとうの二人を待ち構える、遥か下の無機質なコンクリートを想起して。
しおは羨望しながら、けれども尊ぶように言った。

「それなら……やっぱり、私の事は気にしない方が良いよ」

そして尊いと思ったからこそ、しおは拒絶する。

「龍亞君は、その人だけのヒーローなんだもん」

境遇も養われた価値観も全てが違い過ぎる別世界の人であっても、愛する人はやはり居る。
大切な人の為ならば、自分の命を投げ出す事すら厭わない。その決意だけは、同じだ。

「私はその大切な人から、龍亞君を奪わなくちゃいけないの」

哀感しながら、しおは眉を曇らせる。

「それしか、さとちゃんを助ける方法を知らないから」

自分達の愛だけが、この世界で至上の物ではない。それぞれの愛に、それぞれの強い想いが備わっている。
負ける気はない。でもそれは勝ち負けじゃない。
龍亞とその大切な人との愛を否定するのは、きっと間違った事だ。
間違っていたとしても、この想いを守る為ならば許される。そう、しおは信じている。

「龍亞君は凄いよ。だって、自分の力だけでその人を守ったんでしょ?」

それでも、自分に少しでも同情する少年に塩を送る行為かもしれなくても。
その愛を否定するのは、しおには躊躇われた。
自分の愛を蔑ろにしない。いずれ、踏み躙るとしても。
最後までその愛を守ってあげてと、自分がやろうと思っても出来なかった事を成し遂げた少年に言う。

「オレだけの、力じゃない……オレには……」

仲間がいた。そう口にしようとして、龍亞は閉口する。
この娘には、居なかったのか。
当たり前のようにいた仲間達、だがしおにはそんな当たり前の存在すら居ない。
龍亞には不動遊星がいた。ジャック・アトラスが、クロウ・ホーガンが、十六夜アキがブルーノが。
仲間も友人も家族もいくらでも出てくる。それに、疑問すら持たなかった。
初めて、しおと話してようやく気付いた。

(オレだって遊星達がいなかったら……アポリアの時だって、ジャックが傍にいたから)

ずっと龍可と共に、シティのマンションの一室にいて。
外の世界を知らないまま、二人だけの世界に安寧を求めて。
それ以外を、どうでも良いと思えていたかもしれない。
たった二人だけの完結しきった関係、今の龍亞ならばそれを良くないものだと思える。
龍可も大事で、遊星達仲間の絆も大切なものだ。
だが、しおにとってはそれが全てだ。さとちゃんという女性が、しおにはもうそれしか残されていない。

「だから、龍亞君は龍亞君の愛を守って。私は、私の愛を守るから」

しおは理解を示し、その上で断絶の一言を口にした。
自分の愛の為に戦えとそう言っている。それは、これ以上自分に深入りするなとも言っているのと同義だった。
神戸しおという少女の最大限の譲歩だ。
自分達と別の愛を認めこそすれ、それでも絶対に優勝を諦めることはない。それが出来ないのなら、彼女はその命を散らしてさとうの傍に寄り添う。
互いに完全な理解も和解も出来ない。さとうを救う、それ以外の選択肢がない。
二人だけの世界さえあれば、それ以外は何もいらない。

(乃亜を倒して…元の世界に戻れても、この娘は……)

それは、龍亞が干渉すべき問題ではなかった。
彼が関わり合いがあるのは、この狭い特異な島の中でだけだ。
それぞれが元のあるべき場所に帰ってから、それ以降の物語に龍亞の干渉する余地はない。
だが、破滅へと突き進む少女を、死ぬと分かっているしおを止めない事が正しいとも分からない。
優勝以外では、全てが絶望に苛まれるしおに差し伸べる手などあるのか?
そう考えること自体が、烏滸がましい過ちなのか。

(遊星なら……何て言うんだ。こんな時、遊星なら)

きっと方法はあると思う。さとうが救われしおと幸せになって、それ以外の人達の未来も奪われない方法は絶対にある筈だ。
だが、しおには伝わらない。彼女はさとうだけを選択してしまう。
さとうだけが、しおにとっての希望だ。



■■■■



(戦闘があった割に、内部は思いの外奇麗なものだ)


所々戦闘痕は見受けられるが比較的小規模であった。
無惨は海馬コーポレーション内を調べながら、戦闘を予測していく。
人が居た痕跡が、何か所かあった。恐らく、数人規模の一団がここを一時の拠点にしていたのは間違いなさそうだ。
その後、襲撃を受けたのか屋外で交戦が始まり、幸い建物にはほぼ影響はなかったようだ。
屋内にも僅かな血痕があるが、外のそれに比べれば非常に抑え目な小競り合い程度だろう。


(その一団の中にモクバが居るか、だが)


無惨は社内を一通り見渡した後、外へ出た。
もし、この場に居たのが対主催の集団であり、犠牲を出しながらもマーダーを撃退したという筋書きであれば残された者達が死者を埋葬している可能性が高い。
案の定、無惨が少し探すと土が盛り上がった箇所が存在した。

(なんだ、奴は?)

小さな土の山の前に、紫の同義を着た黒髪の筋骨隆々の少年が居た。
一目で、ただの人間ではないと無惨は見切る。あの逞しい肉体は見掛け倒しではない。
ただ鍛えただけの人間の肉体とは、品質そのものが違っている。
身構えながら、だが同時に無惨は一つの心当たりも思い出している。
そう、ネモが語った孫悟空という男ともう一人、その息子らしき悟飯という少年だ。
特徴も一致している。

(……いや、不要な接触は避けた方が良い)

悟空の仲間であると、味方に引き入れれば無惨の生存率も飛躍的に向上する。
しかし、様子がおかしい。
少年の足元には血だまりがあり、首を掻き毟ったような傷が拡がりそこから血が滴っていたのだ。
指先も赤く染まっている。自分で、あれだけの深い傷を首に刻むような輩がまともな筈がない。


「───ありがとう」


「きさ……」


無惨の判断は正しかった。気取られないようしっかりと距離を空け、そして探知される前に引いた。
今回の一連の判断に、無惨の非はない。だが、孫悟飯の感知力が雛見沢症候群により高まっていたのが無惨にとって最悪の不運であった。
悟飯は心の底から安堵したような安らかな、ようやく苦しみから逃れられる。
そんな顔で。嬉々とした軽やかな仕草で掌を無惨に向ける。
次の瞬間、無惨の世界は閃光に包まれ───



「ぐおッ、おがああああああああああああああああああああ!!!!???」



爆破音と無惨の絶叫と怒声が周囲に木霊した。




【一日目/午後/E-7 海馬コーポレーション近辺】


【鬼舞辻無惨(俊國)@鬼滅の刃】
[状態]:ダメージ(中) 、回復中、俊國の姿、乃亜に対する激しい怒り。警戒(大)。 魔神王(中島)、シュライバーに対する強烈な殺意(極大)、悟飯に対する怒りと悟飯を友好な参加者と話したネモに対する怒り(極大)
[装備]:捩花@BLEACH、シルバースキン@武装錬金、ブック・オブ・ジ・エンド@BLEACH
[道具]:基本支給品×2(ルサルカの分)、夜ランプ@ドラえもん(使用可能時間、残り6時間)
[思考・状況]基本方針:手段を問わず生還する。
0:ふざけるなああああああああああああああああああああああ!!!!
1:禰豆子が呼ばれていないのは不幸中の幸い……か?そんな訳無いだろ殺すぞ。
2:脱出するにせよ、優勝するにせよ、乃亜は確実に息の根を止めてやる。
3:首輪の解除を試す為にも回収出来るならしておきたい所だ。
4:ネモ達は出来る限り潔白の証明者として生かしておくつもりだが、キレたらその限りではない。
5:一先ず俊國として振る舞う。
6:中島(魔神王)、シュライバーにブチ切れ。次会ったら絶対殺す。
7:しおは悟空への手土産に使えない事もないか? 何としても悟空と同盟を結ぶ。
8:ネモ、早く首輪を外せッ!!
[備考]
参戦時期は原作127話で「よくやった半天狗!!」と言った直後、給仕を殺害する前です。
日光を浴びるとどうなるかは後続にお任せします。無惨当人は浴びると変わらず死ぬと考えています。
また鬼化等に制限があるかどうかも後続にお任せします。
容姿は俊國のまま固定です。
心臓と脳を動かす事は、制限により出来なくなっています、
心臓と脳の再生は、他の部位よりも時間が掛かります。
ネモが入手した首輪の解析データを共有しています




【孫悟飯(少年期)@ドラゴンボールZ】
[状態]:ダメージ(中)、自暴自棄(極大)、恐怖(極大)、疑心暗鬼(極大)疲労(大)、激しい後悔(極大)、SS(スーパーサイヤ人)、SS2使用不可、
雛見沢症候群L4(限界ギリギリ)、普段より若干好戦的、悟空に対する依存と引け目、孤独感、全員への嫌悪感と猜疑心(絶大)、首に痒み(大)、絶望
[装備]:無し
[道具]:基本支給品、ホーリーエルフの祝福@遊戯王DM、ランダム支給品0~1(確認済み、「火」「地」のカードなし)
[思考・状況]基本方針:全員殺して、その後ドラゴンボールで蘇らせる。
0:全員殺す。敵も味方も善も悪もない。
1:お父さんには...会いたくないな。
2:誰でもいい...戦わせてくれ...痒いんだ...
3:どこに向かうか...
4:目の前の人と戦う、そうすれば少しは楽になれるんだ。
[備考]
※セル撃破以降、ブウ編開始前からの参戦です。
※殺し合いが破綻しないよう力を制限されています。
※SSは一度の変身で12時間使用不可、SS2は24時間使用不可
※舞空術、気の探知が著しく制限されています。戦闘時を除くと基本使用不能です。
※雛見沢症候群の影響により、明確に好戦的になっています。
※悟空はドラゴンボールで復活し、子供の姿になって自分から離れたくて、隠れているのではと推測しています。
※イリヤ、美柑、ケロベロス、サファイアがのび太を1人で立たせたことに不信感を抱いています。
※何もかも疑っています。
※蛆虫の幻覚を見始めました。常に見ているわけではありませんが、また不定期に見ることもあるかもしれません。




「……い…行くしか、ないか…………」

地震が起きたかのような地響きが、海馬コーポレーションを揺らす。
それも立て続けに数回起きて、ようやく止んだとともに無惨の叫び声が響いてきた。
疑いようがない。無惨が敵に襲われている。

「しお」

無惨の様子を見に行くしかない。今はカードも再使用可能だ。
ここで無惨を死なせれば、それこそ龍亞達の身を守ってくれる最大戦力を失うことになる。
だが、その前に。
龍亞はしおを縛っている縄に手を掛けた。
身動きできないままのしおをここに放置するのも、それは彼女にとっても危険だから。

「オレは…しおに死んで欲しくない。そんな終わり方、幸せなんて思えない」

きつく結ばれているが、幸い外せない結び方ではなかった。
少し苦戦しながら、龍亞は縄を解いていく。

「やっぱり、人が死ぬのは…悲しいよ」

シカマルもかなも、そしてアーククレイドルでアポリアが死んだ時も。
誰かが死んで涙を流さない事なんてなかった。

「だから、さとちゃんも死なずに助けて、しおも…他の人達の未来を失くさない方法を見付ける」

縄を解いてから、しおは自分の手首を回して稼働に問題ないか確認した。
短い間の拘束の為か多少の違和感があるが、全然しっかりと動いた。


「ごめんね龍亞君」


隙だらけの背中だった。しおを解いて無防備に向けた後ろ姿は、いつでも飛び掛かれば体格差があっても、龍亞を倒せそうだ。

「私、さとちゃんさえいれば、それで良いの」

聞き心地の良い言葉を並べているが、それで本当に物事が上手く進むと思えない。
しおとて、さとうが罪人という人種にカテゴライズされるのは知っている。
二人殺して、証拠隠滅の為にマンションに火を点けた。下手をしたらあの火災で、別の死傷者が出てもおかしくない。
世間からも同情の余地はなく、さとうが助かっても法的な処罰は免れない。
それは悟空とネモにも同じことが言える。
あの二人が死んだ人達の帳尻を合わせる最終手段を握っていても、さとうの救済の優先度は限りなく低い筈だ。
少なくとも、善人と呼べる人達を優先して助けるのに使ってしまう。
だから、敵対することを選んだし、それ以外にしおは選べない。

「ありがと」

それでも、言葉だけでも嬉しさを感じていた。
この人はさとうの詳細までは知らないから、だからこう言えてるだけだけど。
しおだけじゃなく、さとうを助けると言ってくれた事だけは、嬉しかった。


「───今は信じてくれなくていい」


言葉で訴えるだけなら、いくらでも言える。でも、そんなものでは絶対に届かない。
だから今は信じて戦うしかない。
絶望に囚われ希望を見失ったアポリアが、龍亞を見てチーム5D'sに新たな未来と希望を託そうとしてくれたように。
あの時は必死で龍可を守り、ジャックの役に立とうと頑張って、そんなことを何度も狙ってやれるとは龍亞も思っていない。

「君が信じて貰えるように、オレは最後まで戦うから」

当たり前のように、裏切られるかもしれない。どう足掻いても信じてくれないかもしれない。
そんな都合の良い方法を見付けられないかもしれない。

「殺し合いをぶっ潰して、乃亜を倒しても。
 しおが死ぬなんて、オレはそんな結末は嫌なんだ」

やる前から諦めたくなかった。
遊星だからこうすると思ってやるんじゃない。ただ、一人の決闘者として最後まで自分を曲げたくない。

「……せんりゃく」

乃亜が最初に言っていた事をまた思い出す。
この場で孤立すれば、龍亞から支給品を奪ってもしおにとっては不利だった。
魔神王やシュライバーのようなマーダーと出くわせば、しおでは太刀打ちできない。

「私、諦めないよ?」
「分かってる」
「龍亞君を利用するだけ利用して、使い捨てるから」

薄い勝ち筋だ。龍亞もしおよりマシ程度というだけで、いつ死ぬか分からない。
儚い蜘蛛の糸に違いない。こちらの思惑もバレている。
それでも、いずれネモと悟空の元に辿り着いて。あの二人に勝つ為ならば、どんな細い糸でも掴んで手繰り寄せる。
まだこの人は、手に掛ける時じゃない。

「龍亞君の言っていることは都合の良い奇跡だよ」

皆が幸せになれれば、それが良いなんて事はしおが一番よく理解している。
そんなハッピーエンドなんて絵空事で、世界は優しくも甘くもない事も知っている。

「そんな奇跡、起きっこない」

だから、しおが望んで欲するのは、たった二人だけの砂糖菓子のような世界。
さとうとしおが二人だけで愛し合う、それ以外の不純物は何もいらない。そんなハッピ―シュガーライフ。

「……君と同じで、オレも諦めない」

それ以上の会話もなく、ただ今はこの場を切り抜けるという目的の為に共に部屋を出る。
相反する思想と理想を抱えたまま。



【一日目/午後/E-7 海馬コーポレーション】


【龍亞@遊戯王5D's】
[状態]ダメージ(小)、体に痺れ(小)、疲労(大)、悲しみ(大)、右肩に切り傷と銃傷(シカマルの処置済み)、
全身に軽度の火傷、殺人へのショック(極大)
[装備]パワー・ツール・ドラゴン&スターダスト・ドラゴン&フォーミュラ・シンクロン(日中まで使用不可)
  シューティング・スター・ドラゴン&シンクロ・ヘイロー(2日目黎明まで使用不可)
龍亞のデュエルディスク(くず鉄のかかしセット中)@遊戯王5D's、亜空間物質転送装置(夕方まで使用不可)@遊戯王DM
[道具]基本支給品×3(龍亞、シカマル、勝次)、DMカード1枚@遊戯王、
フラッシュバン×5@現実、気化爆弾イグニス×3@とある科学の超電磁砲、首輪×3
シカマルの不明支給品×1、モチノキデパートで回収した大量のガラクタ
[思考・状況]基本方針:殺し合いはしない。
0:無惨を助けに行く…助けられたらいいなぁ……。
1:梨沙と首輪を外せる参加者を探す。
2:沙都子とメリュジーヌを警戒
3:モクバを探す。羽蛾は信用できなさそう。
4:龍可がいなくて良かった……。
5:ブラックの事は許せないが、自分の勝手でこれ以上引っ掻き回さない。
6:藤木は許せない……
7:誰が地縛神を召喚したんだ?
8:しおが死ななくていいような、皆が未来を奪われない奇跡を諦めたくない。
[備考]
少なくともアーククレイドルでアポリアを撃破して以降からの参戦です。
彼岸島、当時のかな目線の【推しの子】世界について、大まかに把握しました。


【神戸しお@ハッピーシュガーライフ】
[状態]ダメージ(小)、全身羽と血だらけ(処置済み)、精神的疲労(大)
[装備]ネモの軍服。
[道具]なし
[思考・状況]基本方針:優勝する。
0:ネモさんが乃亜君を倒すのを邪魔する。そうしないと、さとちゃんを助けられない。
1:ネモさん達と合流するまで、無惨君に付いていくしかない。
2:また、失敗しちゃった……上手く行かないなぁ。
3:ネモさん、優しかったんだな…。
4:マリーンさん、ベーカリーさん……。
5:龍亞君を利用するだけ利用する。
[備考]
松坂さとうとマンションの屋上で心中する寸前からの参戦です。


132:出戻り三人一組(スリーマンセル) 投下順に読む 134:幸運を。死にゆく者より敬礼を。
時系列順に読む
121:INSANE 鬼舞辻無惨 141:僕を連れて進め
神戸しお
124:新世界の神となる 龍亞
131:きみの善意で壊れる前に 孫悟飯

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