コンペロリショタバトルロワイアル@ ウィキ

人妖の分水嶺

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匿名ユーザー

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「くそ!教師として情けない!」

己を責める。
子供の命が無残に散るのをただ見ていることしかできなかったからだ。
子供の命を守れずして何が教師か!
悔やんでも悔やみきれない。

「あの子たちにも将来があったはずなのに……ッ!」

ルフィとエース。彼らの夢は何だったんだろうか。夢の果てを見ることなく、この世を去ってしまったあの二人。願わくば兄弟仲良く成仏してもらいたい。

「しかし、この姿……」

少年は鏡に映る己を見て驚愕する。
そう、今の自分の姿は小学生の時の姿。
勿論、自分はもう小学生ではない。立派な成人で本職は教師。
名前は鵺野鳴介。生徒からぬ~べ~と慕われている霊能力教師。

「うむ。身体を変形できる……ということは、俺の身体が小学生にされたということではないな。陽神の術か」

陽神の術。
それは、気を練ることで作りだせる分身体。
訳あって、童守小で勤務していたときに作った分身体では、陽神明と名乗った。

「やはり解除はできないか。あの子の仕業とみて間違いなさそうだな」

解除できぬと言うことは、乃亜によるバトルロワイアルを何とかやめさせるのは難しいということ。
それを否応なく理解させられた。

「だからといって、こんなのを容認することはできない!」
(もし、俺の生徒が巻き込まれていたら……くそ!)

教師として、未来ある子供同士が殺し合いをすることを断じて肯定することはできない。
それに乃亜によって集められたあの場所。周囲にいたのは、どれも子供ばかりだった。
つまり、参加者には、自分の生徒やかつて受け持った生徒がいてもおかしくないということ。
想像しただけでも最悪だ。
なんとしてでも、乃亜の凶行を止める。
鵺野鳴介は決意する。

その直後。

ジリリリリリ♪♪♪

「ん?電話の音か?」

鳴介の耳に響くは電話のベル。
周囲を見渡すとそれを発見した。
それは、今ではもう見かけることはなくなった黒電話だった。
若干のノスタリジーに浸りつつも受話器を取ろうとする。
繰り返し鳴り響くは惑う音。
まるで、最初から鳴介を狙ってるかの如く。

「……もしもし」

わたし、メリーさん

すると受話器から声が聞こえた。
一見可愛らしい声。
親しき友達に語り掛けるかのような鈴が鳴る声。
思わず、受話器越しの相手の姿を想像してしまうほど。

今、あなたの 後ろにいるの

―――ザシュ!!!

「なッ!?」

言葉と同時に鳴介の背中に突き立てられる鋭い刃。
迷いない刃は確実に鳴介の肌を深くパックリと斬り裂いた。
血しぶきが噴水のように噴き出す。
こうして鵺野鳴介こと陽神明は姿も知れぬメリーさん?の手によって命を散らしてしまったのであった。

【陽神明@地獄先生ぬ~べ~ 死亡】






「……?」

「はぁ……はぁ……はぁ……」
(この身体じゃなかったら死んでいた……しかし、この痛みは……ぐぅ!?)

陽神は死んではいなかった。
刺された箇所の傷を気の力で塞ぐ。
傷はみるみる塞がれる。これでひとまずは安心といったところ。
それと同時に陽神は気づく。
ここでの痛みは本体に直結することを。
本来、分身体であるこの身はいくらダメージを負おうとも本体には影響を与えない。
しかし、このメリーさん?に刺された傷は本当に刺されたかのような痛みを感じたのだ。
つまり、答えは一つ。このバトルロワイアルでの死に繋がる怪我は本当に死ぬということを。

「へ~。貴方、人間だと思ったけど私達側だったの?」

メリーさん?は、首を傾げながら問いかける。
おそらく人間だと思っていたからだろう。
声色には若干ウキウキワクワクも入り混じっているようだ。

「……いや、俺は人間だよ。それより君は妖怪なのか?」
(妖気を感じるから、それは間違いない。……が、刺されるまで認知できなかった。一体これは…)

「ふ~ん。外の世界の人間って体がうにょうにょするのね。後でお姉ちゃんに教えてあげようっと。それと、私の名前を知りたいのね。私の名前は古明地こいしだよー。よろしくね」

メリーさんは?陽神のことを若干勘違いしつつ自己紹介をした。

―――本怖!貴方の後ろにいるよ ―――

―――古明地こいし―――

「こいし……もしかしてサトリの仲間かな」

「せいかーい。というか仲間じゃなくてサトリだよ。」

こいしは陽神の答えにパチパチと拍手する。
よく当てましたと。

「そうか。……それで君はあの子の言う通り、殺し合いに乗ったのか」
「?。だって、これってそういう異変でしょ?」

こいしは無邪気に答えた。
幻想郷では、こういったぶっ飛んだ出来事はよくある光景。
乃亜と名乗る少年らしき子が異変の首謀者で、内容は弾幕ごっこでもない殺し合い。
ならば、異変に従い、出会った者を殺す。ただそれだけのこと。
こいしはそう認識した。

「殺し殺すのが今回の異変。なら異変を起こしたあの人間の子供を殺すことで解決。それでお終いでしょ?」

本来、異変の解決は巫女の役目だが、自分が解決するのも楽しそう。
それに解決した後、死体を猫に運ばせれば問題なし。お姉ちゃんもきっと喜ぶだろう。

「いや、あの子のことだ。きっと優勝してもすんなりと終わらせるとは思えない」

集めた子供たちをただ殺し合わせて、優勝者に願いを叶えることが乃亜の思惑ではない。
この蠱毒に似たやり方。必ず裏がある。
陽神はこいしを説得しようと力説する。

「しつもーん。それって、特に問題ないんじゃないの?」
「……なんだって?」

残念ながら陽神の想いは、こいしには伝わらない。

「貴方のいうことも分かるわ。でも、妖怪は人を襲う。人は妖怪を祓う。それが人妖の健全な関係でしょ?だったら、ここで私が人を襲い、殺めようが自然の摂理じゃない?」

「それは違う。人と妖も分かり合えるよ。なぜなら、俺の妻も妖怪だからね」

確かにこいしの言うことも一理ある。
人を襲う数多の妖怪を祓い生徒や人を救ってきたからこそ、こいしの言葉を強く否定はできない。
しかし、妖怪全てが人に仇なす存在でないことも同時に知っている。
現に陽神こと鵺野鳴介の妻は雪女。生粋の妖怪なのだから。

「人と妖の夫婦?……ふーん。だけど理解できているのかしら?人と妖の命の長さを。いつか必ず後悔する時がくるかもよ?」
「かもな。だけど知ってるか?いい夫婦関係は片目を閉じるのが大切なんだぞ」
「……」

陽神の返答にこいしは無言で見つめる。

「……いいわ。殺して回るのは一時保留とするわ」
「そうか。分かってもらえたんだな」

石のように硬いこいしの態度が軟化したのを陽神は感じ取ることが出来、笑みを浮かべる。

「勘違いしないで。ここなら、メリーさんで驚いてくれそうな人間がたくさんいそうだから、驚かせて回ろうとするわ」

そういうと、こいしは陽神の前から姿を消した。

「……いったか」
(表情がまったく読めなかった。だが、去り際のあの言葉を俺は信じたい)

出来ることなら祓いたくはない。
それが陽神の偽りなき本心。

「さて、俺も動きださなければ。子供たちを守るために!」

陽神も動き出す。
地獄先生ならぬ地獄少年の行く末は果たして。


【陽神明@地獄先生ぬ~べ~】
[状態]:疲労(小)、
[装備]:なし
[道具]:基本支給品、ランダム支給品1~3
[思考・状況]基本方針:儀式を阻止しつつ他の参加者を護る
1:他の参加者を探して保護する
2:自分の生徒たちがこれに巻き込まれていないことを祈る
[備考]
ぬ~べ~S終了後からの参戦です。
肉体は陽神の術で作られた身体です。
肉体の変化や負傷の回復はできますが、疲労します。(疲労が大きいとできない)
名簿には本当の名前「鵺野鳴介」ではなく「陽神明」で記名されます。
肉体が陽神の術のため、鬼の手は使用不可能です。

【古明地こいし@東方project 】
[状態]:健康
[装備]:エースのナイフ@ONE PIECE
[道具]:基本支給品、ランダム支給品1~2
[思考・状況]基本方針:異変解決は一時保留、今は参加者を驚かせて回る
1:メリーさんで参加者を驚かせながら散歩する
2:面白い人間だったわー。帰ったらお姉ちゃんに話そうっと
[備考]
深秘録終了後からの参戦です。

【エースのナイフ@ONE PIECE 】
こいしに支給されたナイフ。
エースが所持しており、かつて白ひげを暗殺するときに使用された。
「こいよ”高み”へ ルフィ!!!」BYエース

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