2013.01.05
年功序列制は、従業員が若い時にバリバリ働いて、体力が衰えたころに高い報酬をもらう制度です。
我々の認識が十分に合理的であるならば、年功序列制は会社にとって一方的に有利です。報酬の支払いを先送りできますし、従業員をリストラ解雇でもすれば、支払いの踏み倒しさえ可能です。
若い時に労働の対価としての報酬を全額もらうと、投資ができます。銀行預金をするだけでも、利子が付きます。報酬を踏み倒される危険性もありませんし、自分自身が早死にした場合も損をしません。成果に応じて報酬をもらうのですから、いわゆる「ノルマ」もなくなっていきます。成果主義制のほうが、労働者にとっては有利です。
もちろん、途中導入は何かと問題があります。年功序列制で若い時にバリバリ働いてきた人は、会社が途中から成果主義制に移行すると、若い時の労働の報酬を踏み倒されることになります。また、上司は年功序列制と人望主義でその地位についていることが多く、成果を公平に評価できないかもしれません。
やるのであれば、やはり最初から成果主義制のほうがいい。あるテレビ番組で、最初から成果主義制でやっているサイバーエージェントの従業員は、職場の環境について、「最高です!」と云っていました。
オランダはバリバリに成果主義的です。非正規従業員も、成果を上げれば、非正規のまま、会社の執行役員にまで出世します。