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いわゆるワンネス哲学の「ワンネス」の元祖といえば、ギリシアのプロティノスがいうところの「一者」です。
プロティノス曰く、「一者は有を超越し、無を超越し、有無を超越する超越をも超越する。しかし、このように描写することもまた一者を局所的に限定するから、まったく正しいわけではない。かくして一者は実体にあらず、量にあらす、叡智にあらず、霊魂にあらず、動きつつあるものでもなく、さりとて静止しつつあるものでもなく、場所の中になく、時間の中になく、ただ独絶自全の単相者というもまだ足らず、むしろ全ての形相に先立つ無相者で、動に先立ち、静に先立つ。」
プロティノスの言語センスはあまり優れていないようです。量でない何かを「一者」と呼ぶのはよくありません。もちろん、「ワンネス」も今一つです。
ここでは、「虚無」を採用することにしましょう。
数えたり計ったりすることは数えられたり計られたりするものの存在に依存しています。したがって、我々の視点から見て最初から存在している虚無は数学と計量を超越した存在であり、多くもなく少なくもなく、増えも減りもしません。
虚無は空間に先立っているため、虚無には位置属性がありません。
空間がなければ時間もないので、我々の視点から見て、空間が最初に作られ、その空間内での事象の変化が時間という概念を生んだと考えても、まぁ、この一連の法螺話は破綻しません。