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テクノロジー【Technology】

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テクノロジー【Technology】

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●『サイバーウェア、75年の歴史』ツトム・タカハシ著

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はじめに

100年前、手足を失うことは悲劇だった。それは一生付き合わなくてはならない障害であり、身体的活動は大きく制限され、多くの場合、慢性的苦痛に苛まれることを意味した。さらに偏見による雇用制限といった積極的差別や、生活設備で不便を強いられるなどの消極的または無意識的な差別にも苦しめられた。しかし今日の場合は大きく事情が異なる。経済的に安定した者であれば、手足を失うことは若干の不自由でしかないのだ。

また100年前、雇用者は髪型制限やピアス・タトゥーの禁止など、従業員の身体に関する規定を設けることができた。生産性を求め、法に反して避妊を強制する規定まで設ける企業も多かった。しかし当時、従業員の身体について雇用者がそれ以上立ち入ることは、法的にもそれ以外の意味でも、不可能だった。そこにサイバーウェアが登場する。21世紀後半の雇用者は従業員の肌、骨、筋肉、臓器、目を付け替えることで、作業能率を高めることができるようになったのだ。極端なケースでは、セキュリティ人員に対し、いわゆる“全身換装”、つまり全身のサイボーグ化を求めることも一般的となった。

サイバネティックインプラントが市場に登場してから75年が経ったが、その影響は多岐にわたる。多くのテクノロジー史専門家はサイバーウェアを、発展を促すポジティブな原動力だと捉えているが、それに異を唱える者もまた多くいる。本書では、サイバーウェアが私たちの仕事や生活にもたらした変化について、それが良いものであれ悪いものであれ、詳しい内容とともに検証していきたい。果たしてサイバーウェアは私たちの在り方をどのように変え、私たちをどこへ導いていくのだろうか?

●化学物質:見えない殺人者

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空を行き交うAVがアルミニウム、二酸化炭素、三酸化硫黄、硫酸などの有害物質をまき散らしている事実は以前から知られている。しかし、それだけではない。死滅した赤血球、大腸菌、塩化ナトリウム(食卓塩)が大気中に存在していることも最近の研究で明らかになった。

これらの物質が人体に有害であることは、科学の学位がなくともわかるだろう。硫黄化合物はがんや心臓病をはじめ、免疫システムの衰弱または機能不全に起因する様々な病の原因となることがわかっており、自発的歯液状化や急性髄膜炎を招く可能性もある。

●おうちで作る爆弾レシピ

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爆薬マニアの必携書である唯一の自作爆薬ガイド「おうちで作る爆弾レシピ」の第2版の出版をお知らせします。第1版はおかげさまで空前の大ヒットとなりました!
なお、第1版同様、本書でご紹介した製造法を誤って用いた結果、もしくは正しく用いた場合でも、予期せぬタイミングで爆発事故が生じた際には、著者および出版社は一切の法的責任も負いかねますことをご了承ください。
火工品の取り扱いは、ご自身の責任でお願いいたします。

●リバイブ-ブレインダンス季刊誌

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ゲストコラム

ブレインダンスエディターは長くに渡って現実的な生の体験と、技術的かつ実験的な純度との均整を追い求めてきた。素材をより大幅に加工し、経路はより抽象的に、そしてブレインダンスの記録はより鮮明に。これらのデザインの原則が、脳から脳へと体験を伝える技術が登場した黎明期からエディターたちを導いてきた。しかしながら、その過程の中で、彼らは「現実的であるか」よりも「純度の高さ」に重きを置くようになってきている。純度の高い体験ほど、完成度の高い作品だと誇るほどだ。

業界は純度の高さを求めているが、この技術の本来の役割が忘れ去られてはいないだろうか? このままブレインダンス記録を加工し、フィルターをかけ続けた場合、映画やテレビ、ゲームと同程度の感情体験しか得られないものになってしまうのではないだろうか? 最新のタイトルを数本フィーダーで再生してみたが、今の業界はまさにその道を辿っていると言わざるを得ない。

ブラックマーケットで未認可のブレインダンス(ブラックブレインダンス、違法BD、裏BDなどと呼ばれているものだ)を求めるユーザーが増えているといった統計がある。理由を考えてみよう。果たして彼らの目当てが、無修正のコンテンツであると言い切れるだろうか? 我々エディターが必死に取り除こうとしている“雑味”こそが、違法BDの魅力なのかもしれない。無関係の思いつきや、さほど重要ではない記憶、なんとなく連想されてきたもの、求めたスペクトラムを超えた感情… こういった“ノイズ”が我々の思うほど無駄ではなかったとしたら? このような周辺的な体験こそが、優れたブレインダンスを最高のブレインダンスへと押し上げるものだとしたら? 数々の疑問を解消せずに純度の高いブレインダンスを盲目的に追求したとしても、この業界はあっという間に陳腐化して飽きられてしまうだろう。

  • J・A

「リバイブ」 - ブレインダンスのプロ&アマチュアエディターと業界愛好者のための季刊誌、4/78号、2076年12月

●バートモスの責任-虫熊

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バートモス以前のネットは、幾千もの脅威に満ちていた。ただ、それと同時に幾千ものチャンスも転がっていたのだ。当然、システム全体は不安定だった。企業のランナーは戦後の不良AIと綱引きをし、金融相場は暴落、ウイルスは制御なく進化を続け、自宅で神経回路が焼き切られたランナーがたびたび発見された。バートモスはネットを、今にもピンが引き抜かれそうな手榴弾として捉えていた。そして、彼は自らそのピンを引き抜いたのだ。

もはやどうだっていい、世界なんか燃えちまえ、って。

バートモスはシステムをひっくり返し、誰もがそのとばっちりを食らった。現状を見てみるといい… 結局企業が上に立ち、ネットがクラッシュした後に私たちを守るはずだったブラックウォールも、ネットウォッチの道具のひとつに過ぎない…

バートモスの登場以前、ネットは未開のジャングルだった。うまく立ち回れば、なんとか生き延びられるかもしれない。そういう自由な場所だった。バートモス以降のネットは空港の手荷物検査にそっくりだ。一歩進むごとに、ネットウォッチに書類を確認され、体腔検査までされる。もちろん… 人々の安全を思ってのことではあるが…

●ケンダチ-春の新作カタログ

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ケンシリ・アダチ兵器(ケンダチ社)製品紹介

会社理念

ケンダチはクリエイター集団です。お客様にご満足いただくこと、ご予算にお応えすることを最も大切にし、投資されただけの価値を必ずご実感いただける製品をご提供します。ケンダチ ―― 唯一無二の選択

製品紹介

ケンダチ M-55 パワーソード
ブレードファンの皆さんのために、お馴染みのパワーソードが進化して帰ってきました! 最先端の微細鋸歯クリスタルブレード技術を使い、汗ひとつかかずに相手を細切れに! 最高品質の素材を使用し、高威力かつ優雅なデザイン性を備えたパワーソードは、武器としてはもちろん、お部屋のデコレーションとしてもよく映えます。

ケンダチ モノII クラシック
完璧なものは改良のしようがない――2019年から製造され続けている歴史ある逸品です。ツインブレード、カスタムカラーのライト、柄にレーザーを仕込んだモノIIは、いつの時代もスタイリッシュであり続けます。あらゆる攻撃を受け止め、あらゆる守りを切り崩せ。長く売れ続けているのには理由があります。今すぐご注文を!

ケンダチ モノワイヤー
控えめなのに、威力抜群。力を求めつつも、それを見せびらかしたくはないという方に最適な、分子レベルの細さのワイヤーブレード。製造は最先端の軌道上施設にて、専門のエンジニアチームによって行われています。モノワイヤーは最大約3000ポンドの負荷に耐え、アーマー繊維をスコップスプレッドのように易々と切断することができます。チューリッヒ協議会では、多くの代表がこの武器の禁止を訴え、市場から葬りたがったとも噂されています。これ以上の賞賛があるでしょうか!

●ノーマッドの料理本(2034年刊行)

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メアリー・ルーおばさんの肉汁たっぷりローストオポッサム

オポッサム(できるだけ丸々と太っているもの)
パースニップ3本
セロリの茎1本
人工ベーコン
オリーブオイル

オポッサムとベーコンの表面がカリッとするまで油で焼く。溶け出した余分な脂は取り除く。焼き色がついたら、一旦肉を取り出す。セロリの固い筋を取り除き、細かく刻んで別の鍋で茹でる。柔らかくなったセロリとすりおろしたパースニップをフライパンに残った脂に混ぜ込んで、セロリとパースニップのムースを作る。肉をオーブン用の皿に置き、全体にムースをかけて強めの中火に設定したオーブンで20分焼く。
オポッサム肉の付け合せはカブのサラダがおすすめ。これでファミリーで集まるときの食事も問題なし!

「ヤブヘビ」スープ

ヘビ肉(ミズヘビとガラガラヘビの2種類)
鶏ガラ
豚骨
魚の頭
その他残りもの(あれば)
レモンの葉
旬の野菜または人工野菜
コーンスターチ
ショウガ(薄切り)
濃口しょうゆ
お好みのスパイス

このスープのポイントは、ヘビのくさみを徹底的に消すこと。1. 必要な食材を切る。2. 食材を全て鍋に入れ、6時間以上強火で煮込む。3. 味見をして足りないものを入れる。4. コーンスターチでとろみをつける。

●シナプス経路の再配線

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第1章: ニューロテクノロジーの未来

21世紀、ニューロテクノロジーは世界規模の革命を迎えた。テクノロジーで高められた感覚や、強化された記憶能力、苦痛調節などがない生活は、もはや想像できない。神経系をコンピューターチップに接続することで複雑なスキルを数秒で習得でき、切断すると同時に忘れることができるようにもなった。しかし、こうした技術をどんどん日常生活に取り入れるようになって80年近くが経った今、私たちは自身に問いかけなくてはならない。次は何だろうか、と。

近年、学者たちは脳の可塑性を操作する新たな方法についての議論を再燃させた。コプロセッサを用いて恒久的な神経経路を作ることができるか? 私たちの生涯のうちに、ドーパミン作用によるデータ操作に関する大発見はあるだろうか? もしそうなら、どのような影響を与えることになるのか? 採算的に成り立つ人工神経伝達物質が登場すれば、間違いなく健康科学の分野に改革をもたらすことになるが、同時にほとんどの政府と企業に破壊的な兵器をもたらすことにもなる。可塑性操作の分野はまだ初期段階にあるが、ほとんどの専門家は神経のつなぎ直しが現在普及しているサイバネティックインプラント同様、一般化する未来に備えるべきだという考えで一致している。この技術を最大限に利用するために、いかに私たちの体を科学的に適合させられるか、また技術の悪用と起こりうる副作用を最小限に抑える方法について、早急に研究を開始すべきだろう。

●確認後必ず処分せよ

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鬼の居る島、雷光落ち、踝ほどの、流浪の剣士。
血気に逸る、犬猿雉、怪異を討ちて、国戻る。
羽振りの良さも、束の間に、童子はやがて、討たれけり。

●サイバーウェアの使用とその副作用

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多くの人は、我々が“不可能”という言葉が陳腐化した時代に生きていると信じている。リパードクに頼めば、足の親指から神経系の一部に至るまで、人体のほとんどの部位を人工インプラントと交換できる時代だ。しかし、長くに渡ってトラウマ・チームで働く中で、私は“不可能”がまだ十分に可能であることを学んだ。21世紀の終わりにさしかかっている今でも、まだ体内にサイバネティックスを入れることによって発生する全ての副作用を排除できないでいるのだ。一般的にサイバーサイコシスと呼ばれる精神疾患については誰もが知っているだろうが、副作用は決してそれだけではない。医学の進歩により、その影響は最小限に抑えられてはいるものの、サイバーウェアに対する拒絶反応はまだ一部の人間に起きている。さまざまな合併症が存在するなかで、最も一般的なものは以下の通りだ:

1. 免疫反応 - 体がインプラントを拒絶し、瘢痕組織が痛みと周囲組織の炎症を起こすほど、あるいはテックの電子基板の働きを阻害しかねないほどに形成される。

2. 精神面の影響 - 神経系インプラントは脳に予測不可能な変化を起こす可能性がある。副作用として考えられるのは、鬱状態、無気力、幻覚症状、賭博を含む中毒行為の突然な増加。

3. インプラントへの過度な依存 - 同じ人工部位を長くに渡って使用していると、脳の化学的性質が特定タイプのインプラントに順応して変化することがある。患者がキロシ光学のオプティクスインプラントを別のモデルに取り換えようとしたところ、視力を恒久的に失ったケースが複数報告されている。

こうしたリスクを、消費者と医療関係者はどう見るべきだろうか? 0.5%の可能性で視力を失ってしまったり、カジノで貯金を使い切ってしまうかもしれないからといって、サイバネティックスによる強化は避けるべきなのだろうか? 答えは明らかに“ノー”だ。サイバーウェア技術は人間の生態を、このような“たられば”の話をするのが馬鹿らしくなるほどのレベルにまで引き上げた。リスクを最小限に抑えるための一番のアドバイスは、購入したいサイバーウェアの技術医療データをあらかじめ読んでから取り付けるかどうかを決めることだ。

●痛覚エディターと死亡率

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はじめに

“痛覚エディター”の名で知られているインプラントは、痛覚を軽減または完全に排除さえするサイバーウェアだ。ナイトシティの一部の使用者の間で長年愛されているが、その中でも傭兵たちに圧倒的な人気を誇る。ゼータテク社はその傭兵たちを対象にして以下の研究を行った。

痛覚エディターは侵害受容器から脳の頭頂葉に送られる信号を抑制し、ユーザーが痛みを感じることを防ぐ神経コプロセッサである(註釈: 一部モデルは疲労の症状も軽減する)。痛覚エディターによる有益な効果は、感覚鈍麻の症状と類似する部分があり、肉体的拷問に対する抵抗力を高めたり、重傷による痛みを無視して短時間ながら常人の限界を超えられるようにしたりすることができる。

しかし一部の研究では、さまざまな副作用を発生させることが報告されている。例えば、自分の傷が至急手当が必要な重傷であることに気づかず、戦いを続けてしまうようなケースだ。統計結果を見ると、2020年以降、痛覚エディター所有者の死亡率は60パーセント以上。肉体のネガティブな反応が欠如することにより、合理的に考えれば逃げるべき状況のなかでも戦い続けてしまう原因になるという説を裏付けている。

この報告書では、ゼータテク社の痛覚エディターを使用するクライアントをいかに回避可能な死から守るかについて述べていく[...]

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