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女性キャラが二人揃ったんだから次回は百合回ですよね?

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匿名ユーザー

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女性キャラが二人揃ったんだから次回は百合回ですよね? ◆gry038wOvE





 「グエッヘッヘ! 逃げようとしても無駄だ! まだまだ貴様らの邪魔を続けてやるぜー!」

 という感じで一話前が終わったはずである。
 こんなクソ野郎みたいな台詞を吐いているのはスーパー桃太郎電鉄DXであった。
 ほとんど全裸に近い恰好をして女の子を追いかけまわしているあたり、そんじょそこらのクソ野郎と桁違いの様である。
 まあこいつについて詳しくは前回の話を読もう。

「所持金とか物件とかそういうシステムがないのでな! 今回は諸々の不幸を送るようにしてやる~!」

 と、ここからは今回の話である。
 桃鉄DXは別に優勝しようとしているわけではないが、とりあえず目についた敵を不幸にしていくのが目的だ。前作までを読んだ感じではそれでいいはずである。
 場合によっては相手のゲームカセットが死んじゃったり、死ぬより酷い目に遭っちゃうかもしれないが、まあそれはそれである。
 一言で言っちゃえば、そういう嫌な奴なのである。

「まずお前は、……人差し指にさかむけができるッ!!」
「!?」

 海腹川背がはっとして人差し指を確認した。
 右手の人差し指には、小さなさかむけが出来ていた。さきほどまでこんな物はなかったはずだ。
 更に、それが右手と指定していなかった事に気が付いて左手を確認する。

「そんな……」

 さかむけは、左手の人差し指にも生まれていた。
 さかむけができると個人的に凄く嫌な感じがして痛いのである。

「次にお前は、頭からお湯を被る!!」
「!?」

 ふと、上を見ると、でかいタライが現れ、中身のお湯が頭の上に落ちてくる。
 熱湯というほどでもないが、車体を貫通して、海腹川背の体全体をお湯が零れてきた。
 クロノ・トリガーや車内はほとんど水浸しにはならず、ひとまず海腹川背の体全体を覆うのに十分な量だけ落ちてきたようである。
 湯気が湧き、バスタオルは体にひっつき、しかもこのまま放っておくと風邪をひいてしまうという色々大変な状態であった。
 これには流石の海腹川背も堪忍袋の緒が切れた模様である。ハッチを開けて桃鉄DXの方を向かざるを得なかった。

「……どうして私にだけ不幸が降りかかってくるんですか!」
「どうせなら可愛い方に粘着したいからだ!! こういう不健全な容姿の男の子はな、可愛い女の子を見ると、許される限りの非道を尽くしたくなるのだ!!」
「最低です!」

 最低である。

「……フン。何とでも言うがいい!! このオレ様の力からは逃れられんのだ。次にお前は、 男 に フ ラ れ る ッ !!」

 ビシッ、と指を突きつけて、桃鉄DXが海腹川背に言った。
 海腹川背につきつけられるのは次なる不幸の予言である。
 それは、不幸を形にする桃鉄の能力から生まれる物である限り、戯言ではなく現実だ。
 よりにもよって、この宣言は厄介である。

「──ッ!」

 海腹川背が咄嗟に見たのは、クロノ・トリガーであった。
 男にフラれると聞いて、真っ先に浮かんだ男はそこにいる。……とはいえ、海腹川背はこのゲームカセットに対して下心があるわけではない。
 単純に、海腹川背の最も近くにいるゲームカセットであり、それが洗脳されて突き放して来れば、こうしてブルーファルコンで逃走する事も困難になる。
 運転手に見捨てられれば、海腹川背は一人ぼっちでこの変態と戦わねばならない。
 ほとんど密着状態にあるこの少年型ゲームカセットが突然、自分を突き放してくるのだろうか。

 ……しかし、現実は違った。






「花嫁を選択するよーーーーッ!!」






 直後、そんな大声がその場に響き、一斉に全員がそちらを向いた。
 そんな大声とともに現れたのは、ここにはいなかった第三者である。
 何かに操られたように、そんな大声をあげて現れたのは、青いターバンに身を包んだゲームカセットだ。
 一目見てそれが、ドラゴンクエストⅤだと誰にでもわかった。
 飛び出してきたので、慌ててクロノ・トリガーはブレーキをかける。危うく事故るところであった。

「ビアンカか、フローラか、さて、今回はどっちを選ぼうかなーっ!!」

 わけのわからない事を口走りながら、ドラクエⅤは連れの少女・魔法陣グルグル2を海腹川背の目の前に置いた。
 そして、入念に見比べ、魔法陣グルグル2か海腹川背か、とにかく容姿の可愛い方を選ぼうとしている模様である。
 結果は既にわかっている。

 そこにいる全員ともに何が何やらわからない様子だが、その文意から、何となくドラゴンクエストⅤは桃鉄の力で操られて海腹川背をフろうとしているのだとわかった。
 まるでデスノートである。

「今回はビアンカに決めた!! ビアンカはどっちだー!! こっちだーっ!!」

 見比べて、ドラゴンクエストⅤが選んだ相手は魔法陣グルグル2であった。
 ビアンカが魔法陣グルグル2、フローラが海腹川背を示す暗号だったらしい。精神的に錯乱しているようにしか見えなかったが、このゲームカセットの特色的に、有名なヒロイン選択の話を実名でやってのけただけの事だろう。
 ともかく、魔法陣グルグル2を選んだドラクエⅤは、彼女に向けてプロポーズした。

「結婚しよう!! 一緒に子供を作ろう!!」

 ──刹那。

「ヘンタイッ!!」

 魔法陣グルグル2に抱きつこうとしたドラゴンクエストⅤの前歯が鮮血とともに宙を舞う。
 一瞬の出来事でわからなかったが、魔法陣グルグル2はドラゴンクエストⅤをブン殴ったのである。
 どうやら、この二人はこれまでもうまくいっていないらしい。──そう思わせるほどに、そのゲンコツには躊躇がなかった。
 ドラゴンクエストⅤが地面にドサッと落ちたのを全員が呆然としながら見守っていた。

「……ムムム~、おかしいぞ~、全然不幸になっておらん」

 桃鉄DXは、今の一連の出来事と海腹川背を見比べていた。
 今の感じだと、不幸になったのは海腹川背ではなく、ドラクエⅤの方である。
 海腹川背が桃鉄DXに言った。

「こっちも、あまりの出来事にフラれるショックも受けられなかったんですよ!」
「それを言うなら、こっちもあんなのが失恋相手だとは思わなかったのだ」

 桃鉄DXも弁明する。

「本気で私の邪魔をしたいなら、もっと切ないドラマを用意してから失恋する感じで行かないと困りますよ! そこんとこ、もっとちゃんとしてもらわなきゃ」
「……すまん」

 桃鉄DX的にも、計算外の出来事だったようである。
 ただフラれればショック受けるし不幸だし嫌な感じがするだろうというのが若干見通しの甘い部分だった。
 そのあたりはもう少し掘り下げていかなければ、真に迷惑な存在にはなれなそうである。
 ムムム……と、今の失敗について熟考する桃鉄DXであった。

 そんな折、海腹川背の横からクロノ・トリガーが小声で言う。

「……でも、チャンスだ。今のうちにあの桃鉄DXをドラクエⅤに押し付けてしまおう」
「そ、そうですね! スタンスはわからないけど、ドラクエⅤになら押し付けてもよさそうですし」

 今の様子を見た感じ、ドラクエⅤならば不幸になってもどうでもよさそうだ。
 やはり生贄には、彼のような奴こそがおあつらえ向きである。

「そうだ、あの子は……」

 ドラクエⅤをぶん殴った魔法陣グルグル2の姿を海腹川背が探した。
 ふと気づけば、彼女は思いっきりブン殴った体で肩で息をしていた。

「はぁ……はぁ……はぁ……いきなりどうしたの」

 青年に襲われかけたところを、小柄な女らしからぬパワーで振り払ったのだ。しばらく、こんな状態で呆然としていても無理はない。
 海腹川背も心中お察しした。

「あっ、いました! こっちへ来てください」

 そう言って、海腹川背は、すごいつりざおで魔法陣グルグル2の黒いフードをひっかけた。
 魔法陣グルグル2は驚いたようである。……が、次の瞬間には、衣服で首が絞まっていた。
 発進したブルーファルコン号の後部で、釣り糸で引っ張られ、状況もよくわからないまま、魔法陣グルグル2は彼らの旅に同行させられる事になったのだった。






「う~む、考えているうちにまた逃げられたな……。まあ、代わりを置いてくれたから許してやるとしよう」

 桃鉄DXの前には、地面に突っ伏しているドラクエⅤがいる。
 どうやら死体ではないらしいので、まあ何とかなるだろう。もう充分に不幸だが、更に不幸にしていくスタンスでいく。

「いてててててて……一体、何がどうなっているんだ」

 目を覚ました感じのドラクエⅤ。どうやら、彼も気を失っていたらしい。
 さっきまで、桃鉄DXの「男にフラれる」という不幸の効果で操られていたので、その間の記憶がないようである。
 覚えているのは、先ほどまで魔法陣グルグル2を、妹にするか嫁にするか悩んでいた事くらい……。
 ふと、ドラクエⅤの目の前に変態が現れた。

「オッス、オラ桃鉄DX」
「あ。これはどうも、ドラゴンクエストⅤです。……って、魔法陣グルグル2は!? 彼女はどこへ行った!?」

 ドラクエⅤは辺りを見回す。
 先ほどまで一緒に行動していたはずの魔法陣グルグル2がいなくなっているのである。

「彼女は貴様を殴ってどこかへ行ったのだ!!」
「なっ……彼女にフラれた!? 一体、何故……!? 寝ている間に!? なんと不幸な……」

 多少、セクハラしたかもしれないが、そんなに殴られるほど嫌われる事はした覚えがなかった。
 ふと顔の前を触ると、前歯が折れて、血が出ている。
 よく見たら鼻からも血が出ているではないか。どんな勢いで殴ったのだ。

「安心するがいい。確かに貴様は女にフラれた。だが、疫病神は貴様に微笑んだのだ。
 グエッヘッヘ! これから貴様に憑いて不幸にしてやる~っ!!」

 ドラクエⅤの周囲にいたのは、目の前の桃鉄DXのみ。
 今更だが、このままだとヤバい事に彼は気がついた。

 ──一応、マーダーなので目の前のコイツを倒さないと。


【D-6 森】

【ドラゴンクエストⅤ】
【状態】前歯が折れて出血、鼻血、MPちょっぴり消費
【装備】パパスの剣@ドラクエⅤ
【道具】支給品一式
【思考】
1:魔法陣グルグル2を優勝させる
2:桃鉄DXをどうにかする
※外見はDQ5主人公です

【スーパー桃太郎電鉄DX】
【状態】健康
【装備】サイコロ×10
【道具】支給品一式、ピッピにんぎょう@ポケットモンスター緑、不明支給品
【思考】
1:殺し合いには乗らない
2:ドラクエⅤの邪魔する
※外見はキングボンビーの格好をした小太りのおっさんです。







 クロノ・トリガーと海腹川背はブルーファルコンから降りていた。
 もう、逃げる必要はないので、とりあえず止まって落ち着こうとしたのである。

「……気絶してるね」
「してますね」

 魔法陣グルグル2は、一言でいうと伸びていた。
 目がまさしくグルグル状態である。
 まあ、ルアーでフードを引っかけられて首吊り状態のまま、車の外で揺られ続けたのだから気を失わないわけがない。
 下手したら死んでいる。

「生きてるかな、コレ」
「生きてますよ。本当に死んでいたら、もうすぐ括弧付きで書かれるはずですし」

 この魔法陣グルグル2という娘がどんなスタンスなのかもよくわからないままである。
 話を聞こうとしたが、もうそれもできない状態だ。

「まあ、その辺りはもしかするとアレですね。この後の状態表を見ればわかるでしょう」
「駄目だ。状態表に頼ってはいけない。僕たちは、状態表を見ずに、僕たちだけの力で戦いぬかなきゃいけないんだ……」
「……そうですね。私、ゲームカセットとして大事な事を忘れていました」

 また一つ、格言が生まれた。

「ところで、そろそろ被ったお湯が冷めてきて、バスタオルも透けて、吹いて来る風が冷たく感じるようになったので、着替えないと確実に風邪をひく──又は凍死してしまう状態なんですけど……」

 そう思って、海腹川背は下に転がっている魔法陣グルグル2を見た。
 彼女は、黒いメケメケのローブを着用している。
 これは実に暖かそうである。
 海腹川背も、ゴクリ、と唾を飲んだ。



 まあ、街も近いし、それまでなら、ちょっとくらい借りても……。



 その結果、どうなったのかは状態表参照である。



【D-5 森】

【海腹川背】
【状態】両手の人差し指にさかむけ(両足も…?)、メケメケのローブ着用
【装備】すごい釣り竿@ポケットモンスターシリーズ、ブルーファルコン@F-ZERO
【道具】支給品一式
【思考】
1:殺し合いはしない
2:魔法陣グルグル2が目を覚ますのを待つ
※外見はキャラとしての海腹川背です。
※糸と針があれば、ルアーアクションが使えます。

【クロノ・トリガー】
【状態】ダメージ(中)
【装備】ブルーファルコン@F-ZERO
【道具】支給品一式、凸ブロック@テトリス
【思考】
1:殺し合いはしない
2:街に向かって走り、服を探す
2:この子の話を聞きたいが、海腹川背のせいで聞きづらい事に…
※外見はクロノ・ハラオウン@魔法少女リリカルなのはです。
※クロノの魔法と技が使えます。合体技に関しては不明。

【魔法陣グルグル2】
【状態】身体的には健康、気絶、半裸の上に濡れたバスタオルをかけている、MPちょっぴり消費
【装備】まほうじんのつえ@魔法陣グルグル2
【道具】支給品一式
【思考】
0:気絶中
1:念願のタッチペン操作のグルグルの為に優勝する
※外見はククリです
※僕はジュジュとかルンルンのほうが好きです


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