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娯楽にはお色気も必要

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匿名ユーザー

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娯楽にはお色気も必要 ◆NIKUcB1AGw


森の中を、情景に不似合いなSFマシンが走る。
未来のレースマシン・ブルーファルコン号に乗るのは、クロノ・トリガーと海腹川背の2名である。
なお運転手は川背から、クロノ・トリガーに交代している。
乗り物の運転技術がゼロに近い川背より、飛行メカも兼ねるタイムマシン・シルバードが登場するクロノ・トリガーの方がまともな運転ができるだろうという判断によるものだ。ちなみにここにいたるまでの間に、二人はまだお互いの名前も知らないことに気づき簡単な自己紹介を済ませてある。

「そういえばクロノ・トリガーさんって、RPGなんですよね?」
「そうだが……だからなんだ?」

川背からの唐突な質問に、クロノ・トリガーは首をかしげる。

「いやあ、回復魔法とか使えないのかなあ、って」
「ああ、そういうことか」

クロノ・トリガーは、川背の言わんとすることを理解した。
彼の体には、まだマリオランドに負わされたダメージが残っている。
それを回復できないかということなのだろう。

「魔法は使えるが、僕の魔法は基本的に主人公であるクロノに準拠しているようだ。
 残念ながら、クロノは回復魔法を使えない」
「じゃあ、支給品が回復アイテムだったりとかは……」
「そちらもすでに確認している。僕の支給品はハズレだ。
 なんなら、確認してもらってもかまわないぞ」
「じゃあ、失礼して……」

すぐさま川背は運転席の傍らに置いてあったクロノ・トリガーのリュックに手を突っ込み、中を漁り出す。
その結果出てきたのは、凸字形のブロックだった。

「……なんですか、これ」
「凸ブロックだ」
「そのまんまじゃないですか!」
「じゃあ他にどう表現しろというんだ!」

漫才のようなやりとりを繰り広げる二人。
そんな中、突如として不気味な笑い声が二人の耳に届いた。

「グエッヘッヘ!」

「ふえ?」
「新手か!?」

困惑する川背。すぐに周囲を警戒するクロノ・トリガー。
彼らの前に現れたのは……。

「殺し合いの真っ最中にドライブデートとはいいご身分だな! リア充か、貴様ら!」

限りなく全裸に近い、小太りのおっさんだった。

「変態だー!!」
「変態ではない! オレ様はスーパー桃太郎電鉄DX! 由緒正しい名作ゲームの一族よ!」
「由緒正しかろうが、変態に変わりありません!」

桃鉄DXの格好は、うら若い少女の精神を持つ川背には刺激が強すぎたようだ。まあ、当然の反応である。
だがその言動は、桃鉄DXを怒らせる結果となってしまった。

「ならば貴様も変態にしてやろうか! ボンビーム!」
「きゃあっ!」

桃鉄DXの手から放たれた光弾が、川背に直撃する。
その瞬間、彼女の衣服ははじけ飛び、代わりにどこからともなく出現したバスタオルが川背の体を覆った。

「ええええええ!? な、なんですか、これ!」
「桃鉄といえば女風呂よ! その裸体を公衆の面前に晒すがいい!」
「いやああああ!! どうしましょう、クロさん! 私、お嫁に行けなくなっちゃいますー!」

半ばパニックになり、クロノ・トリガーにすがりつく川背。なんか呼称がなれなれしくなってるが、混乱しているので仕方ない。
しかし、肝心のクロノ・トリガーは別のことに気を取られていた。

「なあ、川背……」
「なんですか!? 何かいい考えでもあるんですか!?
 それとも劣情に任せて私を襲うつもりですか!?」
「あいつ、なんで生身で僕たちについてこられてるんだ……?」
「!!」

クロノ・トリガーの言葉で、川背は現実に引き戻される。
そう、クロノ・トリガーはブルーファルコン号を停車させてはいない。ずっと走り続けている。
慣れないマシンの運転であることと振動が傷に障ることから全速力は出していないが、それでも生身の人間がついてこられるスピードではないはずである。

「グエッヘッヘ! 貴様ら、桃鉄をプレイしたことがないのか?
 急行カードを使おうが新幹線カードを使おうが、貧乏神はずっとプレイヤーの後ろを付いていくのだ!
 このまま貴様らの後ろに張り付いて、邪魔をしまくってくれるわ!」
「そういう理屈!?」
「くそっ、殺意はないようだが……。ある意味それより厄介だな……」

クロノ・トリガーは歯噛みする。
桃鉄DXをスピードで振り切ることは、おそらく不可能。
車を止めて実力行使でいなくなってもらうという手もあるが、武器もなく手負いの現状では実力を出し切れない。
川背も元はアクションゲームなのである程度戦闘はこなせるはずだが、どうも性格的に荒事には向いていないように思える。
というか、明らかに戦える精神状態じゃないし。

「そういえば……」
「どうした、川背」
「あいつが貧乏神と同じパターンで動いているというのなら……。
 たしか、他のプレイヤーと接触すればなすりつけられるはずです!」
「それだ! 他の参加者に押しつけるぞ!」

クロノ・トリガーは、精神の高揚に合わせるようにアクセルを踏み込む。

「けど、私たちいちおう殺し合いに反対する立場なのに……。
 こんな恨み買うような真似しちゃって大丈夫ですかね?」
「後のことは後で考えるさ!」

「グエッヘッヘ! 逃げようとしても無駄だ! まだまだ貴様らの邪魔を続けてやるぜー!」

こうして、奇妙な追いかけっこは続くのであった。

【D-6 森】

【海腹川背】
【状態】健康、バスタオル姿
【装備】すごい釣り竿@ポケットモンスターシリーズ、ブルーファルコン@F-ZERO
【道具】支給品一式
【思考】
1:殺し合いはしない
2:桃鉄DXを誰かに押しつける
3:服 が ほ し い
※外見はキャラとしての海腹川背です。
※糸と針があれば、ルアーアクションが使えます。

【クロノ・トリガー】
【状態】ダメージ(中)
【装備】ブルーファルコン@F-ZERO
【道具】支給品一式、凸ブロック@テトリス
【思考】
1:殺し合いはしない
2:桃鉄DXを誰かに押しつける
※外見はクロノ・ハラオウン@魔法少女リリカルなのはです。
※クロノの魔法と技が使えます。合体技に関しては不明。

【スーパー桃太郎電鉄DX】
【状態】健康
【装備】サイコロ×10
【道具】支給品一式、ピッピにんぎょう@ポケットモンスター緑、不明支給品
【思考】
1:殺し合いには乗らない
2:川背とクロノを追いかけて邪魔する
※外見はキングボンビーの格好をした小太りのおっさんです。


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