涼宮ハルヒは、非常に不機嫌だった。
「ようやくずっと楽しみにしてた修学旅行の日が来たと思ったのに、何よこれ! 冗談じゃないわ!
だいたい、殺し合いしろって言っておきながら渡す武器がメリケンサック一個?
クラスメイトを殺す気なんかないけど、どうせならもっとまともな武器よこしなさいっていうのよ!」
だいたい、殺し合いしろって言っておきながら渡す武器がメリケンサック一個?
クラスメイトを殺す気なんかないけど、どうせならもっとまともな武器よこしなさいっていうのよ!」
自らの居場所がばれるというリスクなど考えもせず、ハルヒはわめき散らす。しかし、それも長くは続かない。
ひとしきり叫んで気が済んだのか、彼女は一転して沈黙を始めた。
ひとしきり叫んで気が済んだのか、彼女は一転して沈黙を始めた。
(ハア……。キョンとかどうしてるのかしらねえ……。って、なんであいつのことなんか考えなくちゃいけないのよ!)
首を大きく左右に振ると、ハルヒはその場所からの移動を開始する。
そして数分後、彼女は一人のクラスメイトと遭遇した。
そして数分後、彼女は一人のクラスメイトと遭遇した。
「あら、岩崎さんじゃない」
「!?」
「!?」
目の前に現れた岩崎みなみに対し、ハルヒは日常と何ら変わらぬ態度で話しかける。
だが一方のみなみは、怯えきった目でハルヒを見ていた。
だが一方のみなみは、怯えきった目でハルヒを見ていた。
「来ないで……」
「そんなに警戒しなくたって大丈夫よ。あたしはあんたに危害を加えるつもりなんてないから」
「そんなに警戒しなくたって大丈夫よ。あたしはあんたに危害を加えるつもりなんてないから」
みなみの言葉など意に介さず、ハルヒは無遠慮に彼女との距離を詰めていく。
「来ないで!」
ハルヒを拒絶するために、みなみが大きく左腕を振るう。その瞬間、彼女の持っていた包丁がハルヒの脇腹を切り裂いた。
「え……?」
「あ……!?」
「あ……!?」
この事態はハルヒにとっても予想外であったが、みなみにとっても予想外であった。
彼女はハルヒを追い払おうとしたのであり、傷つけるつもりはなかったのだ。
だがハルヒの接近が予想以上に早かったために、包丁が彼女の体に当たってしまったのである。
彼女はハルヒを追い払おうとしたのであり、傷つけるつもりはなかったのだ。
だがハルヒの接近が予想以上に早かったために、包丁が彼女の体に当たってしまったのである。
「違う、私は、私は……。あああ……」
罪悪感にはじき出されるように、みなみはその場から一目散に逃げ出した。
残されたのは、苦悶の表情で脇腹を押さえるハルヒだ。
残されたのは、苦悶の表情で脇腹を押さえるハルヒだ。
「痛い……痛い……! 何なのよ、これ! 誰か……誰か助けてよ!」
ハルヒの悲痛な叫びは、誰の耳にも届くことはなかった。
【7番 岩崎みなみ】
【学年】高1
【状態】錯乱
【所持品】出刃包丁
【能力】知力:B 体力:B 胸:AA(カップ的な意味で)
【学年】高1
【状態】錯乱
【所持品】出刃包丁
【能力】知力:B 体力:B 胸:AA(カップ的な意味で)
【17番 涼宮ハルヒ】
【学年】高1
【状態】右脇腹負傷、それに伴う混乱
【所持品】メリケンサック
【能力】知力:A 体力:A ツンデレ:C
【学年】高1
【状態】右脇腹負傷、それに伴う混乱
【所持品】メリケンサック
【能力】知力:A 体力:A ツンデレ:C
【7番 岩崎みなみ】
Former
初登場!
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【17番 涼宮ハルヒ】
Former
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