シマノのSPD-SLではないSPDペダルの比較検討。徐々に整理するか飽きるかもしれないが、ある程度まとめながら書き残したい。2023年現在、ほとんどのモデルが値上がりしたままで安く手に入るものはほとんどない。数年前の情報を元に調べてたらどれもこれも高くなってて前提条件がかなり違うと感じた。中古の状態の良いものは問題なく使えるし、
メンテナンスのこと
メンテナンスしやすさにはかなり差がある。交換部品はかなりの部分で共通。
- XTRのパーツは高いが錆びにくく耐久性で有利。錆びても見た目以外の問題はないので、安いものを頻繁に変えたほうがいいのかもしれない。XTRは部品で出ないバネなども錆びにくい。
- 分解しやすさには差がある。TL-PD40で回せるものが一番簡単。ただし重さが増えるので上位モデルでは採用がなく、それらは薄型の17mmや16mmのスパナ等が必要になる。アルミでナメやすいので注意。3面以上固定できるモンキーレンチが一番か。PD-M324だけは専用工具のTL-PD63が必要で5000円するので特に注意。状態の悪いものを買ったら直すのは困難。
- ベアリングボールは3/32"のもので共通。62個入りで大体のペタル左右を交換するには足りる。基本的にはゴリ感があったら交換。ボール交換してもゴリ感がある場合は軸の摩耗なので軸交換。そこまですると新品を買ったほうがとなりがち。ただし近年の値上げと値引きの渋さなら部品交換もありかな。
- ベアリングについてはベルハンマーでコーティングすればかなり変わりそうではある。シリコングリス使うか、オイルで熱入れてコーティングされたらグリスを塗り直すか。渋かったらとりあえず隙間からベルハンマーをスプレーするのはありかもしれない。
カタログスペック比較検討
両面
片面
- PD-EH500
- 片面SPDの現行モデル。A530の後継なのでほぼ同じ仕様でフラット面のグリップ向上のためにピンが追加された。ケージはアルミでA530より少し絞り込まれている。汎用らしくグレード指定はなくなった模様。重さはピンありで公称383gとA530と同じになっている。
- PD-A530
- 片面SPDのマルチパーパスでオンオフ対応だがTIAGRAシリーズ。片面だし(SPD部分は鉄だしバネなど構造的に重いので)公称383gと軽め。ケージはアルミだしこんなものか。濡れるとフラット面が滑りやすいと評判。
- PD-M647
- 両面SPDながらもフラット面があり扱いやすそう。ケージはプラらしいが、大きな塊状なので公称568gとなかなか重い。凹凸は弱めなので滑りそう。フラット面はおまけで基本的にSPD使うんだろう。流石にオフロードらしく泥はけは良い模様。
- PD-M545
- M647の廉価版ぽい両面SPDでケージは鉄になっているため公称603gととても重くなっている。フラット面はM647より僅かにグリップが良さそうで、M324に近いか。
- PD-M424
- M647やM545の廉価版か。フラット面ありの両面SPDで、ケージがプラになっているので公称472gと軽量化されている。泥はけは良さそうだけどイマイチとのこと。オフロードで使わなければ気になることもないだろうが。軸の精度や耐久性も劣るらしい。
- PD-M324
- 片面SPDでオフロード用フラットペダルって見た目。ケージ含め鉄が多く使われているので公称533gとなかなか重い。耐久性はあるのだろうが錆びてるのをよく見る。ケージはアルミで良かったのでは。泥はけとグリップはとても良さそう。
- アクスルを抜くのにTL-PD33という5000円もする特殊工具が必要。よほどの覚悟を決めて整備するのでもなければ買わない方がよさげ。
- PD-T8000
- 片面SPDの最上位か。流石にオフ用の最上位は両面SPDが基本で小さい作りなんだろうが。フラット面の広さの割に公称392gと軽い。ケージは大きく泥はけ良さそうでグリップもピンが追加されててと良いとこ取りな感じ。
- PD-T421
- 片面SPDの廉価モデル。ケージがプラになったので公称418gとちょっと軽め。街乗り用の汎用ペダルの片面をSPDにしたような見た目で安っぽさはある。
- PD-T400
- 両面SPDで見た目はT421の外側の三角部分がないみたいな四角形状で面積が狭い。両面なので面積の割に507gと重い。プラが詰まってそう。横から見ると爪が出っ張ってるのでフラットペダルとしてはやや使いにくそう。
- PD-M520
- ケージなし両面SPDの基本形みたい。M505やM515から金具の形が変わった。少しネジが錆びにくい位置になったのかも。アクスル抜きはTL-PD40が必要だが、採用ペダルは多いしプラで安い。ナメやすい6角ナットよりも良いとのこと。
- PD-M540
- M520からわずかに軽量化されてペダルの付け外しが六角のみになり、アクスル抜きの工具は不要でスパナを使うのは良し悪し。アクスルの耐久性はこちらがわずかに上らしい。
- PD-M959
- XTRが付いていないが900番台のXTR相当の両面SPD。良い評価と悪い評価が混在する。テンション調整ボルトが脱落しやすいらしく、部品としても出ないとのこと。それ以外の欠点はなく、爪の素材が違ったり固定ボルトが皿キャップだったりと耐久性も高い模様。構造的な基本は970, 980, 9100までほぼ変わらないらしい。
- SM-PD21
- 両面SPD用リフレクターという名の片面フラットペダル。PD-M505,515専用らしいがPD22と取り付けは変わらないみたいなので互換性があるはず。こちらのほうがフラット面が三角形の部分だけ広い。常時片面フラットとして使うならこちらが良さそう。
- SM-PD22
- PD21の後継のリフレクター。左右の三角形が削られて長方形になった。基本はSPDでフラット面を使うのはメインではないということで簡略化されたのか。単体だと1500円くらいする。
最終更新:2025年02月14日 23:50