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侵略者たちの晩餐 後編
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ストーリー
| ……これがタコ? | |
| ヴィヴィ | |
| そう、タコ 学名、オクトプスウルガリス | |
| アダムスキー | |
| 学名だ? なんだよそれ わかるわけねえだろ | |
| デッドゾーン | |
| 以前行った地球では、学名は 異文化間で意思疎通する場合に 有効だった……なぜ通じない | |
| アダムスキー | |
| サソリの肉は3等分しておいたぞ | |
| サンマッド | |
| でも私達は4人だよ | |
| ヴィヴィ | |
| だからこいつをまた3等分する それでまた3等分して…… | |
| サンマッド | |
| ああ、4回繰り返せば…… ……あれ? | |
| ヴィヴィ | |
| 3の乗数は永遠に 4の倍数にはならない | |
| アダムスキー | |
| ……ほら、ひき肉になったぞ これでどうだ? ガハハハハ! | |
| サンマッド | |
| ひき肉なら、食べられるかも…… でも、どんな料理にするの? | |
| ヴィヴィ | |
| 面倒……全部鍋に入れればいい | |
| アダムスキー | |
| そいつは簡単でいい 早く食いてェからな | |
| デッドゾーン | |
| 切ったひき肉と…… あとは、サソリの尻尾 これも鍋に入れないとな! | |
| サンマッド | |
| え! 体がしびれるって…… 毒があるって…… | |
| ヴィヴィ | |
| サソリの尻尾はデンジャー…… 食べられないものは鍋に入れない | |
| アダムスキー | |
| ピリっとしてうまいんだぞ! 騙されたと思って試してみろ! | |
| サンマッド | |
| おい! コイツ、鍋に入れる気だぞ……! 誰か止めろ! | |
| デッドゾーン |
勝利時
| このままだと危険だから 私が材料を鍋に入れる ……面倒だけど安全のため | |
| アダムスキー | |
| いいアクセントになると 思ったんだけどなぁ…… | |
| サンマッド | |
| おら、火は起こしといたぜ | |
| デッドゾーン | |
| どうやって火をつけたの? | |
| ヴィヴィ | |
| 高速移動の摩擦熱により着火…… 以前にも見せてもらったけど ……ミステリー | |
| アダムスキー | |
| ………… | |
| ヴィヴィ | |
| ……ふふっ | |
| ヴィヴィ | |
| (喧嘩しても文句を言い合っても 結局みんな助け合ってる) | |
| ヴィヴィ | |
| (この3人、本当はとっても 相性がいいチームなのかも) | |
| ヴィヴィ | |
| (……私も3人に助けられる だけじゃなくて、助けることが できるようにならないと) | |
| ヴィヴィ | |
| そろそろ食えそうだな | |
| デッドゾーン | |
| あ……うん | |
| ヴィヴィ | |
| どうだ? うまいか? | |
| サンマッド | |
| ……あ ええと…… | |
| ヴィヴィ | |
| (まずい……というか ……味がない) | |
| ヴィヴィ | |
| おい、味がねえぞこれ こんなもん食えるか! | |
| デッドゾーン | |
| 安全第一に調理した結果 味のない闇鍋になっただけ ……でもこれはひどい | |
| アダムスキー | |
| やっぱりサソリの尻尾を 入れた方がよかったな | |
| サンマッド | |
| 馬鹿野郎、食えるもんまで 食えなくなるだろうが! | |
| デッドゾーン | |
| それは却下 | |
| アダムスキー | |
| ……ごめんなさい 私もそれは無理 | |
| ヴィヴィ | |
| 他になんかねえのか? | |
| デッドゾーン | |
| ……お、なんかあるじゃねえか | |
| デッドゾーン | |
| あ、それは…… | |
| ヴィヴィ | |
| (鳥が落としてきた 草のかたまり……) | |
| ヴィヴィ | |
| これも鍋に入れちまおうぜ | |
| デッドゾーン | |
| 食べられるものかどうかも わからないよ……あ | |
| ヴィヴィ | |
| (鍋に入れちゃった……) | |
| ヴィヴィ | |
| うめええ!! なんだよこれ!? | |
| デッドゾーン | |
| む……! 汁にも味がするようになったぞ! | |
| サンマッド | |
| 聞いたことがある 海草で巣を作る鳥 その巣の味は絶品だとか | |
| アダムスキー | |
| ……そうなの? | |
| ヴィヴィ | |
| (きっとあの鳥が プレゼントしてくれたんだ) | |
| ヴィヴィ | |
| ヴィヴィのおかげで クソまずいメシが 御馳走に化けたぜ | |
| デッドゾーン | |
| 正直期待していなかったけれど 見直した | |
| アダムスキー | |
| ああ、まさかこんな小さいものが ここまで大きく味を変えるとはな | |
| サンマッド | |
| あとは、これにサソリの尻尾を 入れれば完璧な…… | |
| サンマッド | |
| それは却下 | |
| アダムスキー | |
| ふふっ…… | |
| ヴィヴィ | |
| ヴィヴィ、どうしたの? | |
| アダムスキー | |
| ううん、なんでもない | |
| ヴィヴィ | |
| (私もちょっとは…… みんなの仲間になれたかな) | |
| ヴィヴィ |
敗北時
| このままだと鍋に サソリの毒が…… | |
| ヴィヴィ | |
| 大丈夫 断固阻止する | |
| アダムスキー |
