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第2話 天才の過去
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dmps_fun
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ストーリー
絶えない戦 | |
戦により疲弊する大地 | |
強大なものを打ち倒すために また強大な力が生まれる | |
戦が崩壊を生み 崩壊はまた戦を生む | |
愚か者達のせいで 研究対象がことごとく滅びてゆく 争いしか知らぬ本当に馬鹿な者達だ | |
戦を止める方法自体は いくらでも思いつく | |
全てのクリーチャーの思想を 統一すれば争いも起こらない | |
危険分子をことごとく 殲滅するのもいいだろう | |
偉大なる王が全てを治めてもいい | |
そうでもしなければ 愚か者どもは資源を浪費し この世界を争いで満たすだろう | |
……そう、この私のような 偉大なる天才が この世を治めるべきなのだ | |
だが、愚か者は私を認めない | |
この天才的な頭脳を 危険だと決めつけ 世界は私を爪弾きにした | |
可哀そうなことに 天才の思考を、この世界を蝕む 愚か者達は理解ができなかった | |
私には、どんな愚か者でも分かる 絶対的な力……それが必要だった | |
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なっ……!? 何だあれは!? |
ギュウジン丸 | |
巨大な力を探し、各地を旅する ギュウジン丸の目の前で それは起こった | |
広大な荒野の中心部に 突如として飛来した隕石 | |
そしてその中から現れた 禍々しい存在…… | |
ギュウジン丸は その存在から目を離すことが 出来なくなっていた | |
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クリーチャー……なのか? 何とおぞましい気配…… あんなものが存在したのか? |
ギュウジン丸 | |
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体が震えている…… 恐怖しているのか? 私が? アレに? |
ギュウジン丸 | |
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見ているだけだというのに 体の底から恐怖がとめどなく 湧き上がってくる…… |
ギュウジン丸 | |
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この天才の頭脳をもってしても あの存在には太刀打ちできないと 警鐘を鳴らしている |
ギュウジン丸 | |
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これが……私の…… いや、この世界の終焉 だとでも言うのか……! |
ギュウジン丸 | |
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ウォオオオオオオオオ!! |
??? | |
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な、なんだ……!? |
ギュウジン丸 | |
禍々しい何かと向かい合い 巨大なドラゴンのような存在が にらみ合うように姿を現す | |
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何だ、あれは……!? まさか、あの存在に 対抗するために現れたのか!? |
ギュウジン丸 | |
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ハハ……ハハハハハ! 私はなんて運がいいんだ! |
ギュウジン丸 | |
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この世界の命運が 決するところをこの目で 見られるとは! |
ギュウジン丸 | |
禍々しい謎のクリーチャーと 対抗するように現れた 巨大なドラゴンのクリーチャー | |
二体の巨大な存在は 世界を破壊しかねないほどの力を 放出する―― | |
それからどれだけ時間が 経ったのかは分からない | |
ありとあらゆる暴虐の嵐を 巻き起こした闘いが終わる頃には 二体の巨大な存在も消えていた | |
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終わった……のか……? |
ギュウジン丸 | |
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私はまだ……生きている この世界がまだ無事なのも 奇跡と言う他ない |
ギュウジン丸 | |
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……あの壮絶な力 あんな力がこの世に 存在していたとは |
ギュウジン丸 | |
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あの禍々しいクリーチャーは 空から現れた |
ギュウジン丸 | |
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あのような力や、あれ以上の力が この星の外に秘められている とでも言うのか? |
ギュウジン丸 | |
世界を滅ぼせるほどの力 | |
宇宙から飛来したのなら 一体どれほどのまだ見ぬ力が この世界にはあるのだろう | |
だというのに この星の存在は何の備えもせず ただただ小競り合いを続けている | |
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……この世界は 何と小さく、愚かなのだ |
ギュウジン丸 | |
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アレがもう一度訪れたら この星はどうなる? |
ギュウジン丸 | |
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またあのドラゴンが 世界を救ってくれるのか? |
ギュウジン丸 | |
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正体も分からんドラゴンが 正体も分からん 禍々しい存在から? |
ギュウジン丸 | |
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ハハハハ! 何て都合のいい話だ! |
ギュウジン丸 | |
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あのような存在が再び現れれば 今度こそ世界の終焉だ! |
ギュウジン丸 | |
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私が……私が解明してやる! あの禍々しい、世界を滅ぼす 禁断の力を……! |
ギュウジン丸 | |
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奴は空から来た ならば……今よりもはるか以前に 訪れていてもおかしくはない |
ギュウジン丸 | |
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いや、きっと訪れているはずだ まだ目覚めていないだけで きっと、どこかに……! |
ギュウジン丸 | |
それから長い年月が過ぎ…… ギュウジン丸はある場所へ たどり着いた | |
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ついに……見つけた |
ギュウジン丸 | |
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ついに見つけたぞ! 禁断の痕跡を! |
ギュウジン丸 | |
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これを見つけるのに 一体どれだけ私の貴重な時間を 費やしたことか |
ギュウジン丸 | |
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どうか期待に 応えるモノであってくれよ |
ギュウジン丸 | |
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我らの拠点に何の用だ!? |
クリーチャー | |
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おや、守り手がいたのか ということは…… |
ギュウジン丸 | |
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フッ、期待しても良さそうだ |
ギュウジン丸 | |
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そこをどけ 私の研究の邪魔だ |
ギュウジン丸 | |
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ここに何があるにしても それはお前達には過ぎた代物だよ |
ギュウジン丸 | |
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何者かは知らんが…… この先には行かせん |
クリーチャー | |
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この先にあるものには 何人たりとも触れてはならん! |
クリーチャー | |
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まったく、ここに居るのも 馬鹿ばかりだな…… |
ギュウジン丸 | |
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触れて、研究し、解明すべきだ でなければこの世界が滅ぶ それがなぜわからん? |
ギュウジン丸 | |
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邪魔をするというのなら 覚悟はいいだろうな? |
ギュウジン丸 |
勝利時
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ぐっ……うっ…… ダ、ダメだ……この先は……! |
クリーチャー | |
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邪魔だ |
ギュウジン丸 | |
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うあっ……!? |
クリーチャー | |
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どうせ貴様らのような凡人では あれが何かも 分からないままだろう |
ギュウジン丸 | |
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これは私の為すべきことだ 天才である私のな |
ギュウジン丸 | |
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これが……私をここまで 導いたものか |
ギュウジン丸 | |
そこは水文明の拠点の奥深く | |
ギュウジン丸の前には 壊れた機械の塊のようなものが 転がっていた | |
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感じる……感じるぞ あの時感じた禁断の力と同じだ! |
ギュウジン丸 | |
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何者かが研究していた 痕跡はあるが…… すでにその者は居ないようだな |
ギュウジン丸 | |
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この研究資料は使える…… 幸いにも、保存状態は良いようだ |
ギュウジン丸 | |
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後からやって来た水文明の者達は この邪悪なる力を恐れ ただ封じていただけなのだろう |
ギュウジン丸 | |
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やはり私の仮説は 間違っていなかった! |
ギュウジン丸 | |
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宇宙からやって来た 禁断の力を持つ存在は アレ一体ではなかった! |
ギュウジン丸 | |
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ハハハハハハハ!! これならば研究を進められる! 解き明かすことができるぞ! |
ギュウジン丸 | |
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ここに転がる禁断の存在は 飛来した時に壊れたようだ これは私には幸運だ |
ギュウジン丸 | |
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じっくりと解き明かし 我が物とさせてもらおう |
ギュウジン丸 | |
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隅々まで研究し尽くし 禁断の力を手中に収め…… また訪れる禁断に備えるのだ |
ギュウジン丸 | |
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ここに眠っていた 禁断……禁断機関VV-8 |
ギュウジン丸 | |
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こいつを研究して 一体どれほど経っただろうか |
ギュウジン丸 | |
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未だに起動すらままならないとは まったくもって手のかかる存在だ |
ギュウジン丸 | |
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研究して分かったことだが この禁断には時間を操る 機能がある |
ギュウジン丸 | |
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詳細な仕組みは不明だが この機構を解き明かさなければ 完全な再生は不可能だろう |
ギュウジン丸 | |
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しかし、再生しようにも 損傷が激しすぎて ブラックボックスが多すぎる |
ギュウジン丸 | |
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……いや、重要なのは 禁断の核であり外装ではない 幸い核の部分は使える状態だ |
ギュウジン丸 | |
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修復するのではなく 禁断の核を元に 新たに作り上げる |
ギュウジン丸 | |
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きっとこの禁断の力が あるべき形を教えてくれるはずだ |
ギュウジン丸 | |
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大丈夫……私は天才だ この程度、不可能ではない……! |
ギュウジン丸 | |
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おかしい…… |
ギュウジン丸 | |
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クリーチャーとしての 起動はできないにしても 機能は既に動くはずだ |
ギュウジン丸 | |
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なぜ動かない? |
ギュウジン丸 | |
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時間を操るとはいかないまでも 時間に触れることすら ままならないというのか |
ギュウジン丸 | |
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……いや、まだ私の技術力では 大いなる禁断の力を御しきれて いないのか? |
ギュウジン丸 | |
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ならば無理に大きな力を 使わず、使う力を絞って―― |
ギュウジン丸 | |
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な、なに!? これ、は―― |
ギュウジン丸 | |
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なぜだ……!? 私は……禁断を…… |
ギュウジン丸 | |
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禁断を制御したはず!? それがなぜ……逆に 侵食を……!! |
ギュウジン丸 | |
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力を解き明かして 完璧に制御したはずなのに なぜ、こんな―― |
ギュウジン丸 | |
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■■■■―――― |
禁断 | |
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がっ――は―― |
ギュウジン丸 | |
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はぁっ……はぁっ……!? |
ギュウジン丸 | |
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何だ……今のは!? |
ギュウジン丸 | |
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見たことのない光景 あの巨大な……星 |
ギュウジン丸 | |
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あの巨大な星そのものが 禁断だとでも言うのか!? そんなことが…… |
ギュウジン丸 | |
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VV-8は時を操る力を持つ まさか、あれは私の未来…… |
ギュウジン丸 | |
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私が……禁断によって 死を迎えるだと……!? |
ギュウジン丸 | |
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馬鹿な、この私の禁断の研究は 間違っているとでも!? |
ギュウジン丸 | |
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もう一度だ……! 理論を修正してもう一度 未来を視る……! |
ギュウジン丸 | |
ギュウジン丸は理論を修正し 再びVV-8の機構を動かして 未来を視る | |
何度視ても、何度理論を修正しても 自分の死の未来は 変わることがなかった | |
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な、何故だ! 禁断を克服するために この研究を進めているというのに! |
ギュウジン丸 | |
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何故なんだ…… この世界だけでなく、未来までも 私を拒むというのか……! |
ギュウジン丸 | |
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……この研究を 行っているからか? |
ギュウジン丸 | |
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VV-8を作り直そうとすること 自体が間違いなのか? |
ギュウジン丸 | |
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ここに、この禁断が あるからなのか? |
ギュウジン丸 | |
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……いいや違う 研究する禁断がVV-8だけでは 少なすぎるのだ |
ギュウジン丸 | |
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禁断の力の全貌を知るために もっと多くの禁断を 研究しなくてはならない |
ギュウジン丸 | |
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幸い、研究の副産物である この未来を視る力は使える |
ギュウジン丸 | |
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見られる未来は 私の未来のみだが、十分すぎる |
ギュウジン丸 | |
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もっと小型化し、VV-8から 切り離しておくとしよう |
ギュウジン丸 | |
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これを使って…… 私の死の未来を回避するために 禁断をもっと知るのだ |
ギュウジン丸 | |
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私が死ねば 禁断を止めることは叶わない |
ギュウジン丸 | |
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次の目標地点はこの辺りだ 武力で制圧する必要はない 渡したウイルスをばらまくだけだ |
ギュウジン丸 | |
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サー! イエッサー! |
クリーチャー | |
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VV-8の研究で発見した 侵略ウイルス |
ギュウジン丸 | |
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予想外の収穫だが 想像以上の効果だ |
ギュウジン丸 | |
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どんな者でも私の傀儡となる |
ギュウジン丸 | |
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既に私の傀儡達が この地に眠る禁断を 多く発見し、研究を進めている |
ギュウジン丸 | |
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このまま各地で侵略ウイルスを 使い、勢力を広げ…… 禁断に対抗する勢力を作る |
ギュウジン丸 | |
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そして、更に各地に散らばる 禁断を集め、より大規模な 研究を行うのだ |
ギュウジン丸 | |
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禁断の力を全て解き明かす日も そう遠くはない……ククク |
ギュウジン丸 | |
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……なんだ、この揺れは? |
ギュウジン丸 | |
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地震、だとすると妙だな…… この拠点は古くから海底の 奥深くに存在している |
ギュウジン丸 | |
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地殻の問題で地震が 起こるのであれば 過去の記録にもあるはずだが…… |
ギュウジン丸 | |
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そんな記録を見た覚えはないぞ |
ギュウジン丸 | |
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そもそも 水文明の拠点を地質上のリスクが ある場所に作るなど…… |
ギュウジン丸 | |
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ぐっ……さっきよりも大きい!? 何が起きているっ……! |
ギュウジン丸 | |
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異常なエネルギー量だ! それに位置がおかしい……! |
ギュウジン丸 | |
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この揺れは地の底で起きている ものではない……! 地上で何かが起きているのか!? |
ギュウジン丸 | |
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くっ…… このままではこの拠点も 崩壊してしまうっ……!? |
ギュウジン丸 | |
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うっ…… ぐああぁぁぁっっ――!? |
ギュウジン丸 | |
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…………………… |
ギュウジン丸 | |
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……何が、起きた? 私の研究は……無事か? |
ギュウジン丸 | |
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VV-8は……! |
ギュウジン丸 | |
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……よかった 無事なようだな…… |
ギュウジン丸 | |
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軽い損傷はあるが 研究は続けられそうだ |
ギュウジン丸 | |
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……地上へ出る必要があるな 万が一禁断が再び飛来したのなら 何か対策を講じなくてはならない |
ギュウジン丸 | |
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なっ……!? |
ギュウジン丸 | |
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どうなっている……? この地にあったものが 何もかも消し飛んでいるぞ! |
ギュウジン丸 | |
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おい、大丈夫か!? お前、水文明のクリーチャーか? |
水文明のクリーチャー | |
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生き残りが居たか ……ここで何が起きた? |
ギュウジン丸 | |
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何って…… あんたもここにいるってことは 見てなかったのか? |
水文明のクリーチャー | |
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とてつもなくでかい クリーチャーが世界を ぶっ壊しちまったんだ! |
水文明のクリーチャー | |
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それはどんなやつだった? 禍々しいほどの悪意を 放つような存在か? |
ギュウジン丸 | |
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悪意……は分からないが とにかくデカくて 禍々しい存在だったらしい |
水文明のクリーチャー | |
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というかそんな場合じゃない! 世界の半分くらいが 消し飛んだって話だぞ! |
水文明のクリーチャー | |
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世界の半分だと……!? |
ギュウジン丸 | |
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マズいな……この土地が 狙われたのなら他の地上にある 研究施設は全滅か……! |
ギュウジン丸 | |
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待て、地上で研究していた 禁断達はどうなった!? ま、まさか―― |
ギュウジン丸 | |
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何をぶつぶつ言ってるんだ? 早くここから逃げるべきだ Q.E.D.様が水文明を―― |
水文明のクリーチャー | |
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クソっ…… 情報が必要だ…… 状況を調べなくてはっ! |
ギュウジン丸 | |
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あっ、おいっ! 何だよあいつ |
水文明のクリーチャー | |
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まあこんな状況じゃ おかしくなっても当然か…… |
水文明のクリーチャー | |
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オール・オーバー・ザ・ワールド それがこの災いの正体か…… |
ギュウジン丸 | |
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世界の半分が消し飛ぶほどの力 私が研究していた禁断も 全て消滅してしまった…… |
ギュウジン丸 | |
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ああ…… なんてことだ…… |
ギュウジン丸 | |
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残されたのはこの海底の拠点と VV-8だけ…… |
ギュウジン丸 | |
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これでは、禁断の力を 解き明かすのは絶望的だ |
ギュウジン丸 | |
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…………………… |
ギュウジン丸 | |
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いや……これで 禁断から解放されたと思えばいい |
ギュウジン丸 | |
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これでもし私の未来で 禁断が現れなければ…… |
ギュウジン丸 | |
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どうしてだっ!? どうしてっ……! |
ギュウジン丸 | |
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禁断は消えたはずなのにっ!? 何故こうなるのだっ……! |
ギュウジン丸 | |
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私はっ……私はっ……! |
ギュウジン丸 | |
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かっ……は…… |
ギュウジン丸 | |
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まだ……私は禁断により 命を奪われる運命に 囚われているのか…… |
ギュウジン丸 | |
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禁断はもう、VV-8以外は 消し飛んだというのに…… |
ギュウジン丸 | |
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これではもう、私に打つ手は…… |
ギュウジン丸 | |
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…………いや、まだだ |
ギュウジン丸 | |
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私にはまだVV-8がある |
ギュウジン丸 | |
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時間を操る力を持つ禁断 これを完成させれば未来を 変えることができる |
ギュウジン丸 | |
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必ず完成させ、 自身の死の運命を回避し 禁断を克服してみせる……! |
ギュウジン丸 | |
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その為にも拠点を新たにし また勢力を作り直さなくては |
ギュウジン丸 | |
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私は……諦めんぞっ! |
ギュウジン丸 |
敗北時
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私の研究を邪魔する者は 全て排除する…… |
ギュウジン丸 | |
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この研究は私の使命なのだ!! |
ギュウジン丸 |