ドストエフスキーは矛盾の中にじっと座って円熟していった人であり、トルストイは合理的と信ずる道を果てまで歩かねば気がすまなかった人だ


矛盾を意に介さぬ精神能力の極度の行使、精神の両極間の運動の途轍もない振幅を領する為に要した彼の普段の努力、それがどれほどのものであったか


凡そ続編と云う様なものが、全く考えられぬ程完璧な作
最終更新:2021年04月05日 15:06