単語や句の反復、憑かれたような語調、百パーセント陳腐な一つ一つの言葉、俗悪な街頭演説的雄弁などが、ドストエフスキーの文体を構成する、諸要素の特徴である


ドストエフスキー的人間は、それが自分独自の選択でさえあるなら、狂気や愚劣や有害を、破壊や死を選びかねないのである


ロシア文学の宿命によって、ロシア最大の劇作家となるべく選ばれたように見えるのだが、どうやら間違った角を曲がってしまったらしく、小説を書いたのである


偉大な作家ではなくて、むしろ凡庸な作家であり、時たま絶妙なユーモアの閃きはあるとしても、悲しいかな、閃き以外の場所は大部分が、文学的決まり文句の荒野である


ヨーロッパの神秘主義小説や感傷的な小説から受けた影響を、完全に克服することは最後までできなかった


人者と淫売婦が永遠の書を読んでいる、なんというナンセンスだ

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二重人格
最終更新:2021年04月05日 14:34