
戦えば、その為に人が死ぬわ。でも、戦わなくても死んでいく。正しい事なんて、どこにも無い。自分にできる事をするしかないんだわ…
連邦軍が次世代機開発計画である「G-4計画」のもと、駆動系と操縦系に最新の技術を盛り込み、ニュータイプ用のMSとして地球のオーガスタ基地で開発したガンダムタイプの高性能試作機で、各駆動系にはニュータイプ特有の高い反応速度へ対応すべく、マグネット・コーティング技術を採用しているほか、有視界戦闘において広い視界を確保する為の全天周囲モニターや、振動・衝撃によるダメージの伝導を軽減するリニアシートなど、パイロットへの負担を軽減させる施策が組み込まれた機体である。本機は、ニュータイプ部隊と噂されていた「第13独立部隊」への配備が決まっていたが、最終試験中にジオン軍の特殊部隊による襲撃を受け、その戦いの中で機体が中破してしまった為、実際に配備される事はなかった。
スペック
通称 | アレックス |
分類 | ニュータイプ専用試作型モビルスーツ |
生産形態 | 試作機 |
型式番号 | RX-78NT-1 |
頭頂高 | 18.0m |
本体重量 | 40.0t |
全備重量 | 72.5t |
主動力 | 熱核融合炉 |
ジェネレーター出力 | 1,420kw |
スラスター総推力 | 174,000㎏ |
姿勢制御バーニア数 | 19 |
装甲材質 | ルナ・チタニウム合金 |
センサー有効半径 | 5,900m |
開発組織 | 地球連邦軍 |
開発拠点 | オーガスタ基地 |
所属組織 | 地球連邦軍 |
所属部隊 | G4実験部隊 |
主なパイロット | クリスチーナ・マッケンジー |
初登場作品 | 機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争 第4話「河を渡って木立を抜けて」(1989年6月23日発売) |
パイロットプロフィール
- クリスチーナ・マッケンジー
連邦宇宙軍「G-4部隊」のシステムエンジニア兼テストパイロットで、「クリス」という愛称で呼ばれている女性軍人である。穏やかで優しい性格であるが、その一方で芯の強さも持ち合わせており、軍務においては負けん気と責任感を表に出す事が多い。しかし、その能力は高くエリートで鳴らす戦技研究団への配属が認められるほどであり、ニュータイプ専用MS「アレックス」の開発に並行してG-4部隊が設立されると、アレックスの専任パイロットとして選ばれている。その最終調整が、生まれ故郷であるサイド6のリボー・コロニーで行われた為、故郷に里帰りし、年が離れた幼馴染の少年「アルフレッド・イズルハ」と再会する事となった。
生年月日 宇宙世紀0058年、身長165㎝、年齢21歳
CV:林原めぐみ
生年月日 宇宙世紀0058年、身長165㎝、年齢21歳
CV:林原めぐみ
武装
- 60mmバルカン砲
頭部に2門装備。
- 90mmガトリングガン
両腕部に内蔵されている実弾兵器。劇中ではケンプファーに対してビームサーベルでの接近戦を挑むと見せかけ、これで不意を突いて蜂の巣にした。
- ビームサーベル
背部に2本マウントされている。
- ビームライフル
出力と収束率を向上させた改良型。劇中未使用。
- ハイパーバズーカ
本機の携行武装の一つ。スコープが付いている。劇中未使用。
- シールド
チョバムアーマーの構造を流用した防御兵装。耐ビームコーティング処理が施され、「ALEX」のマーキングが書かれている。劇中未使用。
ドラゴニュートの人形劇では…
Episode3「結託」にて、ジャブローでモビルスーツ連合やダークアビスと交戦し、無事に生還した。映画第1作でもシャロームシティ防衛戦に参加しており、モビルスーツ連合の幹部であるグフをガンダムと協力して撃破した。
名台詞
- 「パパ、ママ! 早く警察に電話して! 泥棒よ、泥棒を捕まえたわ!」
第3話より。アルの家の庭にいたバーニィを泥棒だと勘違いし、バットで気絶させた後の台詞。見事な左打ち姿勢である。これが二人のファーストコンタクトであった。
- 「そうじゃないの。あたしが戦うとすれば、結局は自分の為よ。自分がひとりぼっちになるのが怖いから、戦うんだとおもうの」
- 「でも、それはあたしの生き方。逃げるのもその人の生き方。どっちが正しいとか、間違っているとか、誰にも決められない事なのよ」
- 「戦えば、その為に人が死ぬわ。でも、戦わなくても死んでいく。正しい事なんて、どこにも無い。自分にできる事をするしかないんだわ…」
第5話より。「戦わずに逃げるなんて卑怯なんだね」と発言したアルをたしなめて、彼に対してクリス自身が戦う理由を語る。なお上記の場面の前にクリスは、刑事の口からリボーコロニー内部でのモビルスーツの戦闘で多くの死傷者が出た事実を突きつけられている。彼女は挫けそうな自分に言い聞かせるようにして自身の心を奮い立たせていたのだろう。
- 「バーニィにもあいさつをしておきたかったんだけど…。アルから伝えてくれる? あたしがよろしくって言ってた、って。」
第6話より。アルに別れのあいさつをする際に発した台詞。バーニィが戦死した(はっきり言えば自分が殺した)事実を当然知らないクリスからすれば、このような言葉を発するのは当然である。アルはバーニィの遺言通り彼の死をクリスには伝えず、また咎める事もせず静かにクリスとお別れをするのだった…。
添付ファイル