◆◆◆◆
目が覚めたら、知らない場所にいて、知らない男の人が出てきて。
それで、男の子の頭が、爆発して。
……とても、悲しかったんです。
本当に、私は何もできなかったのかな。
あの男の子の代わりに、なれなかったのかな。守れなかったのかな。
それで、男の子の頭が、爆発して。
……とても、悲しかったんです。
本当に、私は何もできなかったのかな。
あの男の子の代わりに、なれなかったのかな。守れなかったのかな。
そんなことを、思っていたけど。
「きゃぁああ――――!!!」
私には、まだ何もできないって、思ってしまったんです。
◆◆◆◆
灯一つ無い住宅街、少女の絶叫が響く。
その声の主、名を鹿目まどか。彼女はピンク色の髪を派手に揺らし、ただただ逃げ続ける。
何から?それは黒いスーツを纏い、顔面が骨の様な模様で覆われた者達。
名を、マスカレイド・ドーパント。参加者を無差別に襲うNPCとして設置された彼等は、普通の中学生であるまどかへも容赦なく牙を剥いた。
その声の主、名を鹿目まどか。彼女はピンク色の髪を派手に揺らし、ただただ逃げ続ける。
何から?それは黒いスーツを纏い、顔面が骨の様な模様で覆われた者達。
名を、マスカレイド・ドーパント。参加者を無差別に襲うNPCとして設置された彼等は、普通の中学生であるまどかへも容赦なく牙を剥いた。
身体能力を一般人よりも強化された彼等。
まどかも街中を彼方此方と逃げ回って来ていたが、能力的に有利なのは当然マスカレイド達。
体力も削られて行く中、やがてまどかは行き止まりへと辿り着いてしまう。
まどかも街中を彼方此方と逃げ回って来ていたが、能力的に有利なのは当然マスカレイド達。
体力も削られて行く中、やがてまどかは行き止まりへと辿り着いてしまう。
「や、やだぁ……っ!」
へたり込むまどかに、迫るマスカレイド達。
逃げ場はない。視界が絶望に染まる。
覚悟も何も出来ていないまま、鹿目まどかの人生の終わりへのカウントダウンが――――始まることはなかった。
逃げ場はない。視界が絶望に染まる。
覚悟も何も出来ていないまま、鹿目まどかの人生の終わりへのカウントダウンが――――始まることはなかった。
「伏せてっ!」
――――桃色の風が奔った様に見えた。
「フレッシュピーチハートシャワー!!」
とてつもない光、風、そして何かが破裂する様な音。
今、何が起こったのかは直接目にしてはいない。
ただ、まどかが顔を上げた時に絶望の景色は消えていた。
代わりにそこにあったものは――――
今、何が起こったのかは直接目にしてはいない。
ただ、まどかが顔を上げた時に絶望の景色は消えていた。
代わりにそこにあったものは――――
「……大丈夫?なるたけふんわり消し飛ばしたから、影響はないと思うけど……」
同じ色の髪、自分より高い背丈。何より、ピンク色のメルヘンな格好。
全ての理解が追いついたわけではない。
だが、1つの紛れもない事実。まどかは口を開く。
全ての理解が追いついたわけではない。
だが、1つの紛れもない事実。まどかは口を開く。
「あのっ、助けてくれて、ありがとうございます……っ!」
「……うん。無事でよかった」
「……うん。無事でよかった」
微笑みながら、手を差し出す彼女。まどかは少し悩んだ後、その手を取る。
普通の女子中学生、鹿目まどかと、桃色の高校生魔法少女――千代田桃。
彼女達はこの決闘の舞台にて、出会った。
彼女達はこの決闘の舞台にて、出会った。
◆◆◆◆◆◆◆◆
「魔法少女!?」
「うん、魔法少女」
「うん、魔法少女」
静けさを取り戻した街角。2人は近場にあったベンチに座り込み、会話を交わす。
「変身して、戦う。言えることはそれくらいかな」
「す、すごい……かっこいいですねっ」
「……そんなにかっこいいものとかじゃないよ」
「す、すごい……かっこいいですねっ」
「……そんなにかっこいいものとかじゃないよ」
互いに名前を伝えた後、桃はその力について話し始めた……といってもすぐに終わってしまったが。
「それで、まどかちゃんは……まどかちゃんで良い?」
「はいっ私も、桃さんで良いですか?」
「うん、良いよ。……それで、まどかちゃんはこの後、何か方針とか、行きたい場所とかある?」
「方針……」
「はいっ私も、桃さんで良いですか?」
「うん、良いよ。……それで、まどかちゃんはこの後、何か方針とか、行きたい場所とかある?」
「方針……」
まどかは決闘の舞台に置かれた後、地図や支給品を詳しく見る間もないまま、マスカレイド達に追われていた。
即ち方針などは特に決まってはいない。
だから今こうやって他人に問われ、考えてみようとしてみた。
……だが深く考える間も無く、方針は決まった。
即ち方針などは特に決まってはいない。
だから今こうやって他人に問われ、考えてみようとしてみた。
……だが深く考える間も無く、方針は決まった。
「さやかちゃん、仁美ちゃん、ほむらちゃん…………友達を、探したいです」
「友達……」
「友達……」
まどかにとって、かけがえのない友人達。
この場にいるかどうかなんてわからない。いない方が嬉しい。
だが、何もかもわからない現状。友人達の安否は、彼女にとって何より心配なことであった。
この場にいるかどうかなんてわからない。いない方が嬉しい。
だが、何もかもわからない現状。友人達の安否は、彼女にとって何より心配なことであった。
「……うん、わかった。私も、まどかちゃんの友達を探す」
「えっ、良いんですかっ」
「勿論。私も、特に今は目的とかないし……まどかちゃんと同じで、気がかりな人はいるけど」
「なら……私もその人を探します」
「……それは助かる。じゃあ、互いに情報を交換しよう。まどかちゃんの友達を教えて?」
「えっ、良いんですかっ」
「勿論。私も、特に今は目的とかないし……まどかちゃんと同じで、気がかりな人はいるけど」
「なら……私もその人を探します」
「……それは助かる。じゃあ、互いに情報を交換しよう。まどかちゃんの友達を教えて?」
かくして、2人の方針は決まった。
まどかは、さやか達の事を話す。
桃も、宿敵であり大切な人物――シャミ子のことを話す。
『まぞく』というワードにまどかは当然驚いたが、魔法少女の存在を目にしている以上すんなり受け入れた。
まどかは、さやか達の事を話す。
桃も、宿敵であり大切な人物――シャミ子のことを話す。
『まぞく』というワードにまどかは当然驚いたが、魔法少女の存在を目にしている以上すんなり受け入れた。
「じゃあ、取りあえずこの街を散策してみよう」
「はいっ」
「はいっ」
2人はベンチから離れる。
決闘の会場は広い。もし友人達が巻き込まれていたとしても、何処に居るかだなんて見当はつかない。
ならばゆっくりでも、全ての場所を見て回れば良い。
単純明快で、非常に長く、苦労の多い手段。
それでもまどかはそれを望んだ。桃もそれに応えた。
決闘の会場は広い。もし友人達が巻き込まれていたとしても、何処に居るかだなんて見当はつかない。
ならばゆっくりでも、全ての場所を見て回れば良い。
単純明快で、非常に長く、苦労の多い手段。
それでもまどかはそれを望んだ。桃もそれに応えた。
「……と、その前に」
まどかの前にいた桃が、振り向きながらデイパックから何かを取り出す。
「これ、バットに、スタンガン。使って?」
手に持っていたのは、黒色のバットに、スタンガン。
「え、そんなっそれは桃さんの……」
「大丈夫。言った通り、私は魔法少女。自分の身くらいは守れる。……逆にまどかちゃんを完全に守り切れるって保証はできないから、それで自分を守ってほしい」
「大丈夫。言った通り、私は魔法少女。自分の身くらいは守れる。……逆にまどかちゃんを完全に守り切れるって保証はできないから、それで自分を守ってほしい」
そう言われ、まどかもそれらを受け取る。
スタンガンをポケットに入れ、バットを手に持つ。
スタンガンをポケットに入れ、バットを手に持つ。
「じゃ、行こう」
「は、はいっ」
「は、はいっ」
ピンク色の髪が、二つ靡く。
鹿目まどか。
数多の世界線で、彼女と初めに関わる魔法少女は巴マミだ。
マミと接触した彼女は、キュゥべえとの契約による魔法少女システムを知り――
契約をしたとしてもしていないにしても、やがて彼女は命を落とす。暁美ほむらのループがそれを示している。
数多の世界線で、彼女と初めに関わる魔法少女は巴マミだ。
マミと接触した彼女は、キュゥべえとの契約による魔法少女システムを知り――
契約をしたとしてもしていないにしても、やがて彼女は命を落とす。暁美ほむらのループがそれを示している。
彼女は、この決闘の世界でも魔法少女と遭遇した。
だがそれは巴マミではなく、千代田桃。
魔法少女という存在を知るも、それはマミやほむらとは違う――言わば異世界の魔法少女。
そんな出会いが、まどかに何を齎すのか。それはまだ、誰にもわからない。
だがそれは巴マミではなく、千代田桃。
魔法少女という存在を知るも、それはマミやほむらとは違う――言わば異世界の魔法少女。
そんな出会いが、まどかに何を齎すのか。それはまだ、誰にもわからない。
◆◆◆◆
桃さんは、とても優しくて、強くて。
逃げることしかできなかった自分とは、大違いで。
もし、叶うことなら。
こんな私でも、桃さんみたいにみんなを守れる存在になれたら。
それはとっても、嬉しいなって。
逃げることしかできなかった自分とは、大違いで。
もし、叶うことなら。
こんな私でも、桃さんみたいにみんなを守れる存在になれたら。
それはとっても、嬉しいなって。
◆◆◆◆
【鹿目まどか@魔法少女おりこ☆マギカ】
[状態]:健康、疲労(極小)
[装備]:ホームランバット@大乱闘スマッシュブラザーズシリーズ、緑へものスタンガン@おちこぼれフルーツタルト
[道具]:基本支給品、ランダム支給品1~3
[思考・状況]基本方針:殺し合いを、止めたい。
1:桃さんと、友達が居ないか探す。
2:私にも、力があれば……
[備考]
※参戦時期は第5話以前のどこか。そのためまどマギ世界における魔法少女に関しての知識はありません。
[状態]:健康、疲労(極小)
[装備]:ホームランバット@大乱闘スマッシュブラザーズシリーズ、緑へものスタンガン@おちこぼれフルーツタルト
[道具]:基本支給品、ランダム支給品1~3
[思考・状況]基本方針:殺し合いを、止めたい。
1:桃さんと、友達が居ないか探す。
2:私にも、力があれば……
[備考]
※参戦時期は第5話以前のどこか。そのためまどマギ世界における魔法少女に関しての知識はありません。
【千代田桃@まちカドまぞく】
[状態]:健康
[装備]:
[道具]:基本支給品、ランダム支給品0~1
[思考・状況]基本方針:会場からの脱出、もしくは打破。
1:まどかちゃんを守る
2:シャミ子が居るなら、真っ先に探したい
[備考]
※参戦時期は2度目の闇堕ち(アニメ2期8話、原作45丁目)以降です。
[状態]:健康
[装備]:
[道具]:基本支給品、ランダム支給品0~1
[思考・状況]基本方針:会場からの脱出、もしくは打破。
1:まどかちゃんを守る
2:シャミ子が居るなら、真っ先に探したい
[備考]
※参戦時期は2度目の闇堕ち(アニメ2期8話、原作45丁目)以降です。
『支給品紹介』
【ホームランバット@大乱闘スマッシュブラザーズシリーズ】
千代田桃に支給。
スマブラ世界における打撃アイテムのひとつ。
大きく振りかぶり対象を打つ事で、遥か彼方へとぶっ飛ばす脅威の性能を持つ。なお飛び道具類も反射できる。
【ホームランバット@大乱闘スマッシュブラザーズシリーズ】
千代田桃に支給。
スマブラ世界における打撃アイテムのひとつ。
大きく振りかぶり対象を打つ事で、遥か彼方へとぶっ飛ばす脅威の性能を持つ。なお飛び道具類も反射できる。
【緑へものスタンガン@おちこぼれフルーツタルト】
千代田桃に支給。
緑へもがあくまでも護身用の為に携帯しているスタンガン。
電極部はネズミの耳の様な変わったデザインだが、それ以外は至って普通のスタンガン。
主催達の手により、万全な常人ならギリギリ気絶しない程度の威力に調整されている。
千代田桃に支給。
緑へもがあくまでも護身用の為に携帯しているスタンガン。
電極部はネズミの耳の様な変わったデザインだが、それ以外は至って普通のスタンガン。
主催達の手により、万全な常人ならギリギリ気絶しない程度の威力に調整されている。
『NPC紹介』
【マスカレイド・ドーパント@仮面ライダーW】
ミュージアムの構成員が変身していた量産型ドーパント。主催側が構成員をそのまま呼び出しNPCとしての役割を与えている。
身体能力は一般人よりも強化されるが、鍛えている者ならば生身で対処が可能な程度の強さ。
メモリブレイクされた場合、証拠隠滅のため自爆する仕様となっている。
【マスカレイド・ドーパント@仮面ライダーW】
ミュージアムの構成員が変身していた量産型ドーパント。主催側が構成員をそのまま呼び出しNPCとしての役割を与えている。
身体能力は一般人よりも強化されるが、鍛えている者ならば生身で対処が可能な程度の強さ。
メモリブレイクされた場合、証拠隠滅のため自爆する仕様となっている。